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パルドデア外交のお手伝い
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外務省に着いて客間に案内された。
此処も前と変わらず懐かしい。
あの時はうな重食べたなあ。
少し待つと皿に唐揚げと焼き鳥が盛られて来た。
「光国殿に聞いた通りに作りました。いかがでしょう?」
見た目は大丈夫そうだ。
「おお!唐揚げと焼き鳥ですか!」
大司教さんとパトリックがめちゃくちゃ笑顔。そうだ。食べさせて無かったな。
「では、先ずは僕からですね。」
会長がレシピ提供者なので先にと勧められ食べ始めた。
「あー。なるほど。焼き鳥は美味しいです。唐揚げはちょっと厨房行ってきますね。」
会長は立ち上がって鞄も持って料理人に案内されて厨房へ向かって行った。
「どれ。あー?ちょっとベチャッとしてるな。」
味はしっかり付いてるけど。
「油の量と温度に揚げる時間かな。」
大司教さんが頷きながら食べる。顔は味が懐かしーい!と言った幸せそうな顔だ。
「揚げてきたよー。」
暫くして会長がきつね色の熱々唐揚げを持ってきた。
光国さんと夏目さんも試食。
「あっつい!!しかし、美味い!」
「ふーふーふー。美味しいです。」
これならパルドデア国の皆様も気に入るかもしれない!と大きく頷いた。
「肉料理はこれで良いとしてあっ。出来て来ましたよ。」
これは魚フライ!
鞄の中身はパン粉だったか。
「おお!何じゃ魚がこの様になるとは。美味い。」
「好きです。フワッとしていて魚の味も良いし。」
やはり夏目さんは魚が好きな様だ。
私達も試食。懐かしい。
「美味い!!」
今まで何故作るの思いつかなかったんだろうなあ。料理下手だと考えもし無かった。
「会長!美味しいですよ。これはアルマーニ王子も気に入りそう。」
王子を始め全員満足したっぽい。
「申し訳ないがそろそろ!」
光国さんが時計を見てそう言った。
「あっ。来られる時間ですね。これは急がないと。」
全部食べたかったが迎えの時間。
プラゲ国にとっては迎えに遅れるのは一大事。
バスに乗り再び空港へ。
「さあ。気合いを入れるぞ皆の者!」
光国さんが声をかけると「はい!!」と返事する武士の皆様。そんなに?と思えてしまう程だ。
空港へは無事到着。この時代は渋滞もなくて良い。
光国さんも夏目さんも緊張気味の顔。
何時もそうなのだと言う。
「はあー。毎度憂鬱じゃ。」
「同感ですよ。」
2人が顔を見合わせて項垂れているとパルドデア国御一行が到着した。
「まあ、お楽しみに。」
王子がクスっと笑った。
空港へ入って来たのはアルマーニ王子にデイビス王子も居た!
私達が手を振ると光国さんだけでなく外務省や武士の方々もギョっとされている。
「アルマーニ王子!デイビス王子!」
うちの王子が声をかける。
「ジェファーソン様!」
「わー!皆様でお出迎えとか光栄です。お久しぶりです!!」
アルマーニ王子もデイビス王子もハイテンション。
「笑うておるぞ・・。」
「信じられない。笑顔だ。」
光国さんと夏目さんがボソッと呟いた。
「私らも挨拶行こうか。」
皆でアルマーニ王子達の元へ。
「お久しぶりです!」
お会いしたかったんですよ!アルマーニ王子もデイビス王子もノネット全員と握手を交す。
「あっ。紹介します。ラジオ開発者のトーマス・エジソンとレジナルド・フェッセンデンです。」
パルドデア国にいたのか!!エジソンさん!そりゃあパルドデアが機械に強い筈だよ。
お2人と御挨拶。特にパトリックが興奮している。
「こちらはパトリック・ガードナー。機械関係に強くて通訳も出来ます。」
王子が紹介していた。
「あっ。うちの通訳も一応連れてきてます。言葉を良かったら教えてあげて下さい。」
デイビス王子が通訳のマシューさんを紹介。
「初めまして。幸せです。光栄です。ノネット・クライムの大ファンなんです!!」
マシューさんは20代前半くらいの明るい青年だった。
さて、プラゲ国の皆様を放置していても申し訳ないので改めて御挨拶。
先ずは通訳さんの様子見。
『ようこそ。パルドデア国の皆様。』
夏目さんと光国さんがお辞儀すると。
「こんにちは。お久しぶりです。お出迎えありがとうございます。この度はラジオ輸入御検討宜しくお願いします。」
アルマーニ王子は私達が居るからか?普通の挨拶だ。
『こんにちは。出迎え御苦労。ラジオ輸入宜しゅう頼む。』
ん?待て待て。
会長が慌てて光国さんと夏目さんに通訳し直した。
『この通訳は本当か?』
光国さんがボソッと私の耳元で囁いた。
『合ってます。こりゃ通訳がおかしいのかも。』
武士や外務省の方々も会長の通訳に恐縮して驚きながらもペコペコと頭を下げた。
「あれ?間違えてましたか?」
マシューさんはイマイチ理解出来ていない。
「初めまして、アルマーニ王子の弟で第3王子のデイビスです。」
デイビス王子が御挨拶。
『お初にお目にかかる!アルマーニ殿の弟君のデイビスである。』
マシューさんの通訳はやっぱりおかしい。
今度はキャサリンが通訳し直した。
『これはこれは。弟君。宜しくお願い致します。』
光国さんも夏目さんも御挨拶。
しかし、まだ私達の通訳を疑っている。
もしかすると。パルドデア国とプラゲ国の外交の行き違いは通訳が原因かもしれない。
此処も前と変わらず懐かしい。
あの時はうな重食べたなあ。
少し待つと皿に唐揚げと焼き鳥が盛られて来た。
「光国殿に聞いた通りに作りました。いかがでしょう?」
見た目は大丈夫そうだ。
「おお!唐揚げと焼き鳥ですか!」
大司教さんとパトリックがめちゃくちゃ笑顔。そうだ。食べさせて無かったな。
「では、先ずは僕からですね。」
会長がレシピ提供者なので先にと勧められ食べ始めた。
「あー。なるほど。焼き鳥は美味しいです。唐揚げはちょっと厨房行ってきますね。」
会長は立ち上がって鞄も持って料理人に案内されて厨房へ向かって行った。
「どれ。あー?ちょっとベチャッとしてるな。」
味はしっかり付いてるけど。
「油の量と温度に揚げる時間かな。」
大司教さんが頷きながら食べる。顔は味が懐かしーい!と言った幸せそうな顔だ。
「揚げてきたよー。」
暫くして会長がきつね色の熱々唐揚げを持ってきた。
光国さんと夏目さんも試食。
「あっつい!!しかし、美味い!」
「ふーふーふー。美味しいです。」
これならパルドデア国の皆様も気に入るかもしれない!と大きく頷いた。
「肉料理はこれで良いとしてあっ。出来て来ましたよ。」
これは魚フライ!
鞄の中身はパン粉だったか。
「おお!何じゃ魚がこの様になるとは。美味い。」
「好きです。フワッとしていて魚の味も良いし。」
やはり夏目さんは魚が好きな様だ。
私達も試食。懐かしい。
「美味い!!」
今まで何故作るの思いつかなかったんだろうなあ。料理下手だと考えもし無かった。
「会長!美味しいですよ。これはアルマーニ王子も気に入りそう。」
王子を始め全員満足したっぽい。
「申し訳ないがそろそろ!」
光国さんが時計を見てそう言った。
「あっ。来られる時間ですね。これは急がないと。」
全部食べたかったが迎えの時間。
プラゲ国にとっては迎えに遅れるのは一大事。
バスに乗り再び空港へ。
「さあ。気合いを入れるぞ皆の者!」
光国さんが声をかけると「はい!!」と返事する武士の皆様。そんなに?と思えてしまう程だ。
空港へは無事到着。この時代は渋滞もなくて良い。
光国さんも夏目さんも緊張気味の顔。
何時もそうなのだと言う。
「はあー。毎度憂鬱じゃ。」
「同感ですよ。」
2人が顔を見合わせて項垂れているとパルドデア国御一行が到着した。
「まあ、お楽しみに。」
王子がクスっと笑った。
空港へ入って来たのはアルマーニ王子にデイビス王子も居た!
私達が手を振ると光国さんだけでなく外務省や武士の方々もギョっとされている。
「アルマーニ王子!デイビス王子!」
うちの王子が声をかける。
「ジェファーソン様!」
「わー!皆様でお出迎えとか光栄です。お久しぶりです!!」
アルマーニ王子もデイビス王子もハイテンション。
「笑うておるぞ・・。」
「信じられない。笑顔だ。」
光国さんと夏目さんがボソッと呟いた。
「私らも挨拶行こうか。」
皆でアルマーニ王子達の元へ。
「お久しぶりです!」
お会いしたかったんですよ!アルマーニ王子もデイビス王子もノネット全員と握手を交す。
「あっ。紹介します。ラジオ開発者のトーマス・エジソンとレジナルド・フェッセンデンです。」
パルドデア国にいたのか!!エジソンさん!そりゃあパルドデアが機械に強い筈だよ。
お2人と御挨拶。特にパトリックが興奮している。
「こちらはパトリック・ガードナー。機械関係に強くて通訳も出来ます。」
王子が紹介していた。
「あっ。うちの通訳も一応連れてきてます。言葉を良かったら教えてあげて下さい。」
デイビス王子が通訳のマシューさんを紹介。
「初めまして。幸せです。光栄です。ノネット・クライムの大ファンなんです!!」
マシューさんは20代前半くらいの明るい青年だった。
さて、プラゲ国の皆様を放置していても申し訳ないので改めて御挨拶。
先ずは通訳さんの様子見。
『ようこそ。パルドデア国の皆様。』
夏目さんと光国さんがお辞儀すると。
「こんにちは。お久しぶりです。お出迎えありがとうございます。この度はラジオ輸入御検討宜しくお願いします。」
アルマーニ王子は私達が居るからか?普通の挨拶だ。
『こんにちは。出迎え御苦労。ラジオ輸入宜しゅう頼む。』
ん?待て待て。
会長が慌てて光国さんと夏目さんに通訳し直した。
『この通訳は本当か?』
光国さんがボソッと私の耳元で囁いた。
『合ってます。こりゃ通訳がおかしいのかも。』
武士や外務省の方々も会長の通訳に恐縮して驚きながらもペコペコと頭を下げた。
「あれ?間違えてましたか?」
マシューさんはイマイチ理解出来ていない。
「初めまして、アルマーニ王子の弟で第3王子のデイビスです。」
デイビス王子が御挨拶。
『お初にお目にかかる!アルマーニ殿の弟君のデイビスである。』
マシューさんの通訳はやっぱりおかしい。
今度はキャサリンが通訳し直した。
『これはこれは。弟君。宜しくお願い致します。』
光国さんも夏目さんも御挨拶。
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