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プラゲ国再訪問計画
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「お帰りー。光国さん何だって?」
ルイスが城から帰宅。
「勝手に決めて悪い。」
いきなりルイスは頭を下げて謝ってきた。
「どうした?」
何か気まずそうな顔して。
「あのさあ。やっぱし結婚式ってドレス着たいよな?」
ん?急にどうしたんだろう。
「え?いや別にドレス代が勿体ないなら結婚式しなくても良いぞ。」
何か王子と揉めたのかなあ。結婚式とかあげなくても気にしないのに。
「そうじゃなくて・・・。あのー。そのー。白無垢でも良い?」
白無垢?白無垢って着物だよな。
「まじか!着たい!え?光国さんとその話したのか?」
詳しく聞くとラジオの輸入から始まり結論はプラゲ国に行くと言う。
「うおー!!行けるんだ!めちゃテンション上がるぅ!」
凱旋公演に白無垢まで購入か。
しかも、通訳かあ。
「嬉しそうだな?」
「そりゃなあ。」
そう言うルイスも嬉しそうでお互いに着物で結婚式かあ。顔を見合わせると笑顔が止まらない。
翌日。
レッスンルームに入ると早く話をしたくてウズウズ。
王子から話を聞いているであろうキャサリンと目が合うとニヤっとしてしまう。
漸く全員揃った。
「皆さんにお知らせがあるんです。」
王子が徐に話を始めた。
「え?行くの?!」
会長が椅子から立ち上がった。
「皆が良ければ是非プラゲ国のラジオ輸入を手伝いたいんです。パルドデアとの仲も少し改善出来たらなあって。」
王子がちょっとお節介が過ぎるかと思ったんですがと付け加えた。
「僕も行きたい!会長の生きていた国って思って改めて訪問したい!」
クライスがそう言うと会長が照れている。
「私も行きたいです。笛をまた買いたいと思っていたんです!」
エミリアがワクワクした顔をして手を上げた。
「僕も行きたいと思っていたんだ。しかもコンサートもするんだよね!」
ジョージも賛成。
後は・・・。
「行くよ・・。飛行船ね。うん。嫌だけど。アルマーニ王子と言えば僕でしょ?」
カインが苦笑い。
精一杯、睨んでやるよ!と背中を叩く。
「ねえ?これって遠征になるよね?」
会長が生徒会長も連れて行く事になるねと言い出した。
「確かに・・。」
パトリックを生徒会長にして良かったなあ。
「では、今日はプラゲ国への電話とパトリックへの交渉に分かれて行動しましょうか?」
うんうん。
「僕はコンサートの件を詳しく聞きたいから電話したいな。」
会長が曲決めメインになりそうだから城へは王子とキャサリンと会長、クライスが。
私達は生徒会室へ向かった。
トントントントン。
「パトリック?いるか?」
生徒会室のドアをノックすると中からパトリックの声がした。
「皆さんお揃いで!文化祭お疲れ様でした。本当に盛り上がって良かったです!」
パトリックは私達を見て嬉しそうに立ち上がった。
「今度は俺達のお願いがあるんだけれど聞いてくれ。」
ルイスがパトリックにそう言うと何ですか?発明?と聞いてきた。
「遠征のお願いだよ。生徒会長として同伴。」
カインが頼むと苦笑い。
「あー。遠征。飛行船なんですね。で、何処でコンサートですか?」
パトリックは断る理由は無いですよと笑顔を返してきた。
「プラゲ国へ行く!」
私がニヤっと笑うとパトリックの顔が固まった。
「え?!ええ!!」
本当に?
「普通に驚くよなあ。プラゲ国に行けるんだぜ!」
パトリックは大きく頷いた。
「あの!もし良かったら兄も。いやいや大司教様もダメですかね?」
そっか。大司教さんか。
「大丈夫じゃないですかね?」
「うん。パトリックもそうだけどラジオの説明の通訳が必要なんだよ。専門的な知識で会話が出来ると助かるし。」
パトリックはなるほどと頷く。
パルドデア国への接待は私達で良いのだが専門的な事を確実に伝えるにはパトリックや大司教さんって助かると思う。
「遠征のオマケじゃ無くて役に立つって言うのが嬉しいです。」
パトリックははにかんだ笑顔を見せた。
・・・・・・・・・・・・
プラゲ語久しぶりだなあ。
キャサリンも話したいかもしれないが今日は僕が電話する事にした。
全員で電話を囲んで聞こえる距離に居るんだけどね。
ジェファーソンに取り次いで貰ってから電話を変わった。
『お久しぶりです。ケビンです。』
『おお!ケビン殿!今回はすまんなあ。』
光国殿は相変わらず元気そうだ。
そこからはちょっとしたパルドデアへの愚痴など聞き笑えた。
『公演なんだが。歌舞伎座で良いか?まあ、急であるから城の武士達が聞くことになると思う。』
と言う。歌舞伎座か。
随分こちらのコンサートホールとは会場も異なる。
『後、主らの歌はちょっと刺激が強い気もするのだが。少しゆっくりした歌でプラゲ語で頼みたい。』
なるほど。となると・・。演歌か!!
『そこは大丈夫です。直ぐに曲には取り掛かりますね。』
演歌は僕の範疇じゃないなあ。ルイスとルナリーに頼らないと無理そうだ。
『ところで、何か持て成しの料理の案が無いか?毎度、ウケが悪いのじゃ。』
それも困っていらっしゃるのか・・。
本当に外交って大変なんだな。
料理の件は少し考えさせて貰う事にして電話を切った。
「キャサリン。演歌何か知ってる?」
いや?歌った事無いしと言った。これはやりルイスとルナリーだな。
その後は料理の話を考えた。
パルドデアは肉料理だよね?王子もクライスもプラゲ国の料理と全然違うよと頭を抱えた。
持て成し料理に演歌か。プラゲ語もまた皆に勉強してもらわなければな。
やる事沢山だな。
明日から気合い入れて取り組もう。
ルイスが城から帰宅。
「勝手に決めて悪い。」
いきなりルイスは頭を下げて謝ってきた。
「どうした?」
何か気まずそうな顔して。
「あのさあ。やっぱし結婚式ってドレス着たいよな?」
ん?急にどうしたんだろう。
「え?いや別にドレス代が勿体ないなら結婚式しなくても良いぞ。」
何か王子と揉めたのかなあ。結婚式とかあげなくても気にしないのに。
「そうじゃなくて・・・。あのー。そのー。白無垢でも良い?」
白無垢?白無垢って着物だよな。
「まじか!着たい!え?光国さんとその話したのか?」
詳しく聞くとラジオの輸入から始まり結論はプラゲ国に行くと言う。
「うおー!!行けるんだ!めちゃテンション上がるぅ!」
凱旋公演に白無垢まで購入か。
しかも、通訳かあ。
「嬉しそうだな?」
「そりゃなあ。」
そう言うルイスも嬉しそうでお互いに着物で結婚式かあ。顔を見合わせると笑顔が止まらない。
翌日。
レッスンルームに入ると早く話をしたくてウズウズ。
王子から話を聞いているであろうキャサリンと目が合うとニヤっとしてしまう。
漸く全員揃った。
「皆さんにお知らせがあるんです。」
王子が徐に話を始めた。
「え?行くの?!」
会長が椅子から立ち上がった。
「皆が良ければ是非プラゲ国のラジオ輸入を手伝いたいんです。パルドデアとの仲も少し改善出来たらなあって。」
王子がちょっとお節介が過ぎるかと思ったんですがと付け加えた。
「僕も行きたい!会長の生きていた国って思って改めて訪問したい!」
クライスがそう言うと会長が照れている。
「私も行きたいです。笛をまた買いたいと思っていたんです!」
エミリアがワクワクした顔をして手を上げた。
「僕も行きたいと思っていたんだ。しかもコンサートもするんだよね!」
ジョージも賛成。
後は・・・。
「行くよ・・。飛行船ね。うん。嫌だけど。アルマーニ王子と言えば僕でしょ?」
カインが苦笑い。
精一杯、睨んでやるよ!と背中を叩く。
「ねえ?これって遠征になるよね?」
会長が生徒会長も連れて行く事になるねと言い出した。
「確かに・・。」
パトリックを生徒会長にして良かったなあ。
「では、今日はプラゲ国への電話とパトリックへの交渉に分かれて行動しましょうか?」
うんうん。
「僕はコンサートの件を詳しく聞きたいから電話したいな。」
会長が曲決めメインになりそうだから城へは王子とキャサリンと会長、クライスが。
私達は生徒会室へ向かった。
トントントントン。
「パトリック?いるか?」
生徒会室のドアをノックすると中からパトリックの声がした。
「皆さんお揃いで!文化祭お疲れ様でした。本当に盛り上がって良かったです!」
パトリックは私達を見て嬉しそうに立ち上がった。
「今度は俺達のお願いがあるんだけれど聞いてくれ。」
ルイスがパトリックにそう言うと何ですか?発明?と聞いてきた。
「遠征のお願いだよ。生徒会長として同伴。」
カインが頼むと苦笑い。
「あー。遠征。飛行船なんですね。で、何処でコンサートですか?」
パトリックは断る理由は無いですよと笑顔を返してきた。
「プラゲ国へ行く!」
私がニヤっと笑うとパトリックの顔が固まった。
「え?!ええ!!」
本当に?
「普通に驚くよなあ。プラゲ国に行けるんだぜ!」
パトリックは大きく頷いた。
「あの!もし良かったら兄も。いやいや大司教様もダメですかね?」
そっか。大司教さんか。
「大丈夫じゃないですかね?」
「うん。パトリックもそうだけどラジオの説明の通訳が必要なんだよ。専門的な知識で会話が出来ると助かるし。」
パトリックはなるほどと頷く。
パルドデア国への接待は私達で良いのだが専門的な事を確実に伝えるにはパトリックや大司教さんって助かると思う。
「遠征のオマケじゃ無くて役に立つって言うのが嬉しいです。」
パトリックははにかんだ笑顔を見せた。
・・・・・・・・・・・・
プラゲ語久しぶりだなあ。
キャサリンも話したいかもしれないが今日は僕が電話する事にした。
全員で電話を囲んで聞こえる距離に居るんだけどね。
ジェファーソンに取り次いで貰ってから電話を変わった。
『お久しぶりです。ケビンです。』
『おお!ケビン殿!今回はすまんなあ。』
光国殿は相変わらず元気そうだ。
そこからはちょっとしたパルドデアへの愚痴など聞き笑えた。
『公演なんだが。歌舞伎座で良いか?まあ、急であるから城の武士達が聞くことになると思う。』
と言う。歌舞伎座か。
随分こちらのコンサートホールとは会場も異なる。
『後、主らの歌はちょっと刺激が強い気もするのだが。少しゆっくりした歌でプラゲ語で頼みたい。』
なるほど。となると・・。演歌か!!
『そこは大丈夫です。直ぐに曲には取り掛かりますね。』
演歌は僕の範疇じゃないなあ。ルイスとルナリーに頼らないと無理そうだ。
『ところで、何か持て成しの料理の案が無いか?毎度、ウケが悪いのじゃ。』
それも困っていらっしゃるのか・・。
本当に外交って大変なんだな。
料理の件は少し考えさせて貰う事にして電話を切った。
「キャサリン。演歌何か知ってる?」
いや?歌った事無いしと言った。これはやりルイスとルナリーだな。
その後は料理の話を考えた。
パルドデアは肉料理だよね?王子もクライスもプラゲ国の料理と全然違うよと頭を抱えた。
持て成し料理に演歌か。プラゲ語もまた皆に勉強してもらわなければな。
やる事沢山だな。
明日から気合い入れて取り組もう。
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