ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

文字の大きさ
上 下
334 / 369

プラゲ国からの電話

しおりを挟む
ジェファーソン様お電話です。
と文化祭から帰宅して寛いでいたら光国殿から電話だと言う。

プラゲ語・・。久しぶり過ぎる。ちゃんと話せるかなあ。英語でも良いだろうか。

「もしもし。お久しぶりです。ジェファーソンです。」

「お久しゅう。ジェファーソン殿。光国じゃ!!ちょっと聞きたい事があってのお。」
と何時もと変わらず元気で明るい光国殿の声だ。

「はい。大丈夫ですよ。何ですか?」

「ジェファーソン殿。ラジオとはなんぞや?」
僕は返答に困ってしまった。

「えーと。電波って解りますか?」
取り敢えず英語で説明出来るかなあ。

「・・・?解らぬ。すまぬ。その単語の意味が。何と言う意味だったか。」
ですよねー。しかし、いきなりラジオとはプラゲ国も輸入するのかな?そう聞いてみるとやはりそうだった。

「パルドデア国にはなかなか逆らえぬゆえ。しかし意味が解らぬ物でなあ。」
そういう事か。
「少し待ってて下さい。折り返し電話しますね!!」
そう言って電話を一旦切った。

キャサリン?会長?やはりルイスだな。
家から城まで近いし1人でバイクで来られるし。
キャサリンに会いたいけれど夜に呼び出しって婚約者に対しても何か親のウケが悪くなりそうだし。会長も運転して貰わないといけない。

ルイスに電話すると直ぐに城に来てくれた。

「文化祭お疲れさん。まさかプラゲ国から電話とはなあ。ラジオ輸入するの?」
ルイスは笑顔でリビングルームにやって来た。
「多分?パルドデアから無理矢理っぽいんだけど。」
ルイスはなるほどなあと言いながらプラゲ国へ電話してくれる事になった。

『あっ。ボードウェン国のルイス・マッケンジーです。はい。あっ光国さん?』
羨ましいくらいのプラゲ語だ。

『おお!ルイス殿。お久しゅう。ラジオの事を聞きたくてのお。』

ルイスはプラゲ語で説明している。難しい・・・。

『解った様な解らない様な。全く想像つかぬ!』

『でしょうねぇ。ボードウェンかパルドデアに見学に行ったら良いんじゃないですか?』
それが確か早い筈だ。

『それが日が無いのじゃ。10日後にはパルドデアから王子が我が国に参られる。』
だってさ?とルイスが伝えてくれる。
急だなあ。切羽詰まって電話くれたんだろうか。

『パルドデアの輸入は断れぬ。致し方無いのだが。納得して輸入出来たらこちらも有難いのだがなあ。』
プラゲ国、困っているみたいだなあ。

「ねえ。ルイス・・・。僕達、その輸入締結現場にお邪魔しちゃダメかな?」
横からルイスに声をかけると

「え?いいの?行きたい!勿論、皆でだろ?」
僕は大きく頷いた。
実はキャサリンの為にもう一度プラゲ国に行きたかったと思ってた。

『光国さん。俺達が通訳でそっちに行きますよ。』
ルイスは早速、光国殿に交渉している。

『本当か!!それは助かる!しかし、大丈夫かの?パルドデアの者じゃぞ?』

『俺達、パルドデアの王子達と仲良しなんですよ。大丈夫です。』
光国殿は心配している様なので僕が今度は電話を代わることになった。

『ジェファーソンです。パルドデアの特にアルマーニ王子とは仲良くさせてもらってます。だから大丈夫ですよ。』
そう言うと凄く驚かれた。
アルマーニ王子ってやはりお気に入りへの優しさは半端ないけれど。
プラゲ国のウケは悪いみたいだ。

『本当に良いのか?』
光国殿は来て欲しそうだけど心配している。
『ちょっと待って下さいね。』
一旦保留にしてルイスと相談。

「何か良いアイデアないかなあ。アルマーニ王子が外交の邪魔してると思われても嫌だし。」
悩む・・・。

「凱旋公演したいと思ってたんだよなあ。アルマーニ王子も喜ぶだろ?」
ルイスが言うのも最もだ。
プラゲ国でコンサートやれたらキャサリンも会長もルナリーも凄く喜ぶだろうし。

「10日でやれますかね?」
やる気満々だけど。

「やる!!あっ!あとさあ。俺とルナリーの婚礼衣装を和装にしたい。」
ルイスがそう言った。なるほどね。着物かそれは良いかも。
もう、僕ら2人だけど強引に決めて良いかな?

『もし宜しければコンサートをさせて貰えませんか?5曲くらいで良いんです。パルドデア国の皆様も僕らのファンでして。』
そう光国殿に説明すると僕らの趣旨を理解してくれた。

『コンサートと言う名目で日程を合わせると言うことじゃな!!名案じゃ。しかしプラゲ語で歌って貰わぬと困るぞ?』
そこは大丈夫です。プラゲ語で歌いますと言うと光国殿はうんうんと嬉しそう。

そして、ちょっとルイスに代わりますと言って電話を代わる。

『あっ。何度もすみません。白無垢と紋付袴欲しいんですよ。そうそう。婚礼衣装です。』

『そうか。主らの結婚式か。それは良いのお。パルドデアを上手く誤魔化せそうじゃなあ。』

何か上手く行ったようだ。
また詳しく決まったら電話します。と電話を切った。

「勝手に決めて良かったかなあ?」
何かプラゲ国を放っておけなかった。

「あのパルドデアのプラゲ語の冊子って結構、間違いあったしさ。専門的な事って通訳必要だと思うんだよな。」
ルイスも皆、絶対行きたいって言うよと言っているし。

「じゃ、明日決めますか!」
「おー!俺も婚礼衣装勝手に決めたからルナリーに了解得ないとな。」
ルイスはちょっと苦笑している。

ルイスが帰って漸く一息つけた。

文化祭の後はプラゲ国行きかあ。
本当に僕らって落ち着かないよね。
でも、楽しみ過ぎる。

キャサリン喜ぶかなあー。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ? 王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。 国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから! 12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

わたしを捨てた騎士様の末路

夜桜
恋愛
 令嬢エレナは、騎士フレンと婚約を交わしていた。  ある日、フレンはエレナに婚約破棄を言い渡す。その意外な理由にエレナは冷静に対処した。フレンの行動は全て筒抜けだったのだ。 ※連載

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

処理中です...