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修学旅行!
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朝7時発のアーシェンバード行き直行SL列車。日本で言うなら特急列車みたいな感じかな。
勿論、VIP車両2つ貸切だ。
3年生は入学当初は80名居たのだが自主退学やあの事件やらで減ったのもあり現在は約70名。修学旅行参加者は52名。会長みたいに行かない奴も居る。
アリアは御子息と御令嬢ばかりなので教師や警護人を含めると100人弱の参加者となっている。前世の修学旅行を思い起こすと人数は少ないなあ。
座席はお陰様でVIP車両内では自由席。いや、最初は学科毎に座るとなっていたが御令嬢が隣に座る可能性があるのを嫌がったクライスの抗議により自由席になってしまった。
「旅行でルイスが隣に座るってちょっと新鮮だなあ。」
「何時も間に誰かさんが居たからな。」
「姐さん。ルイス。黙って。。」
カインがブスっとした顔で此方を睨む。ぷぷぷ。列車になると強気だ。
ちなみに会長は隣のVIP車両に警護人達と居る。それも楽しそうだ。
話し込んだり転寝したり5時間は意外と早かった。
「ほら、ルイスに姐さんあと少しで到着ですよ。」
2人仲良く寝ていた様だ。
「お!!おおー!街が見えてきたな!」
アーシェンバード結構都会だ。
バルドデア程では無いがビルもある。街並みはやっぱりヨーロッパ風。近隣諸国は何処も似ている。
乗車から5時間。ほぼ定刻通りにアーシェンバードに到着!
駅の規模はボードウェン国と同じくらいで大きい。
近隣諸国全部、英語で会話出来るから本当に助かる。
駅からはバス移動。
バスは流石に学科毎に分かれて乗る事になった。
しかし、クライスの隣には違和感無く会長が座っている。
「先生が良いと言ってくれたんだよ。まあ、ノネット効果か元生徒会長の効果か?音楽ホールには行かないけどね。」
「会長、取り敢えず街散策ですか?」
「勿論。先ずは様子見かな。」
会長はちょっと捜査活動に出る。音楽ホールは街にあるのでそこまで乗る事にした様だ。
音楽ホールは街の中心部にあった。
国立アーシェンバード音楽ホールは収容人数2000人。なかなか大きい綺麗な外観。
「じゃあ、楽しんで来てね。僕も行ってくるよ。」
会長は旅行トランクはバスに置いて街へ。
「皆さん集合して下さい!」
先生が声をかけた。
「本日はアーシェンバード市民楽団の演奏会があります。学科毎に整列して下さい。先ずは昼食となります。」
「はい。時間厳守ですからね。」
国立管弦楽団とまではいかなかったが市民楽団も人気があるらしい。
音楽ホールの横にレストランが併設されており便利。我が国も国立ホールの隣にレストラン欲しい。
アーシェンバードって何系の料理なんだろう。
クラス毎に予約テーブルに分かれて居た。
店内の装飾を見る感じではボードウェン国とそんなに変わらない雰囲気。お隣の国だしな。
クライスとカインと並んで座る。
「メニュー決まっているみたいだね。」
「アーシェンバードって何が名物なんだ?」
クライスとカインは首を傾げる。知らないのか。
出てきたメニューはこれはパエリア!!
スペインか?アーシェンバードはスペインっぽい感じの国なのかな?
米は嬉しい。そして美味しい。
「美味いな。」
「初めて食べましたよ。魚介が沢山採れるのかな?」
うんうん。そうかもしれない。米と魚料理の美味い地域は良いなあ。
クラスの皆も初パエリアを堪能している人が多い。案外、海外旅行では近場の海外旅行ってしないのかな?
食後、修学旅行初日メインイベント?市民楽団コンサートを聞きに向かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さてと。あまりホールから離れる訳にはいかないんだよね。」
12時30分か。
3時間はウロウロ出来そうだ。
夜の酒場が1番、下世話な話を聞くにはピッタリなんだろうけれど。
そうだ。地図を買おう。イマイチ何処へ行ったら良いか解らない。
音楽ホールの駐車場から周りをぐるっと見渡す。
良し、あっちの商店街に行ってみよう。本屋あると良いなあ。
ボードウェン並に街は発展していて商店街は活気があった。
八百屋の叔母さんに聞いてみるか。
「すみません。この辺に本屋ありますか?」
「此処から真っ直ぐ行ってほらあのビルの隣だよ。」
旅行者かい?と笑顔の叔母さん。良い人だ。
「ありがとうございます。はい。観光です。」
お礼を言って本屋を目指す。
近くにあって良かった。
近隣諸国は外見が浮かなくて良いな。プラゲ国で1人でウロウロするのは流石に無理だった。
アーシェンバード人の服装もうちの国も似たり寄ったりだし。
文化や食事は何処の国っぽいのかなあ?
おっ。本屋発見!
お金の両替はボードウェンの銀行で済ませておいた。
国交がある国って言うのはこういう所楽ちん。
本屋は日本で言うなら個人経営の本屋規模だな。
まあ、地図くらいあるだろ。観光ガイドブックとかあれば良いけれどそれはこの時代には絶対無いな。
店主に聞いてみる。
「すみません。アーシェンバードの地図ありますか?」
「いらっしゃいませ。全域?首都?」
おぉ。良いね。しっかりしている。
「一応、両方見たいです。」
店主に案内されて地図コーナーへ。ほほう。やっぱりアーシェンバード語なのね。
似てるんだけどちょっとボードウェン語じゃない。
読めなくは無いか。単語の語尾変換がちょっと異なるくらい。
良くある1枚の大きい地図タイプと本になってるタイプ。
1枚タイプが解り易いんだけど本が歩きながらとかだと見易い。
「これ両方ください。」
悩まず両方購入。
お腹も空いたし一先ず地図を見ながら昼食をとろうかな。
ふらっと喫茶店に入った。
勿論、VIP車両2つ貸切だ。
3年生は入学当初は80名居たのだが自主退学やあの事件やらで減ったのもあり現在は約70名。修学旅行参加者は52名。会長みたいに行かない奴も居る。
アリアは御子息と御令嬢ばかりなので教師や警護人を含めると100人弱の参加者となっている。前世の修学旅行を思い起こすと人数は少ないなあ。
座席はお陰様でVIP車両内では自由席。いや、最初は学科毎に座るとなっていたが御令嬢が隣に座る可能性があるのを嫌がったクライスの抗議により自由席になってしまった。
「旅行でルイスが隣に座るってちょっと新鮮だなあ。」
「何時も間に誰かさんが居たからな。」
「姐さん。ルイス。黙って。。」
カインがブスっとした顔で此方を睨む。ぷぷぷ。列車になると強気だ。
ちなみに会長は隣のVIP車両に警護人達と居る。それも楽しそうだ。
話し込んだり転寝したり5時間は意外と早かった。
「ほら、ルイスに姐さんあと少しで到着ですよ。」
2人仲良く寝ていた様だ。
「お!!おおー!街が見えてきたな!」
アーシェンバード結構都会だ。
バルドデア程では無いがビルもある。街並みはやっぱりヨーロッパ風。近隣諸国は何処も似ている。
乗車から5時間。ほぼ定刻通りにアーシェンバードに到着!
駅の規模はボードウェン国と同じくらいで大きい。
近隣諸国全部、英語で会話出来るから本当に助かる。
駅からはバス移動。
バスは流石に学科毎に分かれて乗る事になった。
しかし、クライスの隣には違和感無く会長が座っている。
「先生が良いと言ってくれたんだよ。まあ、ノネット効果か元生徒会長の効果か?音楽ホールには行かないけどね。」
「会長、取り敢えず街散策ですか?」
「勿論。先ずは様子見かな。」
会長はちょっと捜査活動に出る。音楽ホールは街にあるのでそこまで乗る事にした様だ。
音楽ホールは街の中心部にあった。
国立アーシェンバード音楽ホールは収容人数2000人。なかなか大きい綺麗な外観。
「じゃあ、楽しんで来てね。僕も行ってくるよ。」
会長は旅行トランクはバスに置いて街へ。
「皆さん集合して下さい!」
先生が声をかけた。
「本日はアーシェンバード市民楽団の演奏会があります。学科毎に整列して下さい。先ずは昼食となります。」
「はい。時間厳守ですからね。」
国立管弦楽団とまではいかなかったが市民楽団も人気があるらしい。
音楽ホールの横にレストランが併設されており便利。我が国も国立ホールの隣にレストラン欲しい。
アーシェンバードって何系の料理なんだろう。
クラス毎に予約テーブルに分かれて居た。
店内の装飾を見る感じではボードウェン国とそんなに変わらない雰囲気。お隣の国だしな。
クライスとカインと並んで座る。
「メニュー決まっているみたいだね。」
「アーシェンバードって何が名物なんだ?」
クライスとカインは首を傾げる。知らないのか。
出てきたメニューはこれはパエリア!!
スペインか?アーシェンバードはスペインっぽい感じの国なのかな?
米は嬉しい。そして美味しい。
「美味いな。」
「初めて食べましたよ。魚介が沢山採れるのかな?」
うんうん。そうかもしれない。米と魚料理の美味い地域は良いなあ。
クラスの皆も初パエリアを堪能している人が多い。案外、海外旅行では近場の海外旅行ってしないのかな?
食後、修学旅行初日メインイベント?市民楽団コンサートを聞きに向かった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「さてと。あまりホールから離れる訳にはいかないんだよね。」
12時30分か。
3時間はウロウロ出来そうだ。
夜の酒場が1番、下世話な話を聞くにはピッタリなんだろうけれど。
そうだ。地図を買おう。イマイチ何処へ行ったら良いか解らない。
音楽ホールの駐車場から周りをぐるっと見渡す。
良し、あっちの商店街に行ってみよう。本屋あると良いなあ。
ボードウェン並に街は発展していて商店街は活気があった。
八百屋の叔母さんに聞いてみるか。
「すみません。この辺に本屋ありますか?」
「此処から真っ直ぐ行ってほらあのビルの隣だよ。」
旅行者かい?と笑顔の叔母さん。良い人だ。
「ありがとうございます。はい。観光です。」
お礼を言って本屋を目指す。
近くにあって良かった。
近隣諸国は外見が浮かなくて良いな。プラゲ国で1人でウロウロするのは流石に無理だった。
アーシェンバード人の服装もうちの国も似たり寄ったりだし。
文化や食事は何処の国っぽいのかなあ?
おっ。本屋発見!
お金の両替はボードウェンの銀行で済ませておいた。
国交がある国って言うのはこういう所楽ちん。
本屋は日本で言うなら個人経営の本屋規模だな。
まあ、地図くらいあるだろ。観光ガイドブックとかあれば良いけれどそれはこの時代には絶対無いな。
店主に聞いてみる。
「すみません。アーシェンバードの地図ありますか?」
「いらっしゃいませ。全域?首都?」
おぉ。良いね。しっかりしている。
「一応、両方見たいです。」
店主に案内されて地図コーナーへ。ほほう。やっぱりアーシェンバード語なのね。
似てるんだけどちょっとボードウェン語じゃない。
読めなくは無いか。単語の語尾変換がちょっと異なるくらい。
良くある1枚の大きい地図タイプと本になってるタイプ。
1枚タイプが解り易いんだけど本が歩きながらとかだと見易い。
「これ両方ください。」
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