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誕生日曲と食事会
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「では聞いて下さい。Believe。」
拍手が起こりそして静まる。
キャサリンが優しく歌い始める。
優しくて本当に良い曲だ。
そして皆でハモる。
王子が号泣している・・・。そして会場の招待客も。
歌い終わると拍手とすすり泣きが。
「ありがとう!次の曲は 未来へ」
また泣かせそうだが。歌おう。
優しくて温かい曲。
この曲も本当に名曲だと思う。
そして・・・お后様を泣かせてしまった。
感動のまま誕生日パーティーは終了。
「皆、本当にありがとう!!」
号泣する王子が駆け寄って来て私達に抱きつく。
「ジェファーソンの為にありがとう。」
王様とお后様も涙を拭いながらお礼に来てくれた。
会場は拍手喝采に包まれる。
温かく優しく。
良い国に本当に産まれて良かったと思えた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「キャサリン。本当にありがとう。」
パーティーが終わり片付けを手伝っているとジェファーソンが声をかけてきた。
「うふふ。良い曲だったでしょ?」
「うん。心が凄く温かくなった。」
照れたように微笑むジェファーソンにこっちも嬉しくなる。
今日はデートしたかったのだけれどもボードウェン国で18歳の誕生日は成人式みたいなもの。王家は特にそう言う行事を守るので家族だけで夜はお祝いの食事会が開かれる。
勿論、私も参加する!
家族かぁ。何か認められたって言うのが本当に嬉しい。
パーティードレスは着替えてイブニングドレスに。
「キャサリン。本当に綺麗だよ。」
「ありがとう。」
照れる。ちょっと大人っぽいかなとは思ったんだけれども。
食事会は王様とお后様、アレクサンダー王子とヴァイオレット様、ジェファーソンと私。
ちょっと緊張するけれど。アレクサンダー王子の18歳の誕生日の時は呼ばれなかった。今、この中に居られる幸せ。
夕食は豪華なコース料理。本日はフランス料理風だ。
会話も楽しい。しかし、またワイン飲んでいるジェファーソンが心配だわ。
「結婚式は卒業したら直ぐにしますか?」
お后様が笑顔で聞かれた。
ジェファーソンは勿論です!と笑顔で返す。
王様もお后様も嬉しそうに日取りを決めないとね。と言ってくれている。嬉しすぎるー!!
「あっ!式なんですが!ルイス達と一緒にしたいんです!」
ジェファーソンは満面の笑みでそう言った。
私が前に話した希望の話だ。
「ルイス君と?また楽しそうな事したがるね。」
アレクサンダー王子がクスクスと笑う。
「なかなか異例な事だけれど。マッケンジー家とは私達も学生からの仲ですからねぇ。」
お后様もクスクスと笑われる。
「ローズは私の婚約者候補だったからなあ。」
「うふふ。そうでしたね。」
知らなかったー!そういうプライベートな話は初めてだし!!
「ルイスのお母様と?詳しく聞きたいですね!!」
ジェファーソンは酒も入っているからかいつもの興味津々モードで王様とお后様に尋ねる。
「ジェファーソン。酔っているね?」
そんなお2人も今日はちょっと酔っている様に見える。
当時の王様、ジェファーソンの祖父は一人娘であったジョセフィーヌ様と婚約するのは相手の家に申し訳無いのではないかと反対されていたらしい。
ルイスのお母様は三女で家柄も申し分無いからと半ば強引に勧められて逆らえずにいたそうだ。
「ローズは全然、婚約する気が無かったのよね。王子が好きなら頑張れ!親を説得しなさい!と良く怒られたわ。」
お后様はフフっと思い出す様に話される。
「私もローズには良く怒られていた。いい加減、早くジョセフィーヌと婚約しろって!!厳しく言われてたよ。」
お2人は楽しそうに語られる。何かローズさんとルナリーってちょっと似ている。だからあんなに仲良しになったのかしら?
「グレンは全然、女性と話したがらなかったですよねー。御令嬢の間では怖いって評判でしたわ。」
「そうだね。グレンは弱いものイジメをするご子息とか嫌いでねぇ。良く喧嘩をしていたね。」
王様もお后様もケラケラと笑い出す。
プッ!思わず私もジェファーソンも吹き出してしまった。
「ルイスそっくり!」
あれ?もしかして転生者?私の頭にちょっと過ぎったけれど。この事は今度ルナリーとルイスに聞いてみよう。
「その2人共なかなか婚約者を決めないから見合いする事になってね。とても相性が合ったみたい。直ぐに婚約したのよ。」
お后様は嬉しそうにそう言った。
「私も2人が婚約した時はピッタリだと思ったよ。」
王様も嬉しそうに語る。
「何だかルイスとルナリーみたいですね。親子ってやっぱり似るのかな。」
ジェファーソンもこの手の話を王様達とするのは初めてみたいでとても嬉しそうだ。
王族は大人にならないとこう言う話は下世話だからしないのかもしれない。
王様とお后様の馴れ初めもルイスの両親の馴れ初めも聞けて何だかとても満足。
ルイスが城に顔パスで入れていたのも何か解った気がする。両家が仲良かったのね。
「まだ本当に先の事だけど!キャサリン!子供が産まれたらルイスの子供と年が近かったら婚約させたいですねー。」
酔っ払いジェファーソンだわ。嬉しいけど。
「そうね!確かにルナリーとルイスの子供とか。」
顔がニヤケそうになる。
でも、本当にそう出来たら良いなぁ。
食事会は本当に楽しく終了した。
王様もお后様もアレクサンダー王子もヴァイオレット様も上機嫌で退席された。
私もそろそろ帰らないと。
「あっ。フラフラする。。」
ジェファーソンがトロンとした目で見詰める。
「酔ったのね。お水を貰いましょ。」
二日酔い予防にもなるし。しっかり水分補給させないと。
帰宅しようかと思ったけれどもう暫くジェファーソンの酔い覚ましに付き合う事にした。
拍手が起こりそして静まる。
キャサリンが優しく歌い始める。
優しくて本当に良い曲だ。
そして皆でハモる。
王子が号泣している・・・。そして会場の招待客も。
歌い終わると拍手とすすり泣きが。
「ありがとう!次の曲は 未来へ」
また泣かせそうだが。歌おう。
優しくて温かい曲。
この曲も本当に名曲だと思う。
そして・・・お后様を泣かせてしまった。
感動のまま誕生日パーティーは終了。
「皆、本当にありがとう!!」
号泣する王子が駆け寄って来て私達に抱きつく。
「ジェファーソンの為にありがとう。」
王様とお后様も涙を拭いながらお礼に来てくれた。
会場は拍手喝采に包まれる。
温かく優しく。
良い国に本当に産まれて良かったと思えた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「キャサリン。本当にありがとう。」
パーティーが終わり片付けを手伝っているとジェファーソンが声をかけてきた。
「うふふ。良い曲だったでしょ?」
「うん。心が凄く温かくなった。」
照れたように微笑むジェファーソンにこっちも嬉しくなる。
今日はデートしたかったのだけれどもボードウェン国で18歳の誕生日は成人式みたいなもの。王家は特にそう言う行事を守るので家族だけで夜はお祝いの食事会が開かれる。
勿論、私も参加する!
家族かぁ。何か認められたって言うのが本当に嬉しい。
パーティードレスは着替えてイブニングドレスに。
「キャサリン。本当に綺麗だよ。」
「ありがとう。」
照れる。ちょっと大人っぽいかなとは思ったんだけれども。
食事会は王様とお后様、アレクサンダー王子とヴァイオレット様、ジェファーソンと私。
ちょっと緊張するけれど。アレクサンダー王子の18歳の誕生日の時は呼ばれなかった。今、この中に居られる幸せ。
夕食は豪華なコース料理。本日はフランス料理風だ。
会話も楽しい。しかし、またワイン飲んでいるジェファーソンが心配だわ。
「結婚式は卒業したら直ぐにしますか?」
お后様が笑顔で聞かれた。
ジェファーソンは勿論です!と笑顔で返す。
王様もお后様も嬉しそうに日取りを決めないとね。と言ってくれている。嬉しすぎるー!!
「あっ!式なんですが!ルイス達と一緒にしたいんです!」
ジェファーソンは満面の笑みでそう言った。
私が前に話した希望の話だ。
「ルイス君と?また楽しそうな事したがるね。」
アレクサンダー王子がクスクスと笑う。
「なかなか異例な事だけれど。マッケンジー家とは私達も学生からの仲ですからねぇ。」
お后様もクスクスと笑われる。
「ローズは私の婚約者候補だったからなあ。」
「うふふ。そうでしたね。」
知らなかったー!そういうプライベートな話は初めてだし!!
「ルイスのお母様と?詳しく聞きたいですね!!」
ジェファーソンは酒も入っているからかいつもの興味津々モードで王様とお后様に尋ねる。
「ジェファーソン。酔っているね?」
そんなお2人も今日はちょっと酔っている様に見える。
当時の王様、ジェファーソンの祖父は一人娘であったジョセフィーヌ様と婚約するのは相手の家に申し訳無いのではないかと反対されていたらしい。
ルイスのお母様は三女で家柄も申し分無いからと半ば強引に勧められて逆らえずにいたそうだ。
「ローズは全然、婚約する気が無かったのよね。王子が好きなら頑張れ!親を説得しなさい!と良く怒られたわ。」
お后様はフフっと思い出す様に話される。
「私もローズには良く怒られていた。いい加減、早くジョセフィーヌと婚約しろって!!厳しく言われてたよ。」
お2人は楽しそうに語られる。何かローズさんとルナリーってちょっと似ている。だからあんなに仲良しになったのかしら?
「グレンは全然、女性と話したがらなかったですよねー。御令嬢の間では怖いって評判でしたわ。」
「そうだね。グレンは弱いものイジメをするご子息とか嫌いでねぇ。良く喧嘩をしていたね。」
王様もお后様もケラケラと笑い出す。
プッ!思わず私もジェファーソンも吹き出してしまった。
「ルイスそっくり!」
あれ?もしかして転生者?私の頭にちょっと過ぎったけれど。この事は今度ルナリーとルイスに聞いてみよう。
「その2人共なかなか婚約者を決めないから見合いする事になってね。とても相性が合ったみたい。直ぐに婚約したのよ。」
お后様は嬉しそうにそう言った。
「私も2人が婚約した時はピッタリだと思ったよ。」
王様も嬉しそうに語る。
「何だかルイスとルナリーみたいですね。親子ってやっぱり似るのかな。」
ジェファーソンもこの手の話を王様達とするのは初めてみたいでとても嬉しそうだ。
王族は大人にならないとこう言う話は下世話だからしないのかもしれない。
王様とお后様の馴れ初めもルイスの両親の馴れ初めも聞けて何だかとても満足。
ルイスが城に顔パスで入れていたのも何か解った気がする。両家が仲良かったのね。
「まだ本当に先の事だけど!キャサリン!子供が産まれたらルイスの子供と年が近かったら婚約させたいですねー。」
酔っ払いジェファーソンだわ。嬉しいけど。
「そうね!確かにルナリーとルイスの子供とか。」
顔がニヤケそうになる。
でも、本当にそう出来たら良いなぁ。
食事会は本当に楽しく終了した。
王様もお后様もアレクサンダー王子もヴァイオレット様も上機嫌で退席された。
私もそろそろ帰らないと。
「あっ。フラフラする。。」
ジェファーソンがトロンとした目で見詰める。
「酔ったのね。お水を貰いましょ。」
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