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閑話 ルイスのお兄様とブレンダさん
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「では、お父様、お母様、ルイス、ルナリーさん。大学へ戻ります。冬休みは研究次第です。すみません。」
ルイスのお兄さんが夏休みが終わるので本日、留学先へ戻られる事になった。
何だかんだと真面目な方だったが割と部屋で勉強三昧だったり婚約者さんの家に行かれたりしていたので私達の事を暴露する機会が無くまだ先になりそうだ。
でも、言っても理解してくれ無さそうなタイプなんだよね。
本当にそう言うの信じなさそう。
「行ってらっしゃい!気をつけて。勉強、楽しんで無理はしない様にね。」
「好きな研究に打ち込むのは良い事だ。行ってらっしゃい。」
グレンさんとローズさんは笑顔で見送る。
「お兄様、頑張って下さい。」
「行ってらっしゃいませ。」
私とルイスも頭を下げて見送る。
お兄さんとブレンダさんは笑顔で車に乗り込み飛行場へ向かわれた。
「やっぱり。アルフィって良い子に育ったよねぇ。」
「俺達とは人種が違うな。」
ローズさんとグレンさんがボソッと呟き溜息をつく。
「まあ、そのうち暴露していこうぜ。」
「ルイス、簡単には行かねーぞー。」
だよなー。と4人で溜息。
本当にそのうち。何とかしないとね。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「ご苦労様です。」
我が家の運転手に笑顔で礼を言って車を降りる。
飛行場に着いた。まだ時間もあるし飛行場のベンチで飛行船待ち。
「ブレンダ。何かさあ。家でうちのルイスがQueenの曲を口ずさんでたんだよね。」
「はー?Queen?地元じゃないか!」
ブレンダと顔を見合わせる。
「やっぱりノネット・クライムメンバーに誰かいるのかな?」
「いる?のかなあ?でも、お宅の弟さんじゃ無さそうなんだろ?」
俺は頷く。音楽に疎いので知らない曲ばかりだったので今まで疑ってはいたのだけれども。We will Rock Youを練習するルイスで確信した。
「ルイスは英語がアメリカ英語なんだよね。違うと思うよ。」
「1番怪しいのは大司教様かな?彼が弟さん達のグループを作らせたんだろ?」
うんうん。そう聞いた。曲の提供も大司教様かもしれない。
「ブレンダ。言葉使い。今は女性なんだから気をつけろ。」
ブレンダはべ~と舌を出す。
全く。困った奴だ。
俺とブレンダは前世は勿論、イギリス人。
イギリスが世界に誇るケンブリッジ大学に通う親友だった。ブレンダは当時は男。
何をやっていたのかまでは思い出せないのだが。実験中に誤って2人で爆発事故を起こして死んでしまった。
この世界でのブレンダとはボードウェン国立学院初等科で出会った。
放課後の図書館で高校の数学をこっそり解くブレンダ。天才?転生者?
迷いつつも驚きと興奮で思わず話しかけた。お互い敬遠しながらも打ち解け素性が解った時は感動した。
高校卒業後、留学先をダナブルランドに決めたのはイギリスっぽかったから。本当にそれだけの理由。
言葉もイギリス英語だし。
「ラジオ。パルドデアに先越されたね。」
「ちょっと取り掛かるのが遅かったかな。やっぱりこの世界に無いものを作るのって躊躇する。」
ついつい気を使う。でも、これからは躊躇無く作っていった方が良いのかもしれない。
「パルドデア国には留学したく無かったもんねー。」
ブレンダがそう言うのも最もなのだ。多分、アメリカっぽいパルドデア国。行きたくなかった。
「俺はさあ。数式をずっと解いていられたら楽しいから院に行けるの決まって本当に良かったよ。」
「だーかーらー。ブレンダ、本当に口悪い。」
ブレンダは昔からそう言う奴だった。
放っておくとご飯も食べずに研究や数式を解いていた。
「しかし、弟さん。可愛い嫁貰ったねー!これで俺は子供産まなくて良いよな?」
「本当にな。何であんな美人の嫁。あー。ブレンダちゃーん。比べた訳じゃ無いよー。」
「気持ち悪いって。」
「だよな。良かった。世継ぎは安泰。俺は研究!そして発明が出来る。」
それだけは助かった。お互い、子育てをしたくないと思っていた。結婚相手としては最高だが。それとこれとは別だ。いつまでも勉強や研究をしていたい。
しかし何で異世界転生とかしたのかなあ。
こんな非科学的な現象に自分達が直面するとは思わなかった。
でも、実際現実に起こってしまった。
日本のアニメや漫画がお互い好きだった。その影響かもしれない。
冬休みか。帰らずに研究しようっと。
家族全員、真面目なんだよね。自分で言うのも何だけど頭は良いけれど前世、庶民だったし。金持ちに未だに馴れない。
財閥の跡を継ぐのは面倒臭いけれど将来的には発明しながら継ぐのも仕方ないかな。
「アルフィ?どうした?」
「んー?冬休みもダナブルに居ようと思ってる。」
お互い金持ちの実家の居心地が悪い。庶民感が抜けない俺達。
ブレンダも冬休みも帰省しない方針な様だし。
誰か。同じくらい頭の良い奴居ないかなあ。そしたら研究が進むのに。
そう思いながら飛行船に乗り込む。
そして将来。彼等がパトリックと出会いボードウェン国を発展させるのはまだ先の話。
☆転生者出過ぎですね( ̄▽ ̄;)
と言う突っ込みはあるかと思いますがまあ、展開的に致し方ないかな?という事で。御勘弁下さい。
ちなみにもう転生者は居ません。
本日も読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
ルイスのお兄さんが夏休みが終わるので本日、留学先へ戻られる事になった。
何だかんだと真面目な方だったが割と部屋で勉強三昧だったり婚約者さんの家に行かれたりしていたので私達の事を暴露する機会が無くまだ先になりそうだ。
でも、言っても理解してくれ無さそうなタイプなんだよね。
本当にそう言うの信じなさそう。
「行ってらっしゃい!気をつけて。勉強、楽しんで無理はしない様にね。」
「好きな研究に打ち込むのは良い事だ。行ってらっしゃい。」
グレンさんとローズさんは笑顔で見送る。
「お兄様、頑張って下さい。」
「行ってらっしゃいませ。」
私とルイスも頭を下げて見送る。
お兄さんとブレンダさんは笑顔で車に乗り込み飛行場へ向かわれた。
「やっぱり。アルフィって良い子に育ったよねぇ。」
「俺達とは人種が違うな。」
ローズさんとグレンさんがボソッと呟き溜息をつく。
「まあ、そのうち暴露していこうぜ。」
「ルイス、簡単には行かねーぞー。」
だよなー。と4人で溜息。
本当にそのうち。何とかしないとね。
・・・・・・・・・・・・・・・・
「ご苦労様です。」
我が家の運転手に笑顔で礼を言って車を降りる。
飛行場に着いた。まだ時間もあるし飛行場のベンチで飛行船待ち。
「ブレンダ。何かさあ。家でうちのルイスがQueenの曲を口ずさんでたんだよね。」
「はー?Queen?地元じゃないか!」
ブレンダと顔を見合わせる。
「やっぱりノネット・クライムメンバーに誰かいるのかな?」
「いる?のかなあ?でも、お宅の弟さんじゃ無さそうなんだろ?」
俺は頷く。音楽に疎いので知らない曲ばかりだったので今まで疑ってはいたのだけれども。We will Rock Youを練習するルイスで確信した。
「ルイスは英語がアメリカ英語なんだよね。違うと思うよ。」
「1番怪しいのは大司教様かな?彼が弟さん達のグループを作らせたんだろ?」
うんうん。そう聞いた。曲の提供も大司教様かもしれない。
「ブレンダ。言葉使い。今は女性なんだから気をつけろ。」
ブレンダはべ~と舌を出す。
全く。困った奴だ。
俺とブレンダは前世は勿論、イギリス人。
イギリスが世界に誇るケンブリッジ大学に通う親友だった。ブレンダは当時は男。
何をやっていたのかまでは思い出せないのだが。実験中に誤って2人で爆発事故を起こして死んでしまった。
この世界でのブレンダとはボードウェン国立学院初等科で出会った。
放課後の図書館で高校の数学をこっそり解くブレンダ。天才?転生者?
迷いつつも驚きと興奮で思わず話しかけた。お互い敬遠しながらも打ち解け素性が解った時は感動した。
高校卒業後、留学先をダナブルランドに決めたのはイギリスっぽかったから。本当にそれだけの理由。
言葉もイギリス英語だし。
「ラジオ。パルドデアに先越されたね。」
「ちょっと取り掛かるのが遅かったかな。やっぱりこの世界に無いものを作るのって躊躇する。」
ついつい気を使う。でも、これからは躊躇無く作っていった方が良いのかもしれない。
「パルドデア国には留学したく無かったもんねー。」
ブレンダがそう言うのも最もなのだ。多分、アメリカっぽいパルドデア国。行きたくなかった。
「俺はさあ。数式をずっと解いていられたら楽しいから院に行けるの決まって本当に良かったよ。」
「だーかーらー。ブレンダ、本当に口悪い。」
ブレンダは昔からそう言う奴だった。
放っておくとご飯も食べずに研究や数式を解いていた。
「しかし、弟さん。可愛い嫁貰ったねー!これで俺は子供産まなくて良いよな?」
「本当にな。何であんな美人の嫁。あー。ブレンダちゃーん。比べた訳じゃ無いよー。」
「気持ち悪いって。」
「だよな。良かった。世継ぎは安泰。俺は研究!そして発明が出来る。」
それだけは助かった。お互い、子育てをしたくないと思っていた。結婚相手としては最高だが。それとこれとは別だ。いつまでも勉強や研究をしていたい。
しかし何で異世界転生とかしたのかなあ。
こんな非科学的な現象に自分達が直面するとは思わなかった。
でも、実際現実に起こってしまった。
日本のアニメや漫画がお互い好きだった。その影響かもしれない。
冬休みか。帰らずに研究しようっと。
家族全員、真面目なんだよね。自分で言うのも何だけど頭は良いけれど前世、庶民だったし。金持ちに未だに馴れない。
財閥の跡を継ぐのは面倒臭いけれど将来的には発明しながら継ぐのも仕方ないかな。
「アルフィ?どうした?」
「んー?冬休みもダナブルに居ようと思ってる。」
お互い金持ちの実家の居心地が悪い。庶民感が抜けない俺達。
ブレンダも冬休みも帰省しない方針な様だし。
誰か。同じくらい頭の良い奴居ないかなあ。そしたら研究が進むのに。
そう思いながら飛行船に乗り込む。
そして将来。彼等がパトリックと出会いボードウェン国を発展させるのはまだ先の話。
☆転生者出過ぎですね( ̄▽ ̄;)
と言う突っ込みはあるかと思いますがまあ、展開的に致し方ないかな?という事で。御勘弁下さい。
ちなみにもう転生者は居ません。
本日も読んで頂きありがとうございますm(_ _)m
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