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涼し~い♪
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レコード予約開始日!
初日だからなあー。
皆は焦っても仕方ないからコンサート曲を考えようかと言う話になった。
「あっ。パトリックが来るって言ってた。」
そう言うとちょっと皆、何故?と不満そうではあったけど。
「ルナリーの宿題が終わったから良しとしますか。今年の夏は楽勝ですねー。」
と王子は笑った。そうなのだよ。本当に有難い。
レッスンルームのドアがノックされた。噂をすれば何とやら。
「あの。ガードナーです。入ります。」
「おはようございます!」
大司教さんも一緒だった。本当に仲良し兄弟なんだなあ。後ろから警護人3人が何やら運んで来た。
「これ。キャサリンさんのリクエスト。」
パトリックは警護人に床に置くように指示して下がらせた。
「扇風機!!」
ちょっと材料不足で簡単なやつしか出来ませんでした。
とパトリックは少し不満気味に呟いた。
扇風機の羽は3枚、ちゃんと羽に触れられ無いようにガードする囲いもされている。しかも私達の人数分作ってきている。
「これは?キャサリンの言ってたやつですか?」
王子が聞くとパトリックは頷く。
「回してみるね。」
コンセントに繋いでスイッチを押す。クルクルと回り風が来るーーー!
皆はわー!と叫び扇風機の前へ。
「涼しい!凄い!」
「風が起こってるよ?!」
感動している。凄い!凄い!とはしゃぎまくり。
パトリックはキャサリンに
「この前はごめんなさい。取り敢えずこれで許して下さい。」
と呟いた。
キャサリンはありがとうね。と言って嬉しそう。
「まだ弱風だけだし、首振り機能も無いんですがね。」
不満の理由はそこか。なるほど。
ボードウェン国の夜は日本の夏より涼しい。湿度が低いしまだ地球も温暖化していない。
でも、扇風機は有難い。
「えっと。あとこれは皆さんにも作ったのでどうぞ。」
パトリックはペコっと頭を下げた。
「ありがとう!こんな珍しい物!買い取るよ?」
王子がそう言うとパトリックはうーん?と首を傾げる。
「あの。その。」
大司教さんを不安そうに見詰める。
大司教さんは仕方ないなあと言う顔をして
「もし、良かったらマッケンジー家で扇風機を作る様にして頂けると嬉しいんですが?」
「うちで?!」
ルイスが良いのか?とちょっと困惑気味。
「まだ15歳だし。発明は結局、親の金になる。あと。えーと。」
パトリックはちょっと考え混んでまた大司教さんを見た。
「まあ、何と言いますか。発明する事でそう言う風に見られたくない。注目を浴びたくないってのがパトリックの本音ですね。」
「なるほど。」
解らなくもない。
「お金は欲しいけど。まだ専門的な大学にも言っていないし。発想を聞かれても困る。注目を浴びるの怖い。変に疑われたくない。」
「疑われるのって1番厄介だもんね。」
「それ解るなあ。」
キャサリンと会長がうんうんと頷く。
「取り敢えず。発明品はマッケンジー家で預かって販売。利益は親に内緒で欲しい。」
パトリックはルイスにペコっと頭を下げた。
ルイスは親父に相談するよ。多分OKと言った。グレンさんなら気持ちを理解してくれるだろう。
「助かります。電気の回路とかの図案はOKが出たらで。」
「了解。」
パトリックはまたペコっと頭を下げた。
「ありがとうございます。良かったね。パトリック。」
大司教さんがポンポンと頭を撫でるとはにかんだ様に笑顔を見せる。
「そう言えば予約は?レコードの。」
王子が思い出した様に言うと大司教さんは勿論、他の者に任せて来てますよ。滑り出しは順調!と言ってくれた。
「よし!目指せ5000枚予約!」
今回はいけそうな気がする。
「じゃあ、教会に戻ります!週明けにでも予約の中間報告の電話しますね。」
と言って大司教さんは笑顔でレッスンルームを出る。
パトリックもちょっとお辞儀して出て行った。
「何か全員貰っちゃいましたね。」
王子がしみじみと扇風機を見る。
「彼なりの謝罪なんでしょうね。」
会長は有難く頂きます。と嬉しそうだ。
「あ~~~♪」
扇風機の前でジョージが。
「これ楽しい!!」
「子供の頃良くやったよなあ。」
プッ!ジョージかやると可愛い。
「僕もやるー!」
あ~~~~♪あ~~~~♪
クライスもカインまで。楽しそうだ。
「あっ。狡いですよ。」
王子まで。
「扇風機あるあるだね。」
会長がクスクスと笑いながら4人を見て笑う。
「やっぱりやりたくなるわよねー。」
キャサリンも嬉しそうで良かった。
パトリックとの仲もちょっとはましになったかなあ。
今年の夏は涼しく過ごせそうだ。
初日だからなあー。
皆は焦っても仕方ないからコンサート曲を考えようかと言う話になった。
「あっ。パトリックが来るって言ってた。」
そう言うとちょっと皆、何故?と不満そうではあったけど。
「ルナリーの宿題が終わったから良しとしますか。今年の夏は楽勝ですねー。」
と王子は笑った。そうなのだよ。本当に有難い。
レッスンルームのドアがノックされた。噂をすれば何とやら。
「あの。ガードナーです。入ります。」
「おはようございます!」
大司教さんも一緒だった。本当に仲良し兄弟なんだなあ。後ろから警護人3人が何やら運んで来た。
「これ。キャサリンさんのリクエスト。」
パトリックは警護人に床に置くように指示して下がらせた。
「扇風機!!」
ちょっと材料不足で簡単なやつしか出来ませんでした。
とパトリックは少し不満気味に呟いた。
扇風機の羽は3枚、ちゃんと羽に触れられ無いようにガードする囲いもされている。しかも私達の人数分作ってきている。
「これは?キャサリンの言ってたやつですか?」
王子が聞くとパトリックは頷く。
「回してみるね。」
コンセントに繋いでスイッチを押す。クルクルと回り風が来るーーー!
皆はわー!と叫び扇風機の前へ。
「涼しい!凄い!」
「風が起こってるよ?!」
感動している。凄い!凄い!とはしゃぎまくり。
パトリックはキャサリンに
「この前はごめんなさい。取り敢えずこれで許して下さい。」
と呟いた。
キャサリンはありがとうね。と言って嬉しそう。
「まだ弱風だけだし、首振り機能も無いんですがね。」
不満の理由はそこか。なるほど。
ボードウェン国の夜は日本の夏より涼しい。湿度が低いしまだ地球も温暖化していない。
でも、扇風機は有難い。
「えっと。あとこれは皆さんにも作ったのでどうぞ。」
パトリックはペコっと頭を下げた。
「ありがとう!こんな珍しい物!買い取るよ?」
王子がそう言うとパトリックはうーん?と首を傾げる。
「あの。その。」
大司教さんを不安そうに見詰める。
大司教さんは仕方ないなあと言う顔をして
「もし、良かったらマッケンジー家で扇風機を作る様にして頂けると嬉しいんですが?」
「うちで?!」
ルイスが良いのか?とちょっと困惑気味。
「まだ15歳だし。発明は結局、親の金になる。あと。えーと。」
パトリックはちょっと考え混んでまた大司教さんを見た。
「まあ、何と言いますか。発明する事でそう言う風に見られたくない。注目を浴びたくないってのがパトリックの本音ですね。」
「なるほど。」
解らなくもない。
「お金は欲しいけど。まだ専門的な大学にも言っていないし。発想を聞かれても困る。注目を浴びるの怖い。変に疑われたくない。」
「疑われるのって1番厄介だもんね。」
「それ解るなあ。」
キャサリンと会長がうんうんと頷く。
「取り敢えず。発明品はマッケンジー家で預かって販売。利益は親に内緒で欲しい。」
パトリックはルイスにペコっと頭を下げた。
ルイスは親父に相談するよ。多分OKと言った。グレンさんなら気持ちを理解してくれるだろう。
「助かります。電気の回路とかの図案はOKが出たらで。」
「了解。」
パトリックはまたペコっと頭を下げた。
「ありがとうございます。良かったね。パトリック。」
大司教さんがポンポンと頭を撫でるとはにかんだ様に笑顔を見せる。
「そう言えば予約は?レコードの。」
王子が思い出した様に言うと大司教さんは勿論、他の者に任せて来てますよ。滑り出しは順調!と言ってくれた。
「よし!目指せ5000枚予約!」
今回はいけそうな気がする。
「じゃあ、教会に戻ります!週明けにでも予約の中間報告の電話しますね。」
と言って大司教さんは笑顔でレッスンルームを出る。
パトリックもちょっとお辞儀して出て行った。
「何か全員貰っちゃいましたね。」
王子がしみじみと扇風機を見る。
「彼なりの謝罪なんでしょうね。」
会長は有難く頂きます。と嬉しそうだ。
「あ~~~♪」
扇風機の前でジョージが。
「これ楽しい!!」
「子供の頃良くやったよなあ。」
プッ!ジョージかやると可愛い。
「僕もやるー!」
あ~~~~♪あ~~~~♪
クライスもカインまで。楽しそうだ。
「あっ。狡いですよ。」
王子まで。
「扇風機あるあるだね。」
会長がクスクスと笑いながら4人を見て笑う。
「やっぱりやりたくなるわよねー。」
キャサリンも嬉しそうで良かった。
パトリックとの仲もちょっとはましになったかなあ。
今年の夏は涼しく過ごせそうだ。
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