ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

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誕生日曲は沖縄縛り byキャサリン

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うーん。今年の誕生日曲どうしようかしら。

今日はジェファーソンは来ないし作るのには絶好のチャンスなのだけれど。

私って歌謡曲のレパートリーが少ないなあ。



まだ誰も来ていないレッスンルームで1人ノートを開いて悩んでいた。

会長かルナリーかルイスに頼るか。本当は自分で考えたいのよね。

全部の歌詞を記憶している曲って本当にボカロばかりだわ。

カラオケ行く友達居なかったもんな。

ちょっと1人で落ち込む・・。

「あっ!そっか。沖縄出身歌手ならちょっと解るんだ。」

独り言が思わず口に出る。

誕生日パーティーで歌えそうな曲かぁ。

『未来へ』とか?『never end』は?

ちょっとしんみりしちゃうかな。



「おはよー。早いね。」

「あっ。会長、おはよう。」

会長は傍に寄ってきて曲作りのノートを見る。

「誕生日パーティーに歌う曲?Kir〇roと安室〇美恵か。沖縄縛り?」



「会長って直ぐ解るんですね。曲のレパートリーが多いなあ。古い歌もいっぱい知ってるし羨ましい。」

そう言って思わず溜息が出る。

「そうだね。ものまね番組好きだったからね。」

あの手の番組は昔の歌を結構歌うからさあ。と笑いながら言った。

確かにそうだった。



「会長なら何にします?ネタが無くて。」

会長は少し悩んで

「Believe?あの卒業式に歌ったやつ。」

と言った。あー!いける!

2人でハモる。

「あはは。めちゃ覚えてる!懐かしいー!」

「卒業式じゃなくても友情っぽくて良くない?」

うんうん。会長はキャサリンは知ってるけれど難しく考え過ぎているんだよ。と優しく笑った。

「確かに。悩み過ぎてた。」

「だってさあ、生まれ変わって18年経ってるんだよ?記憶も曖昧になるよね。歌詞は間違えても大丈夫!」

言われて見ると確かに忘れている筈よね。

もっと柔軟に考えよう。



「Believeと未来へにしようかしら。」

会長は良いんじゃない?と言った。

次いでにnever endもコンサートで歌おうよ!と言われ嬉しくなる。好きなのよね沖縄出身歌手達。



「おーはーよー!もう誕生日ソング作ってるの?」

「おーす!」

ルナリーとルイスが仲良く登校。



「おー!すげー!」

曲を見て良い曲だなあーと言ってくれた。



「なあ、キャサリンは沖縄出身者の曲は殆ど記憶ある?」

会長が何を思ったのか聞いてきた。

「多分?」

自信は無いけど。



「ifを歌いたい!!カインにラップをさせたい!」

あぁ。DAP〇MPか。

「解りますよ。好きでしたし。」

なるほど。私、本当に沖縄出身者の曲に強いわ。



そんな話をしていると他の皆もやって来た。

ちょっと前なら此処で会話は中断しちゃってたんだけれど。

話せるって楽だわー。



「誕生日パーティーの披露曲作ってたの。どうかな?」

どれどれ?と皆が楽譜を見る。



「歌詞が良いね。何か泣いちゃいそう。」

「本当。私は未来へが好きかな。凄く素敵!」

反応が凄く良くて嬉しくなる。



「このBelieveって卒業式で歌ったのよね。でも、誕生日でも良いわよね?」

そう聞くと未来のプラゲ国って凄いなあ。お洒落だ。と感心するクライス。

「え??卒業式に?まじか?仰げば尊しじゃねーの?」

ルナリーとルイスが目を丸くして改めてBelieveの歌詞を読んでいた。



「生きてた時代が違うと歌も変わるんだねぇ。」

カインがしみじみと頷く。



「あー。そうだカインに新しいミッションを与えるよ。新曲。」

会長がさっき書いた主旋律と歌詞だけのifの楽譜をカインに見せた。



「え?ちょっと僕じゃこの歌って高音じゃない?歌えるけどクライス向きだよ。」

カインは楽譜を見て出だしを歌って見てそう言った。

やはり楽譜見ただけで歌えるハイスペック!



「いや、主旋律はクライスだよ。カインにはミッションだと言っただろ?カインはここをね。」

会長が楽譜を指差す。もちろん音程は書いてない。ちょっと書けなかった。



「え?何?これ?」

カインは首を傾げ文章を読み上げる。



会長は僕の声じゃ頼りないけどと言いながらキャサリン主旋律試しに歌ってよと言い出した。



「了解ー。」

もう、会長ノリノリなんだから。まあ、ルナリーもルイスもラップ知らないから仕方ないか。



会長のラップに皆の目が点になってるわ。



本当に懐かしいなあ。この曲。



イメージはやっぱりもっと低い声よね。でも会長上手だ。



歌い終わるとカインが目をパチパチさせて

「今の何?!」

と言った。

「すげー!カッコイイー!」

ルイスが真っ先に食いつく。

「うんうん。外人見たいじゃん!」

ルナリーは何となく洋楽を思い浮かべた様だ。


「まだこの国では早いかなあ?」

会長が皆の反応でうーん?と悩み顔。



「僕に出来るかな。会話のようで歌なんだね。」

カインは考えながら一生懸命理解しようと楽譜を見詰める。



「難しいけど出来たらカッコイイね。」

ジョージが確かにカインの声に合いそうと言った。



「練習してみる。」

決心した様に頷くカイン。

会長はよっしゃー!と喜んでいた。



また面白いコンサートになりそうだな。
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