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日常の曲作りが楽になった
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放課後、レッスンルームに向かう途中でパトリックに捕まった。
無言でモジモジと言いにくそうにしている。
「大司教さんから聞いたから大丈夫だ。」
小さくパトリックは頷く。
「あの。その。えーと。」
「げっ!」
話している最中に背後からキャサリンの声。まだ会いたくなかったのだろう。
「あの。兄ちゃん。いや、大司教様がその。」
キャサリンを見てまた言いにくそうなパトリック。
「大司教様が言うから謝るんだからな!ごめんなさい!!」
何か捨て台詞の様に顔を赤くしてそう言って走り去って行った。
「あれ?何だ?」
「ブラコンのツンデレかしら。可愛くないわね。」
キャサリンは苦笑していた。
「まあ、いーんじゃないか。」
「姉の方がまだましねー。」
そう言いながらレッスンルームへ。彼なりの精一杯だったんだろうな。困った奴だ。
レッスンルームへ入ると会長が張り切って曲作り中。
「もう、考えずに話せるって言うのが楽だ。」
会長はこれから皆に色々やらせると意気込んでいる。
「確かに曲が楽になるよなあ。」
会長はエミリアの個人曲を作ったと言っていた。
桃色の片思い。
うんうん。可愛い!
キャサリンは誰の曲か直ぐに解った様でダンスありで行けるわねーと言っていた。
早速、皆が集まって来たのでエミリアに楽譜を渡す。
「わー。何か可愛すぎるー!でも嬉しい!」
と笑顔。
カインには昴の楽譜を渡したし。
「後はジョージだなあ。」
「可愛い系だっけ?」
思ったより出ないもんだな。
「無理しないで良いよ!何か難題だった?」
ジョージが遠慮をしているがそこは何か考えたい所だ。
「ルナリーやルイスや会長は?決まってるの?」
王子が背後から覗き込む。
コソコソ考えないで良いって楽だなあ。
「ルナリー何歌いたいの?」
会長に聞かれて考える。うーん?あーそーだなー。
「シンディーローパー歌いたいな。」
さらっと言える環境。ストレスが無い。
会長はあの有名な曲か良いんじゃないか?とOKが出た。
「ルイスのイメージって布袋〇泰さんか吉川〇司さんなのだが大丈夫?」
会長の問にルイスは大きく頷く。
「まじかー!布袋さんか。うおー!迷うー!」
満更でも無さそう。身長はピッタリだなあ。
皆を置いてけぼりの様で申し訳ないが私達の作成する楽譜を凄く嬉しそうに横から皆で眺めている。
あー!思い付いたー!
「会長!ジョージはフィンガー5だよ!」
会長とキャサリンはうん?と首を傾げる。
「しまった世代差か・・・・。学園天国とか知らないか?」
それは通じたらしく
「ルナリー!まじで神ってる!」
と会長はジョージにピッタリだと楽譜作成を始めた。
楽譜を眺めながらジョージはぶっ飛んでるねーと呟く。
「ノリノリで歌って貰うよ?」
と笑う。
「やっぱり生きてた世代違うんですねぇ。4人同士でも知らない曲あったりするんだねぇ。」
王子がやり取りをしみじみと見て頷く。
「キャサリンとルイス皆で歌う曲何か考えてよ。」
私ら個人曲で忙しい。
2人はまじかーと言いつつ悩みだした。
「いっぱい曲知っていても悩むものなの?」
カインが不思議そうに聞いてきた。
「あー。そりゃボードウェン語に上手く訳せるかとか知らない単語が無いかとか考えてるんだよ。」
ルイスが説明している。
「そう。例えばテレビとか?まだ発明されていない商品とかね。」
それを聞いてなるほど奥が深いと皆、頷く。
「確かに僕らは説明受けましたけどテレビって言われても意味解らないですものね。そっか。それで今まで悩んだりしていたんですね。」
うんうん。王子も納得している。
「あー。俺、贈る言葉にしよー!」
ルイスは歌いながら楽譜作成に取りかかる。
「うーん。じゃ私、島人ぬ宝にする!」
キャサリンはうふふと微笑みながら書き出す。
「あっ。ジェファーソン!私ね!言ってなかったけど!」
書いていた顔を上げるキャサリン。
「何?キャサリン?」
「私、琉球が地元なの!」
嬉しそうに笑う。
「だから!三線があんなに弾けたんですね!!あー!そうか!」
王子だけでなく皆が感心した様に納得していた。
「泳ぎも上手かったでしょ?」
うんうん。皆も頷く。
キャサリンは本当に心が楽になった様に嬉しそうに笑いながら楽譜に向かう。王子はそれを本当に愛おしそうに見詰めていた。
幸せいっぱいだなあ。こっちも嬉しくなった。
無言でモジモジと言いにくそうにしている。
「大司教さんから聞いたから大丈夫だ。」
小さくパトリックは頷く。
「あの。その。えーと。」
「げっ!」
話している最中に背後からキャサリンの声。まだ会いたくなかったのだろう。
「あの。兄ちゃん。いや、大司教様がその。」
キャサリンを見てまた言いにくそうなパトリック。
「大司教様が言うから謝るんだからな!ごめんなさい!!」
何か捨て台詞の様に顔を赤くしてそう言って走り去って行った。
「あれ?何だ?」
「ブラコンのツンデレかしら。可愛くないわね。」
キャサリンは苦笑していた。
「まあ、いーんじゃないか。」
「姉の方がまだましねー。」
そう言いながらレッスンルームへ。彼なりの精一杯だったんだろうな。困った奴だ。
レッスンルームへ入ると会長が張り切って曲作り中。
「もう、考えずに話せるって言うのが楽だ。」
会長はこれから皆に色々やらせると意気込んでいる。
「確かに曲が楽になるよなあ。」
会長はエミリアの個人曲を作ったと言っていた。
桃色の片思い。
うんうん。可愛い!
キャサリンは誰の曲か直ぐに解った様でダンスありで行けるわねーと言っていた。
早速、皆が集まって来たのでエミリアに楽譜を渡す。
「わー。何か可愛すぎるー!でも嬉しい!」
と笑顔。
カインには昴の楽譜を渡したし。
「後はジョージだなあ。」
「可愛い系だっけ?」
思ったより出ないもんだな。
「無理しないで良いよ!何か難題だった?」
ジョージが遠慮をしているがそこは何か考えたい所だ。
「ルナリーやルイスや会長は?決まってるの?」
王子が背後から覗き込む。
コソコソ考えないで良いって楽だなあ。
「ルナリー何歌いたいの?」
会長に聞かれて考える。うーん?あーそーだなー。
「シンディーローパー歌いたいな。」
さらっと言える環境。ストレスが無い。
会長はあの有名な曲か良いんじゃないか?とOKが出た。
「ルイスのイメージって布袋〇泰さんか吉川〇司さんなのだが大丈夫?」
会長の問にルイスは大きく頷く。
「まじかー!布袋さんか。うおー!迷うー!」
満更でも無さそう。身長はピッタリだなあ。
皆を置いてけぼりの様で申し訳ないが私達の作成する楽譜を凄く嬉しそうに横から皆で眺めている。
あー!思い付いたー!
「会長!ジョージはフィンガー5だよ!」
会長とキャサリンはうん?と首を傾げる。
「しまった世代差か・・・・。学園天国とか知らないか?」
それは通じたらしく
「ルナリー!まじで神ってる!」
と会長はジョージにピッタリだと楽譜作成を始めた。
楽譜を眺めながらジョージはぶっ飛んでるねーと呟く。
「ノリノリで歌って貰うよ?」
と笑う。
「やっぱり生きてた世代違うんですねぇ。4人同士でも知らない曲あったりするんだねぇ。」
王子がやり取りをしみじみと見て頷く。
「キャサリンとルイス皆で歌う曲何か考えてよ。」
私ら個人曲で忙しい。
2人はまじかーと言いつつ悩みだした。
「いっぱい曲知っていても悩むものなの?」
カインが不思議そうに聞いてきた。
「あー。そりゃボードウェン語に上手く訳せるかとか知らない単語が無いかとか考えてるんだよ。」
ルイスが説明している。
「そう。例えばテレビとか?まだ発明されていない商品とかね。」
それを聞いてなるほど奥が深いと皆、頷く。
「確かに僕らは説明受けましたけどテレビって言われても意味解らないですものね。そっか。それで今まで悩んだりしていたんですね。」
うんうん。王子も納得している。
「あー。俺、贈る言葉にしよー!」
ルイスは歌いながら楽譜作成に取りかかる。
「うーん。じゃ私、島人ぬ宝にする!」
キャサリンはうふふと微笑みながら書き出す。
「あっ。ジェファーソン!私ね!言ってなかったけど!」
書いていた顔を上げるキャサリン。
「何?キャサリン?」
「私、琉球が地元なの!」
嬉しそうに笑う。
「だから!三線があんなに弾けたんですね!!あー!そうか!」
王子だけでなく皆が感心した様に納得していた。
「泳ぎも上手かったでしょ?」
うんうん。皆も頷く。
キャサリンは本当に心が楽になった様に嬉しそうに笑いながら楽譜に向かう。王子はそれを本当に愛おしそうに見詰めていた。
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