ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

文字の大きさ
上 下
272 / 369

明日は学校だけどお泊まりです

しおりを挟む
明日は学校なのだがルイスが狂犬の癖に子犬の様な目で見詰めて来るのでマッケンジー家にお泊まりする事にした。



「すまん。まだ親父達に話して無い。」

「あー。暴露話か。一緒が楽だろうな。」

子犬の意味はそれかあ。



「でも、話すの今日で良かったかも。大司教さんの話もあるし。昨日の時点だったらグレンさんやローズさんのパトリックへの怒りがヤバい事になっていた。」

ルイスも確かにそうだと頷く。



丁度マッケンジー家の門を潜り単車を停めようかと中に入った時に玄関先に大司教さんが居た。

「おっ。大司教さん!自ら暴露?」

3人仲良くが確かに気が楽だ。今の所、気づかれているかもしれないがグレンさんとローズさんの件はこの3人しか知らない。

キャサリンや会長にも秘密。


「ルイス君、ルナリーさん。まだ先の事だけれど家電と言ったらマッケンジー家だから。ちょっとテレビの話とかしないとと思って来ました。」

大司教さんは今日もスーツ姿。似合う。



「ただいまー!」

執事さんがお帰りなさいませと迎えてくれて大司教さんにも御挨拶していた。

「リビングルームにいらっしゃいますよ。」

そう教えてくれたので向かう。


「ただいまー!」


「おー!ルナリー!あれ大司教さんもいらっしゃい!」

グレンさんとローズさんがまあ座れとお茶を入れてくれた。


「ちょっと大事な話がある!」

ルイスが話を切り出す。

「大司教さん1から話して大丈夫?」

パトリックの件を確認の意味で聞くと大丈夫ですよと笑顔。


それからキャサリンと私が脅された事。話した瞬間のグレンさんとローズさんの顔が怖い。これ1人で話すと確かに怖かっただろう。ルイスと大司教さんが居てくれて良かった。

大司教さんも顔が引き攣っている。

「総長!ちゃんと丸く収まったから落ち着いて下さい。」

殴り込みに行きそうな2人を宥める。



ノネットのメンバーに少しだけ内容を変えてプラゲ国の未来から来たと言う話をした事。そして皆に理解を得た事。

グレンさんもローズさんもホッとした様な顔をしてくれた。

「まあ、良かったじゃん。確かに前世持ちって興味あるし面白いよな。」

「で?パトリックの始末はどうするんだ?」

グレンさんこえぇーーーー!!

そこからは大司教さんが必死に弁解していた。


グレンさんもローズさんも兄弟とか仲間には弱い。

「そっか。弟か。大司教さんの弟なら仕方ねーな。」

「兄弟揃ってこの世界に転生出来て良かったじゃないか!!」

とほぼ落ち着いてくれた。


「グレンさんとローズさんは暴露しますか?」

2人はうーん?と考え込む。今まで隠して来たんだもんなあ。

「バレるまで内緒で良いだろ?」

そう言う結論になった。この2人に無理強いする力は無い。


「もう1つ本題に入って良いですか?」

大司教さんが雰囲気が和やかになったので話始めた。



「ほー!パトリックすげーな!テレビか。」

「販売の権利とかが絡むわよ?グレン。」

大人の会話になって来たなあ。

ガードナー家も儲かりたいだろうし。



「取り敢えず飯でも食いながら話そうか。」

もうそんな時間か。グレンさんに促されダイニングルームへ。


「ガードナーのおっさん性格悪いんだよなあ。」

酒の入ったグレンさん。

「良い商売してるからねー。」


「どの時代でもどこの国でも金持ちは似てますね。」

と大司教さん。


大人達が良い感じで酔っ払いになってきたので今日も放置する事にした。



「じゃあ、寝まーす!」

「おやすみなさい!」

3人は今後の儲け話や作りたい家電でノリノリで私達の挨拶には適当なお返事だった。酔っ払いはやはり放置だな。



「上手く販売出来ると良いんだけどなあ。」

ルイスもルイスなりに心配はしている。

製作者と販売者。ガードナー家には財力があるからここで家電にまで進出してくると面倒だと言うお話な様だ。



ベッドにゴロンと転がる。

「何か。ホッとしたなー。」

「皆が理解してくれて有難い。」

だよなー。と本当にホッとした。


「明日、学校だったな。」

ルイスがちょっと考え込んでいる。考えている内容は丸分かりなのだが。

「なあ、王子にいつ教えてやるの?」

「教えるって言うのがなあ。何かクソ恥ずかしい。」

王子、真剣に聞きそうだし。



「何とかやれば良いんだよなあ。これは相性ってのもあるし!マニュアルあって無し!」

そう言って私にガバッと抱きついて来た。

「何が好きかどんな反応するか。俺、めちゃくちゃ考えてるんだけど。」

改めてまじまじと見詰められると照れる。


「ありがとう。」

ルイスの頬を優しく撫でる。

「私も考えてるぞ。」


「知ってる。」

そう言って口を塞ぐようにキス。

激しく優しく。とろける。


電気は消して。


身体を重ねる。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

婚約破棄されなかった者たち

ましゅぺちーの
恋愛
とある学園にて、高位貴族の令息五人を虜にした一人の男爵令嬢がいた。 令息たちは全員が男爵令嬢に本気だったが、結局彼女が選んだのはその中で最も地位の高い第一王子だった。 第一王子は許嫁であった公爵令嬢との婚約を破棄し、男爵令嬢と結婚。 公爵令嬢は嫌がらせの罪を追及され修道院送りとなった。 一方、選ばれなかった四人は当然それぞれの婚約者と結婚することとなった。 その中の一人、侯爵令嬢のシェリルは早々に夫であるアーノルドから「愛することは無い」と宣言されてしまい……。 ヒロインがハッピーエンドを迎えたその後の話。

わたしを捨てた騎士様の末路

夜桜
恋愛
 令嬢エレナは、騎士フレンと婚約を交わしていた。  ある日、フレンはエレナに婚約破棄を言い渡す。その意外な理由にエレナは冷静に対処した。フレンの行動は全て筒抜けだったのだ。 ※連載

それぞれのその後

京佳
恋愛
婚約者の裏切りから始まるそれぞれのその後のお話し。 ざまぁ ゆるゆる設定

処理中です...