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パルドデア国へ。ラジオ局へ行くぞ!
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位置的にはボードウェンもパルドデアもヨーロッパ。でも、国のイメージはアメリカ。何とも不思議な位置関係。
距離は飛行船で5時間程度と結構近いが王子以外は行ったことが無いそうだ。
「グレンさんは行ったことあるんですか?」
飛行船へ向かう車の中で聞いてみた。
「俺はあるよ。アメリカっぽい。」
「やっぱそうかー。親父、交渉頑張ってくれよー!」
「めっちゃラジオ高いですからね!!」
グレンさんは任せとけ!と自信満々。脅したりしないか心配だ。
空港へ到着。1泊2日の弾丸ツアーだ。
朝、7時出発。
王様とお后様に御挨拶して飛行船へ乗り込む。
珍しくカインが早く来ていた。何時もは嫌がって最後に来るのに。
「お願いです!ルイスのお父さん!!」
カインはグレンさんの手を握り隣に座って下さいと言い出した。
最近の私達は面白がって役に立ってないらしい。
「あー。あれね?」
グレンさんは笑いながら良いよ。とカインの隣に座った。
「あれ?カイン今日はルイスのお父さんの横なんだね?」
クライスがルイスのお父さんも強くて凄いよねーと言いながら会長の隣へ座った。
グレンさんは最終兵器みたいなもんだよな。
全員揃い出発!
「いーやーだーーーーーー!」
カインが定番の叫びを上げる。
「おら!うるせーぞ!」
そうグレンさんの声が聞こえたかと思うとカインの叫びがピタッと止まった。グレンさんの顔が見たい。
「凄い!流石、ルイスのお父さんだ。」
王子が感心している。
「はぁ。飛行船怖いけど。ルイスのお父さんの方が怖い。」
カイン・・・。その通りだ。
ルイスと私は後ろで温かく見守る。
歌ったり話したりすると5時間はあっという間でパルドデア国には無事に到着。
「しかし、カインは面白いな。」
グレンさんは非常に楽しそうだった。
パルドデア空港はうちの国と規模は同じくらいで栄えていた。
空港にはボードウェン大使館の方のお迎え。
王子は嬉しそうに手を振る。
「ジェファーソン様。お久しぶりです!」
「ようこそいらっしゃいました。」
深々と王子にお辞儀している。国交がある国は楽だな。
「ジェファーソン王子!ようこそ!今回案内させて頂きます。デイビス・パルドデアと申します。パルドデア国第3王子です!」
握手を求めてきた人はパルドデア国の王子の様だ。年は20代半ばかな?結構パルドデア国の王子は皆、年上なんだな。
「先ずラジオ局で宜しいでしょうか?城へは夜に晩餐会を設けますので。」
やはり晩餐会なのかー。でも、王子が居ると必然的にそうなる。
「ありがとうございます。では、ラジオ局お願いします。」
王子は笑顔。
空港を出た外の雰囲気はうちの国と変わらない。やっぱりヨーロッパっぽい感じだ。
綺麗なバスが停められており乗り込む様に勧められる。
首都市内は発展しており少し近代的。うちの国よりビルの数が多い。
「発展してますね。流石、パルドデア。」
王子がそう言うとデイビス王子は嬉しそうだった。
「着きました。」
街の少し外れに電波塔と共に建てられた近代的な建物。
鉄筋ビル3階建て。
皆、顔がワクワクしている。
「先ずこの電波塔が基地局です。」
デイビス王子が説明する。
では、中へとガラス張りのドアを開ける。本当にラジオ局と言った感じで玄関ホールの様に作ってある。受付もあり受付嬢の後ろにはラジオ案内のポスター。ちょっとした大手企業の様な感じだ。
受付嬢はデイビス王子と私達にお辞儀をし見送ってくれたし何か夏目さんや光国さんやプラゲ国の人が言っていたイメージと違う。
「1階は事務所になっています。2階へ上がりますね。」
デイビス王子に着いて2階へ。
階段を上がると会議室、会議室2と書いてある部屋がありその奥へ案内された。
扉は2つ並んでおり1つはラジオブース、もう1つは音響部屋の様だ。
ラジオ放送をする現場は前世の記憶で言うと学校の放送室と言った感じだった。
パルドデア国では主に1日3回ニュースを流しているそうだ。
「このマイクから話した声がラジオから聞こえるんですね?」
王子の問にデイビス王子は頷く。
「実際に聞いてみないと想像つかないですよね?」
「そうなんですよね。」
デイビス王子は実は私もそうでした。と笑いながら機材のある音響部屋へ案内する。
「何か凄いね!」
クライスもカインも部屋をぐるっと見渡していた。
館内放送の機械の何倍も複雑そうな音響機器。迂闊に触ったら何か壊しそう。
「この設備でいくらぐらいかかりますか?」
グレンさんはデイビス王子に質問していた。
なかなかの投資が必要となりそう。
そんな話をグレンさんと王子とデイビス王子がやり取りしているとラジオ局の人らしき方が入って来た。
「デイビス王子、失礼します。今から放送を行えば良いのですよね?」
ラジオ局の人はデイビス王子に確認し音響機器の前へ座った。
「もう隣はスタンバイしておりますので会議室へどうぞ。」
ラジオ局の人が笑顔でそう言った。
デイビス王子は今からラジオを聞いて見ましょう!と言って私達を会議室へ案内する。
会議室の机の上にはドーンとラジオが乗っていた。
やはりちょっと大きい。小型テレビくらいある。
「これがラジオか。」
皆、真剣そのもので機械を見ている。
「スイッチを入れます。そしてこのダイヤルを回して周波数を合わせる様になっています。」
とデイビス王子が説明する。
ガガガッとラジオから音がしてザッ言う音がした瞬間声が聞こえた。
『パルドデア国ニュースのお時間です。』
おお!!!皆は声を上げて驚く。
「さっきの部屋で話しているんですね?」
王子が確認するとデイビス王子は笑顔で頷いた。
『今日、昼頃パルドファド市において落雷の被害があり火災が発生・・・』
「凄い。新聞より明らかに早いニュースだ。」
「音も良いですね。」
うんうん。不思議そうに皆、感心している。
「これは、買いですね!」
王子は改めて納得した様に頷いた。
距離は飛行船で5時間程度と結構近いが王子以外は行ったことが無いそうだ。
「グレンさんは行ったことあるんですか?」
飛行船へ向かう車の中で聞いてみた。
「俺はあるよ。アメリカっぽい。」
「やっぱそうかー。親父、交渉頑張ってくれよー!」
「めっちゃラジオ高いですからね!!」
グレンさんは任せとけ!と自信満々。脅したりしないか心配だ。
空港へ到着。1泊2日の弾丸ツアーだ。
朝、7時出発。
王様とお后様に御挨拶して飛行船へ乗り込む。
珍しくカインが早く来ていた。何時もは嫌がって最後に来るのに。
「お願いです!ルイスのお父さん!!」
カインはグレンさんの手を握り隣に座って下さいと言い出した。
最近の私達は面白がって役に立ってないらしい。
「あー。あれね?」
グレンさんは笑いながら良いよ。とカインの隣に座った。
「あれ?カイン今日はルイスのお父さんの横なんだね?」
クライスがルイスのお父さんも強くて凄いよねーと言いながら会長の隣へ座った。
グレンさんは最終兵器みたいなもんだよな。
全員揃い出発!
「いーやーだーーーーーー!」
カインが定番の叫びを上げる。
「おら!うるせーぞ!」
そうグレンさんの声が聞こえたかと思うとカインの叫びがピタッと止まった。グレンさんの顔が見たい。
「凄い!流石、ルイスのお父さんだ。」
王子が感心している。
「はぁ。飛行船怖いけど。ルイスのお父さんの方が怖い。」
カイン・・・。その通りだ。
ルイスと私は後ろで温かく見守る。
歌ったり話したりすると5時間はあっという間でパルドデア国には無事に到着。
「しかし、カインは面白いな。」
グレンさんは非常に楽しそうだった。
パルドデア空港はうちの国と規模は同じくらいで栄えていた。
空港にはボードウェン大使館の方のお迎え。
王子は嬉しそうに手を振る。
「ジェファーソン様。お久しぶりです!」
「ようこそいらっしゃいました。」
深々と王子にお辞儀している。国交がある国は楽だな。
「ジェファーソン王子!ようこそ!今回案内させて頂きます。デイビス・パルドデアと申します。パルドデア国第3王子です!」
握手を求めてきた人はパルドデア国の王子の様だ。年は20代半ばかな?結構パルドデア国の王子は皆、年上なんだな。
「先ずラジオ局で宜しいでしょうか?城へは夜に晩餐会を設けますので。」
やはり晩餐会なのかー。でも、王子が居ると必然的にそうなる。
「ありがとうございます。では、ラジオ局お願いします。」
王子は笑顔。
空港を出た外の雰囲気はうちの国と変わらない。やっぱりヨーロッパっぽい感じだ。
綺麗なバスが停められており乗り込む様に勧められる。
首都市内は発展しており少し近代的。うちの国よりビルの数が多い。
「発展してますね。流石、パルドデア。」
王子がそう言うとデイビス王子は嬉しそうだった。
「着きました。」
街の少し外れに電波塔と共に建てられた近代的な建物。
鉄筋ビル3階建て。
皆、顔がワクワクしている。
「先ずこの電波塔が基地局です。」
デイビス王子が説明する。
では、中へとガラス張りのドアを開ける。本当にラジオ局と言った感じで玄関ホールの様に作ってある。受付もあり受付嬢の後ろにはラジオ案内のポスター。ちょっとした大手企業の様な感じだ。
受付嬢はデイビス王子と私達にお辞儀をし見送ってくれたし何か夏目さんや光国さんやプラゲ国の人が言っていたイメージと違う。
「1階は事務所になっています。2階へ上がりますね。」
デイビス王子に着いて2階へ。
階段を上がると会議室、会議室2と書いてある部屋がありその奥へ案内された。
扉は2つ並んでおり1つはラジオブース、もう1つは音響部屋の様だ。
ラジオ放送をする現場は前世の記憶で言うと学校の放送室と言った感じだった。
パルドデア国では主に1日3回ニュースを流しているそうだ。
「このマイクから話した声がラジオから聞こえるんですね?」
王子の問にデイビス王子は頷く。
「実際に聞いてみないと想像つかないですよね?」
「そうなんですよね。」
デイビス王子は実は私もそうでした。と笑いながら機材のある音響部屋へ案内する。
「何か凄いね!」
クライスもカインも部屋をぐるっと見渡していた。
館内放送の機械の何倍も複雑そうな音響機器。迂闊に触ったら何か壊しそう。
「この設備でいくらぐらいかかりますか?」
グレンさんはデイビス王子に質問していた。
なかなかの投資が必要となりそう。
そんな話をグレンさんと王子とデイビス王子がやり取りしているとラジオ局の人らしき方が入って来た。
「デイビス王子、失礼します。今から放送を行えば良いのですよね?」
ラジオ局の人はデイビス王子に確認し音響機器の前へ座った。
「もう隣はスタンバイしておりますので会議室へどうぞ。」
ラジオ局の人が笑顔でそう言った。
デイビス王子は今からラジオを聞いて見ましょう!と言って私達を会議室へ案内する。
会議室の机の上にはドーンとラジオが乗っていた。
やはりちょっと大きい。小型テレビくらいある。
「これがラジオか。」
皆、真剣そのもので機械を見ている。
「スイッチを入れます。そしてこのダイヤルを回して周波数を合わせる様になっています。」
とデイビス王子が説明する。
ガガガッとラジオから音がしてザッ言う音がした瞬間声が聞こえた。
『パルドデア国ニュースのお時間です。』
おお!!!皆は声を上げて驚く。
「さっきの部屋で話しているんですね?」
王子が確認するとデイビス王子は笑顔で頷いた。
『今日、昼頃パルドファド市において落雷の被害があり火災が発生・・・』
「凄い。新聞より明らかに早いニュースだ。」
「音も良いですね。」
うんうん。不思議そうに皆、感心している。
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王子は改めて納得した様に頷いた。
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