ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

文字の大きさ
上 下
254 / 369

ルイスの週末

しおりを挟む
「ただいまー!」

「ただいま!」

ルナリーと我が家に帰宅。週末が本当に待ち遠しい。別にエロとかそんなんじゃなくて。一緒にずっといられる幸せ感。



執事が笑顔でお帰りなさいませと迎えてくれる。

「ご主人様達はリビングルームですよ。」

察して教えてくれたが先ずは着替えたい。

「着替えてから行くよ。」

そう告げて2階のウォークインクローゼットルームへ向かう。



「衣装部屋があるって言うのが凄いよなあ。」

確かに贅沢だとは思う。大半はお袋のドレス部屋になっているんだが。

「これだけ今までパーティーに出たって事だよな。きつー!」

そう言ってドレスを脱ぎ出した。

「脱ぐとこ見たい。」

「アホ!」

笑いながらお互い着替える。

「脱いだら何時もの所に置いとけよー。」

洗濯や手入れは使用人がやってくれる。金持ちってそういう所楽だよなあ。とルナリーは贅沢だとブツブツ言っていた。



部屋着に着替え終わったのルナリーを背後から抱き締める。

「ルイスどした?」

「今日、ダンスも一緒じゃなかったし。」

イチャイチャしたかった。そのままルナリーの首筋にキスをする。

「こら!」

そう言いつつビクッとなる反応が可愛い。



「もう。今はダメだって。」

悶えるルナリーにこのまま続けたいけれど。これ以上やると絶対肘鉄が腹にくる展開だ。

ベッド以外じゃキスしかさせてくれないんだよなあ。



「エロ、ルイスー!」

「リビング行こうか。」

しらっと笑いながらルナリーの頭を撫でる。



「うちって家電扱っていたんだな?」

そういや特にうちの財閥が何をしてるかルナリーには言っていない。そんな事全然気にしていないのだ。



「家電メーカーあるなあ。輸出入もしてるし。」

「全然知らなかった!マッケンジーって名前の電気屋ないじゃん?」

言われて見れば確かにそうだな。



家業が何かなんてルナリーには興味無い。見ているのは目の前の人物。キャサリンやクライスの財閥が何をしているかも知らないだろう。

昔からそう言う奴だった。



リビングへ入ると今日はまだ酒を飲んでいない両親。良かったまともな話が出来そうだ。



「おー!お帰りー!」

「どうだったアメリアちゃん?」



「可愛いかった!」

「ジェファーソンと踊って来たぞ。」

2人にはクライスの話をしているので笑いだす。



「あの子は屈折しちゃっているからね。」

「御両親も仕方ないと思っているからなあ。」

そうなんだよなあ。最高の売れ残り物件?だったか最低のあだ名で御令嬢にコソコソ言われていると言っていた。売れ残り。俺も何処かでそう呼ばれていたかもしれない。全く気にしてなかったからなあ。



「あっ!親父!仕事の依頼だ。」

「そうそう!グレンさん!遂にね!」

ルナリーと顔を見合わせて微笑む。

何だ?と親父は笑う。

「ラジオの電波塔が完成した。パルドデアからラジオを輸入販売して欲しい。」

取り敢えず首都だけ完成した話をする。ラジオ局はまだでこれから視察に行く話。



「おー!漸くラジオかー!長かったなー!」

親父も嬉しそうだ。

「一儲け出来そうだな。」

ニヤリと笑う。確かに儲かりそうな話だ。



「突然、ジェファーソンがパルドデア行くとか言い出すと思うから覚悟しといて。」

あいつはいつも突っ走る。

「そーだな。俺は何時でも大丈夫だ。ラジオの凄さと良さを広めないとな。」

親父は腕組みして考える。

「テレビの宣伝が無いからなー。新商品の宣伝は何時も考えさせられる。まあ、新聞の1面使うかな。」

企んだ様な笑み。お袋も嬉しそうだ。



「やっぱり、ラジオのパーソナリティやりたいよなあ!」

「そりゃノネットで1番組持ってやるべきだろな。」

めちゃくちゃ楽しみだ。



「お前達の名前も広まるな。」

本当にそうなるだろう。



晩御飯は週末は和食よりになる。

米が嬉しい!

「今日は生姜焼き!!」

うおー!テンション上がり飯。

「醤油は神だな。」

ルナリーも嬉しそうだ。高級料理じゃないがこれが良い。



「あんまり料理のネタが浮かばないんだよね。昔も料理してなかったしさあ。」

お袋は料理人に伝えるのに苦労しているらしい。

「大司教さんにネタ貰ったらどうっすか?」

確かにあの人何でも詳しそう。



ご飯の後でラジオの話で盛り上がる。

深夜ラジオ世代だったし野球中継も子供の頃ラジオで聞いたりした。

何時もの様に酔っ払い2人を置いて風呂。

そして寝室へ。



2人で寝るのを覚えると1人の時に妙にベッドが広く感じる。

毎日、隣に居て欲しい。

「俺ってこんな寂しがり屋だったんだなあ。」

ブツブツと独り言。



「入るぞー!」

やっと来た!

両手を広げて待つが絶対、照れて飛び込んで来ない。

解って居てもやる。



「全くー!」

口を尖らせて可愛い事。そう思った瞬間バッと飛び込んで来た。

ギュッと抱き締める。

「ルナリー。」

抱き着いてきた彼女が愛しくて仕方ない。



「ルイス。いっぱいイチャイチャしような!」

腕の中で俺の顔を見上げるルナリー。

そのままキスをする。



好き過ぎる。



「望むところだ!いっぱいイチャイチャしてやる!」

ずっと抱き締めていたい。



明かりを消して押し倒した。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

【完結】100日後に処刑されるイグワーナ(悪役令嬢)は抜け毛スキルで無双する

みねバイヤーン
恋愛
せっかく悪役令嬢に転生したのに、もう断罪イベント終わって、牢屋にぶち込まれてるんですけどー。これは100日後に処刑されるイグワーナが、抜け毛操りスキルを使って無双し、自分を陥れた第一王子と聖女の妹をざまぁする、そんな物語。

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~

こひな
恋愛
市川みのり 31歳。 成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。 彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。 貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。 ※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!

ペトラ
恋愛
   ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。  戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。  前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。  悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。  他サイトに連載中の話の改訂版になります。

悪役令嬢カテリーナでございます。

くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ…… 気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。 どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。 40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。 ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。 40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!

みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した! 転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!! 前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。 とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。 森で調合師して暮らすこと! ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが… 無理そうです…… 更に隣で笑う幼なじみが気になります… 完結済みです。 なろう様にも掲載しています。 副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。 エピローグで完結です。 番外編になります。 ※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。

処理中です...