ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

文字の大きさ
上 下
203 / 369

もふもふで幸せと思いきや事件です!

しおりを挟む
まさかあるとは思わなかった。

列車のVIP車両に乗り行き先は動物園!!

この時代にあったのか。それともうちの国だけなのか。

ボードウェン国も広いからな。


飛行船で行くと直ぐに着くらしいが。

「絶対に嫌だー!!!!」

とカインが大反対。そうなるよな。


「おめでとうカイン生徒会長!」

「飛行船に乗る所を他の生徒に見られる可能性が無くなったよね。」

皆、本当に良かったと言いながらカインを生暖かく見守っていた。


「そうか。恐怖症であったなあ。」

「この前頑張って睨んで見ましたが無理でしたね。」

光国さんも夏目さんも列車の旅も良いぞとのほほんとしている。


「皆、酷い!本当に怖いんだから!」

カイン1人ブーたれている。

2時間ほどで目的地のチエッタと言う市に着いた。



平日なので来場者はちらほら。土日は凄く混んでいるそうだ。


「動物好きだっけ?」

「うん。ルイスは?」

俺も好きだなあ。と話ながら入場。


ゲートを潜ると綺麗な羽のオウム?ヨウム?が木に止まっていた。

「美しい鳥じゃな!嘴が大きいのう!」

「これ、飛んで行かないんですか?」

羽を切って遠くに飛ばない様にしてあるようで放し飼いにしてある。しかも、喋る!!

王子以外は動物園が初だった様で図鑑でしか見た事が無い動物達に興味津々だ。


「これ!図鑑で見ましたよ!テナガザル!」

「本当に手が長い。」

檻に釘付け。


園内は砂利道で順路の立て看板があり中が結構広いんだろうなあと想像が付く。

順路に沿って見ていくと奥に進むに連れてレアな豪華な動物になっていく。


「チーター!!」

「綺麗だなあ。」

ネコ科の動物好きだなあ。虎とかライオンは居ないのかなあ。

夏目さんも光国さんも勿論皆揃って子供の様にはしゃいでいる。


小動物は何と触れるスペースが用意されているではないか!!


「ちょっと行きましょう!」

キャサリンが私の手を掴んで連れていく。

「キャサリン、動物好きなんだな。」

大きく頷く。そういや、皆、ペット買ってないよなあ。

お金持ちだから飼えるだろうに。


「もふもふー♪」

ハムスターやウサギと戯れるスペース。可愛いなあ。


「キャサリン。中にまだ居ますよ。」

王子がウサギをもふもふするキャサリンに呼び掛ける。


小屋の中にはショーケースに触れない系の爬虫類が居た。

「おぉ蛇じゃ!」

「大きなトカゲですねぇ。イグアナ?ほぉー。」


普通に眺めているが良くこんなに動物集めたなと思う。

機械技術は発達してないのになあ。


小動物小屋を管理している園の方がどうぞ猫がお好きでしたら奥へどうぞと呼び掛けてくれた。


猫部屋!?そこはパラダイスの如く様々なブランドのお猫様がいた。

すげぇー!!

゛ニャー”

スリスリと足に寄ってくる。堪らん。

全員、好きらしく部屋に入り座り込んだ。

「僕、1日此処に居れそう。」

ジョージが猫の喉を撫でながら微笑んでいる。

「僕も住めるかもー。」

カインの膝には長毛種の猫が座ろうかどうしようかとカインをフミフミしていた。


「癒しだわ。」

キャサリンが猫を抱き抱える。

ちなみに私の肩には短毛種の猫が乗っていて動きづらい。可愛いがちょっと重いぞ。


「凄い慣れておるなあ。」

「しかも猫ってこんなに種類が居るんですね!」


猫って人見知りだからめちゃくちゃ人慣れさせて来たんだと思う。

「会長?」

何故か動物園に来てから会長が静かな気がして声をかけた。


「ルナリー。此処に来たことは無い。が、多分アプリで知ってる。。」

会長はボソッと呟いた。

猫の頭を撫でながら会長は思い出すように考え込んで居た。

「何かイベント?事件?」

また聞こえるか聞こえないかの声で呟く。

うーん。楽しい観光がイベントなのかなあ。何かのラブ系イベントなら何も起こらず終わるんだろうけどね。


「ちょっとトイレ行ってきます。」

クライスが立ち上がった。

「あっ。私も行くー!」

「あっ。私も。」

確か外に公衆トイレありましたよ。とクライスが言うのでキャサリンともに連れション。


「すっかり皆、虜だよね!来て良かったー!」

「ボードウェンにこんな所があったとは知らなかったよ。キャサリン猫好きなんだなあ!」

「可愛いわよねー!」

王子も連れて来て良かったと凄く嬉しそうだったし。

しかも、平日で混んでないから猫は触り放題!最高だ。


トイレを済ませるとクライスは警護人と待っていてくれた。

「すまん。待たせた!」

「いえいえ。また猫触りましょう!」


そう言って小動物小屋へ向かう時だった。

四方から明らかに外国人が数名駆け寄る。

前世で言うならアジア系外国人だ。


警護人が咄嗟に前に出た。

「何者だ!」

警護人が不審な外国人に声をかける。


「ボードウェン国王子だね。」

「間違いない金髪碧眼だ。隣は婚約者だ。」


警護人はそれに対して返事はせず警戒して構えている。


「キャサリン、何を勘違いしてるか知らんが。このままシラを切ろう。いざとなったら警護人とルイスと光国さんを呼びに走れ。」


「クライスは王子のフリをしとけよ。」

キャサリンとクライスにボソリと呟いた。


ポケットには何時もの特殊警棒。


警護人は1人。それに私。

相手は5人。


「ボードウェン国王子、ちょっとお付き合い下さいよ。」

「悪い様にはしませんから着いて来てくれるだけで良いね。」

相手の外国人は特殊警棒を出してきた。


それを見て警護人も構える。

私はクライスとキャサリンの前に立ち特殊警棒を出す。

要件は勘違いされているクライス。

こりゃ護る必要あり!

隙を作ってキャサリンを逃がさなきゃ。

「王子、手伝わなくて良いから黙って隠れてろ。」

「わっ。解った。」

クライスは話を合わせて頷く。


こんな時に限って園の飼育員も客も来ない。

「大人しく王子を渡しな!!」

外国人が警護人に襲いかかる。


「今だ!」

私は援護しながらキャサリンを走らせる。


「追わせねーよ!!」

外国人が追いかけようとした所を後ろから飛び蹴り。

倒れたが直ぐに起き上がり私へ向かって来た!


しかし、やべーな。コイツら強いぞ。

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

悪役令嬢カテリーナでございます。

くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ…… 気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。 どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。 40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。 ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。 40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。

なにをおっしゃいますやら

基本二度寝
恋愛
本日、五年通った学び舎を卒業する。 エリクシア侯爵令嬢は、己をエスコートする男を見上げた。 微笑んで見せれば、男は目線を逸らす。 エブリシアは苦笑した。 今日までなのだから。 今日、エブリシアは婚約解消する事が決まっているのだから。

処理中です...