ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

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市民ホールコンサート

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本日は車でお迎え。両親も招待したからだ。

ルイスの両親は自分達の車で行くらしい。

「マッケンジー様、お迎えまでありがとうございます。」

両親が恐縮していたがルイスは気にしないで下さいと笑っている。

「ルナリー。最初はオペラ歌手と思っていたんだが何だか不思議な方向に行ってしまったなあ。」

父は複雑そうだが娘の応援をしてくれている。

母も嬉しそうだ。


会場へ到着。両親には申し訳無いがロビーで暫く待機してもらわねば。

「じゃあ!頑張って来るから!」

両親に手を振りホール内へ。


「おはよう!ルイスにルナリー!」

王子とキャサリンはいち早く準備に取り掛かっていた。


「いよいよだなあ。」

全員集合。警護人やメイドさんも集合完了。

各自配置へ付いてもらう。


警護人達は本当の警護担当者も居る。一応、ボードウェン国の王子が出るし何だかんだと皆、金持ちだし。平和な国だけど必要。


発声練習、楽器の音出し。


午後13時開場。開始まで後30分。


ステージは暗くして私達は控え室で待機中。

「チケット売れたけどちゃんと席埋まるよね。」

何だかんだ緊張で変な心配もしてしまう。


開演10分前のアナウンスが流れた。警護人さんが良い仕事している。

「では、ノネット・クライム始動!!」

王子の掛け声で全員で始動!!と叫ぶ。


いざ!戦場へ!


舞台袖から満員御礼のお客さんを見る。感動!!


開演のブザーが鳴る。


舞台照明がパっと付き会場の方が少しずつ照明が落ち暗くなる。


王子を先頭に舞台へ上がる。


大きな大きな拍手が巻き起こる。500人の拍手は結構凄い迫力。

そして黄色い声援があちこちから聞こえた。

良かった本当のファン達も来てる!


「本日はノネット・クライムのコンサートにお越しいただきありがとうございます!新しい今までに無い音楽を御堪能下さい!」

王子が挨拶するとまた拍手が起こる。


お互い目で合図してスタンバイ。


「先ずは私達のデビュー曲Jupiter。」

キャサリンが深呼吸。


3・2・1!!


チェロとヴァイオリンが美しく響く。


前世では歌手になるなんて思っても無かった。

でも、今はこの舞台が!お客さんの視線が最高だ!!


1曲目が終わり拍手喝采が早速起こる。


自己紹介、2曲目、3曲目

この国で初めてかもしれない現象が起きていた。勿論、前世では普通のコンサート。オールスタンディング!!


「皆さんスタンディングありがとう!!楽しんでくれて嬉しいです!!」

会長がめちゃくちゃノリノリだ。

「次は僕のメインボーカル曲!宇宙のファンタジー!!」


客層は様々だけどお客さん皆、楽しそうだ。


「新曲!!浪漫飛行!!」

勿論、振り付け付き。新しい音楽、初めての経験オールスタンディング!会場が一体となっている。


さて、浴衣着替えタイムですよー。

「次の曲はプラゲ国という国交の無い国で学んだ音楽です。フレーズも曲調も初めての感覚だと思います。私のソロ曲ワダツミの木!お楽しみ下さい!!」


スローなテンポとエミリアのサックス。ギターは無いからルイスのヴァイオリン。キャサリンがピアノ。


苦労したんだぞー。この歌い方。

今ではすっかり十八番だが。


拍手喝采ありがとう!!良かったー!やはりソロは緊張する。


浴衣の男性陣が出てくると黄色い声援が飛び交う。

「クライス様カッコイイー!!」

「ケビンさまー!」


「ありがとうー!次はアカペラの新曲です。《ひとり》聞いて下さい!」

クライスも声援が何だかんだと嬉しそう。


うっとり系2曲の後はプラゲ楽器の披露。

ああ、泣いちゃってる子がいるよ。感動したんだなあ。

今日は失神者が出てなくて良かったよ。


「次が本日のラストとなりまーす!」

おぉ!笑っていいともの人気がある人並のえー!!!が聞けた。

ちょっと嬉しい。


「ケビンが心を込めて作った曲です。《島唄》」

最初はスローなのに盛り上がる島唄は会場を益々一体化させた。


ラスト島唄まで無事終了!!


割れんばかりの拍手と声援。そして即アンコール。


《友情》の披露。会場全体が更にヒートアップ!


アンコール2回目!

これも予想通りでした。お客さん満足してくれた証拠だね。


《乾杯》と言う曲は本当に感動を呼ぶ。

涙する観客も沢山いた。



鳴り止まない拍手の中、退場する。

「ありがとーー!!!」

手を振ったら声援と歓声が沸き起こった!


「終わったー!!」

ハイタッチとハグを全員で行う。


「まだ拍手続いてるね!」

「アンコールもだよー。」

どうする?出る?うーん?!


「挨拶しようか!」

再びステージに上がると誰も帰っていない。

凄いな。


「今日はありがとうございましたー!」

「また次回!良かったら来てくださいねー!」


歓声が沢山。

「アンコールは終了ですよ!」

そう言うと残念そうな声が沢山。こう言うファン達との交流もこの国初かもなあ。


「では、また次回お会いしましょう!!」

ステージトークを終えて漸く終了した。


控え室でジュースで乾杯!!


「第1回ノネット・クライムコンサートお疲れ様でした!!」

「お疲れ様でした!!ってまた明日もだー!」


コンサートって疲れるねーと皆で言いながら明日も頑張ろうと誓った。

新しい人生の第1歩成功!

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