ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

文字の大きさ
上 下
126 / 369

6月コンサート♪

しおりを挟む
ドタバタと作詞を行い会長は必死で作曲を行いオリジナル曲を完成させた。

来月は歌謡曲で行きたい所だ。サマーバケーションはアップテンポなアイドル風の曲になった。

あれからも交換日記は継続させている。そのうち良い感じに文章が書ける様になると良いなあ。



さて、今日はもう6月の教会コンサートの日なのである。

1ヶ月経つのが早い。


礼拝堂の控え室に集合。

「おはよー!」

「夏服になりましたよ!」

そうか。夏のセーラー服も作ったんだな。

エミリアは早速着替えて居た。男は普通過ぎる。。とカインが水色のシャツに何とも言えない顔をしている。

「変ではないけど地味だなあ。」

誰にでも似合うんだろうけど。ルイスだけは自然と受け入れていた。


「前回よりちょっと斬新だし僕が主旋律か。。」

会長が少しだけ緊張気味で表情が強ばっている。

「大丈夫ですよ。練習いっぱいしましたし!」

ジョージの励ましで笑顔を見せた。効果絶大。


礼拝堂を覗くと満員御礼だった。入り口から覗く礼拝者まで居る。こりゃ立ち見客が出るぞ。


少し緊張するなあ。


礼拝終了しましたよ。とジェファーソンが聞き耳を立てていた。

前回の様に大司教さんが紹介をしている。

この前より礼拝者は明らかに増えていて少し興奮した様な紹介だ。


私達が控え室の扉を開けて登場するとそれはアイドルのコンサートの様に歓声が上がった。


主旋律の会長を中心に並び一礼する。


「本日も礼拝にお越しいただきありがとうございます。ノネット・クライム6月のコンサートを開催致します。」

王子の挨拶と共に拍手が起きた。期待されてんな。


今回はギターがないのでチェロとヴァイオリンでピチカート、それにピアノで演奏する。少し物足りないが歌でカバーする。


「本日の楽曲は宇宙のファンタジーです。」


そう言って会長が私達へ目配せをする。


会長の澄んだ歌声が礼拝堂に広がる。私達もハモっていく。

この曲やっぱ良い曲だ。

そう言えばドラムも無いなと歌いながら思った。代わりにスネア使えば良かったとちょっと後悔。


礼拝者の顔が生き生きとしている。

特にルイスの両親がノリノリに見える。やっぱ知ってるよなこの曲。

「Our voices will ring forever,as one!!」

会長の高音が響き渡った。


私達も負けずにハモる。身体が自然と動くんだよね。

直立不動で歌う時代を変えて行きたいな。


終わってお辞儀をする。


ブラボー!!!

1人の大声の後に拍手喝采が起こった。今回も無事成功した様だ。

「ありがとうございました!」

王子が軽く挨拶をするとまた大きな喝采が起こる。


アンコール!アンコール!アンコール!

まさかのアンコールが起こった。


「げっ!どうする?」

何も考えていなかった。


「友情!歌いましょうよ!」

キャサリンが決意したように訴えた。あー。去年の王子の誕生日で歌ったやつだ。アリラブの友情エンドの曲だったよな?

会長、歌えるに決まってるね。

王子も覚えていた様で全員で並んで歌う事になった。


案外振り付けも覚えているもので咄嗟にしては可愛く歌えたと思う。

歌い終わると再び拍手喝采を受けた。

これ以上のアンコールは無理だと判断しコールが起こる前に控え室に退散した。


控え室に入っても拍手と歓声と感想を語り合う話し声は暫く収まらなかった。

「アンコールは考えていませんでしたね。」

クライスが笑いながら会長とカインとハイタッチをしていた。


「これから2曲は考えなきゃダメですかね?」

「きついよなあ。」


礼拝者が帰ったのを確認して礼拝堂へ出る。

皆の両親達は嬉しそうに私達を迎えてくれた。


元々の繋がりもあったのだろうけれどこの機会に両親達も仲良くなったようで井戸端会議の様になっていた。


大司教さんが次からはうちの両親とエミリアの両親も参加する様に提案してくれた。庶民なので大丈夫なのだろうか?と尋ねたがもう大丈夫だろうと他の御両親も言ってくれてとても有難い話だ。

特にルイスの両親はうちの親に会いたがっている。

まだ両家顔合わせはしてないからなあ。



両親達が笑顔で帰って行った後に大司教さんが徐に話を始めた。

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ? 王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。 国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから! 12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

悪役令嬢カテリーナでございます。

くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ…… 気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。 どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。 40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。 ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。 40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。

処理中です...