ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

文字の大きさ
上 下
118 / 369

プラゲ国に向けて計画中

しおりを挟む
「今日、何時から練習だっけ?」

「知らん。誰か居るだろ。」

だいたい土日は朝から練習してるんだけど昨日はルイスの誕生日で練習時間の約束して居なかった。


レッスンルームの扉をガラッと開ける。

「おはよう。この前はありがとねー。」

会長が笑顔で迎える。


「会長、おはよー!筋肉痛治った?」

「あー。この身体で初登山だったからな。かなりバテた。」

私とルイスは喧嘩の為に鍛えてきたからかなあ。バテなかったなあ。コンクールの為に走り込みもしてきたしね。


「そうそう!皆が来る前に!プラゲ国の話をしないと。」

会長は暇さえあれば図書館通いを続け文献を探しまくっている。


「なかなか載ってなくてねー。探せばまだあるかもしれないけど。」

会長が机に分厚い本をバンと勢い良く乗せた。ペラペラと本を捲る。世界の文化と言うタイトルの本で写真も載っている。

プラゲ国。あった。

「この写真。何か見たような覚えが。」

「何処だ?南国?」

あっ。沖縄!会長は頷く。

「プラゲ国のリュウキュウにてと此処に書いてある。」

おお!本当だ!

「あれ?これ三味線?」

ルイスが尋ねると三線だと会長が突っ込みを入れた。


「そうか。沖縄の歌が流行るのは君らの亡くなった後の時代だったな。」

会長は沖縄のメロディーは良いぞーと嬉しそうに言った。

「で、プラゲ国は鎖国はしていない。他国と国交もある。でも侍がいる様だ。変な世界だがそこは仕方ない。」

会長はブツブツ言いながら世界の文化の本を見せる。

「国交がある国、、パルドデア共和国。この国がうちと唯一国交のある所。」

上手く繋がるならパルドデア経由だ。


ガラッと扉が開き王子とカインがやって来た。

「おはよー!昨日はおめでとうだったねー!」

「姐さんもルイスも良い感じで仮婚約おめでとう!」

2人は笑顔で寄ってくる。

会長は敢えてだろうか本を隠さずに広げたままでいた。


「ん?何この楽器!?見た事ない!」

王子が三線の写真に食い付いた。

「へー!弦が3本!僕も知らないな。」

見た事ない楽器でしょう?ほらこっちにもと会長が誘導していく。

プラゲ国?ほほう。他の写真にも食い入る様に見詰めている。

「何?これ?クラリネットじゃないし。え?太鼓でもないな。」

雅楽の写真。尺八と鼓だね。教えられないけれど。


「めっちゃ聞いてみたい!!」

はい。王子が釣れましたー!

とでも言うかの様に会長がニヤっと笑った。


キャサリン、エミリア、ジョージもやって来て写真を見詰めている。クライスはまだ捻挫で練習は休む様だ。


「フルートでもピッコロでも無い。吹いてみたいなあ。」

エミリアも雅楽の楽器に興味津々。ジョージも三線、三味線の音色がどんな音かとても気になる様だ。


会長、絶対この本は狙って見せたんだと思う。

王子はパルドデア共和国経由での国交を考え出しているし。


「流石だな会長。」

耳元でボソッと呟くと、まあねーと笑った。後は言葉の問題なのかなあ。日本語が通じても突然、私達が話せても可笑しいし。


「ジェファーソン、もしパルドデアにこのプラゲ国の言葉が何語か解る文献や辞書等があったら欲しいんだけど。」

会長抜かりなし。

「ボードウェン語は無理だろうねぇ。英語なら良いんだけど。」

そうか言葉かあと王子も考えている。


「取り敢えず、パルドデアに連絡してみるから待っててね。」

良し!ガッツポーズしたい所だが心の中だけで。


「じゃ練習しようか!」

6月に向けて練習しないとね。


「あっその前に!今年の文化祭なんだけど。」

文化祭コンクールか成績を考えたらまた全員参加だよな。


「さっき先生からコンサート開いて欲しいって要望があったんだよ。コンクールの1位と同じ成績付けるって。」

王子とカインが笑顔で言った。


まじか。それは美味しい御提案。


「その提案乗ろう!」

クライスが本日休みで申し訳無いが今いるメンバーは全員一致で参加が決定した。

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

【完結】お飾りの妻からの挑戦状

おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。 「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」 しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ…… ◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています ◇全18話で完結予定

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

悪役令嬢カテリーナでございます。

くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ…… 気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。 どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。 40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。 ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。 40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

婚約破棄されなかった者たち

ましゅぺちーの
恋愛
とある学園にて、高位貴族の令息五人を虜にした一人の男爵令嬢がいた。 令息たちは全員が男爵令嬢に本気だったが、結局彼女が選んだのはその中で最も地位の高い第一王子だった。 第一王子は許嫁であった公爵令嬢との婚約を破棄し、男爵令嬢と結婚。 公爵令嬢は嫌がらせの罪を追及され修道院送りとなった。 一方、選ばれなかった四人は当然それぞれの婚約者と結婚することとなった。 その中の一人、侯爵令嬢のシェリルは早々に夫であるアーノルドから「愛することは無い」と宣言されてしまい……。 ヒロインがハッピーエンドを迎えたその後の話。

処理中です...