ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

文字の大きさ
上 下
107 / 369

次回曲と衣装が決まりました。

しおりを挟む
「さあ。会長一緒に歌おう!!」

会長は楽譜を見ながらウゲぇーと言う顔をしている。


「聞きたい!是非参考に!!」

王子はとても真剣な眼差しで此方を見ている。


「ルイスも付き合ってくれ。」

知ってるだろうし。楽譜を見せるとあーやっぱりこの曲なと言う顔をしていた。

解ってくれた様だ。


私とルイスはほぼコーラスで会長はちょっと所々必死で歌ってくれた。カウンターテノールの高音がしっかり活かされている。

宇宙のファンタジーって曲のボーカルの声は本当に裏声で高い声の方なので会長にピッタリ。


曲を知っているルイスもしっかりハモってくれた。

どーだー!!歌い終わって反応を見る。


少し早すぎたかな。斬新過ぎたか。キャサリン以外の顔が固まっている気がする。


「カッコイイ!!」

エミリアが第一声だった。


「会長の声が強烈ー!限界まで出させてますね!ハモリも良いしノリが良いし!」

カイン、そうなのだよ。クラシックからは逸脱するがこの曲はハモリの歌だ。


「ルナリーに脱帽です。でも、曲ってこう言う風に作るのかって解って来たかも。」

王子、まだ少々凹み気味で申し訳ない。


他のメンバーも感動してくれた様で次回曲の予定候補として決まった。これで6月もと言われても安心だ。



デビューまで間もなく。

歌の練習も捗っている。


「ねえ?クリスマスはサンタクロースになったけど今回は?制服?」

ジョージのふとした発言。

大司教さんには聞きたくないな。恐ろしい事を言ってくれそうだ。

「制服が無難じゃねーか?」

ルイスは面倒臭いだけだろう。私も制服賛成だ。


「あの。。黙っててごめんなさい!!」

キャサリンがガバッと頭を下げて来た。まさか?と言う顔でキャサリンを見るとまだ頭下げている。


「どうした?もしかして着る衣装決まってんのか?」

うんうんうん。キャサリンは頭を縦に振る。


別に内緒にしなくて良かったのにと王子が優しくキャサリンの頭を撫でている。


「今から家に来ます?衣装あるので。」

キャサリンが恐る恐ると言った感じで発言する。


「え?あるの?行こうよ!」

「着てみたいですよね。」

クライスとカインは笑顔でキャサリンにそう言った。


多分、私とルイスと会長が嫌がりそうな衣装な気がする。


キャサリン宅には各家庭の自家用車&ルイスの単車、エミリアはキャサリンの車に乗せて貰って向かった。


突然の訪問にも関わらずフラーム家の皆さんはいつも暖かく迎えてくれる。

執事さんが客間に案内してくれてお茶やお菓子が用意され何時、誰が来ても豪華な持て成しが出来る所が流石だと思った。


「用意してくるから待っててね!」

キャサリンはバタバタと客間を出て行った。


「大司教さんの趣味なんだろうなあ。」

お茶を飲みながらボソッと呟くと横のルイスも多分なと言った。

会長も覚悟はしてるよと呟く。


「此方へどうぞー。」

キャサリンが用意が出来た様で他の部屋に案内される。

未使用の少し広い客室に通された。


「大司教様がデザインされて発注して作ったんです。」

そう言ってクローゼットから衣装を取り出す。


出された衣装はまさかの!!!


学ランとセーラー服?!


ルイスは懐かしいー!と言う顔をし私と会長は笑いを堪えるのに必死だった。

いや、懐かしいけどさ。

学ランとセーラー服とはねー。


他のメンバーは勿論初めて見たであろう学ランを詰襟でカッチリした衣装なんだねーと言う感じで合わせている。

「派手な衣装じゃ無くて良かったよ。」

王子も頷きながら鏡を前に学ランを合わせて見ている。


女子は隣の部屋に移動し全員着替えて見た。

おお!ルナリーのセーラー服って違和感あるな。何か不思議な印象だ。

やっぱりセーラー服の丈は短いんだな。足首辺りまで長くしたいんだが。

「シンプルで可愛いですー!」

エミリアはクルッと鏡の前で後ろも見ながら笑顔だ。


「ごめんね。大司教様がこの衣装推しでさあ。」

キャサリンがボソッと呟いた。

「いや。もっと変な格好かと思ってたよ。セーラー良いじゃん。」

私的には全然OKだ。


隣の部屋に戻ると皆、着替えていた。


ルイス。。カッコイイ!!なんだこの新たなドキドキ感!

制服マジックだ。学ランで二割増カッコ良く見える。


「ルイス。かっこいいじゃん!」

「いや、何かセーラー服照れるな。」

向こうも制服マジックにかかっているようだ。


勿論、他のメンバーもカッコ良く見える。私のツボは学ランだったのか。

「長ランにしたい。短ランでボンタンでも良いけど。」

ルイスは鏡を見ながら正規の学ラン状態を改造したくて仕方ない様子だが多分、却下だろうなあ。


学ランとセーラー服への反対意見は誰も言わず皆、とても気に入ってくれた。皆にとっては学ランは初なんだろうけどカッチリしていて黒って所がウケた。

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ? 王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。 国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから! 12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

わたしを捨てた騎士様の末路

夜桜
恋愛
 令嬢エレナは、騎士フレンと婚約を交わしていた。  ある日、フレンはエレナに婚約破棄を言い渡す。その意外な理由にエレナは冷静に対処した。フレンの行動は全て筒抜けだったのだ。 ※連載

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

処理中です...