102 / 369
ルナリーとルイスにとってのカリスマ
しおりを挟む
「おい!ルイス!」
ルイスの父が取り敢えず睨むのを止めてくれた。
「生きてた時代はいつ頃だ?俺は1966年生まれだったと思う。こいつもそうだ。」
ルイスの母が頷いた。
「俺達も同じくらいです。1967年生まれだよな?」
ルイスが私に確認するので頷いた。
なるほどと言う風にルイスの父が頷かれた。
「よし!年下だな。お前達から素性を言え!」
年功序列。仕方ない。
家庭内抗争勃発しない事だけを祈ろう。
「族入ってました。」
「同じくです。」
私とルイスは警戒しながらそう言った。
「地域は?何県だ?」
関わりたくないなあ。ルイスは少し間を置いて
「東京」
と言った。
ルイスの両親の顔色が変わりまた睨み付けられる。
少し考えた末に
「そうか。お前達もか。あの頃は色々あったが水に流そうか。」
お義父さんがお義母さんを見てそう言った。
「生まれ変わったんだしな。解った。私もそうするよ。」
ルイスの両親は溜息をついて私達を見た。
抗争の話をしているんだな。水に流す。そうしなければならないよな。今は違う世界なんだし。
「俺は。。抗争で此奴を、、ルナリーを失った。だから直ぐに水に流せる自信がねぇ。」
ルイスは両親に申し訳なさそうに言った。
「ん?私、抗争で死んでないよ?白バイに追い掛けられてて煽られて自損事故!」
「はー?嘘だろ?警察は暴走族同士の抗争って言ってたぜ?」
何でそう言う風になってるんだ?
「そりゃサツの隠蔽だな。」
ルイスの父が不満そうに言った。有り得る話だねとルイスの母も言った。隠蔽。。皆に勘違いさせてたのか。申し訳なかったな。
「じゃあ。水に流せる!俺は関東暴走連合夜叉に居た。」
ルイスは腹を括った様に両親に言った。
「夜叉だと?」
ルイスの両親はルイスの頭から足元まで疑う様にガン飛ばしながら見つめる。
「じゃお前は紅夜叉か?」
ルイスの父が私を見て言った。私は頷く。
抗争相手だったのか?
ルイスの両親は2人見つめ合い立ち上がった。
私達は少し警戒した。
「関東暴走連合夜叉総長!!タカシ!夜露死苦!」
「関東暴走連合紅夜叉総長!ミズキ!夜露死苦!」
・・・・・?!!
「総長ーーーー!?!」
私とルイスは勢いよく立ち上がった。
「ミズキさーん!総長!!総長!私です!特攻隊長のサキですー!」
涙がブワッと溢れてきてルイスの母に抱きついた。
「サキーー!まじかー!」
頭をグリグリと撫でられる。懐かしい!懐かしい!
「総長。あの俺はコウジです。」
ルイスは改まった様に父親に頭を下げていた。
「狂犬か!あー。で、サキとか。上手いこと生まれ変わったなあ。」
ルイスの父はルイスの頭をバシっと平手で叩いて笑いだした。
「夜叉総長お久しぶりです。その節は御迷惑おかけしました!」
私はルイスの父に頭を下げる。
「おー。気にするな。狂犬がサキを好きってのは丸分かりだったからなあ。わざと護衛に付けたんだ。」
ルイスの父は笑いながらまたルイスをバシバシ叩いている。
そうだったのか。粋なことするよなあ。
しかし、ルイス嬉しそうだなあ。
「さてと、ルイス、ルナリー解ってるとは思うけど人前では絶対バレねーよにしろ!今日はやっちまったから仕方ねー。」
「はい!!」
私達は声を揃えて返事をした。
「それと、サキじゃなかった。ルナリー!結婚はさせてやりてーが紅夜叉の掟は覚えてるよな?」
ルイスの母に言われ私は大きな声で
「落とし前は自分で付ける!吐いた唾は飲まねー!です!」
と答えた。
「良し、約束は約束だ。来年、金賞取ってこい。」
私とルイスの母は見つめ合い頷いた。
「押忍!約束は守ります!!」
私は誓を立てた。
「まあ、もう嫁で良いんじゃねー?」
とルイスの父が言うとルイスの母はギロっと睨んでいた。うちの総長かっこいいっす!
「全く、クソ真面目な嫁を貰うってルイスが言った時はどうしようかと思ったんだがなあ。良かった良かった。」
とルイスの父が。
「ルイスもクソ真面目に育てちまったしなあ。世間体ってめんどくせーよなあ。」
とルイスの母が。
いや、自分達が1番クソ真面目に見えましたよ。
「良し!茶でも飲んでけ!」
ルイスのお義父さんがテーブルにあった呼び鈴を振った。チリリン♪
使用人が入ってくる。
「お呼びでしょうか。旦那様。」
「お茶とお菓子を頼む。」
通常モードに戻ったルイスの両親。
私達も。
「ルナリーさんどうぞお召し上がりくださいな。」
ニッコリと笑顔のルイスの母。逆に怖い。
「ありがとうございます。頂きます。」
その後、取り繕った様な談笑をし夕方になったので帰宅する事にした。
「また、是非いらしてね。ルナリーさん。」
「ルイスが居なくても何時でも気兼ねなく来て良いからね。」
お義父さん、お義母さんはニヤっと笑って見送ってくれた。
その様子を執事さんや使用人達が微笑ましく見守っていた。
「ありがとうございます。また来ます!」
私は丁寧に頭を下げる。ルイスも笑顔で送るよと単車まで連れて行く。
「俺、一生、親父とお袋には逆らえねー!」
そう言いながらも嬉しそうにルイスは笑う。
「私も逆らえねー。でも最高の両親だよな!」
「何で家は警護人が少ないと思ってたけど。必要ねーんだな。」
ルイスはうんうんと勝手に納得している。確かにキャサリンやクライスの家に比べて雇っている警護人が圧倒的に少ない。
本当に最高に怖くて、強くて、優しい。総長達。
また逢えて良かった!
ルイスの父が取り敢えず睨むのを止めてくれた。
「生きてた時代はいつ頃だ?俺は1966年生まれだったと思う。こいつもそうだ。」
ルイスの母が頷いた。
「俺達も同じくらいです。1967年生まれだよな?」
ルイスが私に確認するので頷いた。
なるほどと言う風にルイスの父が頷かれた。
「よし!年下だな。お前達から素性を言え!」
年功序列。仕方ない。
家庭内抗争勃発しない事だけを祈ろう。
「族入ってました。」
「同じくです。」
私とルイスは警戒しながらそう言った。
「地域は?何県だ?」
関わりたくないなあ。ルイスは少し間を置いて
「東京」
と言った。
ルイスの両親の顔色が変わりまた睨み付けられる。
少し考えた末に
「そうか。お前達もか。あの頃は色々あったが水に流そうか。」
お義父さんがお義母さんを見てそう言った。
「生まれ変わったんだしな。解った。私もそうするよ。」
ルイスの両親は溜息をついて私達を見た。
抗争の話をしているんだな。水に流す。そうしなければならないよな。今は違う世界なんだし。
「俺は。。抗争で此奴を、、ルナリーを失った。だから直ぐに水に流せる自信がねぇ。」
ルイスは両親に申し訳なさそうに言った。
「ん?私、抗争で死んでないよ?白バイに追い掛けられてて煽られて自損事故!」
「はー?嘘だろ?警察は暴走族同士の抗争って言ってたぜ?」
何でそう言う風になってるんだ?
「そりゃサツの隠蔽だな。」
ルイスの父が不満そうに言った。有り得る話だねとルイスの母も言った。隠蔽。。皆に勘違いさせてたのか。申し訳なかったな。
「じゃあ。水に流せる!俺は関東暴走連合夜叉に居た。」
ルイスは腹を括った様に両親に言った。
「夜叉だと?」
ルイスの両親はルイスの頭から足元まで疑う様にガン飛ばしながら見つめる。
「じゃお前は紅夜叉か?」
ルイスの父が私を見て言った。私は頷く。
抗争相手だったのか?
ルイスの両親は2人見つめ合い立ち上がった。
私達は少し警戒した。
「関東暴走連合夜叉総長!!タカシ!夜露死苦!」
「関東暴走連合紅夜叉総長!ミズキ!夜露死苦!」
・・・・・?!!
「総長ーーーー!?!」
私とルイスは勢いよく立ち上がった。
「ミズキさーん!総長!!総長!私です!特攻隊長のサキですー!」
涙がブワッと溢れてきてルイスの母に抱きついた。
「サキーー!まじかー!」
頭をグリグリと撫でられる。懐かしい!懐かしい!
「総長。あの俺はコウジです。」
ルイスは改まった様に父親に頭を下げていた。
「狂犬か!あー。で、サキとか。上手いこと生まれ変わったなあ。」
ルイスの父はルイスの頭をバシっと平手で叩いて笑いだした。
「夜叉総長お久しぶりです。その節は御迷惑おかけしました!」
私はルイスの父に頭を下げる。
「おー。気にするな。狂犬がサキを好きってのは丸分かりだったからなあ。わざと護衛に付けたんだ。」
ルイスの父は笑いながらまたルイスをバシバシ叩いている。
そうだったのか。粋なことするよなあ。
しかし、ルイス嬉しそうだなあ。
「さてと、ルイス、ルナリー解ってるとは思うけど人前では絶対バレねーよにしろ!今日はやっちまったから仕方ねー。」
「はい!!」
私達は声を揃えて返事をした。
「それと、サキじゃなかった。ルナリー!結婚はさせてやりてーが紅夜叉の掟は覚えてるよな?」
ルイスの母に言われ私は大きな声で
「落とし前は自分で付ける!吐いた唾は飲まねー!です!」
と答えた。
「良し、約束は約束だ。来年、金賞取ってこい。」
私とルイスの母は見つめ合い頷いた。
「押忍!約束は守ります!!」
私は誓を立てた。
「まあ、もう嫁で良いんじゃねー?」
とルイスの父が言うとルイスの母はギロっと睨んでいた。うちの総長かっこいいっす!
「全く、クソ真面目な嫁を貰うってルイスが言った時はどうしようかと思ったんだがなあ。良かった良かった。」
とルイスの父が。
「ルイスもクソ真面目に育てちまったしなあ。世間体ってめんどくせーよなあ。」
とルイスの母が。
いや、自分達が1番クソ真面目に見えましたよ。
「良し!茶でも飲んでけ!」
ルイスのお義父さんがテーブルにあった呼び鈴を振った。チリリン♪
使用人が入ってくる。
「お呼びでしょうか。旦那様。」
「お茶とお菓子を頼む。」
通常モードに戻ったルイスの両親。
私達も。
「ルナリーさんどうぞお召し上がりくださいな。」
ニッコリと笑顔のルイスの母。逆に怖い。
「ありがとうございます。頂きます。」
その後、取り繕った様な談笑をし夕方になったので帰宅する事にした。
「また、是非いらしてね。ルナリーさん。」
「ルイスが居なくても何時でも気兼ねなく来て良いからね。」
お義父さん、お義母さんはニヤっと笑って見送ってくれた。
その様子を執事さんや使用人達が微笑ましく見守っていた。
「ありがとうございます。また来ます!」
私は丁寧に頭を下げる。ルイスも笑顔で送るよと単車まで連れて行く。
「俺、一生、親父とお袋には逆らえねー!」
そう言いながらも嬉しそうにルイスは笑う。
「私も逆らえねー。でも最高の両親だよな!」
「何で家は警護人が少ないと思ってたけど。必要ねーんだな。」
ルイスはうんうんと勝手に納得している。確かにキャサリンやクライスの家に比べて雇っている警護人が圧倒的に少ない。
本当に最高に怖くて、強くて、優しい。総長達。
また逢えて良かった!
0
お気に入りに追加
102
あなたにおすすめの小説

村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

婚約破棄のその後に
ゆーぞー
恋愛
「ライラ、婚約は破棄させてもらおう」
来月結婚するはずだった婚約者のレナード・アイザックス様に王宮の夜会で言われてしまった。しかもレナード様の隣には侯爵家のご令嬢メリア・リオンヌ様。
「あなた程度の人が彼と結婚できると本気で考えていたの?」
一方的に言われ混乱している最中、王妃様が現れて。
見たことも聞いたこともない人と結婚することになってしまった。

【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。
つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。
彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。
なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか?
それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。
恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。
その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。
更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。
婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。
生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。
婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。
後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。
「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる