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キャサリンと会長とルイスの企み
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「なるほどねー。大司教様は歌謡曲に飢えてるって事か。」
会長はペンをクルクルと指で回しながら考えている。
「権力者ですからある程度の事は許されるとは思うんですけど。最終的には秋〇康さんみたいな事したいみたい。」
私がそう言うと
「おニャ〇子か!?」「A〇B48?!」
2人が同時に叫んだ。世代差が面白い。
「絶対嫌だ。無理。」
「同感!アイドルは無理だ。」
でしょうね。私もちょっとその路線はキツイもん。
「この国でウケる歌謡曲ねえ。」
会長は腕組みをして考え込んでしまった。
「あれ?止められるかと思ったけど会長やる気なんですか?」
と言うと
「あー。次は3年になるからさあ。卒業後の進路悩んでて。まだ会社継ぐ気はないし。声楽家で食べて行くのか?何処か楽団に入るか。音大に行くか。で、この話が来た訳だよ。成功したら楽しそうでしょ?」
会長は笑いながらそう言った。
「進路か。確かにめんどくせーよなあ。音楽やり続けてーけど。兄貴が財閥は継ぐけど全く関わらない訳にもいかねーし。」
ルイスも考えてるんだなあ。私はジェファーソン様と結婚!としか考えていなかったなあ。
「この大司教様の計画が成功したらずっと皆と遊べるしねー。」
会長の一言が大きかった。
そうだよね。本格的にやれたら皆と卒業後も一緒に居られるのか!
「やりましょうか!!」
「進路変更が可能な9月まで。」
会長は冷静に言って微笑んだ。
了解!私もルイスも微笑んだ。
デビュー曲か。全然思いつかない。
「あるじゃないか!!」
会長がバンと机を叩き立ち上がった。
「ホルスト!惑星!!」
会長は叫んだ。
「あっ。。Jupiter!」
超流行ったぁ!そして原曲がクラシック!
ルイスだけは解っていなかった。そうだよね。
「ホルストは知ってるし惑星も解る。それ流行ったのか?」
会長と私は大きく頷いた。
「良いヴァイオリンにチェロもピアノもいるし、後のメンバーは歌えば良いし。」
「なるほど。今回はヴァイオリンで良いんだな。楽勝だな。」
解らないままルイスは納得した様だ。
私と会長は歌って聞かせた。
前世は難しくて歌えなかったんだよねー。今は歌える身体が嬉しい。
「良いアレンジと良い歌じゃん!これはウケる!」
3人は悪巧みの様な笑いを浮かべ放課後レッスンルームで!と一時解散した。
放課後。
やる事が無くて集まる私達。ルナリーだけは頑張っている。
私は大司教様からの依頼を伝えた。
話をしている最中からジェファーソン様の目がキラキラしているのが解った。うん、やっぱり。
話が終わるや否や
「皆、やろうよ!大司教様のお願いだしね!」
ジェファーソン様は立ち上がりそれは嬉しそうな笑顔で微笑まれた。
「俺は賛成ー!」
ルイスが手を上げた。
「僕は卒業後の進路をどうするかまだ決めていないので9月頃までなら参加します。」
会長が賛成する。後の皆はどう考えたかなあ。
「退屈してたんだよね。」
クライスがニッコリと微笑んだ。
「同感。暇だなーって。」
「僕もやりたいです。皆と立つ舞台が楽しくて止められない!」
「私も!一緒に何かやるのって本当に楽しい。」
カインもジョージもエミリアも。
皆、何かに飢えていたのね。
「ルナリーのコンクール後の5月くらいを予定で良いかしら?」
ジェファーソン様が真っ先に大きく頷いた。
「新しいジャンルの曲はキャサリンにお願いして良いのかな?」
本当にジェファーソン様が嬉しそうだ。ここ最近、何かやりたいってずっと言ってたもんなあ。
待って、今、歌った曲を楽譜に起こすプロがコンクールで忙しい。
私だけでやるのー?会長も曲を知っているけれど。
絶対2人でやるとか言わないだろうな。
「取り敢えず考えて見ますね。」
そう答えるしか無かった。
「楽しみですね。クラシックでは無い新境地か。」
「ウケる曲ってどんな感じが良いんだろうなあ。」
クライスとカインがのほほんと話している。決まってはいるのよ。問題は楽譜よ楽譜!!
明日は1年の終わりの終了式。明後日からは春休み。
確実に皆、やる気満々だ。
私はその夜、ルナリーに泣きの電話を入れた。
会長はペンをクルクルと指で回しながら考えている。
「権力者ですからある程度の事は許されるとは思うんですけど。最終的には秋〇康さんみたいな事したいみたい。」
私がそう言うと
「おニャ〇子か!?」「A〇B48?!」
2人が同時に叫んだ。世代差が面白い。
「絶対嫌だ。無理。」
「同感!アイドルは無理だ。」
でしょうね。私もちょっとその路線はキツイもん。
「この国でウケる歌謡曲ねえ。」
会長は腕組みをして考え込んでしまった。
「あれ?止められるかと思ったけど会長やる気なんですか?」
と言うと
「あー。次は3年になるからさあ。卒業後の進路悩んでて。まだ会社継ぐ気はないし。声楽家で食べて行くのか?何処か楽団に入るか。音大に行くか。で、この話が来た訳だよ。成功したら楽しそうでしょ?」
会長は笑いながらそう言った。
「進路か。確かにめんどくせーよなあ。音楽やり続けてーけど。兄貴が財閥は継ぐけど全く関わらない訳にもいかねーし。」
ルイスも考えてるんだなあ。私はジェファーソン様と結婚!としか考えていなかったなあ。
「この大司教様の計画が成功したらずっと皆と遊べるしねー。」
会長の一言が大きかった。
そうだよね。本格的にやれたら皆と卒業後も一緒に居られるのか!
「やりましょうか!!」
「進路変更が可能な9月まで。」
会長は冷静に言って微笑んだ。
了解!私もルイスも微笑んだ。
デビュー曲か。全然思いつかない。
「あるじゃないか!!」
会長がバンと机を叩き立ち上がった。
「ホルスト!惑星!!」
会長は叫んだ。
「あっ。。Jupiter!」
超流行ったぁ!そして原曲がクラシック!
ルイスだけは解っていなかった。そうだよね。
「ホルストは知ってるし惑星も解る。それ流行ったのか?」
会長と私は大きく頷いた。
「良いヴァイオリンにチェロもピアノもいるし、後のメンバーは歌えば良いし。」
「なるほど。今回はヴァイオリンで良いんだな。楽勝だな。」
解らないままルイスは納得した様だ。
私と会長は歌って聞かせた。
前世は難しくて歌えなかったんだよねー。今は歌える身体が嬉しい。
「良いアレンジと良い歌じゃん!これはウケる!」
3人は悪巧みの様な笑いを浮かべ放課後レッスンルームで!と一時解散した。
放課後。
やる事が無くて集まる私達。ルナリーだけは頑張っている。
私は大司教様からの依頼を伝えた。
話をしている最中からジェファーソン様の目がキラキラしているのが解った。うん、やっぱり。
話が終わるや否や
「皆、やろうよ!大司教様のお願いだしね!」
ジェファーソン様は立ち上がりそれは嬉しそうな笑顔で微笑まれた。
「俺は賛成ー!」
ルイスが手を上げた。
「僕は卒業後の進路をどうするかまだ決めていないので9月頃までなら参加します。」
会長が賛成する。後の皆はどう考えたかなあ。
「退屈してたんだよね。」
クライスがニッコリと微笑んだ。
「同感。暇だなーって。」
「僕もやりたいです。皆と立つ舞台が楽しくて止められない!」
「私も!一緒に何かやるのって本当に楽しい。」
カインもジョージもエミリアも。
皆、何かに飢えていたのね。
「ルナリーのコンクール後の5月くらいを予定で良いかしら?」
ジェファーソン様が真っ先に大きく頷いた。
「新しいジャンルの曲はキャサリンにお願いして良いのかな?」
本当にジェファーソン様が嬉しそうだ。ここ最近、何かやりたいってずっと言ってたもんなあ。
待って、今、歌った曲を楽譜に起こすプロがコンクールで忙しい。
私だけでやるのー?会長も曲を知っているけれど。
絶対2人でやるとか言わないだろうな。
「取り敢えず考えて見ますね。」
そう答えるしか無かった。
「楽しみですね。クラシックでは無い新境地か。」
「ウケる曲ってどんな感じが良いんだろうなあ。」
クライスとカインがのほほんと話している。決まってはいるのよ。問題は楽譜よ楽譜!!
明日は1年の終わりの終了式。明後日からは春休み。
確実に皆、やる気満々だ。
私はその夜、ルナリーに泣きの電話を入れた。
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