ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

文字の大きさ
上 下
43 / 369

断罪イベントをぶっ壊せ!④

しおりを挟む
翌日の放課後。集合はカイン宅。

エミリアを招いた。学校は令嬢達の目が怖いからね。


「皆さん本当にすみませんでした・・。」

エミリアはこの家に来てずっと泣いている。

昨日、ジョージの優しい説得で皆に打ち明ける決心をしたそうだ。

「昨日の調べで解った事を報告して欲しい。ルナリーの話は聞いたので他を。」

王子は普段よりもとても行動的な気がする。

「生徒会役員は怪しい所はなかった。生徒会長はまだ不明。」

ルイスはこっそり後を付けたらしい。


「キャサリンの元友人。主犯だと思います。」

クライスが口を開いた。

「あっやっぱり?」

カインが話に入ってきた。

「結構大変でしたよ。9名の署名者の父親の会社を調べてその会社の上層部にうちの生徒が居ないか調べて。」

そう言えばカインの目の下には薄らとクマが出来ていて寝不足だろうなと解る。

しかし、本当に皆して仕事が早い。


「キャサリンの元友人に1人元侯爵家いますよね?財閥も我等より規模が小さいですけど。彼女、王子の婚約者候補にいませんでしたか?」

クライスが王子に聞く。

「現状、婚約者が決まっていない財閥令嬢で同じ年。彼女くらいでは?」

カインも同じ人物に目星を付けていた。

なるほど。キャサリンが謹慎処分になって退学処分になれば婚約破棄が有り得る訳でそこを狙って自分が婚約者しようと言う事か!!

「そいつバカじゃねーの?!」

私が叫ぶとクライスとカインは令嬢何てそんなもんなんですと肩を叩いた。


「ライズ家か。現状1番怪しいな。」

ルイスが呟く。なるほどあの女ライズって言うのか。

顔色変わらなかった奴だろう。


「私、脅されて嘘の署名したって報告します!」

エミリアが泣き止み決意した顔で発言した。

「ありがとうエミリア。あと8人だ。」

王子が微笑む。

「でも親父がクビになると困るもんなあ。」

そこがネックなんだよなあ。

「あー!そうだ!クライス、ルイス、お前らの家の系列会社にクビになったら入れてやるって保証つけたらどうだ?」

2人は顔を見合わせていた。

「姐さん、それアリかも!!」

「次の職が用意されてたら話すかもな。」


「うちも事務職なら雇えますよ。」

とジョージ。

「あー。事務職ならうちも!」

とカイン。皆、改めて上流階級なんだなあと思う。


「じゃ、反撃に出ましょうか!」

王子がニヤっと笑った。



翌日からこっそりと署名した生徒の懐柔に奔走する。

皆、罪悪感と今後の保証で何とか8人全員を納得させる事が出来た。


断罪イベントから1週間後。

署名した生徒9名、私達で生徒会室に乗り込んだ。

しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

【完結】100日後に処刑されるイグワーナ(悪役令嬢)は抜け毛スキルで無双する

みねバイヤーン
恋愛
せっかく悪役令嬢に転生したのに、もう断罪イベント終わって、牢屋にぶち込まれてるんですけどー。これは100日後に処刑されるイグワーナが、抜け毛操りスキルを使って無双し、自分を陥れた第一王子と聖女の妹をざまぁする、そんな物語。

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

生まれ変わりも楽じゃない ~生まれ変わっても私はわたし~

こひな
恋愛
市川みのり 31歳。 成り行きで、なぜかバリバリのキャリアウーマンをやっていた私。 彼氏なし・趣味は食べることと読書という仕事以外は引きこもり気味な私が、とばっちりで異世界転生。 貴族令嬢となり、四苦八苦しつつ異世界を生き抜くお話です。 ※いつも読んで頂きありがとうございます。誤字脱字のご指摘ありがとうございます。

悪役令嬢カテリーナでございます。

くみたろう
恋愛
………………まあ、私、悪役令嬢だわ…… 気付いたのはワインを頭からかけられた時だった。 どうやら私、ゲームの中の悪役令嬢に生まれ変わったらしい。 40歳未婚の喪女だった私は今や立派な公爵令嬢。ただ、痩せすぎて骨ばっている体がチャームポイントなだけ。 ぶつかるだけでアタックをかます強靭な骨の持ち主、それが私。 40歳喪女を舐めてくれては困りますよ? 私は没落などしませんからね。

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

悪役令嬢でも素材はいいんだから楽しく生きなきゃ損だよね!

ペトラ
恋愛
   ぼんやりとした意識を覚醒させながら、自分の置かれた状況を考えます。ここは、この世界は、途中まで攻略した乙女ゲームの世界だと思います。たぶん。  戦乙女≪ヴァルキュリア≫を育成する学園での、勉強あり、恋あり、戦いありの恋愛シミュレーションゲーム「ヴァルキュリア デスティニー~恋の最前線~」通称バル恋。戦乙女を育成しているのに、なぜか共学で、男子生徒が目指すのは・・・なんでしたっけ。忘れてしまいました。とにかく、前世の自分が死ぬ直前まではまっていたゲームの世界のようです。  前世は彼氏いない歴イコール年齢の、ややぽっちゃり(自己診断)享年28歳歯科衛生士でした。  悪役令嬢でもナイスバディの美少女に生まれ変わったのだから、人生楽しもう!というお話。  他サイトに連載中の話の改訂版になります。

処理中です...