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断罪イベント発生
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朝、ルイスの迎えで学校へ行く。単車通学は楽しいしルイスが何だかんだと前世の様に気遣ってくれる事が嬉しい。背中にしがみつく。ルイスになってもやっぱり好きだー!
でも・・・狙われているのは私では無かった。
学校に着くなりカインとクライス、ジョージが凄く慌てた様子で駆け付けてきた。
「姐さん!!一大事!」
「キャサリンが!キャサリンが!!」
言葉が上手く出ないくらい慌てた3人は私達の手を掴んで走り出した。
「キャサリンに何があった?!」
「兎に角これを見て!!」
連れて来られた先にあったのは掲示板。
-----------------------------
アリア音楽学院高等学校
生徒会規約により以下の者を謹慎処分とする
キャサリン・フラーム
生徒手帳第15項目:生徒は虐めを行ってはならない
生徒手帳第16項目:精神的、肉体的苦痛を伴う虐めが発覚した場合は生徒会及び学校側は速やかに対処する
生徒手帳第17項目:虐めを行った生徒は謹慎処分としその後退学処分も検討する
生徒会役員一同
-----------------------------
「おい!こんな規則あったのか?!今まで何度も虐めの現場見て来たし!それを止めてきた!でも誰も謹慎にも退学にもなってねーよ!」
私はカインとクライスに詰め寄る。
「虐めに会うのは庶民だから普通に訴えても揉み消される」
クライスは困った様な顔がをした。
「証拠とかいるし。皆、訴えないから。僕もこんなの知らなかったよ」
クライスも眉をひそめている。
私はキャサリンの言ってた事を思い出す。
『悪役令嬢は破滅フラグがいっぱいあって大変なのよ!婚約破棄だとか!身分剥奪とか!あーあとレアイベントで学校退学ってのもあったわ。攻略サイトで見た事しかないけど。』
フラグ?サイト?って何?とその時は思ったけれど。
これはキャサリンの破滅フラグってやつなんだ。
「王子は?!何処?」
こんな時に見当たらない。
「ジェファーソン様は今日は外国からお客様が見えてるらしく休みだよ」
カインが項垂れる。
嵌められた!王子が居ない時を狙ってきやがったとしか思えねぇ。
「ルイス!王子を連れて来て!外交と婚約者とどっちが大事かって!頼む。」
王子がキャサリンを少しでも好きだと信じよう。大丈夫だきっと。ルイスのモーターサイクルで迎えに行くのが多分1番早いし王子にこのセリフを言えるのはルイスくらいだろう。
「任せとけ。そっちはキャサリンを頼む」
ルイスは王子の元へ走った。
「肝心のキャサリンは?」
「生徒会室です」
ジョージはそう言った。
「皆で無実を証明しに行こう」
私は掲示板の張り紙をベリっと剥がした。クソが!
私達は顔を見合わせて頷きあった。キャサリンは虐めはしていない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
これは攻略サイトで見たキャサリン・フラームのレア断罪イベントだ。キャサリンが早い段階で学校退学になるというイベントで実際にプレイして見た事はない。見たいとは思ってた。
何故、今それを体験しているのだろう。
脳内では解っている。これはイベントだ。乗り切らなきゃ。乗り切らなきゃ。
私は虐めていない。誰も虐めていない。
私に虐められたと言う生徒の署名は9人、全員庶民。
その中にエミリアの名前もあった。
何で?
そして私が彼等を虐めた承認として私の取り巻きだった令嬢達。
何で?
あぁ。そうだ。私、前世で虐めに会って引きこもりになったんだった。
口々に嘘の証言が出てくる。
私、虐められてるみたい。。。
呼吸が荒くなる。息ってどうするんだっけ?苦しい。
でも・・・狙われているのは私では無かった。
学校に着くなりカインとクライス、ジョージが凄く慌てた様子で駆け付けてきた。
「姐さん!!一大事!」
「キャサリンが!キャサリンが!!」
言葉が上手く出ないくらい慌てた3人は私達の手を掴んで走り出した。
「キャサリンに何があった?!」
「兎に角これを見て!!」
連れて来られた先にあったのは掲示板。
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アリア音楽学院高等学校
生徒会規約により以下の者を謹慎処分とする
キャサリン・フラーム
生徒手帳第15項目:生徒は虐めを行ってはならない
生徒手帳第16項目:精神的、肉体的苦痛を伴う虐めが発覚した場合は生徒会及び学校側は速やかに対処する
生徒手帳第17項目:虐めを行った生徒は謹慎処分としその後退学処分も検討する
生徒会役員一同
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「おい!こんな規則あったのか?!今まで何度も虐めの現場見て来たし!それを止めてきた!でも誰も謹慎にも退学にもなってねーよ!」
私はカインとクライスに詰め寄る。
「虐めに会うのは庶民だから普通に訴えても揉み消される」
クライスは困った様な顔がをした。
「証拠とかいるし。皆、訴えないから。僕もこんなの知らなかったよ」
クライスも眉をひそめている。
私はキャサリンの言ってた事を思い出す。
『悪役令嬢は破滅フラグがいっぱいあって大変なのよ!婚約破棄だとか!身分剥奪とか!あーあとレアイベントで学校退学ってのもあったわ。攻略サイトで見た事しかないけど。』
フラグ?サイト?って何?とその時は思ったけれど。
これはキャサリンの破滅フラグってやつなんだ。
「王子は?!何処?」
こんな時に見当たらない。
「ジェファーソン様は今日は外国からお客様が見えてるらしく休みだよ」
カインが項垂れる。
嵌められた!王子が居ない時を狙ってきやがったとしか思えねぇ。
「ルイス!王子を連れて来て!外交と婚約者とどっちが大事かって!頼む。」
王子がキャサリンを少しでも好きだと信じよう。大丈夫だきっと。ルイスのモーターサイクルで迎えに行くのが多分1番早いし王子にこのセリフを言えるのはルイスくらいだろう。
「任せとけ。そっちはキャサリンを頼む」
ルイスは王子の元へ走った。
「肝心のキャサリンは?」
「生徒会室です」
ジョージはそう言った。
「皆で無実を証明しに行こう」
私は掲示板の張り紙をベリっと剥がした。クソが!
私達は顔を見合わせて頷きあった。キャサリンは虐めはしていない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
これは攻略サイトで見たキャサリン・フラームのレア断罪イベントだ。キャサリンが早い段階で学校退学になるというイベントで実際にプレイして見た事はない。見たいとは思ってた。
何故、今それを体験しているのだろう。
脳内では解っている。これはイベントだ。乗り切らなきゃ。乗り切らなきゃ。
私は虐めていない。誰も虐めていない。
私に虐められたと言う生徒の署名は9人、全員庶民。
その中にエミリアの名前もあった。
何で?
そして私が彼等を虐めた承認として私の取り巻きだった令嬢達。
何で?
あぁ。そうだ。私、前世で虐めに会って引きこもりになったんだった。
口々に嘘の証言が出てくる。
私、虐められてるみたい。。。
呼吸が荒くなる。息ってどうするんだっけ?苦しい。
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