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文化祭デート 進展して後退する草食系×肉食系
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危機に直面したり、ケガをしたり、極度のストレス状態になると記憶が戻りやすいようだ。
昨夜、前世の夢を見た。
衝撃的だった。前世で私はどうやら狂犬ちゃんにどっぷり惚れ込んでいた。
良い相棒とかじゃない!!
私が一方的に懐いてたんだよ。何で今まで忘れていたんだろう。でも、忘れていた方が良かったかもなあ。
校門前にルイスが待っていた。
「ルイス!!」
普段通りに。ふぅ。緊張する。
ルイスは昨日の縛られた腕を心配そうに確認する。
「だっ大丈夫だって。もー。」
嬉し恥ずかしい。
「露店行くだろ?」
うんうん!凄く楽しみにしていた!
スイーツパラダイス!美味そうー!緊張が解ける。
「シュークリームのカスタードとチョコ半分こしよ」
どっちも食べたい!
ルイスも嬉しそうだ。良かった断られるかと思った。
狂犬ちゃんって硬派だったもんなあ。
まさに漢って感じで。半分ことかまさに夢のまた夢って感じだった。
うーん。デートって何したら良いんだ?
「どうした?ルナリー?今日変だぞ?」
「いや。デートって何したら良いんだ?」
思わず心の声がポロッと漏れる。あっしまった。
ルイスの顔が赤い。しまった!硬派な彼にそんな軟派な事を言ってしまった。
「デートだよな。うん。」
沈黙が流れる。。やべー。昔もあまり懐くと馴れ馴れしくするなとか言われて来た記憶がある。
「とりあえず露店見るか」
笑顔が返ってきた。良かった!
楽しい!一緒に隣にまた居られるのが嬉しい!
アクセサリー屋だ。可愛いなあ。子供っぽいか?でもこれは買いだな!お揃いにしてやる!
また馴れ馴れしくするなと言われてもめげない!それが前世からの私なのだ!
「ルイス!手出せ!」
私はルイスの左手の薬指に犬モチーフの可愛い指輪をはめる。
「あはははは。狂犬!!ワンコだけど」
「何、はめてんだよ!犬?」
私の左手の薬指を見せる
「見ろ!私はウサギだ。ぷッ」
笑いが込み上げる。鈍感だから解らないだろうな。そう思いながらも外さないで居てくれたら嬉しい。
安物で可愛くて絶対外したくなるような指輪。
「外すなよ!」
今は身分違いの貴方へのせめてもの抵抗。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
人生2度目のデートが文化祭とは!
校内を一緒に回るだけなのだが非常に緊張する。
中学からすでに不良と呼ばれ硬派を貫き高校で族に入りそのまま。
俺が好きになった女は前世は紅夜叉特攻隊長と現世のルナリーしかいねぇ。
「ルイス!」
ルナリーが笑顔で駆けて来る。昔も今も可愛い。
ああ。腕もう大丈夫そうだな。良かった。本当にムカつく警護人だった。
ルナリーと露店を回る。どれを食べようか迷う。
半分こしよう?!だと!!
これは夢か?いやいや。嬉しい。
今日は口数が少ないな。やっぱ俺と回るの嫌だったんだろうか?
「デートって何したら良いんだ?」
ルナリーが真面目な顔で聞いてくる。
思わず顔が赤くなるのが解る。
「デートだよな。うん」
脳がフリーズする。デートって思ってくれているのか。
昔だったら照れ隠しに馴れ馴れしくするな!とか言ってたよなあ。そうすると必ず寂しそうな顔するんだ此奴。
「とりあえず露店見るか!」
笑顔でそう答える。
人生、何度も同じミスしてたまるか!照れるな俺!
何やら1人でコソコソと買い物をしていたルナリーがこちらにニヤっと笑いながらやって来る。
何を企んでることやら。
「手出せ!」
そう言われて右手を出すと違う!と左手を取られる。
そして左手の薬指に指輪をはめてきた。
ルナリーは爆笑しながらそれは可愛い犬モチーフの指輪を俺にはめてきた。
「あはははは!狂犬!」
「何はめてんだ?!犬?」
可愛いんだか呆れるんだか。本当にルナリーってやつは。
そしてお揃いだと言わんばかりに自分の左手の薬指にウサギモチーフの指輪をはめて見せた。
左手の薬指。左手の薬指。これはそう受け取って良いのだろうか。クソ可愛いくてちょっと恥ずかしいが絶対外せない物になってしまった。
あの頃からこいつは本当に破天荒と言うか無茶苦茶だったもんなあ。
背後からガバッと抱きつかれたりして動悸で何度やられそうになった事か。
・・・・・・・・・・・・・・・・
ルイスは財閥御曹司。うちは中流家庭。
本当、考えたら何て大きい身分差だ。今世も全く報われる気がしねぇ!!
いや、今世の方が難関過ぎる。
前世でもっと攻めときゃ良かった。。。
「なあ?俺、何かしたか?それとも具合い悪いか?今日、やっぱ変だぞ」
ルイスがまじまじと見つめてくる。
「お前の身分がムカつく」
思わず睨みつけてしまう。
「今更か?」
「今更だ」
はぁ。歌、頑張って歌手になるしかねぇなあ。ちょっとは釣り合うか。
身分か。気にしてる?何で?と思っても聞けない俺。
「なあ、ルナリー、誕生日いつ?」
「12月25日」
「クリスマスか?!」
「うん。何かくれるのか?」
俺は笑顔で頷く。最高のプレゼントをしよう。
それまではこれが婚約指輪だ。
「結構可愛いなこの犬」
「良かった気に入ってくれて」
私とルイスは笑い合う。
友達になる事さえ本当は難しい身分差。今はこのままの関係でも幸せだ。
昨夜、前世の夢を見た。
衝撃的だった。前世で私はどうやら狂犬ちゃんにどっぷり惚れ込んでいた。
良い相棒とかじゃない!!
私が一方的に懐いてたんだよ。何で今まで忘れていたんだろう。でも、忘れていた方が良かったかもなあ。
校門前にルイスが待っていた。
「ルイス!!」
普段通りに。ふぅ。緊張する。
ルイスは昨日の縛られた腕を心配そうに確認する。
「だっ大丈夫だって。もー。」
嬉し恥ずかしい。
「露店行くだろ?」
うんうん!凄く楽しみにしていた!
スイーツパラダイス!美味そうー!緊張が解ける。
「シュークリームのカスタードとチョコ半分こしよ」
どっちも食べたい!
ルイスも嬉しそうだ。良かった断られるかと思った。
狂犬ちゃんって硬派だったもんなあ。
まさに漢って感じで。半分ことかまさに夢のまた夢って感じだった。
うーん。デートって何したら良いんだ?
「どうした?ルナリー?今日変だぞ?」
「いや。デートって何したら良いんだ?」
思わず心の声がポロッと漏れる。あっしまった。
ルイスの顔が赤い。しまった!硬派な彼にそんな軟派な事を言ってしまった。
「デートだよな。うん。」
沈黙が流れる。。やべー。昔もあまり懐くと馴れ馴れしくするなとか言われて来た記憶がある。
「とりあえず露店見るか」
笑顔が返ってきた。良かった!
楽しい!一緒に隣にまた居られるのが嬉しい!
アクセサリー屋だ。可愛いなあ。子供っぽいか?でもこれは買いだな!お揃いにしてやる!
また馴れ馴れしくするなと言われてもめげない!それが前世からの私なのだ!
「ルイス!手出せ!」
私はルイスの左手の薬指に犬モチーフの可愛い指輪をはめる。
「あはははは。狂犬!!ワンコだけど」
「何、はめてんだよ!犬?」
私の左手の薬指を見せる
「見ろ!私はウサギだ。ぷッ」
笑いが込み上げる。鈍感だから解らないだろうな。そう思いながらも外さないで居てくれたら嬉しい。
安物で可愛くて絶対外したくなるような指輪。
「外すなよ!」
今は身分違いの貴方へのせめてもの抵抗。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
人生2度目のデートが文化祭とは!
校内を一緒に回るだけなのだが非常に緊張する。
中学からすでに不良と呼ばれ硬派を貫き高校で族に入りそのまま。
俺が好きになった女は前世は紅夜叉特攻隊長と現世のルナリーしかいねぇ。
「ルイス!」
ルナリーが笑顔で駆けて来る。昔も今も可愛い。
ああ。腕もう大丈夫そうだな。良かった。本当にムカつく警護人だった。
ルナリーと露店を回る。どれを食べようか迷う。
半分こしよう?!だと!!
これは夢か?いやいや。嬉しい。
今日は口数が少ないな。やっぱ俺と回るの嫌だったんだろうか?
「デートって何したら良いんだ?」
ルナリーが真面目な顔で聞いてくる。
思わず顔が赤くなるのが解る。
「デートだよな。うん」
脳がフリーズする。デートって思ってくれているのか。
昔だったら照れ隠しに馴れ馴れしくするな!とか言ってたよなあ。そうすると必ず寂しそうな顔するんだ此奴。
「とりあえず露店見るか!」
笑顔でそう答える。
人生、何度も同じミスしてたまるか!照れるな俺!
何やら1人でコソコソと買い物をしていたルナリーがこちらにニヤっと笑いながらやって来る。
何を企んでることやら。
「手出せ!」
そう言われて右手を出すと違う!と左手を取られる。
そして左手の薬指に指輪をはめてきた。
ルナリーは爆笑しながらそれは可愛い犬モチーフの指輪を俺にはめてきた。
「あはははは!狂犬!」
「何はめてんだ?!犬?」
可愛いんだか呆れるんだか。本当にルナリーってやつは。
そしてお揃いだと言わんばかりに自分の左手の薬指にウサギモチーフの指輪をはめて見せた。
左手の薬指。左手の薬指。これはそう受け取って良いのだろうか。クソ可愛いくてちょっと恥ずかしいが絶対外せない物になってしまった。
あの頃からこいつは本当に破天荒と言うか無茶苦茶だったもんなあ。
背後からガバッと抱きつかれたりして動悸で何度やられそうになった事か。
・・・・・・・・・・・・・・・・
ルイスは財閥御曹司。うちは中流家庭。
本当、考えたら何て大きい身分差だ。今世も全く報われる気がしねぇ!!
いや、今世の方が難関過ぎる。
前世でもっと攻めときゃ良かった。。。
「なあ?俺、何かしたか?それとも具合い悪いか?今日、やっぱ変だぞ」
ルイスがまじまじと見つめてくる。
「お前の身分がムカつく」
思わず睨みつけてしまう。
「今更か?」
「今更だ」
はぁ。歌、頑張って歌手になるしかねぇなあ。ちょっとは釣り合うか。
身分か。気にしてる?何で?と思っても聞けない俺。
「なあ、ルナリー、誕生日いつ?」
「12月25日」
「クリスマスか?!」
「うん。何かくれるのか?」
俺は笑顔で頷く。最高のプレゼントをしよう。
それまではこれが婚約指輪だ。
「結構可愛いなこの犬」
「良かった気に入ってくれて」
私とルイスは笑い合う。
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