ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

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ルナリーを捜せ!②

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「居たか?!」

「2年フロアーは居なかった」

「3年フロアーも居ない」

ルイスとクライスとジョージは合流していた。

後は1年フロアーと他の階か。時間足りるか。焦りが出てくる。


「ルイスー!クライス!ジョージ!居ませんかー?」

キャサリンの声が聞こえた。

「下だ。合流しよう!」

皆は階段を駆け下りる。

はぁ、はぁ、はぁ。

「あっ。3人共!」

キャサリンも王子も走って来たのだろう。息が荒い。

「校内だと思います。」

王子は先程のキャサリンとの話を2人に聞かせる。


「それ正解です!!」

ホールからカインとエミリアがやって来た。

2人も肩で息をしている。ふぅーと深呼吸している。

「ガードナーが、、はぁはぁ。、吐きましたよ」

カインはニヤっと笑う。

「場所は不明。犯人はガードナー家の警護人、校内の何処か」

簡潔に説明してくれた。


「警護人か。クソ!。人気のねぇ階か。上だな。」

「上ですね。今日は多分誰も行きません」

よし!!全員で捜す!


「ジョージは無理しないでゆっくり着いて来てねー!」

キャサリンが叫びながら駆け上がる。


・・・・・・・・・・・・・・・・


「あー。疲れた。縄は解けねーし。」

しかし、何置いてんだろーな。こんだけ蹴ってビクともしないとは。後1時間切ってる気がする。

急がねーと!

ふぅ。ルナリーは勢いを付けてドアに飛び蹴りを食らわせる。


ドン!!!動かねー!


・・・・・・・・・・・・・・・・・


「待て!何か音がした」

誰も居ない5階。耳を澄ます。


タン


「こっちだ!!」

「ルナリー!!!」

5階奥。普段も滅多に訪れない。


ガラッ!!ドアを勢いよく開ける。


物理教室。ドアを開けた瞬間解りやすいくらい教室奥の扉前に6人掛けの机が置いてある。2段重ねてきっちりドアを塞いでいた。


「ルナリー!」

「あー!此処だ!此処!!」


男性5人がかりでも重い。

「待ってろよー!」


「気をつけて!ジョージのとこ支えるわ」

キャサリンも必死で抱える。


「あとひとーつ!」

皆で抱える。上から下ろすよりは楽だ。


バン!蹴りと共にドアが開いた。

「ごめんー」

両手を縛られたルナリーがヘロヘロと出てきた。

急いで縄を解いてやる。赤くなって痛々しい。

「ルナリー!」

「良かった無事で」


「ごめん。本当にごめん」

謝るルナリーを皆が抱き締める。

「ごめんね。時間がかかって」「本当にすみません」

「頼む謝るな。私が悪いのに」

ルイスは安堵と共にぎゅっときつく抱き締めて来た

「バカ!何、捕まってんだよ」

「ごめん。ありがとう」

凄く心地いい。


「時間!」

後15分だ!

「走るぞ!!」

見つかった喜びも束の間。集合時間が迫っていた。


「今日、歌えるのかな」

「もう疲労しかない」

本当に皆に申し訳ない。どうにかして恩返しをせねば。

「ごめんな。ごめんな。私、頑張るから!」

バタバタ走りながら謝る


5分前。大ホール到着

「エントリー者はこちらです」

教員に案内される。

「間に合ったぁ」


ガードナー令嬢が面白くなさそうな顔をしているのが見えたが今は放置!

歌う順番はクジ引きであった。

「王子頼む。王子なら誰も文句言わない」

私は王子の肩をポンと叩く。王子はプレッシャーを感じている様な顔をしてクジを引く。

「5番!ラスト!」

王子が此方を笑顔で振り返った。

良かった少し休める。


控え室に通され取り敢えず腰掛ける。

「これだけ走ったらウォーミングアップは完璧よね」

キャサリンが笑う。その笑顔に救われる気がした。此奴本当に優しいよな。

発声と楽器の音出し。確かに身体が温まりまくっているので声は良く出てる。後は疲労だな。最後まで持てよ身体。


波乱のコンクール開幕!

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