ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

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喧嘩上等!!

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デカいからベルトで絞ってっと。ボンタン見たいじゃーん。それと忘れずに特殊警棒!!キャサリンから貰いました!

髪は邪魔だからポニーテールにしとくか。


「よし、ルイス!行こう!」

「お前、本当に大丈夫か?知らねーぞ!」

ルイスには相変わらず信用されてない。でも、行きたい!だって喧嘩出来そうじゃーないですかー!


王子とクライスは職員室に電話を借りに行った。王子の私設兵凄そうだよなあ。

「じゃ、行ってきます!」

「足引っ張んじゃねーぞ!」

私とルイスは言い合いながらレッスンルームを駆け出す。


「ねぇ。カイン。。ルイスってあんなだっけ?」

「いや?何か口の悪さが姐さんに似てきたよね」

キャサリンとカインは首を傾げながら手を振った。


「私もお父様に警護人を捜索に回せないか掛け合うわ!」

キャサリンも電話を借りに行く。

カインはエミリアに心配するなと頭をポンと叩いていた。



ルイスのモーターサイクルの後ろに乗るフィガロと庭師。全然格好良くはない。しかも、潜入時には仮面かよ。

サングラスが欲しかった。

「お前さ?」

ルイスが呟く。

「いや、何でもない」

そう言ってエンジンをかけた。


学院を出て暫く街道をかっ飛ばす。非常に気持ち良い。

ルイスは車の間を縫って行く運転が上手い。

こいつやるなあと後ろで感心していた。


「ここ病院」

モーターサイクルを停めた所はクライブ病院だった。ハンドルに顔を乗せて車の車種を確認していた。

「噂の長男の車がねぇな」

ルイスは少し考える


「溜まり場行くか。長男坊が居るかもしれねぇ」

「了解!行こう!」

溜まり場かー。ワクワクする。いやいや、誘拐事件だって!ワクワクするな私。しかし、ルイス何で知ってんだ?と思ったが。此奴の最近の言葉使いを考えると隠れ現役ヤンキーかもしれん。財閥の坊ちゃんがヤンキーか。何か笑えてくる。


暫く走るとそれらしい建物があった。

「降りるぞ」

ルイスに言われヘルメットを外す。

「待て様子を見よう」

ガラス窓から中をそっと見る。おお。友達に慣れそうな悪そうな少年、青年達5人。

「いねぇな。コイツらに聞くか?」

「ルイスは中の奴らは知り合いか?」


「いや、知り合いではないな」

ふーん?別のグループなのかね。


「仮面。。するか」

ルイスが溜息をつく。

「立場上ね。私は良いかも知れないけど」


「お前も将来を考えたら不味いだろ?」

と言われ――ソプラノ歌手、学生時代は暴行三昧――とか書かれたゴシップ記事が頭を過ぎる。

「それは!不味い!」


フィガロと庭師に仮面を付けた2人は明らかに怪しい。

「こんな格好で入ったら確実に喧嘩になるぞ」

ルイスが言うので

「望む所だ!」

と答えた。


溜まり場のドアを開けると悪そうなお兄ちゃん達が一斉に此方を見る。久々のタバコ臭さ。懐かしいけど今は無理。

「誰だてめーら?何しに来やがった?」

下っ端っぽいお兄ちゃんが椅子から降り此方へガン飛ばして来る。


「聞きたい事がある」

ルイスは思ったより冷静だった

「クライブ病院の長男坊を捜している」


一瞬、下っ端が振り返るとリーダーぽい奴が目配せをして首を振る。

あっ。知ってるな。

「知らねーなぁ」

そう簡単に仲間は売らないよね。

「じゃあ吐いてもらおーか?!」

ルイスは下っ端を勢いよく殴り付ける。

おー!カッコいい!

下っ端ノックアウト。弱い。


「何しやがる!てめーら誰だ!」


残りのちょっと強そうな奴らがお出ましだ。

私もやる気になってきたー!


「誰だって??紅夜叉特攻隊長!参上!夜露死苦!!」

伸ばした特殊警棒で聞いてきた奴を殴る。そして腹に蹴りも入れといた。はい!ノックアウトー!

「はーーー?!!!」

後ろでびっくりするくらいルイスが大声を上げていた。

「何だよ?びっくりさせるな」


私が振り返ると。爪先から頭まで3度見くらいされた。

「話は後だ。片付ける」

何かブツブツ言いながらルイスは後の2人を倒してくれた。


「さあ。吐いてもらおーか?」

ルイスと私はリーダーらしい男ににじり寄って行った。

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