夜のセーラー服

1章 セーラー服脱ぎ捨てて

夜とゲームと私と

私たちはダンス系ゲームを選んだ。
翔と正博がペアで慣れた感じで踊った。
最近流行りのKーPOPとかを踊っていた。

「それじゃ、麗香踊れ～！！」
翔がペットボトルの水を飲みながら言う。
正博はギターを広げてマイペースにゲーセンで演奏していた。

私は空気を吸い込み、ゲーム画面と向き合った。

ラムライム！の楽曲を選曲した。
「あれ？麗香ってそんなの好きだった？」
「えぇ。アニメも好んで見るほうよ。見てなさい。」

夜のゲーセンで私はこの曲をやり込んでいたのだ。


オールパーフェクトでクリア。
クリア後には私の背後にたくさんの人がいた。
「す、すげぇ……」
「さすが麗香！遊び慣れてるもんな！」
するとヤンキー風の男性が
「ネェさん昼間も来るんすか！？」
と尋ねてきた。

本当は中学生だけど。
「別に？私は夜行性だから」
と中２臭いコメントを残した。
ちなみに私がペンダントで大人になることは誰も知らない。
今はまだ不具合があったり不自由があったりはしない。
だからまだこのペンダントは持っておくようにしてる。