20 / 23
番外編 ※不定期更新※
3.
しおりを挟む午後からは暇になるでの、わしは乗馬じゃ。
今日は旧友というか、悪友というか、まあ腐れ縁の上皇に会いに行こうと思っとるぞ。
上皇は今ルーボレラ領で悠々自適な独り身生活を満喫中じゃ。
上皇后はどうしたかって?亡くなったよ。5年前に、処刑された。
なぜって、そりゃああれじゃよ。誰だって皇帝を殺そうとした者を側に置きたくなかろう?
さて、胸糞悪い話はやめじゃ。皆にも紹介するよ。
「ぱっぱらぱらっぱー!!ヴォルグがきーたーぞー!リーシェン!!あーけーろー!!」
「うるさいぞクソジジイ!!!」
「同い年じゃろうが!なんならお主の方が誕生日早いじゃろ!!」
「黙れ筋肉ゴリラ!」
「口が悪すぎるんじゃ!そんなんじゃから殺されかけるんじゃろ!!」
「帰れヒゲ面孫バカくそタラシ!!!」
「今日も今日とて悪口のオンパレードじゃな!!もちっとわしに優しくなれんのか!!レイチェルに言いつけるぞ!」
「はっ!お前よりレイチェルに好かれてる自信しかねえよ!!」
「ばーか、レイチェルは最近上皇様なんて単語を発さなくなったわい!」
「は!?そりゃ死活問題じゃねえか!作戦会議すっぞ!とっとと入れ愚図!!」
これがわしの旧友、リーシェン・なんちゃら・ベルディバじゃ。ミドルネームなんぞ覚えておられん。無理じゃ。
皇族のミドルネーム長いんじゃもん。わし長い名前嫌い。
それより、菓子が食べたいのう。リーシェンの有能執事に頼んで極上菓子を…
「お待たせしました。本日はマカロンですよ。それと、後ほどレイチェル様にお土産のフルーツタルトをご用意しております。お忘れなくお持ち帰りくださいね。」
「セバスティーノ!!お主はやはり有能じゃ!我が家にこんか!?」
「ダメに決まってんだろ狸。セバスはうちのだ。それより、レイチェルは元気にしてんのか?最近はシューベックのやつまで隠したがる。」
「それはそれは、シューベックも成長したな。」
「何をいう、こんなのは成長ではないだろう。」
「いいや、成長じゃよ。好いた者はそう易々と見せびらかすものではない。」
「お前、それで嫁に逃げられたんだろ。監禁まがいのことをして…」
「あ、あれは!外に出たら男どもがレベッカのことばかりを見るからじゃな!!」
そんな事を話しているうちに日が暮れて、わしはまた邸に帰ったのじゃった…
フルーツタルトはちゃんと持って帰って、レイチェルと一緒に食べたぞ。
さすがセバスティーノじゃな、うまかった…
さて、わしの一日はこんな感じじゃが、もう良いかの?わし、すごく疲れた…
今日は解散じゃ。皆、寝るように。
またどこかでな。
11
お気に入りに追加
555
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は婚約破棄したいのに王子から溺愛されています。
白雪みなと
恋愛
この世界は乙女ゲームであると気づいた悪役令嬢ポジションのクリスタル・フェアリィ。
筋書き通りにやらないとどうなるか分かったもんじゃない。それに、貴族社会で生きていける気もしない。
ということで、悪役令嬢として候補に嫌われ、国外追放されるよう頑張るのだったが……。
王子さま、なぜ私を溺愛してらっしゃるのですか?
【完結】悪役令嬢のトゥルーロマンスは断罪から☆
白雨 音
恋愛
『生まれ変る順番を待つか、断罪直前の悪役令嬢の人生を代わって生きるか』
女神に選択を迫られた時、迷わずに悪役令嬢の人生を選んだ。
それは、その世界が、前世のお気に入り乙女ゲームの世界観にあり、
愛すべき推し…ヒロインの義兄、イレールが居たからだ!
彼に会いたい一心で、途中転生させて貰った人生、あなたへの愛に生きます!
異世界に途中転生した悪役令嬢ヴィオレットがハッピーエンドを目指します☆
《完結しました》
平和的に婚約破棄したい悪役令嬢 vs 絶対に婚約破棄したくない攻略対象王子
深見アキ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢・シェリルに転生した主人公は平和的に婚約破棄しようと目論むものの、何故かお相手の王子はすんなり婚約破棄してくれそうになくて……?
タイトルそのままのお話。
(4/1おまけSS追加しました)
※小説家になろうにも掲載してます。
※表紙素材お借りしてます。
悪役令嬢ってこれでよかったかしら?
砂山一座
恋愛
第二王子の婚約者、テレジアは、悪役令嬢役を任されたようだ。
場に合わせるのが得意な令嬢は、婚約者の王子に、場の流れに、ヒロインの要求に、流されまくっていく。
全11部 完結しました。
サクッと読める悪役令嬢(役)。
婚約破棄された悪役令嬢は王子様に溺愛される
白雪みなと
恋愛
「彼女ができたから婚約破棄させてくれ」正式な結婚まであと二年というある日、婚約破棄から告げられたのは婚約破棄だった。だけど、なぜか数時間後に王子から溺愛されて!?
私が蛙にされた悪役令嬢になるなんて、何かの冗談ですよね?
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
恋愛
【嘘っ!私が呪いに掛けられた悪役令嬢になるなんて!】
私は最近ある恋愛ファンタジー小説に夢中になっていた。そして迎えた突然の小説の結末。それはヒロインに数々の嫌がらせをしていた悪役令嬢が呪いの罰を受けて蛙にされてしまう結末だった。この悪役令嬢が気に入っていた私は、その夜不機嫌な気分でベッドに入った。そして目覚めてみればそこは自分の知らない世界で私は蛙にされた悪役令嬢に憑依していた。
この呪いを解く方法はただ一つ。それは人から感謝される行いをして徳を積むこと。
意思疎通が出来ない身体を抱えて、私の奮闘が始まった――。
※ 他サイトでも投稿中
この異世界転生の結末は
冬野月子
恋愛
五歳の時に乙女ゲームの世界に悪役令嬢として転生したと気付いたアンジェリーヌ。
一体、自分に待ち受けているのはどんな結末なのだろう?
※「小説家になろう」にも投稿しています。
悪役令嬢の居場所。
葉叶
恋愛
私だけの居場所。
他の誰かの代わりとかじゃなく
私だけの場所
私はそんな居場所が欲しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※誤字脱字等あれば遠慮なく言ってください。
※感想はしっかりニヤニヤしながら読ませて頂いています。
※こんな話が見たいよ!等のリクエストも歓迎してます。
※完結しました!番外編執筆中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる