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番外編 ※不定期更新※
ラスボスの1日
しおりを挟むうぉっほん、本編完結、非常にめでたい。しかし、わしの出番が少なすぎる。
おや、わしがわからんか?すまんすまん、名乗り忘れておった。
わしの名前はヴォルグ・ルーボレラ。ルーボレラ公爵家先代当主だ。
今は引退して屋敷にひきこもっとるジジイじゃが、今日はわしの一日を紹介せよと天の声に囁かれたのじゃ。
まったく、誰に需要があるんじゃろうな?
そんなことはさておき、わしの一日は日の出とともに始まるぞ。
歳を取ってもボケたくないからなぁ、毎朝鍛錬を怠らんのじゃ。
この鍛錬には次孫であるジョーアンも参加しておる。
長孫のフィニトアは我が息子のトルタナと行動をともにしておるよ。
さて、鍛錬場に向かうとするかな。
「おはようございます、爺様。本日もよろしくお願いします。」
「ああ、今日もレイチェルのために励むぞ。」
「もちろんです。」
朝じゃからな、硬まっている体をほぐすためにストレッチや柔軟運動をしっかり行い、その後は走り込みじゃ。
60だとて侮るなかれ。走り込みからジョーアンを負かしておるわい!はっはっはっ!!
さて、肩で息をしておるジョーアンに水分補給を促し、わしも水分をとってから剣の素振りじゃ。
ジョーアンは騎士団に入ったばかりでの、貴族上がりのボンボンじゃとナメられておるらしいんじゃ。
しかしそれを物ともせずに上にのし上がっていくのが、我らルーボレラ公爵家の脳筋よ。
わしの弟もジョーアンのような脳筋でな、冒険者として世界中を飛び回っておるよ。
さて、鍛錬が終わればレイチェルに会いに行くぞ。
今日はどんなドレスを着ているのか楽しみじゃな。
お?彼処にいるのは誰じゃったかな?
新しい庭師かの?
レイチェルをガン見しておるぞ…?レイチェル狙いか?消そうかのう?
「お爺様、彼の方は私の友人からご紹介頂いた庭師ですわ。腕は良いのに行き場がないと困っておりましたの。
追い出したりなんかしたら、お爺様と一生口を聞きませんからね?」
「…そのようなこと考えておらんよ、レイチェル。おや、今日は綺麗なルビードレスじゃないか。わしの瞳にそっくりじゃ。」
「そうですわね、お爺様が私にと買ってきてくださったドレスですもの。お爺様のセンスですわ。」
「覚えておったのか!!レイチェルには真っ赤なドレスが似合うと思ったんじゃ!!どれ、ターンしてみておくれ!」
「そのようなことをしているよりも、まずは朝食ですわ。もう準備ができていますのよ?ジョー兄様も、参りましょう?」
むう、もう朝食かの…?仕方あるまい、行こうか。
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