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どうしてこうなった編
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しおりを挟む家庭教師は言われた通り女性だった。しかしながらすぐに辞職願を出したという。
原因は私らしく、なんでも引きこもり期間の読書がダメだとかなんとか。
いや、読書自体は良いことなのだが、魔法や国の歴史は既に把握しており、教育を施す必要が無いほどに熟知していた。
さらにマナーについては私が大人しすぎたためスムーズに進み、あとは実地訓練のようにお茶会に出るだけとなった。
大人しすぎるとそうなるなんて…
それなら全世界の子供を大人しくさせればマナー完璧だっていうの?
大人しいだけがマナーじゃないわ。
「ノアージュ、母です。今いいかしら?」
「はい、お母様!今お開けしますわ!」
ガチャ
「ああ、可愛いノアージュ!今日も素敵よ。さて、家庭教師のベルベッカさんがいうには、読み書きもマナーも歴史も完璧だそうね?どうしましょう。母とダンスの練習でもいたしますか?」
「本当ですか!?ダンスは本では学べないものですから、是非ともお願いしたいです!」
「そうですか、そうですか。それなら、シュノも呼びましょうね。もうすぐ社交界にデビューするのですから、エスコートの仕方くらい覚えてもらわなくては。」
「え?シュノ兄様はまだ11歳ですよ?」
「あら、言っていなかったかしら?プロミネア王国立 プロミネア・アカデミーは貴族の子息子女が集まる場ですから、12歳を迎えると必然的に学園内パーティへの参加が認められます。
我が家は公爵位を賜っているでしょう?だから沢山の夜会やお茶会へ招待されるのです。その時のために、パーティには早いうちから参加しなさいと二人には言い聞かせてありますのよ。」
「そうなのですか… お母様、私プロミネア・アカデミーではなく、ネツィア女学院を目指したく存じますわ。」
「まあ、どうして?彼処は花嫁学校ですわよ?」
「はい。だからです。モルフェス家はカイン兄様が居ますから、私はお嫁に出るべきでしょう?それなら、出来る限り優良物件として良縁を結びたいのです。
そのためには、淑女としての全てを叩き込む必要がありますわ。そうでしょう?」
バターーーン!!
「ダメだよノアージュ!!ネツィアンヌになろうとしないで!」
騒がしい侵入を遂げたのは長兄、カインだった。
ネツィアンヌとは女学院に通う貴族子女の通称で、タカラジェンヌみたいだと笑ったのは記憶に新しい。
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ふふ、それはもちろん…
プロミネア・アカデミーがゲームの舞台になるからよ!!!
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とにかく、私は絶対にネツィアンヌになるっ!!
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