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BL小説大賞 エントリー記念番外編置き場
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しおりを挟むここに来て初めての発情期が来る。俺たち3人はレオルが用意してくれた邸で暮らしているけれど、俺の発情期が近いというのもあって、ジャンは昨日から騎士団の宿舎に泊まっている。
仲良くなった団員が泊めてくれるらしく、楽しそうに宿泊の準備を進めていた。
こっちに来てから2週間も経っていないのに、そんなに仲良くなっているなんて、ちょっと妬けてしまう。ジャンは俺の子だぞ?
でも、虐められるかもって心配してた分は、杞憂に終わったみたいで良かった。俺も一度挨拶に行きたいな。
「セラ、体調はどうだ?辛くはないか?」
「まだまだ大丈夫だよ。レオルは気が早すぎるんだよ。それより、今度俺も騎士団の皆さんに挨拶しに行きたいんだ。」
「む…それは、、うむ…んー…、考えておこう。」
「何に悩むんだよ。旦那と息子が世話になってるんだぞ?挨拶するのが妻の常識じゃねえか?」
「いや、他所の家はそんなことしないと思うぞ?」
え、そうなのか?でもでも、レオルもジャンも命を預けてる仲間なんだから、何かあった時のためにも、顔を見せとく方がいいに決まってるよな。
レオルがダメって言っても、俺が勝手に行っちゃうもんね。ちゃんとお伺い立ててから行かないと、捕まっちゃうから手紙でも書くか。
とりあえず訓練所宛に手紙を書くって、覚えとかなきゃな。
「まて、その顔は勝手に来るつもりだな?…はぁ、分かったよ。発情期が過ぎたら予定を立てよう。」
「やったぁ!レオルは俺の事分かってくれてるな。大好きだ。」
俺の愛の告白に、尻尾グルングルンなレオルが俺の首周りを舐め回しに来た。よっぽど嬉しかったらしい。
この数日でご近所さんへの挨拶は済ませたし、毎度毎度レオルが惚気ばかり話すから、俺は買い出しや配達に出かける度に生暖かいめで見守られている。
正直恥ずかしい。でもレオルが俺の事大好きって、言葉でも態度でも表してくれるのはその何倍も嬉しい。
よし、来たる発情期に備えて、俺は巣を作ります。
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