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初恋 × 初恋【オメガバース】

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 俺のだっさい誤解が解け、自己嫌悪と一ヶ月も無視したことを後悔していると、泰治がおもむろに立ち上がった。


「さて、行こうか夏希。」

「どこに?」

「どこって俺の家だよ。発情期の番を一人にするわけないでしょ。休みは取ってる?」

「一応、一週間の有給取ったけど、なんで泰治の家?」

「俺がここにいてもいいけど、やっぱり自分のテリトリーに囲っておきたいなって。」

「……なんだそれ。」


 嬉しい嬉しい嬉しい。好きだ。泰治好き。かっこいい。優しい。俺の番。俺のα。


「ちょ、急にフェロモン強くしないで。我慢効かなくなるから。とりあえずもうこのまま行くよ。立てる?鍵とスマホは忘れないでね。あ、避妊薬使う?俺は別に無くてもいいんだけど。養うし。」

「話、飛びすぎ。今回は使う。次は使わない。」

「ん、じゃあ行こうか。それとも抱っこしようか?」

「…人に見られるから嫌だ。歩く。」









 泰治の家についてすぐ、泰治は俺を風呂に連れ込んだ。

 泰治は意外と世話焼きらしく、服を脱がせて浴室に放り込んで体を洗われた。
 そしてそのまま泰治は俺の秘孔にそっと触れ、襞を一つ一つ丁寧に解すように触れていった。


「ぁっ…くっ、ふぅ…… 泰治、するの…?」

「ああ、だめ?」

「……めじゃ、なぃ…」

「クスッ)) かわいいなぁ…」

「かわいくねぇ…っ!?ひゃぅっ!!」

「あ、入っちゃった。」


 スルッて、スルッて入ってきた!やべえ、尻の中キュンキュンするっ…!

 中で泰治の指がヌコヌコ前後してるのを感じ、腰がビクビク跳ねてしまう。普段はこんなに感じることもないが、発情期中は敏感になってしまっているのだろう。

 快感に溺れつつ考え事に耽っていた俺を咎めるように、泰治の指が中で暴れ出した。


「んひっ?!やっ、待てっ!泰治っ…!強い、グチュグチュやだ…!!」

「んー?まだ余裕そうだったしいいんじゃないの?もう一本増やそうね。」

「っ…!あっあっあっ、待って!まってぇぇ…!!それ無理ぃ…!今だめっ…イっちゃう!イっちゃうから待って…!」

「イっていいよ。全部出しちゃおうね。
 気持ちいいね、出してごらん?」


  ビクビク!ビュッビュルッ!


「あぅ…泰治ぃ、出ちゃった…」

「うん、可愛かったよ。さて、湯冷めしないうちに上がろうか。」

「挿れないの?」

「まだ挿れないよ。夏希が泣いて欲しがるまで挿れない。」


 俺の番は存外意地悪らしい。





 その後の一週間は、察してくれ…



 The End...?
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