13 / 20
初恋 × 初恋【オメガバース】
3
しおりを挟むあれから1ヶ月、泰治からの連絡を無視し続けた。
その間に気づいたのは、俺の気持ちと傷付いた理由。
でもそれも今となっては関係ないと、俺は今日も仕事に励む。
俺はΩの中でも珍しい編集社に務めている。この業界は激務なので、3ヶ月に一度発情期の訪れるΩにとって、やりづらい職だ。
しかし、俺は抑制剤がよく効く体質だし、発情自体の症状も軽いため、これまで発情期に休みを取ったのは入社して初めての時に、2日だけ。
泰治と出会ってからは少しきついけど、今となっては泰治以外にはわからないフェロモンだからなんら問題ない。
すごく短い間だった。それでも好きだった。好きになってしまった。
つっけんどんな俺に対して優しく微笑みかけてくれるし、嘘でも遊びなんかじゃないって、言ってくれたし。
あー、やべ。そろそろ発情期入っちまうし、全然泰治のこと忘れられてねえや。
気分転換に昼飯食いに行こ。
会社近くの定食屋にいこうとビルを出た時、誰かに後ろから抱きしめられる感覚がした。
「…やっと、みつけた…!」
「…っ!?たい、し…?」
αのくせに肩で息をして、なんだか焦った声音の泰治が、俺を抱きしめている。
俺、泰治に職場を教えたことなかったはずなのに…
「何で、何で連絡返してくれないの?俺、何かした?」
「…してないって思うんならそーなんじゃねえの?つか離せよ。おれ今から飯。食わねえと午後の業務死ぬから、じゃあな。」
「ちょ、待って!俺も行くから!」
泰治、泰治、好き。すげえ好き。
あ、やべえ、これ無理だ。
発情期ってこんな辛いもんだっけ?薬、打たなきゃ。
何で今来るんだよ、泰治…
0
お気に入りに追加
101
あなたにおすすめの小説
性的イジメ
ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。
作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。
全二話 毎週日曜日正午にUPされます。
部室強制監獄
裕光
BL
夜8時に毎日更新します!
高校2年生サッカー部所属の祐介。
先輩・後輩・同級生みんなから親しく人望がとても厚い。
ある日の夜。
剣道部の同級生 蓮と夜飯に行った所途中からプチッと記憶が途切れてしまう
気づいたら剣道部の部室に拘束されて身動きは取れなくなっていた
現れたのは蓮ともう1人。
1個上の剣道部蓮の先輩の大野だ。
そして大野は裕介に向かって言った。
大野「お前も肉便器に改造してやる」
大野は蓮に裕介のサッカーの練習着を渡すと中を開けて―…
松本先生のハードスパンキング パート5
バンビーノ
BL
「お尻、大丈夫?」
休み時間、きれいなノートをとっていた子が微笑みながら言いました。僕のお仕置きの噂は、休み時間に他のクラスにも伝わり、みんなに知れ渡りました。姉は、何をやっているのと呆れていました。姉も松本先生の教え子でしたが、叱られた記憶はないと言います。教室では素振り用の卓球ラケット、理科室では一メートル定規がお仕置きの定番グッズになりました。
でもいちばん強烈な思い出は、理科室の隣の準備室での平手打ちです。実験中、先生の注意をろくに聞いていなかった僕は、薬品でカーテンを焦がすちょっとしたぼや騒ぎを起こしてしまったのです。放課後、理科室の隣の小部屋に僕は呼びつけられました。そして金縛りにあっているような僕を、力ずくで先生は自分の膝の上に乗せました。体操着の短パンのお尻を上にして。ピシャッ、ピシャッ……。
「先生、ごめんなさい」
さすがに今度ばかりは謝るしかないと思いました。先生は無言でお尻の平手打ちを続けました。だんだんお尻が熱くしびれていきます。松本先生は僕にとって、もうかけがえのない存在でした。最も身近で、最高に容赦がなくて、僕のことを誰よりも気にかけてくれている。その先生の目の前に僕のお尻が。痛いけど、もう僕はお仕置きに酔っていました。
「先生はカーテンが焦げて怒ってるんじゃない。お前の体に燃え移ってたかもしれないんだぞ」
その夜は床に就いても松本先生の言葉が甦り、僕は自分のお尻に両手を当ててつぶやきました。
「先生の手のひらの跡、お尻にまだついてるかな。紅葉みたいに」
6月の修学旅行のとき、僕は足をくじいてその場にうずくまりました。その時近づいてきたのが松本先生でした。体格のいい松本先生は、軽々と僕をおぶって笑いながら言いました。
「お前はほんとに軽いなあ。ちゃんと食わないとダメだぞ」
つい先日さんざん平手打ちされた松本先生の大きな手のひらが、僕のお尻を包み込んでくれている。厚くて、ゴツゴツして、これが大人の男の人の手のひらなんだな。子供はこうやって大人に守られているんだな。宿について、僕はあのお仕置きをされたときにはいていた紺の体操着の短パンにはきかえました。あの時の白衣を着た松本先生が夢の中に出てくる気がしました。
昭和から平成の性的イジメ
ポコたん
BL
バブル期に出てきたチーマーを舞台にしたイジメをテーマにした創作小説です。
内容は実際にあったとされる内容を小説にする為に色付けしています。私自身がチーマーだったり被害者だったわけではないので目撃者などに聞いた事を取り上げています。
実際に被害に遭われた方や目撃者の方がいましたら感想をお願いします。
全2話
チーマーとは
茶髪にしたりピアスをしたりしてゲームセンターやコンビニにグループ(チーム)でたむろしている不良少年。 [補説] 昭和末期から平成初期にかけて目立ち、通行人に因縁をつけて金銭を脅し取ることなどもあった。 東京渋谷センター街が発祥の地という。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる