11 / 20
2章 自然豊かな国?
心からの叶うことのない願い
しおりを挟む
朝がきた。・・・はず。
この街は木が生い茂っているので綺麗に空が見えない。太陽の光がうっすらと木々の枝の隙間から入ってきているので何となくで判別できた。実感が湧かないので時計か何かがあればいいが最悪原始的な方法に任せよう。砂時計とか何となくで調整すればいけると信じておこう。ある程度の知識は転生前にネットサーフィンしている間に見た記憶がある。
・・・思えば記憶力だけが唯一の取り柄だったのかも知れない。昔は暗記科目は軽々クリアーしていてクラスメートからこの時だけ慕われた記憶がある。
まあ、そんな悲惨であり悲しくなる過去は置いておこう。おっと、目から塩水が・・・なんで?
この世界にネット回線とかはあるのだろうか。仮にあるとして、そんなときは掲示板でも開いて日本から来た同類をさがすのだが。
もぞもぞと布団に蓑虫のようにくるまっていたが、いい加減起きないとだめ人間まっしぐらなので起きてラジオ体操を始める。音楽がなくぼっちで行うには悲しくなるがせめてもの運動はしておこうと思い始めた習慣だ。こんな時に男でもいい。日本人がいたら一緒にキャッキャウフフしながら出来るのに。ああ、孤独は辛いよ。
時は移って3時間。
この時間は木登りの練習をした。この街は木がキーになると思うので(このギャグで手が凍って滑りそうになったのは内緒。)。だが木は恐ろしいぞ!死ぬ思いをした。
手を滑らせそうになるのはまだ優しい。木の幹のささくれみたいな物体に指を刺されは滑り落ちそうになって寿命が縮む思いをした。命綱がいかに重要であるかということを身をもって思い知ったぞ。唯一の救いは虫がいないのでビビらない点だろうな。虫がいるだけで背筋が凍る。考えは虫との共存を心掛けたいのだが、現実がうまくいかないことに怒りと楽しさを感じる。これが人生だから諦めよう。 ぶっちゃけ今思えば登るじゃなくて身体能力∞だから飛べばよかった。忍者みたいに。
いらない苦労して登った木の上はとても見晴らしが良かった。周りの木々より一際高いので太陽がくっきりと見えている。こんな時に備えた双眼鏡でよっほどの力をかけないと折れないような幹に座り覗いてみる。倍率は調整出来るらしい。少なくとも前の生活では手にする事のなかった一品ものだろうな。こっちの生活もなかなか楽しいし元の世界に帰らずこっちでほのぼの旅して老後を迎えてまったりとしたい。というよりなるべく街に着いた時は大掛かりなイベントがあるのではなく観光していきたいのだが。
フラグは怖い。
双眼鏡を持つ手が震える。10秒前のフラグを発する自分を盛大にグーで殴りたい。双眼鏡の倍率は20倍。その視界にうっすらと映る黒い大きな物体が近づいてくるのを目視で確認した。まだ何とも言えないがこの距離であの大きさ。確実に普通では無いようなモノである事は間違いない。ロープを全速力で繋ぎ下に直下降りする。摩擦で手が燃えるほど熱いが知ったこっちゃない。今は自分のことよりこの街にいる全員の事を考えなければいけない。のほほんとのんびりと暮らしている人に。木の上で生活している避難しにくい場所で暮らしている人達に。一刻も早くこの事を知らせ、避難させないと。少なくともこの街を守るには最終防衛ラインを街の手前に設定しないと。今思うことは一つ。平凡な旅を送らせてくれ。
この街は木が生い茂っているので綺麗に空が見えない。太陽の光がうっすらと木々の枝の隙間から入ってきているので何となくで判別できた。実感が湧かないので時計か何かがあればいいが最悪原始的な方法に任せよう。砂時計とか何となくで調整すればいけると信じておこう。ある程度の知識は転生前にネットサーフィンしている間に見た記憶がある。
・・・思えば記憶力だけが唯一の取り柄だったのかも知れない。昔は暗記科目は軽々クリアーしていてクラスメートからこの時だけ慕われた記憶がある。
まあ、そんな悲惨であり悲しくなる過去は置いておこう。おっと、目から塩水が・・・なんで?
この世界にネット回線とかはあるのだろうか。仮にあるとして、そんなときは掲示板でも開いて日本から来た同類をさがすのだが。
もぞもぞと布団に蓑虫のようにくるまっていたが、いい加減起きないとだめ人間まっしぐらなので起きてラジオ体操を始める。音楽がなくぼっちで行うには悲しくなるがせめてもの運動はしておこうと思い始めた習慣だ。こんな時に男でもいい。日本人がいたら一緒にキャッキャウフフしながら出来るのに。ああ、孤独は辛いよ。
時は移って3時間。
この時間は木登りの練習をした。この街は木がキーになると思うので(このギャグで手が凍って滑りそうになったのは内緒。)。だが木は恐ろしいぞ!死ぬ思いをした。
手を滑らせそうになるのはまだ優しい。木の幹のささくれみたいな物体に指を刺されは滑り落ちそうになって寿命が縮む思いをした。命綱がいかに重要であるかということを身をもって思い知ったぞ。唯一の救いは虫がいないのでビビらない点だろうな。虫がいるだけで背筋が凍る。考えは虫との共存を心掛けたいのだが、現実がうまくいかないことに怒りと楽しさを感じる。これが人生だから諦めよう。 ぶっちゃけ今思えば登るじゃなくて身体能力∞だから飛べばよかった。忍者みたいに。
いらない苦労して登った木の上はとても見晴らしが良かった。周りの木々より一際高いので太陽がくっきりと見えている。こんな時に備えた双眼鏡でよっほどの力をかけないと折れないような幹に座り覗いてみる。倍率は調整出来るらしい。少なくとも前の生活では手にする事のなかった一品ものだろうな。こっちの生活もなかなか楽しいし元の世界に帰らずこっちでほのぼの旅して老後を迎えてまったりとしたい。というよりなるべく街に着いた時は大掛かりなイベントがあるのではなく観光していきたいのだが。
フラグは怖い。
双眼鏡を持つ手が震える。10秒前のフラグを発する自分を盛大にグーで殴りたい。双眼鏡の倍率は20倍。その視界にうっすらと映る黒い大きな物体が近づいてくるのを目視で確認した。まだ何とも言えないがこの距離であの大きさ。確実に普通では無いようなモノである事は間違いない。ロープを全速力で繋ぎ下に直下降りする。摩擦で手が燃えるほど熱いが知ったこっちゃない。今は自分のことよりこの街にいる全員の事を考えなければいけない。のほほんとのんびりと暮らしている人に。木の上で生活している避難しにくい場所で暮らしている人達に。一刻も早くこの事を知らせ、避難させないと。少なくともこの街を守るには最終防衛ラインを街の手前に設定しないと。今思うことは一つ。平凡な旅を送らせてくれ。
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
ギルドを追放された天才若手鍛治職人、クソ雑魚オンボロ聖剣ちゃんを最強の武器にする。
町島航太
ファンタジー
ウォリア王国の城下町に拠点を構える国一番のギルド『ディラム』で働く鍛治職人マーサ・ラームは、顔も知らない父親が犯した国王殺人未遂が原因で、強制的にギルドと街から追放されてしまう。
新天地を求めて森を歩いていると、謎の遺跡を発見。ボロボロに朽ちているけれども、自らを聖剣と名乗り人間のように喋る剣メア・モークと出会う。成り行きでメア・モークと旅する事になったマーサはやりたくもない上に身の丈に合わない旅の幕を自ら開いてしまうのであった。
印ノ印
球天 コア
ファンタジー
2027年 東京 山梨 京都 奈良
その地に、異形が住み着いた。
異形の名は"魔言"。
文字から生まれ、文字に消える者。
目的はわからない。ただ、奴らは人を殺す。
だから"言士"がいる。
魔言の魔の手から、人々を救う者。
『文字に消える』
奴等のその弱点を利用した力……
人々はこれを『印』と呼んだ。
一人だけ竜が宿っていた説。~異世界召喚されてすぐに逃げました~
十本スイ
ファンタジー
ある日、異世界に召喚された主人公――大森星馬は、自身の中に何かが宿っていることに気づく。驚くことにその正体は神とも呼ばれた竜だった。そのせいか絶大な力を持つことになった星馬は、召喚した者たちに好き勝手に使われるのが嫌で、自由を求めて一人その場から逃げたのである。そうして異世界を満喫しようと、自分に憑依した竜と楽しく会話しつつ旅をする。しかし世の中は乱世を迎えており、星馬も徐々に巻き込まれていくが……。
美醜逆転異世界に転移したおっさんは気付かない
仙道
ファンタジー
柴田宏(しばたひろし)は学生時代から不細工といじめられ、ニートになった。
トラックにはねられ転移した先は美醜が逆転した異世界だったが、柴田はそれに気付かない。
美人の奴隷が安かったから買ったが、いつか刺されるのではないかという妄想に取りつかれてしまう。
そんな哀れなおっさんの勘違いの話。
異世界にて最強のチートを手に入れたがモンスターの方が強い件
鬼武蔵
ファンタジー
現代日本にて、不幸な事故で死んだ佐藤 悠真(さとう ゆうま)。女神のおかげで異世界転生し、さらにはチート能力まで手に入れたが・・・・。
平民として生まれた男、努力でスキルと魔法が使える様になる。〜イージーな世界に生まれ変わった。
モンド
ファンタジー
1人の男が異世界に転生した。
日本に住んでいた頃の記憶を持ったまま、男は前世でサラリーマンとして長年働いてきた経験から。
今度生まれ変われるなら、自由に旅をしながら生きてみたいと思い描いていたのだ。
そんな彼が、15歳の成人の儀式の際に過去の記憶を思い出して旅立つことにした。
特に使命や野心のない男は、好きなように生きることにした。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる