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本編
14. いつもと違う夜と朝 - リノ
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初めてジュリアス様とキスをした日の夜、俺はジュリアス様と離れたくなくてそれからずっとそばにいた。
寝るときになり、お互いのベッドに入らなければならないのをわかっていても、やっぱり離れたくなかった。
素直にジュリアス様にそう話すと、すでにベッドに入っていたジュリアス様は横に動いてベッドにスペースを作ってくれた。
俺はそこに滑り込む。
そして、初めておやすみのキスをした。
嬉しくて心がほあほあした。
俺はジュリアス様の右腕を触りながら横になった。
ちょっとしたら自分のベッドに戻るつもりだったのに、気持ちよくてそのまま寝入ってしまった。
何かが動いたので、うっすら目を開けた。
まだほの暗い中。
気配で俺が起きたのにジュリアス様は気がついたらしい。
「朝の支度をしてきます。
旦那様はまだ寝ていてください」
ジュリアス様は少し掠れた声で俺の耳に囁いた。
離れるのが寂しくて、俺は腕を伸ばしてジュリアス様の髪に触れた。
ジュリアス様は小さなキスをしてくれた。
ああ、ジュリアス様からキスしてくれた!
俺は幸せな気持ちになった。
ジュリアス様は俺の髪をなで、ベッドから出ていった。
空になったジュリアス様のベッドはすーすーした。
けれど、ジュリアス様の枕を抱きしめると、ジュリアス様の匂いがしてなんだかほっとしてまたそのままうつら寝てしまった。
いつものように甘いカモミールティーの香りが漂い始めた。
そっとドアが開く音がした。
「おはようございます、旦那様。
朝ですよ」
ジュリアス様の上掛けからそっと目を覗かせると、ジュリアス様の緑の目が優しく微笑んでいた。
俺はジュリアス様の袖をひっぱった。
ジュリアス様が俺に近づいてくれた。
俺はジュリアス様の首に腕を回して、そっと唇を重ねた。
「おはよ」
朝の挨拶をした俺の声も少し掠れていた。
ジュリアス様は1回、ぎゅっと俺を抱きしめてくれた。
よし!
朝だ!
俺はジュリアス様のベッドから起きて、顔を洗うために小屋の外に出た。
寝るときになり、お互いのベッドに入らなければならないのをわかっていても、やっぱり離れたくなかった。
素直にジュリアス様にそう話すと、すでにベッドに入っていたジュリアス様は横に動いてベッドにスペースを作ってくれた。
俺はそこに滑り込む。
そして、初めておやすみのキスをした。
嬉しくて心がほあほあした。
俺はジュリアス様の右腕を触りながら横になった。
ちょっとしたら自分のベッドに戻るつもりだったのに、気持ちよくてそのまま寝入ってしまった。
何かが動いたので、うっすら目を開けた。
まだほの暗い中。
気配で俺が起きたのにジュリアス様は気がついたらしい。
「朝の支度をしてきます。
旦那様はまだ寝ていてください」
ジュリアス様は少し掠れた声で俺の耳に囁いた。
離れるのが寂しくて、俺は腕を伸ばしてジュリアス様の髪に触れた。
ジュリアス様は小さなキスをしてくれた。
ああ、ジュリアス様からキスしてくれた!
俺は幸せな気持ちになった。
ジュリアス様は俺の髪をなで、ベッドから出ていった。
空になったジュリアス様のベッドはすーすーした。
けれど、ジュリアス様の枕を抱きしめると、ジュリアス様の匂いがしてなんだかほっとしてまたそのままうつら寝てしまった。
いつものように甘いカモミールティーの香りが漂い始めた。
そっとドアが開く音がした。
「おはようございます、旦那様。
朝ですよ」
ジュリアス様の上掛けからそっと目を覗かせると、ジュリアス様の緑の目が優しく微笑んでいた。
俺はジュリアス様の袖をひっぱった。
ジュリアス様が俺に近づいてくれた。
俺はジュリアス様の首に腕を回して、そっと唇を重ねた。
「おはよ」
朝の挨拶をした俺の声も少し掠れていた。
ジュリアス様は1回、ぎゅっと俺を抱きしめてくれた。
よし!
朝だ!
俺はジュリアス様のベッドから起きて、顔を洗うために小屋の外に出た。
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