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1 花屋の右今
しおりを挟むこのお話は、フラワーランドに大樹が育つ前のお話。
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「右今」は、竹帛村の中でも特に知られた、23歳。
背が高く、細見ではあるが、顔はキリっとしていて、瞳はターコイズブルー。
黒服を好み、髪型はウルフショートで、村では珍しい銀髪の娘であった。
小さい時から両親の経営する花屋を手伝い、学生の時は植物学を勉強していた。
愛嬌がよく、礼儀正しさを持っていることで小さい時から、花屋の看板娘として、大活躍!!
ただ、ぱっと見、女性には見えないので、恋の話などなく、
両親はそんな娘を心配していた。
しかし、本人は自分の容姿について悩んでいる様子もなく、
店の手伝いをしながら、自分の大好きな植物の研究に没頭する毎日。
彼女の活ける花は老若男女問わず、人気があり、
「右今」ファンが多いことで、花屋は大繁盛していた。
彼女の朝は早く、
日の出とともに起きて、山の水を汲み、冷たい水で切り花の手入れをする。
竹帛村で朝早くから開店する花屋は珍しく
特に右今の家の切り花は長持ちすることでプレゼントとして人気が高かった。
長持ちする理由も、右今が研究に研究を重ねた結果の、企業秘密である。
父も朝早くから花市場に買い付けに行き、一日中、配達に出かける。
母は世界中からアレンジの注文を受け、丁寧にメッセージカードを手書きする仕事を受けていた。
右今の作るアレンジは、どんな要望をも聞き入れ形にするので、小さい物から大きい物まで、依頼があれば外へも出かけていくので、みな休みなく働いていた。
そんな右今も、午後には店の仕事がひと段落するので、一人、村の外れにある、稲荷へ行くことを日課としていた。
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