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第四章「カルネアデス編」
第187話「カルネアデスの世界 ⑦」
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この屋敷の風呂は檜風呂ということだった。
期待して脱衣所に向かう――いや、女の子が先にいればいいなとかそんなラッキースケベ的な事を言っているのではない。そう、オレは日本男子として純粋に檜風呂を楽しみたいのだよ! ここ大事だからね!
一応確認してみたが誰かが先に入っているということはないみたいだった。
「………………………………………………ちっ!」
ちょっとだけ……ちょっとだけ残念だった。
オレは服を脱ぐとそのまま全自動洗濯機に服と下着を突っ込んだ。風呂から上がる頃には終わっているだろう。
頑丈そうな木製の扉を開け中に入る。
もわっと湯気が浴室内には満ちていた。
「やあ、ノゾミンこんな所で会うなんて奇遇だね」
気軽な朝の挨拶みたいな感じでタオルを頭にのせたタニアが手を上げる。その拍子にぽろりとこぼれ落ちる大きな白い桃にオレの目は釘付けになる。
おおっといかん。ここは冷静にならなければ。
オレはそっと下半身に手を当てた。荒ぶる息子を気取られないためだ。
「今日も元気みたいだねえ」
タニアはオレの下半身を見てにやりと笑う。
うん、人と話をする時には下半身ではなくて目を見て話そうね。
「まあ、そんなところに立っていると風邪ひいちゃうよ」
タニアはおいでおいでと手招きする。
オレを招く手とその胸に揺れる二つの果実に引き寄せられてオレはするすると湯船に向かった。
「おおっと、お風呂に入る前に身体を洗うんだよ」
妙なところで行儀のよい子である。
オレは手桶で軽く身体を洗うと飛び込むように湯船に入った。
良い。大変に良い。
家でも風呂には入ったのだが、やはり広い風呂というのは落ち着く。
「お風呂は命の洗濯なんだよ」
タニアが肩よ寄せてきた。
「誰の言葉だ?」
「さあてね」
「そういえば、着替えとか見当たらなかったんだが」
洗濯機にも何もなかったし、服はどうしたんだ。
「ノゾミン……風呂場に入って女性の下着を物色とか……お姉さんキミの将来が心配だなあ」
「ば……違うっ!」
いや、それは勘違いですよ。
そんなつもりではないですよ。
「冗談だよ。下着なんかじゃすまないくらいノゾミンには色々見られちゃってるもんね!」
意味深な発言は慎んでもらいたい。
「そんなことよりねえ。ノゾミン」
タニアの顔が近づいてくる。ほほをすり寄せてきた。
「今ここには二人しかいません」
何を今さら当たり前のことを。
「ここに一糸まとわぬ美少女がいます」
それはそれは眼福眼福!
「さて、キミはどうする?」
これはギャルゲーか!
襲う!
激しく襲う!
▶無茶苦茶に襲う!
くそう。オレに選択肢はなかった。
綿密に計画された罠にオレははめられてしまったのだ。
「分かったよ。でも、オレは激しいぜ」
「うん♡」
タニアは頷くとそのままオレに抱きついてきた。
「ノゾミン、いっぱい愛してね♡」
期待して脱衣所に向かう――いや、女の子が先にいればいいなとかそんなラッキースケベ的な事を言っているのではない。そう、オレは日本男子として純粋に檜風呂を楽しみたいのだよ! ここ大事だからね!
一応確認してみたが誰かが先に入っているということはないみたいだった。
「………………………………………………ちっ!」
ちょっとだけ……ちょっとだけ残念だった。
オレは服を脱ぐとそのまま全自動洗濯機に服と下着を突っ込んだ。風呂から上がる頃には終わっているだろう。
頑丈そうな木製の扉を開け中に入る。
もわっと湯気が浴室内には満ちていた。
「やあ、ノゾミンこんな所で会うなんて奇遇だね」
気軽な朝の挨拶みたいな感じでタオルを頭にのせたタニアが手を上げる。その拍子にぽろりとこぼれ落ちる大きな白い桃にオレの目は釘付けになる。
おおっといかん。ここは冷静にならなければ。
オレはそっと下半身に手を当てた。荒ぶる息子を気取られないためだ。
「今日も元気みたいだねえ」
タニアはオレの下半身を見てにやりと笑う。
うん、人と話をする時には下半身ではなくて目を見て話そうね。
「まあ、そんなところに立っていると風邪ひいちゃうよ」
タニアはおいでおいでと手招きする。
オレを招く手とその胸に揺れる二つの果実に引き寄せられてオレはするすると湯船に向かった。
「おおっと、お風呂に入る前に身体を洗うんだよ」
妙なところで行儀のよい子である。
オレは手桶で軽く身体を洗うと飛び込むように湯船に入った。
良い。大変に良い。
家でも風呂には入ったのだが、やはり広い風呂というのは落ち着く。
「お風呂は命の洗濯なんだよ」
タニアが肩よ寄せてきた。
「誰の言葉だ?」
「さあてね」
「そういえば、着替えとか見当たらなかったんだが」
洗濯機にも何もなかったし、服はどうしたんだ。
「ノゾミン……風呂場に入って女性の下着を物色とか……お姉さんキミの将来が心配だなあ」
「ば……違うっ!」
いや、それは勘違いですよ。
そんなつもりではないですよ。
「冗談だよ。下着なんかじゃすまないくらいノゾミンには色々見られちゃってるもんね!」
意味深な発言は慎んでもらいたい。
「そんなことよりねえ。ノゾミン」
タニアの顔が近づいてくる。ほほをすり寄せてきた。
「今ここには二人しかいません」
何を今さら当たり前のことを。
「ここに一糸まとわぬ美少女がいます」
それはそれは眼福眼福!
「さて、キミはどうする?」
これはギャルゲーか!
襲う!
激しく襲う!
▶無茶苦茶に襲う!
くそう。オレに選択肢はなかった。
綿密に計画された罠にオレははめられてしまったのだ。
「分かったよ。でも、オレは激しいぜ」
「うん♡」
タニアは頷くとそのままオレに抱きついてきた。
「ノゾミン、いっぱい愛してね♡」
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