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第三章「魔法学園の劣等生 魔法技術大会編」
第150話「神化 ②」
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「お、お兄ちゃん……」
(警告。ナノマシンの異常な挙動を感知)
マザーの警告が聞こえてくるが、マヤはそれに意識を向けることができなかった。
体内からの異常なエネルギーの放出。
マヤにはノゾミの現在の状況が見て取れた。
LV645。
先程までのノゾミの数値だ。それに対しタニアのLV1047。
レベルだけで見れば明らかにノゾミが不利であった。
しかし――
現在の状況は目を見張るものがあった。
LVの急激な上昇。今までも少なからずの上昇はあった。だが、今回は異常だ。
今、LVは720に達している。
何が起こっているの?
マザーは警告を発し続けている。原因不明の事態に混乱している様子が伺えた。
そして、自らの身体の異常検知。
ノゾミと同じ症状だろうか。明らかにマヤのLVも上昇していた。
それが発熱の原因なのだろうと推測されるのだが……
何故、こうも異常にLVが上がり続けているかが説明できない。
外的要因が関与しているとしか考えられなかった。
(警告。身体構成の最適化の問題が発生。異常を検知。プロセスを中止できません)
LVのカウンターは800に達した。
(警告。すべての能力がリセットされました。バックアップデーターにも破損を確認)
マザーの報告とは無関係にLVはなおも上昇を続ける。
(警告。現状の危険性を考慮し有機調査体名「望月望」の破棄を決定)
「待って!」
マヤは思わず叫んでしまった。
LVは900の桁にまで達している。
やがて、その値は999に達した。
しばらく点滅するLV999。
そして――その数値はゆっくりと確実に上昇を開始する。
マヤが確認している範囲内で、ミーシャやアンナ、システィーナやアープルのLV表示は999でストップしている。
ノゾミだけが――再び上がり始めている。
(決定。有機調査体名「望月望」の強制排除を決行します)
マザーの無慈悲な声が響く。
◆ ◆ ◆ ◆
ノゾミは立ち尽くしていた。
光が収束していく。
あらゆる音が消え、そこには光りのみしか存在していない。
「ノゾミン……君はついにやったんだね」
タニアが感慨深げに言う。
ノゾミは答えない。ただ茫然とその場に立ち尽くすのみ。目は虚ろとなり虚空を見つめていた。
その瞳に何が映っているのか分からない。
「……空……」
ノゾミが空を見上げ手を差し伸べる。
その刹那――
ド――――ン!
地響きが鳴った。
見上げれば天から降り注ぐ光の束が頭上でせきとめられていた。
光は頭上で分散し、周囲に降り注ぐ。
爆発が起き、炎が上がった。
光が降り注いだ部分は真っ赤に加熱しその熱量の凄まじさを物語っている。
「荷電粒子砲――なりふりかまっていられなくなったな」
悪魔の苗床――カルネアデスがついに動き出したのだ。
(警告。ナノマシンの異常な挙動を感知)
マザーの警告が聞こえてくるが、マヤはそれに意識を向けることができなかった。
体内からの異常なエネルギーの放出。
マヤにはノゾミの現在の状況が見て取れた。
LV645。
先程までのノゾミの数値だ。それに対しタニアのLV1047。
レベルだけで見れば明らかにノゾミが不利であった。
しかし――
現在の状況は目を見張るものがあった。
LVの急激な上昇。今までも少なからずの上昇はあった。だが、今回は異常だ。
今、LVは720に達している。
何が起こっているの?
マザーは警告を発し続けている。原因不明の事態に混乱している様子が伺えた。
そして、自らの身体の異常検知。
ノゾミと同じ症状だろうか。明らかにマヤのLVも上昇していた。
それが発熱の原因なのだろうと推測されるのだが……
何故、こうも異常にLVが上がり続けているかが説明できない。
外的要因が関与しているとしか考えられなかった。
(警告。身体構成の最適化の問題が発生。異常を検知。プロセスを中止できません)
LVのカウンターは800に達した。
(警告。すべての能力がリセットされました。バックアップデーターにも破損を確認)
マザーの報告とは無関係にLVはなおも上昇を続ける。
(警告。現状の危険性を考慮し有機調査体名「望月望」の破棄を決定)
「待って!」
マヤは思わず叫んでしまった。
LVは900の桁にまで達している。
やがて、その値は999に達した。
しばらく点滅するLV999。
そして――その数値はゆっくりと確実に上昇を開始する。
マヤが確認している範囲内で、ミーシャやアンナ、システィーナやアープルのLV表示は999でストップしている。
ノゾミだけが――再び上がり始めている。
(決定。有機調査体名「望月望」の強制排除を決行します)
マザーの無慈悲な声が響く。
◆ ◆ ◆ ◆
ノゾミは立ち尽くしていた。
光が収束していく。
あらゆる音が消え、そこには光りのみしか存在していない。
「ノゾミン……君はついにやったんだね」
タニアが感慨深げに言う。
ノゾミは答えない。ただ茫然とその場に立ち尽くすのみ。目は虚ろとなり虚空を見つめていた。
その瞳に何が映っているのか分からない。
「……空……」
ノゾミが空を見上げ手を差し伸べる。
その刹那――
ド――――ン!
地響きが鳴った。
見上げれば天から降り注ぐ光の束が頭上でせきとめられていた。
光は頭上で分散し、周囲に降り注ぐ。
爆発が起き、炎が上がった。
光が降り注いだ部分は真っ赤に加熱しその熱量の凄まじさを物語っている。
「荷電粒子砲――なりふりかまっていられなくなったな」
悪魔の苗床――カルネアデスがついに動き出したのだ。
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