296 / 324
第7巻第2章 連携
連携技
しおりを挟む
「連携技を練習したい?」
「うん。最近は息もあってきたし、今のままでも十分戦えそうではあるんだけど、やっぱりいくつか連携のパターンは決めておいたほうがいいと思うんだよ」
「それで連携技か……必要か? かえって柔軟さがなくなる気がするんだが…………」
「たしかにシャルルさんの言うことも一理あると思うけど、強い連携ってあるじゃん? 例えば私が相手の体勢を崩した瞬間に、シャルルさんが斬りかかるとか」
「それができれば確かに強いな」
「でしょ? それに、そういう動きが自然にできるようになれば、連携も今よりスムーズになると思うんだよね」
「ふむ……なるほどな……」
「あと、いい加減エメリンさんに勝ちたい」
「あー……まあそれは私も同感だ。いくら今のエリーが強いとはいえ、2人がかりで未だに膝すらつかせられていないのは悔しいな」
「でしょ? しかもハイメ君と2人だともっと強いらしいじゃん?」
「らしいな。まさかハイメまで強くなってるとは思わなかったが」
「まあその話はエメリンさんが言ってるだけだから本当かどうかわからないけど」
「よしっ、連携技、考えてみるか。とりあえずさっきマヤが言っていたやつをやってみよう」
「うん。じゃあまずは私が――」
それからマヤとシャルルは連携技の開発と、出来上がった連携技の訓練に励んだ。
そして連携技を練習し始めてから1週間がたった頃――。
「まさか、お母さんが膝をつくなんて……」
オリガはマヤとシャルルの連携で追い込まれたエメリンがとうとう膝を屈したのを見て思わず口に手を当てて驚く。
今まで母の戦いは何度も見てきたオリガだが、子どもたちを人質にとられた際などを除いて、エメリンが膝を屈したのは初めて見た。
「やった!」
「ああ、やったな!」
マヤとシャルルはエメリンの姿を見て拳を突き合わせる。
が、喜んだのもつかの間――。
「それでは、続きといきましょうか」
「「えっ?」」
2人の目の前には、何事もなかったかのように治癒魔法で回復し立ち上がったエメリンの姿があった。
「なんか回復してない?」
「ええ、回復しましたね」
差も当然といった様子で認めるエメリンに、マヤの頬を冷や汗が伝う。
「なあマヤ、そういえば今までの戦闘で、エリーは治癒魔法使ったことあったか?」
シャルルは青ざめた表情でエメリンを指差す。
「あれ、そういえば…………うん、言われてみれば、ない、かもしれない……」
シャルルの言葉の意味を理解したマヤも、声が震えそうになるをなんとか抑えながら答える。
「だよな? つまり、エリーはまだまだ全然本気じゃなかったってことにならないか?」
「う、うん…………そう、かも……」
マヤの背中を冷や汗が流れる。
マヤとシャルルはここまでの戦闘でなかなかに満身創痍だった。
「やれるか?」
「やるしかない、でしょう!」
マヤは無理やり大きな声を出すと、自身の傷を強化魔法で治す。
そのままマヤとシャルルは、体力の限界までエメリンと戦い続けたのだった。
***
マヤとシャルルが連携技の訓練に励んでいる頃、カーサはドワーフに里を訪れていた。
到着したのは2時間ほど前。
カーサはそれからずっと1件の家の前でうろうろとしていた。
最初は気に求めなかった周辺住民も、あまりにも不審なカーサの行動に、やや警戒した様子で遠巻きにカーサの事を観察していた。
「どう…………しよう…………うん、今度、鳥が、鳴い、たら、ノック、する。絶対…………」
何やらぶつぶつ言いながら、何に変哲もない民家の前をウロウロウロウロと、不審極まりないカーサが未だに誰にも声をかけられていないのは、ひとえにその服装ゆえである。
一言で言えば、今のカーサは目一杯におしゃれをしているのだ。
緑の髪を結い上げ、少し胸元の開いたフリル多めのオフショルダーのトップスに、膝上丈の真紅のミニスカート、足元は慣れないヒールを履いている。
マヤとオリガ、2人の渾身のコーディネートに身を包み、時折窓に映った自分を見て髪を直したりしているカーサの姿は、不審であっても悪意は感じられない。
そんなこんなでウロウロしているカーサを周辺住民が観察していると、近くの木から鳥の鳴き声が聞こえた。
「よっ、よし。ノック、しよう……」
ようやっと決心したカーサが、民家の玄関のドアをノックしようとした時、横からカーサに近づく小さな影があった。
「あれ、カーサ姉ちゃん?」
「っっっ!?」
横から聞こえたパコの声に、カーサはバッと顔を向けた。
なにか挨拶をしようとしたカーサだったが突然のことに言葉が出て来ず、パクパクと口を動かすことしかできない。
「あははははっ、お姉ちゃんおもしろーい」
そんなカーサを見て、パコに手を引かれていた妹のエマが楽しそうに笑った。
その声を聞いたカーサは、ようやく少しだけ落ち着きを取り戻すと、エマへと微笑みを向ける。
「こん、にちは、エマちゃん。それと、パコも、久し、ぶり」
「おう、久しぶりだな姉ちゃん。それにしても、俺たちの家の前で何してるんだ?」
先ほどまでカーサを見ていた周辺住民が全員が疑問に思っていたであろう事をパコが質問する。
「いや、その……2人に、会いに、来たん、だけど、いない、みたい、だった、から。待って、た」
本当は不在に気づいてすらいなかったのだが、カーサは恥ずかしいので黙っておくことにした。
「やっぱりそういうことか。ごめんな姉ちゃん、手紙とかで教えてくれれば待ってたんだけど……」
「ううん、いい。私が、勝手に、来た、だけ、だから」
「そうか? でも待たせちゃったのは事実だし、とりあえず上がってよ」
「うん、ありが、とう」
パコはドアを開けると、カーサを中に案内した。
「お姉ちゃん今日はとってもかわいいお洋服だね!」
「そう、かな?」
「うん、とってもかわいい! ねえ、お兄ちゃんもそう思うでしょ?」
「あ、ああっ、そ、そうだなっ……」
お茶とお菓子を用意してきてくれたパコは、エマに言われてカーサを改めて見て、やや目をそらしながら言った。
「本当? 嬉しい、な……」
カーサは頬を染めて俯いてしまう。
その表情は嬉しそうに緩んでいた。
なんだかいつもと違う雰囲気のカーサに、パコは思わずドキリとする。
「で、でも、姉ちゃんにしては珍しいよな、そんな格好」
「やっぱり、私には、似合わ、ない、かな?」
一転して不安そうに上目遣いでパコを見るカーサに、パコは慌てて自分の言葉を否定した。
「いやいやいや、そんなことないよっ! すげー似合ってる! めちゃくちゃかわい――――」
パコは途中まで言って思わず手で口を塞いだ。
(な、何言ってんだ俺!? 恥ずかしい……)
「パコ? どう、したの?」
可愛らしく小首を傾げて見せるカーサに、パコはまたも胸の高鳴りを感じた。
(どうしたんだよ姉ちゃん……なんで今日の姉ちゃん、こんなに……)
パコは自分の感情は分からず混乱するのだった。
「うん。最近は息もあってきたし、今のままでも十分戦えそうではあるんだけど、やっぱりいくつか連携のパターンは決めておいたほうがいいと思うんだよ」
「それで連携技か……必要か? かえって柔軟さがなくなる気がするんだが…………」
「たしかにシャルルさんの言うことも一理あると思うけど、強い連携ってあるじゃん? 例えば私が相手の体勢を崩した瞬間に、シャルルさんが斬りかかるとか」
「それができれば確かに強いな」
「でしょ? それに、そういう動きが自然にできるようになれば、連携も今よりスムーズになると思うんだよね」
「ふむ……なるほどな……」
「あと、いい加減エメリンさんに勝ちたい」
「あー……まあそれは私も同感だ。いくら今のエリーが強いとはいえ、2人がかりで未だに膝すらつかせられていないのは悔しいな」
「でしょ? しかもハイメ君と2人だともっと強いらしいじゃん?」
「らしいな。まさかハイメまで強くなってるとは思わなかったが」
「まあその話はエメリンさんが言ってるだけだから本当かどうかわからないけど」
「よしっ、連携技、考えてみるか。とりあえずさっきマヤが言っていたやつをやってみよう」
「うん。じゃあまずは私が――」
それからマヤとシャルルは連携技の開発と、出来上がった連携技の訓練に励んだ。
そして連携技を練習し始めてから1週間がたった頃――。
「まさか、お母さんが膝をつくなんて……」
オリガはマヤとシャルルの連携で追い込まれたエメリンがとうとう膝を屈したのを見て思わず口に手を当てて驚く。
今まで母の戦いは何度も見てきたオリガだが、子どもたちを人質にとられた際などを除いて、エメリンが膝を屈したのは初めて見た。
「やった!」
「ああ、やったな!」
マヤとシャルルはエメリンの姿を見て拳を突き合わせる。
が、喜んだのもつかの間――。
「それでは、続きといきましょうか」
「「えっ?」」
2人の目の前には、何事もなかったかのように治癒魔法で回復し立ち上がったエメリンの姿があった。
「なんか回復してない?」
「ええ、回復しましたね」
差も当然といった様子で認めるエメリンに、マヤの頬を冷や汗が伝う。
「なあマヤ、そういえば今までの戦闘で、エリーは治癒魔法使ったことあったか?」
シャルルは青ざめた表情でエメリンを指差す。
「あれ、そういえば…………うん、言われてみれば、ない、かもしれない……」
シャルルの言葉の意味を理解したマヤも、声が震えそうになるをなんとか抑えながら答える。
「だよな? つまり、エリーはまだまだ全然本気じゃなかったってことにならないか?」
「う、うん…………そう、かも……」
マヤの背中を冷や汗が流れる。
マヤとシャルルはここまでの戦闘でなかなかに満身創痍だった。
「やれるか?」
「やるしかない、でしょう!」
マヤは無理やり大きな声を出すと、自身の傷を強化魔法で治す。
そのままマヤとシャルルは、体力の限界までエメリンと戦い続けたのだった。
***
マヤとシャルルが連携技の訓練に励んでいる頃、カーサはドワーフに里を訪れていた。
到着したのは2時間ほど前。
カーサはそれからずっと1件の家の前でうろうろとしていた。
最初は気に求めなかった周辺住民も、あまりにも不審なカーサの行動に、やや警戒した様子で遠巻きにカーサの事を観察していた。
「どう…………しよう…………うん、今度、鳥が、鳴い、たら、ノック、する。絶対…………」
何やらぶつぶつ言いながら、何に変哲もない民家の前をウロウロウロウロと、不審極まりないカーサが未だに誰にも声をかけられていないのは、ひとえにその服装ゆえである。
一言で言えば、今のカーサは目一杯におしゃれをしているのだ。
緑の髪を結い上げ、少し胸元の開いたフリル多めのオフショルダーのトップスに、膝上丈の真紅のミニスカート、足元は慣れないヒールを履いている。
マヤとオリガ、2人の渾身のコーディネートに身を包み、時折窓に映った自分を見て髪を直したりしているカーサの姿は、不審であっても悪意は感じられない。
そんなこんなでウロウロしているカーサを周辺住民が観察していると、近くの木から鳥の鳴き声が聞こえた。
「よっ、よし。ノック、しよう……」
ようやっと決心したカーサが、民家の玄関のドアをノックしようとした時、横からカーサに近づく小さな影があった。
「あれ、カーサ姉ちゃん?」
「っっっ!?」
横から聞こえたパコの声に、カーサはバッと顔を向けた。
なにか挨拶をしようとしたカーサだったが突然のことに言葉が出て来ず、パクパクと口を動かすことしかできない。
「あははははっ、お姉ちゃんおもしろーい」
そんなカーサを見て、パコに手を引かれていた妹のエマが楽しそうに笑った。
その声を聞いたカーサは、ようやく少しだけ落ち着きを取り戻すと、エマへと微笑みを向ける。
「こん、にちは、エマちゃん。それと、パコも、久し、ぶり」
「おう、久しぶりだな姉ちゃん。それにしても、俺たちの家の前で何してるんだ?」
先ほどまでカーサを見ていた周辺住民が全員が疑問に思っていたであろう事をパコが質問する。
「いや、その……2人に、会いに、来たん、だけど、いない、みたい、だった、から。待って、た」
本当は不在に気づいてすらいなかったのだが、カーサは恥ずかしいので黙っておくことにした。
「やっぱりそういうことか。ごめんな姉ちゃん、手紙とかで教えてくれれば待ってたんだけど……」
「ううん、いい。私が、勝手に、来た、だけ、だから」
「そうか? でも待たせちゃったのは事実だし、とりあえず上がってよ」
「うん、ありが、とう」
パコはドアを開けると、カーサを中に案内した。
「お姉ちゃん今日はとってもかわいいお洋服だね!」
「そう、かな?」
「うん、とってもかわいい! ねえ、お兄ちゃんもそう思うでしょ?」
「あ、ああっ、そ、そうだなっ……」
お茶とお菓子を用意してきてくれたパコは、エマに言われてカーサを改めて見て、やや目をそらしながら言った。
「本当? 嬉しい、な……」
カーサは頬を染めて俯いてしまう。
その表情は嬉しそうに緩んでいた。
なんだかいつもと違う雰囲気のカーサに、パコは思わずドキリとする。
「で、でも、姉ちゃんにしては珍しいよな、そんな格好」
「やっぱり、私には、似合わ、ない、かな?」
一転して不安そうに上目遣いでパコを見るカーサに、パコは慌てて自分の言葉を否定した。
「いやいやいや、そんなことないよっ! すげー似合ってる! めちゃくちゃかわい――――」
パコは途中まで言って思わず手で口を塞いだ。
(な、何言ってんだ俺!? 恥ずかしい……)
「パコ? どう、したの?」
可愛らしく小首を傾げて見せるカーサに、パコはまたも胸の高鳴りを感じた。
(どうしたんだよ姉ちゃん……なんで今日の姉ちゃん、こんなに……)
パコは自分の感情は分からず混乱するのだった。
0
お気に入りに追加
561
あなたにおすすめの小説
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。


異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)

俺のスキルが回復魔『法』じゃなくて、回復魔『王』なんですけど?
八神 凪
ファンタジー
ある日、バイト帰りに熱血アニソンを熱唱しながら赤信号を渡り、案の定あっけなくダンプに轢かれて死んだ
『壽命 懸(じゅみょう かける)』
しかし例によって、彼の求める異世界への扉を開くことになる。
だが、女神アウロラの陰謀(という名の嫌がらせ)により、異端な「回復魔王」となって……。
異世界ペンデュース。そこで彼を待ち受ける運命とは?

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる