283 / 324
第6巻エピローグ
マルコスの回答
しおりを挟む
「まさかルーシェとセシリオを配下に加えてやってくるとはな……」
マヤから説明を受けたマルコスは、驚き呆れた様子だ。
「まあそういう反応になるよね。その、だめだった?」
「駄目ではない。予想外ではあったが。そうだ、セシリオ、お前、私とルーシェを殺そうとしていたな?」
「なんだ、マルコスにはバレてたのか」
「当たり前だ。セシリオ、私がオーガの王族を過去から呼び寄せるきっかけを作ったのはお前だな?」
「さて、なんのことやら」
セシリオは目をそらして口笛を吹き、わざとらしく知らないふりをする。
そこまであからさまだと、問い詰めてくれと言っているようなものだ。
「とぼけるな。ヘンダーソンの王子が子供になった件、あれはお前の仕業だろう?」
「ええっ!? そうなの? ジョン王子を子供にしたのってセシリオさんだったの?」
マヤとマルコスの視線に、セシリオは肩をすくめる。
「なんだよ、やっぱりわかってて治してやったのか。お前らマヤに甘すぎねえか?」
「私はマヤが私の依頼を達成した見返りとして治してやっただけだ。無条件でお願いを聞いていたルーシェと一緒にするな。まあ、私が条件を出すことまで、お前の計画の内だったようだが……」
「ご明察。マルコスなら見返りに何か条件を出すと思っていたからな。俺が怪しい動きをしてるらしいことを知っていたマルコスは、いざとなれば俺を排除できるカードを用意する必要があった。そんなところに、過去に送っても問題ない唯一無二の存在であるマヤがやってきたわけだ。当然、マルコスはマヤを過去に送り、オーガの王族を連れてこさせる。それが、俺たち原初の魔王を殺せる唯一のカードだからな。後は聖剣さえ手に入れれば、いつでも俺を殺せる」
つまり、ジョン王子が子供になってしまい、それを助けるためにマヤが奔走し、過去に送られた上過去の世界で色々な事件に巻き込まれながら、なんとかシャルルを連れ帰った一連の騒動は、すべてをセシリオの策略によるものだったわけだ。
いい加減にしろ、と怒りたいマヤだったが、これがなければシャルルと出会うことも、オーガたちを救うことも、エメリンの過去を知ることもできなかった。
そう考えると怒るのも違うような気がして、マヤは微妙な表情になってしまう。
さてどう反応したものか、とセシリオの言葉を思い出して考えていたマヤの頭の中に、ある疑問が湧いてきた。
「唯一なの? その原初の魔王を殺せるっていうオーガの王族を殺した人がいたじゃん? いや、人じゃなくてドラゴンだけど。龍帝様なら原初の魔王に匹敵するんじゃないの?」
「マヤさんの言う通り、龍帝は私たち原初の魔王に匹敵します。しかし、一方的に私達を殺せるほどの力はありません」
「え? じゃあ最後に聖剣を持ってたオーガの王族はなんでやられちゃったの?」
「それはおそらく、聖剣を持っていない時に不意打ちされたのでしょう。ゾグラス山は強力なドラゴンで溢れています。オーガの王族も聖剣がなければ普通のオーガと変わりません。何らかの理由で聖剣を手放さざるを得なくなり、その間にドラゴンに襲われて亡くなった、と考えるのが妥当でしょう」
「聖剣を使わないと勝てないような相手がうじゃうじゃいるようなところは苦手、ってことだね」
「そういうことです。とはいえ、聖剣を持っている間であれば私達を殺すこともできるのですから十分驚異的な力なのですが」
「まとめると、セシリオさんはマルコスさんを上手く使ってオーガの王族を過去から連れてこさせて、聖剣を持たせたオーガの王族を使ってルーシェさんとマルコスさんを殺そうとしてて、マルコスさんはマルコスさんで、なにか企んでるらしいセシリオさんを、もしもの時に殺せるようにオーガの王族を用意してた、ってこと」
「まあそういうことだな」
「その通りだ」
「いやギスギスしすぎでしょ。ねえルーシェさん、この2人って昔から仲悪いの?」
「いえ、以前はこうではなかったんですが……おそらく2人とも焦っていたのでしょうね」
ルーシェの言葉に、場の空気がガラリと変わる。
先程までどこか緩い空気から一転、場を重苦しい空気が支配する。
その原因は、セシリオとマルコスだった。
2人が突然深刻な雰囲気を醸し出し始めたのだ。
「え? え? ど、どうしたのさ2人とも」
マヤの質問に2人が答えることはなかった。
2人は、マヤを無視して話し始める。
「セシリオ、お前はどこまで把握している?」
「少なくとも、マルコスと同じくらいにはわかってるつもりだ」
「なるほど。それでマヤの配下になったのか?」
「そういうことだ。奴に対抗するには、俺たちが争ってる場合じゃないからな」
「私とルーシェを殺して魔神になろうとしてたやつがよくもまあそんなことを」
「場合によっては俺を殺して能力だけ取り込んで、残った連中で協力してなんとかしようとしてたマルコスには言われたくねえな」
協力しないといけないと言ったそばから険悪な2人の間に、マヤが身を滑り込ませて手を挙げる。
「あの~、さ? 喧嘩する前に、もうちょっと説明してほしいかなあ……なんて……? 正直さっぱりわからないんだけど、セシリオさんとかマルコスさんが協力しないと対抗できない敵って、何?」
その気になれば他の原初の魔王を除く全世界を相手取っても勝つことができる原初の魔王が、協力して対応しなければならない敵、というのは、正直想像できない。
「それはな――」
「「「神だ」」」
世界最強格である原初の魔王は異口同音に、これから相対することになる敵の名を口にした。
「神……」
マヤは時間停止中に出会った産みの神を思い出す。
彼女が言うには、再び人間を支配しようとしてる復権派とかいう派閥の神が近々やってくるらしい。
「そうです、神です。私たちを産み出した魔神様が力を失い私達を産まざるを得なくなった原因。その神が復活する日が迫っているのです」
(どうやら産みの神が言ってた復権派の神様のことで間違いないっぽいね)
となると、おそらくだが原初の魔王を産み出して消滅した魔神様とやらは産みの神と同じ隠居派の神なのだろう。
「そういうわけだ、マヤ。だから俺たちは協力しないといけないわけだな。だからマルコス、お前もマヤの配下になれよ」
「なぜ私が……」
「俺たち2人が配下なんだ、マルコスだけそうじゃないのは不公平だろ?」
「お前たちが勝手に配下になっただけで私は関係ない……と言いたいところだが、そうだな、私もマヤの配下に加わろう。問題ないな、マヤ」
「いや問題あるよ……はあ……なんて言っても聞いてくれないんでしょ? わかったよ、マルコスさんも私の配下ね」
「ああ、よろしく頼む」
こうして、ルーシェ、マルコス、セシリオの原初の魔王3人がマヤに配下となった。
後にこの日は、魔王同盟結成の日として歴史に残るのだが、この時のマヤたちは、当然そんなことは知る由もないのだった。
マヤから説明を受けたマルコスは、驚き呆れた様子だ。
「まあそういう反応になるよね。その、だめだった?」
「駄目ではない。予想外ではあったが。そうだ、セシリオ、お前、私とルーシェを殺そうとしていたな?」
「なんだ、マルコスにはバレてたのか」
「当たり前だ。セシリオ、私がオーガの王族を過去から呼び寄せるきっかけを作ったのはお前だな?」
「さて、なんのことやら」
セシリオは目をそらして口笛を吹き、わざとらしく知らないふりをする。
そこまであからさまだと、問い詰めてくれと言っているようなものだ。
「とぼけるな。ヘンダーソンの王子が子供になった件、あれはお前の仕業だろう?」
「ええっ!? そうなの? ジョン王子を子供にしたのってセシリオさんだったの?」
マヤとマルコスの視線に、セシリオは肩をすくめる。
「なんだよ、やっぱりわかってて治してやったのか。お前らマヤに甘すぎねえか?」
「私はマヤが私の依頼を達成した見返りとして治してやっただけだ。無条件でお願いを聞いていたルーシェと一緒にするな。まあ、私が条件を出すことまで、お前の計画の内だったようだが……」
「ご明察。マルコスなら見返りに何か条件を出すと思っていたからな。俺が怪しい動きをしてるらしいことを知っていたマルコスは、いざとなれば俺を排除できるカードを用意する必要があった。そんなところに、過去に送っても問題ない唯一無二の存在であるマヤがやってきたわけだ。当然、マルコスはマヤを過去に送り、オーガの王族を連れてこさせる。それが、俺たち原初の魔王を殺せる唯一のカードだからな。後は聖剣さえ手に入れれば、いつでも俺を殺せる」
つまり、ジョン王子が子供になってしまい、それを助けるためにマヤが奔走し、過去に送られた上過去の世界で色々な事件に巻き込まれながら、なんとかシャルルを連れ帰った一連の騒動は、すべてをセシリオの策略によるものだったわけだ。
いい加減にしろ、と怒りたいマヤだったが、これがなければシャルルと出会うことも、オーガたちを救うことも、エメリンの過去を知ることもできなかった。
そう考えると怒るのも違うような気がして、マヤは微妙な表情になってしまう。
さてどう反応したものか、とセシリオの言葉を思い出して考えていたマヤの頭の中に、ある疑問が湧いてきた。
「唯一なの? その原初の魔王を殺せるっていうオーガの王族を殺した人がいたじゃん? いや、人じゃなくてドラゴンだけど。龍帝様なら原初の魔王に匹敵するんじゃないの?」
「マヤさんの言う通り、龍帝は私たち原初の魔王に匹敵します。しかし、一方的に私達を殺せるほどの力はありません」
「え? じゃあ最後に聖剣を持ってたオーガの王族はなんでやられちゃったの?」
「それはおそらく、聖剣を持っていない時に不意打ちされたのでしょう。ゾグラス山は強力なドラゴンで溢れています。オーガの王族も聖剣がなければ普通のオーガと変わりません。何らかの理由で聖剣を手放さざるを得なくなり、その間にドラゴンに襲われて亡くなった、と考えるのが妥当でしょう」
「聖剣を使わないと勝てないような相手がうじゃうじゃいるようなところは苦手、ってことだね」
「そういうことです。とはいえ、聖剣を持っている間であれば私達を殺すこともできるのですから十分驚異的な力なのですが」
「まとめると、セシリオさんはマルコスさんを上手く使ってオーガの王族を過去から連れてこさせて、聖剣を持たせたオーガの王族を使ってルーシェさんとマルコスさんを殺そうとしてて、マルコスさんはマルコスさんで、なにか企んでるらしいセシリオさんを、もしもの時に殺せるようにオーガの王族を用意してた、ってこと」
「まあそういうことだな」
「その通りだ」
「いやギスギスしすぎでしょ。ねえルーシェさん、この2人って昔から仲悪いの?」
「いえ、以前はこうではなかったんですが……おそらく2人とも焦っていたのでしょうね」
ルーシェの言葉に、場の空気がガラリと変わる。
先程までどこか緩い空気から一転、場を重苦しい空気が支配する。
その原因は、セシリオとマルコスだった。
2人が突然深刻な雰囲気を醸し出し始めたのだ。
「え? え? ど、どうしたのさ2人とも」
マヤの質問に2人が答えることはなかった。
2人は、マヤを無視して話し始める。
「セシリオ、お前はどこまで把握している?」
「少なくとも、マルコスと同じくらいにはわかってるつもりだ」
「なるほど。それでマヤの配下になったのか?」
「そういうことだ。奴に対抗するには、俺たちが争ってる場合じゃないからな」
「私とルーシェを殺して魔神になろうとしてたやつがよくもまあそんなことを」
「場合によっては俺を殺して能力だけ取り込んで、残った連中で協力してなんとかしようとしてたマルコスには言われたくねえな」
協力しないといけないと言ったそばから険悪な2人の間に、マヤが身を滑り込ませて手を挙げる。
「あの~、さ? 喧嘩する前に、もうちょっと説明してほしいかなあ……なんて……? 正直さっぱりわからないんだけど、セシリオさんとかマルコスさんが協力しないと対抗できない敵って、何?」
その気になれば他の原初の魔王を除く全世界を相手取っても勝つことができる原初の魔王が、協力して対応しなければならない敵、というのは、正直想像できない。
「それはな――」
「「「神だ」」」
世界最強格である原初の魔王は異口同音に、これから相対することになる敵の名を口にした。
「神……」
マヤは時間停止中に出会った産みの神を思い出す。
彼女が言うには、再び人間を支配しようとしてる復権派とかいう派閥の神が近々やってくるらしい。
「そうです、神です。私たちを産み出した魔神様が力を失い私達を産まざるを得なくなった原因。その神が復活する日が迫っているのです」
(どうやら産みの神が言ってた復権派の神様のことで間違いないっぽいね)
となると、おそらくだが原初の魔王を産み出して消滅した魔神様とやらは産みの神と同じ隠居派の神なのだろう。
「そういうわけだ、マヤ。だから俺たちは協力しないといけないわけだな。だからマルコス、お前もマヤの配下になれよ」
「なぜ私が……」
「俺たち2人が配下なんだ、マルコスだけそうじゃないのは不公平だろ?」
「お前たちが勝手に配下になっただけで私は関係ない……と言いたいところだが、そうだな、私もマヤの配下に加わろう。問題ないな、マヤ」
「いや問題あるよ……はあ……なんて言っても聞いてくれないんでしょ? わかったよ、マルコスさんも私の配下ね」
「ああ、よろしく頼む」
こうして、ルーシェ、マルコス、セシリオの原初の魔王3人がマヤに配下となった。
後にこの日は、魔王同盟結成の日として歴史に残るのだが、この時のマヤたちは、当然そんなことは知る由もないのだった。
0
お気に入りに追加
555
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
飯屋の娘は魔法を使いたくない?
秋野 木星
ファンタジー
3歳の時に川で溺れた時に前世の記憶人格がよみがえったセリカ。
魔法が使えることをひた隠しにしてきたが、ある日馬車に轢かれそうになった男の子を助けるために思わず魔法を使ってしまう。
それを見ていた貴族の青年が…。
異世界転生の話です。
のんびりとしたセリカの日常を追っていきます。
※ 表紙は星影さんの作品です。
※ 「小説家になろう」から改稿転記しています。
家族で突然異世界転移!?パパは家族を守るのに必死です。
3匹の子猫
ファンタジー
社智也とその家族はある日気がつけば家ごと見知らぬ場所に転移されていた。
そこは俺の持ちうる知識からおそらく異世界だ!確かに若い頃は異世界転移や転生を願ったことはあったけど、それは守るべき家族を持った今ではない!!
こんな世界でまだ幼い子供たちを守りながら生き残るのは酷だろ…だが、俺は家族を必ず守り抜いてみせる!!
感想やご意見楽しみにしております!
尚、作中の登場人物、国名はあくまでもフィクションです。実在する国とは一切関係ありません。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
異世界に転生したので幸せに暮らします、多分
かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。
前世の分も幸せに暮らします!
平成30年3月26日完結しました。
番外編、書くかもです。
5月9日、番外編追加しました。
小説家になろう様でも公開してます。
エブリスタ様でも公開してます。
料理を作って異世界改革
高坂ナツキ
ファンタジー
「ふむ名前は狭間真人か。喜べ、お前は神に選ばれた」
目が覚めると謎の白い空間で人型の発行体にそう語りかけられた。
「まあ、お前にやってもらいたいのは簡単だ。異世界で料理の技術をばらまいてほしいのさ」
記憶のない俺に神を名乗る謎の発行体はそう続ける。
いやいや、記憶もないのにどうやって料理の技術を広めるのか?
まあ、でもやることもないし、困ってる人がいるならやってみてもいいか。
そう決めたものの、ゼロから料理の技術を広めるのは大変で……。
善人でも悪人でもないという理由で神様に転生させられてしまった主人公。
神様からいろいろとチートをもらったものの、転生した世界は料理という概念自体が存在しない世界。
しかも、神様からもらったチートは調味料はいくらでも手に入るが食材が無限に手に入るわけではなく……。
現地で出会った少年少女と協力して様々な料理を作っていくが、果たして神様に依頼されたようにこの世界に料理の知識を広げることは可能なのか。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
前世は悪神でしたので今世は商人として慎ましく生きたいと思います
八神 凪
ファンタジー
平凡な商人の息子として生まれたレオスは、無限収納できるカバンを持つという理由で、悪逆非道な大魔王を倒すべく旅をしている勇者パーティに半ば拉致されるように同行させられてしまう。
いよいよ大魔王との決戦。しかし大魔王の力は脅威で、勇者も苦戦しあわや全滅かというその時、レオスは前世が悪神であったことを思い出す――
そしてめでたく大魔王を倒したものの「商人が大魔王を倒したというのはちょっと……」という理由で、功績を与えられず、お金と骨董品をいくつか貰うことで決着する。だが、そのお金は勇者装備を押し付けられ巻き上げられる始末に……
「はあ……とりあえず家に帰ろう……この力がバレたらどうなるか分からないし、なるべく目立たず、ひっそりしないとね……」
悪神の力を取り戻した彼は無事、実家へ帰ることができるのか?
八神 凪、作家人生二周年記念作、始動!
※表紙絵は「茜328」様からいただいたファンアートを使用させていただきました! 素敵なイラストをありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる