244 / 324
第6巻 プロローグ
マヤの悩み事
しおりを挟む
「ねえエメリン、あなたの子たち、少し私に分けてくれないかしら」
「はあ……何度言ったらわかるんですかステラ様、ダメです」
エメリンの家にやってきて子どもたち(主に男の子)と遊んでいたステラの言葉に、エメリンは何度目かわからない返答をする。
「あはは……ステラ様、うちの弟たちが気に入ったなら、いつでも来てくれていいですから」
「クロエ、あなたがステラ様信頼しているのはわかるけど、大丈夫なのよね? ちょっと目が怖いわ」
「大丈夫だよお母さん、ステラ様はあの子達が嫌がることは絶対しないし」
「そうかしら……?」
心配そうなエメリンの気も知らず、エメリンの子どもたちにステラは大人気だった。
ステラはどんな遊びにも付き合ってあげているので、子どもたちに好かれて当然だろう。
「それでクロエ、ステラ様は今日は何しに来たの?」
「え? なんだろう? 私はてっきり弟たちと遊びたくて来たんだと思ってたんだけど……」
「それは流石に……いや、ないとは言い切れなさそうなのが怖いわね……」
「よーしっ、今度はお姉さんが鬼よ! 捕まえちゃうぞ~!」
「「「「あははははっ、捕まるもんかー」」」」
今目の前で、エルフの少年たちを楽しそうに追いかけ回している女性が、魔王ステラだなど言っても、一体どれだけの人が信じられるだろう。
「こんにちはー、ステラさん来てるかな?」
「あら、マヤさんじゃないですか。ステラ様にご用ですか?」
「うん。というか、私が呼んだんだけど、私の屋敷にオスカーさんだけ来てさ。ステラさんはこっちに行ったって聞いたから来たんだよね」
「ステラ様ならあそこで私の子どもたちと鬼ごっこしてますよ」
「あー、やっぱりそれがお目当てか……」
相変わらずの生粋の男の子好きっぷりに、マヤは苦笑する。
ステラは言葉を選ばず言えばいわゆるショタコンなのだ。
「ステラさーん、ちょっとー」
「あら、マヤじゃない」
「すきあり!」
「うわっ! タッチされちゃった! ちょっとマヤ、あなたのせいでまた鬼になっちゃったじゃない」
「いや知らないよ。ていうかなんでそんな嬉しそうなのさ」
「そんなことないわ。エルフの子どもにタッチされて屈辱よ」
「嘘つけ……まあいいや、気が済んだら私の屋敷に来てね~」
マヤはそう言って子どもたちと遊ぶステラに背を向ける。
「いいんですか、マヤさん」
「いいよ。子どもたちも楽しそうだし、私の要件も急ぎじゃないしね」
マヤはそのまま自分の屋敷に戻ると、オスカーに待ってもらっている応接室に向かった。
「ごめんねオスカーさん、ステラさんはまだ子どもたちと遊びたいみたい」
「はははっ、相変わらずですね、ステラは。こちらこそ、うちの妻がすみません」
「いいよいいよ。子どもたちも楽しそうだったし。それより、ちょっと教えてほしいんだけどさ」
マヤはドアの外や窓の外など、盗み聞きしているものがいないことを確認する。
「なんでしょう」
「オスカーさんは、どうやってステラさんと結婚したの?」
「唐突ですね。どうしてそんなことが知りたいんです?」
「いや、その…………」
マヤはもじもじと指の先をつけたり離したりして言いよどむ。
「……その、ね? 実はちょっと気になる人がいるっていうか……」
「あー、ウォーレンさんですね」
「ちょっ!? えっ!? なんで? なんでわかっ……じゃなくて、ウォーレンさんは関係ないじゃん!」
あまりの慌てっぷりに、もはや単なる肯定よりよっぽど、マヤの想い人がウォーレンだとわかってしまう。
しかし、オスカーは大人の余裕でマヤの言葉を額面通り受け取ってくれる。
「そうですか、ウォーレンさんは関係ないんですね。失礼しました。で、想い人ができたマヤさんが、私とステラの馴れ初めを聞きたいというのは、どうしてでしょう」
「うっ……えーっとね、ステラさんは魔王だよね? だからさ……その……魔王の女の子って、男の人から見て、どうなのかなーとか、そういうのを聞きたくて……」
マヤはどんどんと俯いていき、声も小さくなっていく。
マヤの白銀に輝く髪の隙間から覗く耳は、すっかり真っ赤になっていた。
「そういうことですか。そうですね……それでは、私とステラの出会いから話しましょうか」
ゆっくりと話し始めたオスカーに、マヤは真剣な眼差しを向けるのだった。
***
「お待たせマヤ。どうしたの? 私の顔に何かついてるかしら?」
部屋に入るなりステラの顔をじっと見つめて来たマヤに、ステラは首を傾げる。
「ううん、何でも」
「そう? オスカー、あなた何か言ったの?」
「いいや、なにも。ただの世間話しかしてないよ」
「そうなの? なんだか怪しいわね……」
「まあまあ、いいじゃない。それより頼んでたもの持ってきてくれた?」
「なんだか無理やり話を変えられた気がするけど……まあいいわ。はい、これが私が持ってるオーガに関する資料よ」
「ありがとう、助かるよ。ちなみに聖剣の情報はあった?」
「なかったわ。本当に白銀の聖剣なんて存在したの?」
「シャルルさんが言うには実在はしてたみたいだよ?」
「その白銀の聖剣というのがあると何ができるだい?」
「私もシャルルさんから聞いただけだから本当かどうかはわからないけど、オーガの王族がそれを手に入れると、原初の魔王でさえ倒せるほどの力が手に入るらしいんだよね」
「それはすごいじゃないか。それがあればマルコス様もセシリオ様怖くないってわけだ」
「なんでルーシェが抜けてるのよ。まさかあんた、ルーシェのこと好きなの?」
「まさか。ただ、ルーシェ様はステラのことが好きみたいだから。同じステラを愛するものとして、ルーシェ様が怖いということはないかな」
「なっ……何言ってんのよ、急にっ」
「…………これが夫婦か」
「マヤも変なところで感心しないでちょうだい! もう帰るわっ! 行くわよオスカー」
ステラはオスカーの手を取ると、そのまま部屋を出ていこうとする。
「ステラは恥ずかしがり屋だなあ……それじゃあね、マヤさん」
オスカーは楽しそうに笑いながら、マヤへと手を振る。
すらっと背が高いステラに手を引かれ、見た目だけは少年なオスカーはつま先立ち気味なりながら引っ張られて去っていった。
「私ももっとウォーレンさんと仲良くなりたいなあ……」
彼女いない歴イコール年齢だったマヤが、まさか気になる男性ともっと仲良くなりたくて悩むとことになるとは、人生何が起こるかわからないものである。
***
「ステラ、良かったのかい? 聖剣の情報、あったんだろう?」
「あら、知ってたのね」
キサラギ亜人王国からの帰り道、オスカーの質問に、ステラは驚いたように返した。
「知ってたさ。君が持っている本はだいたい目を通しているからね」
「流石ねオスカー。でも、それなら私が聖剣の情報をマヤに渡さなかった理由はわかっているんでしょう?」
「まあね。君は相変わらずだ」
「褒め言葉として受け取っておくわ」
聖剣には使い手の老いを止める力がある、という記述を見つけたステラは、聖剣の情報をマヤに渡さなかったのだ。
この判断が原因で、ステラとオスカーに思わぬ災厄が降りかかることになるのだが、この時の2人は知る由もなかった。
「はあ……何度言ったらわかるんですかステラ様、ダメです」
エメリンの家にやってきて子どもたち(主に男の子)と遊んでいたステラの言葉に、エメリンは何度目かわからない返答をする。
「あはは……ステラ様、うちの弟たちが気に入ったなら、いつでも来てくれていいですから」
「クロエ、あなたがステラ様信頼しているのはわかるけど、大丈夫なのよね? ちょっと目が怖いわ」
「大丈夫だよお母さん、ステラ様はあの子達が嫌がることは絶対しないし」
「そうかしら……?」
心配そうなエメリンの気も知らず、エメリンの子どもたちにステラは大人気だった。
ステラはどんな遊びにも付き合ってあげているので、子どもたちに好かれて当然だろう。
「それでクロエ、ステラ様は今日は何しに来たの?」
「え? なんだろう? 私はてっきり弟たちと遊びたくて来たんだと思ってたんだけど……」
「それは流石に……いや、ないとは言い切れなさそうなのが怖いわね……」
「よーしっ、今度はお姉さんが鬼よ! 捕まえちゃうぞ~!」
「「「「あははははっ、捕まるもんかー」」」」
今目の前で、エルフの少年たちを楽しそうに追いかけ回している女性が、魔王ステラだなど言っても、一体どれだけの人が信じられるだろう。
「こんにちはー、ステラさん来てるかな?」
「あら、マヤさんじゃないですか。ステラ様にご用ですか?」
「うん。というか、私が呼んだんだけど、私の屋敷にオスカーさんだけ来てさ。ステラさんはこっちに行ったって聞いたから来たんだよね」
「ステラ様ならあそこで私の子どもたちと鬼ごっこしてますよ」
「あー、やっぱりそれがお目当てか……」
相変わらずの生粋の男の子好きっぷりに、マヤは苦笑する。
ステラは言葉を選ばず言えばいわゆるショタコンなのだ。
「ステラさーん、ちょっとー」
「あら、マヤじゃない」
「すきあり!」
「うわっ! タッチされちゃった! ちょっとマヤ、あなたのせいでまた鬼になっちゃったじゃない」
「いや知らないよ。ていうかなんでそんな嬉しそうなのさ」
「そんなことないわ。エルフの子どもにタッチされて屈辱よ」
「嘘つけ……まあいいや、気が済んだら私の屋敷に来てね~」
マヤはそう言って子どもたちと遊ぶステラに背を向ける。
「いいんですか、マヤさん」
「いいよ。子どもたちも楽しそうだし、私の要件も急ぎじゃないしね」
マヤはそのまま自分の屋敷に戻ると、オスカーに待ってもらっている応接室に向かった。
「ごめんねオスカーさん、ステラさんはまだ子どもたちと遊びたいみたい」
「はははっ、相変わらずですね、ステラは。こちらこそ、うちの妻がすみません」
「いいよいいよ。子どもたちも楽しそうだったし。それより、ちょっと教えてほしいんだけどさ」
マヤはドアの外や窓の外など、盗み聞きしているものがいないことを確認する。
「なんでしょう」
「オスカーさんは、どうやってステラさんと結婚したの?」
「唐突ですね。どうしてそんなことが知りたいんです?」
「いや、その…………」
マヤはもじもじと指の先をつけたり離したりして言いよどむ。
「……その、ね? 実はちょっと気になる人がいるっていうか……」
「あー、ウォーレンさんですね」
「ちょっ!? えっ!? なんで? なんでわかっ……じゃなくて、ウォーレンさんは関係ないじゃん!」
あまりの慌てっぷりに、もはや単なる肯定よりよっぽど、マヤの想い人がウォーレンだとわかってしまう。
しかし、オスカーは大人の余裕でマヤの言葉を額面通り受け取ってくれる。
「そうですか、ウォーレンさんは関係ないんですね。失礼しました。で、想い人ができたマヤさんが、私とステラの馴れ初めを聞きたいというのは、どうしてでしょう」
「うっ……えーっとね、ステラさんは魔王だよね? だからさ……その……魔王の女の子って、男の人から見て、どうなのかなーとか、そういうのを聞きたくて……」
マヤはどんどんと俯いていき、声も小さくなっていく。
マヤの白銀に輝く髪の隙間から覗く耳は、すっかり真っ赤になっていた。
「そういうことですか。そうですね……それでは、私とステラの出会いから話しましょうか」
ゆっくりと話し始めたオスカーに、マヤは真剣な眼差しを向けるのだった。
***
「お待たせマヤ。どうしたの? 私の顔に何かついてるかしら?」
部屋に入るなりステラの顔をじっと見つめて来たマヤに、ステラは首を傾げる。
「ううん、何でも」
「そう? オスカー、あなた何か言ったの?」
「いいや、なにも。ただの世間話しかしてないよ」
「そうなの? なんだか怪しいわね……」
「まあまあ、いいじゃない。それより頼んでたもの持ってきてくれた?」
「なんだか無理やり話を変えられた気がするけど……まあいいわ。はい、これが私が持ってるオーガに関する資料よ」
「ありがとう、助かるよ。ちなみに聖剣の情報はあった?」
「なかったわ。本当に白銀の聖剣なんて存在したの?」
「シャルルさんが言うには実在はしてたみたいだよ?」
「その白銀の聖剣というのがあると何ができるだい?」
「私もシャルルさんから聞いただけだから本当かどうかはわからないけど、オーガの王族がそれを手に入れると、原初の魔王でさえ倒せるほどの力が手に入るらしいんだよね」
「それはすごいじゃないか。それがあればマルコス様もセシリオ様怖くないってわけだ」
「なんでルーシェが抜けてるのよ。まさかあんた、ルーシェのこと好きなの?」
「まさか。ただ、ルーシェ様はステラのことが好きみたいだから。同じステラを愛するものとして、ルーシェ様が怖いということはないかな」
「なっ……何言ってんのよ、急にっ」
「…………これが夫婦か」
「マヤも変なところで感心しないでちょうだい! もう帰るわっ! 行くわよオスカー」
ステラはオスカーの手を取ると、そのまま部屋を出ていこうとする。
「ステラは恥ずかしがり屋だなあ……それじゃあね、マヤさん」
オスカーは楽しそうに笑いながら、マヤへと手を振る。
すらっと背が高いステラに手を引かれ、見た目だけは少年なオスカーはつま先立ち気味なりながら引っ張られて去っていった。
「私ももっとウォーレンさんと仲良くなりたいなあ……」
彼女いない歴イコール年齢だったマヤが、まさか気になる男性ともっと仲良くなりたくて悩むとことになるとは、人生何が起こるかわからないものである。
***
「ステラ、良かったのかい? 聖剣の情報、あったんだろう?」
「あら、知ってたのね」
キサラギ亜人王国からの帰り道、オスカーの質問に、ステラは驚いたように返した。
「知ってたさ。君が持っている本はだいたい目を通しているからね」
「流石ねオスカー。でも、それなら私が聖剣の情報をマヤに渡さなかった理由はわかっているんでしょう?」
「まあね。君は相変わらずだ」
「褒め言葉として受け取っておくわ」
聖剣には使い手の老いを止める力がある、という記述を見つけたステラは、聖剣の情報をマヤに渡さなかったのだ。
この判断が原因で、ステラとオスカーに思わぬ災厄が降りかかることになるのだが、この時の2人は知る由もなかった。
0
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
ウォーキング・オブ・ザ・ヒーロー!ウォークゲーマーの僕は今日もゲーム(スキル)の為に異世界を歩く
まったりー
ファンタジー
主人公はウォークゲームを楽しむ高校生、ある時学校の教室で異世界召喚され、クラス全員が異世界に行ってしまいます。
国王様が魔王を倒してくれと頼んできてステータスを確認しますが、主人公はウォーク人という良く分からない職業で、スキルもウォークスキルと記され国王は分からず、いらないと判定します、何が出来るのかと聞かれた主人公は、ポイントで交換できるアイテムを出そうとしますが、交換しようとしたのがパンだった為、またまた要らないと言われてしまい、今度は城からも追い出されます。
主人公は気にせず、ウォークスキルをゲームと同列だと考え異世界で旅をします。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
暗黒騎士様の町おこし ~魔族娘の異世界交易~
盛り塩
ファンタジー
現世転移してしまった暗黒騎士と現地の村民によるハートフルギャグ物語。
聖王国との戦争で追い詰められ、奈落の渓谷へと身を投げた暗黒騎士アルテマ。
辿り着いた先は谷底でも地獄でもなく、日本という国のとある限界集落だった。
現世の文明に驚愕したアルテマは、異世界への扉を開き、集落と帝国との交易を始める。
※カクヨムにて先行投降しております。
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる