223 / 324
第5巻第5章 サミュエルを探して
奴隷品評会開催の手がかりは……
しおりを挟む
「エリーも奴隷品評会の開き方を知らないってなると、どうすればいいんだろうね」
「そうだな……私たちは奴隷王とやらを探せばどうにかなると思っていたからな」
オーガの奴隷をまとめて救出するべく、奴隷品評会を開こうとしていたマヤとシャルルは揃って頭を悩ませる。
「ごめんなさい、何だか2人の期待を裏切ちゃったみたいで……」
「いやいやいや、エリーが気にすることじゃないって。それに、エリーが奴隷王だったお陰で、奴隷王を見つけてからどうやって奴隷品評会を開かせるか、ってことは考えなくて良くなったわけだしね」
エリーであれば、マヤが頼めば奴隷品評会を開いてくれるだろう。
しかし、もしエリー以外が奴隷王だった場合、何らかの手段でその奴隷王に奴隷品評会を開いてもらわなければならなかったのだ。
交渉するにしろ力ずくで開かせるにしろ、それなりの手間と時間がかかったことは間違いないだろう。
「それはそうかもしれないけれど……そうだ! 記録では少し前にエルフの奴隷の奴隷品評会を開いていたみたいよ」
「本当? それじゃあその時の記録を探れば……」
「いえ、その時の奴隷品評会についての記録には、開催までの細かな手順は載ってなかったわ。でも、関係者の名簿はあったはずよ」
「ならその名簿に載っている人に聞いてみれば……」
「ええ、開催方法がわかるかもしれないわ」
「よし、それじゃさっそくその名簿を確認しよう!」
というわけで、マヤとシャルル、エリーの3人は、エリーの屋敷に向かった。
「大きい屋敷だね~。ダニーって人は相当稼いでたんだね」
「ええ、私たちエルフを売りさばいてね」
エリーがマヤと話しながら門の扉を叩くと、中から男性の声がした。
「どちら様でしょう?」
「私よ」
エリーは誰何の声に答えながら、扉に書かれた魔法陣に手を触れる。
「エリー様でしたか。はい、確認いたしました。今お開けします」
声と魔法陣による魔力照合でエリー本人だと確認した男性が、門を内側から開ける。
その声の主は、エルフの成人男性だった。
「おかえりなさいませ、旦那様」
「旦那様はやめなさいって言ってるでしょうに……エリーでいいわよ。あなたのほうが130歳は歳上でしょ?」
「それはそうですが、私は旦那様――いえ、エリー様に救われたのです。呼び捨てになどできません」
「はあ……わかったわよ、じゃあエリー様でいいわ」
エリーはひらひらと手を振って下がるように指示すると、エルフの男性は一礼して扉の脇に下がる。
「エリーって慕われてるんだね」
「ここで働いてるのが全員私が奴隷から解放したエルフだからそれで感謝されてるだけよ」
「彼らにとってエリーは救世主なのだな」
「もう、シャルルさんまで……まあいいわ。名簿があるのはこっちよ」
エリーは門の内側に広がる庭をどんどんと進んでいき、屋敷に入ってからいくつかの階段と廊下を抜けたところで立ち止まった。
エリーはその目の前にあるドアをノックする。
「ハイメ、いるかしら?」
「おや、エリーかい? 珍しいね、君がここを訪ねて来るなんて……もしかして僕に会いたくなったのかな? そうだと嬉しいんだけど」
「ハイメっ! 今はそういうことは……」
完全に訪ねてきたのがエリー一人だと思い込み、恋人モードで話しかけて来たハイメに、エリーは恥ずかしそうにうつむく。
後ろにいるマヤやシャルルからも、真っ赤になった耳が見えるほどなので、相当恥ずかしいのだろう。
「いいじゃないか、2人きりの時はもっと恋人らしいことがしたいとおねだりしてきたのは君の方……」
「ハイメっ! 入るからね!」
これ以上恥ずかしい思いをするわけにはいかないと、エリーはハイメの返事を待たずに一方的にそう言ってドアを開けた。
「どうしたんだい? エリーにしては珍しく強引――あっ……」
エリーがドアを開けたことで、ドアの方を向いていたハイメとマヤたちの目があった。
そこでようやく状況を理解したハイメは、あわあわと唇を戦慄かせる。
「そ、その……これは……」
焦って大した言い訳も思いつかずそんなことしか言えないハイメに、マヤは優しく微笑む。
「いいんだよハイメ君。うんうん、エリーは可愛いもんね。こんな可愛い子が恋人だったら、どんなおねだりでも聞いちゃうよね」
「や、やめてくださいよ! そういうのが一番恥ずかしいんですから!」
「いやいや、恥ずかしがることはないんだよ? ささ、続けて続けて」
わざとらしくドアを半分ほど閉めてその隙間から中を覗くようにするマヤに、ハイメとエリーはますます顔を赤くする。
「ちょっとマヤ! あなた面白がってるでしょ!?」
「そりゃもちろん。こんなラブラブな2人がいたら――あでっ!?」
「いい加減にしろ、全く……」
マヤは後ろから後頭部げんこつを落とされ、そのままシャルルに後ろ襟を掴まれて持ち上げられる。
「痛ってて……ていうか、ちょっ、シャルルさん、首! 首締まってる!」
「マヤなら首が締まったくらいでは死なんだろ?」
「いや死ぬよ!?」
マヤの反論を無視してシャルルはエリーとハイメに頭を下げる。
ついでに後ろ襟を掴んで持ち上げていたマヤも頭も、シャルルの反対の手によって無理やり下げさせられる。
「2人共すまなかった。うちのマヤが迷惑をかけた」
「いや、その、私たちも悪かったわ、ね、ハイメ」
「うん、すみませんでした。エリーが――いえ、エリー様がマヤさんたちを連れてきているとは思いもよらず……」
「いや、2人は恋人同士なのだ、その、なんだ、ああいう会話をするのも悪くはない、と思う。まあ、時と場所は気をつけてほしいが……しかし、今回一番悪いのは茶化したこいつだ」
「ちょっ、シャルルさん、本当に苦しいっ、死ぬっ……」
マヤが顔色が青くなってきたのを見て、シャルルはようやくマヤを床に下ろす。
「こほっこほっ……はあ、はあ、はあ、死ぬかと思った……」
マヤはしばらく大きく息をして呼吸を整えると、立ち上がってエリーとハイメの前に行く。
「あはは、ごめんごめん、ちょっとあんまりにもラブラブだったもんで、普通に見るには恥ずかしすぎてからかっちゃった」
「いえ、僕も不注意でした。すみません」
「私もよ。これからは気をつけるわ」
「それで、前回の奴隷品評会の関係者の名簿はこの部屋にあるの?」
「ええ、そのはずよ。ハイメ、前に私が見つけた前回の奴隷品評会の資料を出してくれるかしら」
「ああ、あのエルフの奴隷品評会ですね。少々お待ちください」
ハイメは部屋の奥へと姿を消すと、数分後1冊の本を持って戻ってきた。
「こちらが前回の奴隷品評会の記録です」
「名簿があったと思うんだけど、すぐ開ける?」
「名簿は確か……ありました、これですね」
ハイメが開いたページには、たくさんの関係者の名前が書き記されていた。
「この街の奴隷商人で名前があるのは、ダニーの部下だった奴らだけね」
「その人たちは今どこにいるの?」
「全員処分したわ」
「それは殺したということか?」
「いえ、流石にそこまではしてないわ。魔法で記憶を改ざんして他の街に移住させたのよ。だから、奴隷商人だった時のことは何も覚えていないはずよ」
「なるほど、じゃあだめか……うーん……うん? ねえこれって……」
マヤは気になる名前を見つけてそこを指さした。
「サ……ミュエ……ル。サミュエル! あいつも奴隷品評会に関わってたのね」
「そうみたいだね。しかもダニーに魔法のアドバイスをしてたっていうサミュエルなら、詳しいことも知ってるんじゃない?」
ダニーが死に際に保険として用意していた魔法陣の作成を依頼するほど、ダニーはサミュエルを信用していたのだ。
奴隷品評会の開き方をについても、ダニーから色々聞いていても不思議はないだろう。
少なくとも名簿に載っている他の街の奴隷商人をたちを手当り次第に尋ねるよりは効率が良さそうである。
「たしかにそうね」
「だよね! よし、それじゃまずはサミュエルを探そう!」
こうしてマヤたちは、奴隷品評会を開くためにサミュエルを探すことにしたのだった。
「そうだな……私たちは奴隷王とやらを探せばどうにかなると思っていたからな」
オーガの奴隷をまとめて救出するべく、奴隷品評会を開こうとしていたマヤとシャルルは揃って頭を悩ませる。
「ごめんなさい、何だか2人の期待を裏切ちゃったみたいで……」
「いやいやいや、エリーが気にすることじゃないって。それに、エリーが奴隷王だったお陰で、奴隷王を見つけてからどうやって奴隷品評会を開かせるか、ってことは考えなくて良くなったわけだしね」
エリーであれば、マヤが頼めば奴隷品評会を開いてくれるだろう。
しかし、もしエリー以外が奴隷王だった場合、何らかの手段でその奴隷王に奴隷品評会を開いてもらわなければならなかったのだ。
交渉するにしろ力ずくで開かせるにしろ、それなりの手間と時間がかかったことは間違いないだろう。
「それはそうかもしれないけれど……そうだ! 記録では少し前にエルフの奴隷の奴隷品評会を開いていたみたいよ」
「本当? それじゃあその時の記録を探れば……」
「いえ、その時の奴隷品評会についての記録には、開催までの細かな手順は載ってなかったわ。でも、関係者の名簿はあったはずよ」
「ならその名簿に載っている人に聞いてみれば……」
「ええ、開催方法がわかるかもしれないわ」
「よし、それじゃさっそくその名簿を確認しよう!」
というわけで、マヤとシャルル、エリーの3人は、エリーの屋敷に向かった。
「大きい屋敷だね~。ダニーって人は相当稼いでたんだね」
「ええ、私たちエルフを売りさばいてね」
エリーがマヤと話しながら門の扉を叩くと、中から男性の声がした。
「どちら様でしょう?」
「私よ」
エリーは誰何の声に答えながら、扉に書かれた魔法陣に手を触れる。
「エリー様でしたか。はい、確認いたしました。今お開けします」
声と魔法陣による魔力照合でエリー本人だと確認した男性が、門を内側から開ける。
その声の主は、エルフの成人男性だった。
「おかえりなさいませ、旦那様」
「旦那様はやめなさいって言ってるでしょうに……エリーでいいわよ。あなたのほうが130歳は歳上でしょ?」
「それはそうですが、私は旦那様――いえ、エリー様に救われたのです。呼び捨てになどできません」
「はあ……わかったわよ、じゃあエリー様でいいわ」
エリーはひらひらと手を振って下がるように指示すると、エルフの男性は一礼して扉の脇に下がる。
「エリーって慕われてるんだね」
「ここで働いてるのが全員私が奴隷から解放したエルフだからそれで感謝されてるだけよ」
「彼らにとってエリーは救世主なのだな」
「もう、シャルルさんまで……まあいいわ。名簿があるのはこっちよ」
エリーは門の内側に広がる庭をどんどんと進んでいき、屋敷に入ってからいくつかの階段と廊下を抜けたところで立ち止まった。
エリーはその目の前にあるドアをノックする。
「ハイメ、いるかしら?」
「おや、エリーかい? 珍しいね、君がここを訪ねて来るなんて……もしかして僕に会いたくなったのかな? そうだと嬉しいんだけど」
「ハイメっ! 今はそういうことは……」
完全に訪ねてきたのがエリー一人だと思い込み、恋人モードで話しかけて来たハイメに、エリーは恥ずかしそうにうつむく。
後ろにいるマヤやシャルルからも、真っ赤になった耳が見えるほどなので、相当恥ずかしいのだろう。
「いいじゃないか、2人きりの時はもっと恋人らしいことがしたいとおねだりしてきたのは君の方……」
「ハイメっ! 入るからね!」
これ以上恥ずかしい思いをするわけにはいかないと、エリーはハイメの返事を待たずに一方的にそう言ってドアを開けた。
「どうしたんだい? エリーにしては珍しく強引――あっ……」
エリーがドアを開けたことで、ドアの方を向いていたハイメとマヤたちの目があった。
そこでようやく状況を理解したハイメは、あわあわと唇を戦慄かせる。
「そ、その……これは……」
焦って大した言い訳も思いつかずそんなことしか言えないハイメに、マヤは優しく微笑む。
「いいんだよハイメ君。うんうん、エリーは可愛いもんね。こんな可愛い子が恋人だったら、どんなおねだりでも聞いちゃうよね」
「や、やめてくださいよ! そういうのが一番恥ずかしいんですから!」
「いやいや、恥ずかしがることはないんだよ? ささ、続けて続けて」
わざとらしくドアを半分ほど閉めてその隙間から中を覗くようにするマヤに、ハイメとエリーはますます顔を赤くする。
「ちょっとマヤ! あなた面白がってるでしょ!?」
「そりゃもちろん。こんなラブラブな2人がいたら――あでっ!?」
「いい加減にしろ、全く……」
マヤは後ろから後頭部げんこつを落とされ、そのままシャルルに後ろ襟を掴まれて持ち上げられる。
「痛ってて……ていうか、ちょっ、シャルルさん、首! 首締まってる!」
「マヤなら首が締まったくらいでは死なんだろ?」
「いや死ぬよ!?」
マヤの反論を無視してシャルルはエリーとハイメに頭を下げる。
ついでに後ろ襟を掴んで持ち上げていたマヤも頭も、シャルルの反対の手によって無理やり下げさせられる。
「2人共すまなかった。うちのマヤが迷惑をかけた」
「いや、その、私たちも悪かったわ、ね、ハイメ」
「うん、すみませんでした。エリーが――いえ、エリー様がマヤさんたちを連れてきているとは思いもよらず……」
「いや、2人は恋人同士なのだ、その、なんだ、ああいう会話をするのも悪くはない、と思う。まあ、時と場所は気をつけてほしいが……しかし、今回一番悪いのは茶化したこいつだ」
「ちょっ、シャルルさん、本当に苦しいっ、死ぬっ……」
マヤが顔色が青くなってきたのを見て、シャルルはようやくマヤを床に下ろす。
「こほっこほっ……はあ、はあ、はあ、死ぬかと思った……」
マヤはしばらく大きく息をして呼吸を整えると、立ち上がってエリーとハイメの前に行く。
「あはは、ごめんごめん、ちょっとあんまりにもラブラブだったもんで、普通に見るには恥ずかしすぎてからかっちゃった」
「いえ、僕も不注意でした。すみません」
「私もよ。これからは気をつけるわ」
「それで、前回の奴隷品評会の関係者の名簿はこの部屋にあるの?」
「ええ、そのはずよ。ハイメ、前に私が見つけた前回の奴隷品評会の資料を出してくれるかしら」
「ああ、あのエルフの奴隷品評会ですね。少々お待ちください」
ハイメは部屋の奥へと姿を消すと、数分後1冊の本を持って戻ってきた。
「こちらが前回の奴隷品評会の記録です」
「名簿があったと思うんだけど、すぐ開ける?」
「名簿は確か……ありました、これですね」
ハイメが開いたページには、たくさんの関係者の名前が書き記されていた。
「この街の奴隷商人で名前があるのは、ダニーの部下だった奴らだけね」
「その人たちは今どこにいるの?」
「全員処分したわ」
「それは殺したということか?」
「いえ、流石にそこまではしてないわ。魔法で記憶を改ざんして他の街に移住させたのよ。だから、奴隷商人だった時のことは何も覚えていないはずよ」
「なるほど、じゃあだめか……うーん……うん? ねえこれって……」
マヤは気になる名前を見つけてそこを指さした。
「サ……ミュエ……ル。サミュエル! あいつも奴隷品評会に関わってたのね」
「そうみたいだね。しかもダニーに魔法のアドバイスをしてたっていうサミュエルなら、詳しいことも知ってるんじゃない?」
ダニーが死に際に保険として用意していた魔法陣の作成を依頼するほど、ダニーはサミュエルを信用していたのだ。
奴隷品評会の開き方をについても、ダニーから色々聞いていても不思議はないだろう。
少なくとも名簿に載っている他の街の奴隷商人をたちを手当り次第に尋ねるよりは効率が良さそうである。
「たしかにそうね」
「だよね! よし、それじゃまずはサミュエルを探そう!」
こうしてマヤたちは、奴隷品評会を開くためにサミュエルを探すことにしたのだった。
0
お気に入りに追加
555
あなたにおすすめの小説
ボッチになった僕がうっかり寄り道してダンジョンに入った結果
安佐ゆう
ファンタジー
第一の人生で心残りがあった者は、異世界に転生して未練を解消する。
そこは「第二の人生」と呼ばれる世界。
煩わしい人間関係から遠ざかり、のんびり過ごしたいと願う少年コイル。
学校を卒業したのち、とりあえず幼馴染たちとパーティーを組んで冒険者になる。だが、コイルのもつギフトが原因で、幼馴染たちのパーティーから追い出されてしまう。
ボッチになったコイルだったが、これ幸いと本来の目的「のんびり自給自足」を果たすため、町を出るのだった。
ロバのポックルとのんびり二人旅。ゴールと決めた森の傍まで来て、何気なくフラっとダンジョンに立ち寄った。そこでコイルを待つ運命は……
基本的には、ほのぼのです。
設定を間違えなければ、毎日12時、18時、22時に更新の予定です。
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
異世界に行けるようになったんだが自宅に令嬢を持ち帰ってしまった件
シュミ
ファンタジー
高二である天音 旬はある日、女神によって異世界と現実世界を行き来できるようになった。
旬が異世界から現実世界に帰る直前に転びそうな少女を助けた結果、旬の自宅にその少女を持ち帰ってしまった。その少女はリーシャ・ミリセントと名乗り、王子に婚約破棄されたと話し───!?
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
前世の記憶で異世界を発展させます!~のんびり開発で世界最強~
櫻木零
ファンタジー
20XX年。特にこれといった長所もない主人公『朝比奈陽翔』は二人の幼なじみと充実した毎日をおくっていた。しかしある日、朝起きてみるとそこは異世界だった!?異世界アリストタパスでは陽翔はグランと名付けられ、生活をおくっていた。陽翔として住んでいた日本より生活水準が低く、人々は充実した生活をおくっていたが元の日本の暮らしを知っている陽翔は耐えられなかった。「生活水準が低いなら前世の知識で発展させよう!」グランは異世界にはなかったものをチートともいえる能力をつかい世に送り出していく。そんなこの物語はまあまあ地頭のいい少年グランの異世界建国?冒険譚である。小説家になろう様、カクヨム様、ノベマ様、ツギクル様でも掲載させていただいております。そちらもよろしくお願いします。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~
冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。
俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。
そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・
「俺、死んでるじゃん・・・」
目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。
新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。
元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる