184 / 324
第5巻第1章 ヘンダーソン王国にて
ジョンと剣神
しおりを挟む
「すげえ……」
剣神の道場に一歩踏み入れた瞬間、ジョンは思わずそう呟いていた。
王族の嗜みとして剣を習い始めてからというもの、その才覚を発揮しぐんぐんと実力をつけ
、すでに剣に多少の自信があったジョンだったが、今目の前にいる者たちは例外なくジョン以上の実力者だった。
「そういえば、王子様ってめちゃくちゃすごい剣士だったね」
かつてジョンと戦った際、ジョンの剣技にすべての攻撃をいなされたことをマヤは思い出す。
数多の魔物で次々に攻撃を仕掛けたマヤの攻撃を、ジョンはその剣技でことごとく防ぎきったのだ。
「そうでしたね。クロエ、今のジョンはどのくらいのレベルの剣士なんですか?」
「今のジョンちゃんですか? あの年の頃は、まだ剣を習い始めた頃でしたけど……たしかそこらの兵士よりは強かったはずですよ」
「それはすごいな」
素直に感心するウォーレンを、オリガがいたずらっぽく笑ってからかう。
「お兄ちゃんはもっとすごかったってカーサさんが言ってましたよ?」
「そうでもないさ。俺なんてよくいる子供の頃に神童と呼ばれただけの凡才だよ」
「そんな、こと、ない。お兄ちゃんは、すごい」
「ははは、ありがとうな、カーサ」
「うん」
キラキラした目でウォーレンを見上げるカーサに、ウォーレンはその頭をポンポンと撫でる。
「魔王会議の時に現れる扉とよく似た扉が現れた、と聞いてきてみればやはりマヤだったか」
「ふんっ!」
マヤは声が聞こえた瞬間には腰から下げていた日本刀のような細身の剣を抜いて後ろへと斬撃を放っていた。
「ほう、いい太刀筋だ」
「指先で受け止めながら言われても説得力ないんだけど?」
マヤはデリックに指先だけで受け止められた剣から力を抜くと、そのまま腰から下げているさやにしまった。
「気がついて斬りかかれただけで一流の剣士だと言えるだろう。それに、お前の本領は剣ではないのだ、これだけできれば十分だろうさ」
なんでマヤがこんな芸当を身に着けていたかといえば、ウォーレンの修行の付き合う形でデリックにしごかれたからだ。
デリックは一年間みっちり鍛えた弟子がしっかり剣の腕を維持していたことに満足そうだった。
「まあそうだけど、いつかは剣神さんにも剣だけで勝ちたいんだけどなあ」
「ははは、それは当面無理だろう。それができるようになるには、まずはそこの2人のように私に背後を取られても攻撃の意志がないことを読み取って動かずにいるくらいのことはできんとな?」
デリックが示した通り、ウォーレンとカーサはデリックの接近に気がついた上で、それがマヤを驚かせるためだけのものだと気配で察し、特に何もしていなかった。
「そんなの無理でしょ、ねえオリガ」
マヤは、マヤと同じくデリックの接近に気が付き防御魔法を発動していたオリガに同意を求める。
「ですよね。そもそもなんですが、どうして剣神様は私の探知魔法に引っかからないんですか?」
「さて、どうしてだろうな?」
「まあ、教えてくれませんよね……」
はぐらかされたオリガだったが、特に落ち込んだ様子でもなかった。
その答えは予想通りだったのだろう。
「してマヤ。どうして突然やってきたのだ? まさかまた修行でもつけてほしいのか?」
スッと目を細めたデリックに、マヤはぶんぶんと首をふる。
スパルタなどという言葉が生ぬるく感じる地獄の1年間をもう一度やりたいと思うほど、マヤは強さにストイックにはなれない。
「実はマルコスさんのことを教えてほしくてさ」
「マルコス殿のことをか?」
「うん、実は――」
と、ジョンの事情を説明しようとしたマヤを、当のジョンが遮ってくる。
「なあ! あんた剣神様だろ?」
「ん? ああ、そうだが。何だこの小僧は?」
「俺はジョン、ヘンダーソンの王子だ!」
「ヘンダーソンのジョン王子? かの王子はすでに成人していたはずだが……」
「実はそれに関係が――」
と、再び説明を始めたマヤだったが、再びジョンによってその説明は出鼻をくじかれる。
「剣神様! 俺と勝負してくれ!」
「ほう、私と戦いたいと」
「そうだ! 剣神様はめちゃくちゃ強いって城の皆が言ってたんだ。だからいつか一回戦ってみたいと思ってたんだ!」
「いいだろう。お前のような度胸のある小僧は嫌いではない」
デリックはついてくるように手で示すと、道場の真ん中へと歩いていく。
「ええっ!? ちょっと、剣神さん!」
マヤの抗議に振り返らずデリックはひらひらと手を振ると。
「この小僧も疲れれば静かになるだろう。なに、すぐ終わる」
「それはそうかもしれないけどさあ……」
呆れるマヤの肩に、ウォーレンがぽんと手を置いた。
「師はああいう人なのだ。諦めてくれ」
「いや、まあ知ってたけどさあ……」
突然デリックが現れたことに驚いた弟子たちは、修行の手を止めると壁の方に避けて真ん中のスペースを開けた。
「悪いな」
「いえいえ、師匠が直々に稽古をつけるところが見られるのです。誰も文句なんてありませんよ」
代表して答えた1人の言葉に、残りの弟子たちもうんうんとうなずく。
「そう言ってくれると助かるが……稽古の邪魔をしたのは事実だ。この小僧に稽古をつけてやった後、順番にお前らにも稽古をつけてやろう」
デリックの言葉に、弟子たちから歓声が上がる。
しかし、そのやり取りを見ていたジョンは少し不服そうだった。
「剣神様、ちょっと俺のこと舐め過ぎじゃないか? 俺と戦った後この人たちと戦えると思ってるんだろ?」
「無論だ。小僧の実力はもうだいたいわかっているしな」
わざとらしく鼻で笑って見せて挑発するデリックに、ジョンは簡単に頭にきてしまう。
その様子を見ていた弟子たちは、相変わらず子供相手にも容赦なく大人げない師の姿に苦笑していた。
「懐かしいなあ、あの感じ」
「ああ、俺が最初に師匠に会った時もあんな感じだった」
「俺もだよ。いやー、あの頃は世間知らずのガキだったなあ」
「だよなあ。おっ、あのガキ、背後から仕掛けたぞ」
昔の自分たちそっくりのジョンの姿に、懐かしいものを感じながら弟子たちが話している間に、まんまと挑発に乗ったジョンは背後からデリックに切りかかっていた。
「なっ!? このじじいっ!」
「不意打ちか。本来なら責めるべきかもしれんが、まあいいだろう。続けていいぞ?」
完全に死角から攻撃を仕掛けたジョンの攻撃を、一瞥すらせずに剣で受け止めて弾き返したデリックにそんなことを言われ、ジョンはまた頭にきて正面から斬りかかる。
「ほう、その年で、流石は未来の剣の君といったところか」
鋭い斬撃を連続して繰り出すジョンに、デリックは感心した様子だ。
とはいえ、口ではジョンを褒めるデリックだが、いつの間にか剣をしまって手を後ろに組んでいた。
その体勢のままジョンの斬撃をかわし続けているのだ。
「くうぅ、見た目爺さんのくせになんて動きしやがるっ」
デリックに剣を蹴り上げられて倒れ込んだジョンは、素早く立ち上がると再びデリックにむけて剣を構える。
諦めないジョンに、デリックは微笑んだ。
「そうだ、お前の限界を見せてみろ」
デリックの言葉に、ジョンはニッと笑うと再び斬りかかるのだった。
剣神の道場に一歩踏み入れた瞬間、ジョンは思わずそう呟いていた。
王族の嗜みとして剣を習い始めてからというもの、その才覚を発揮しぐんぐんと実力をつけ
、すでに剣に多少の自信があったジョンだったが、今目の前にいる者たちは例外なくジョン以上の実力者だった。
「そういえば、王子様ってめちゃくちゃすごい剣士だったね」
かつてジョンと戦った際、ジョンの剣技にすべての攻撃をいなされたことをマヤは思い出す。
数多の魔物で次々に攻撃を仕掛けたマヤの攻撃を、ジョンはその剣技でことごとく防ぎきったのだ。
「そうでしたね。クロエ、今のジョンはどのくらいのレベルの剣士なんですか?」
「今のジョンちゃんですか? あの年の頃は、まだ剣を習い始めた頃でしたけど……たしかそこらの兵士よりは強かったはずですよ」
「それはすごいな」
素直に感心するウォーレンを、オリガがいたずらっぽく笑ってからかう。
「お兄ちゃんはもっとすごかったってカーサさんが言ってましたよ?」
「そうでもないさ。俺なんてよくいる子供の頃に神童と呼ばれただけの凡才だよ」
「そんな、こと、ない。お兄ちゃんは、すごい」
「ははは、ありがとうな、カーサ」
「うん」
キラキラした目でウォーレンを見上げるカーサに、ウォーレンはその頭をポンポンと撫でる。
「魔王会議の時に現れる扉とよく似た扉が現れた、と聞いてきてみればやはりマヤだったか」
「ふんっ!」
マヤは声が聞こえた瞬間には腰から下げていた日本刀のような細身の剣を抜いて後ろへと斬撃を放っていた。
「ほう、いい太刀筋だ」
「指先で受け止めながら言われても説得力ないんだけど?」
マヤはデリックに指先だけで受け止められた剣から力を抜くと、そのまま腰から下げているさやにしまった。
「気がついて斬りかかれただけで一流の剣士だと言えるだろう。それに、お前の本領は剣ではないのだ、これだけできれば十分だろうさ」
なんでマヤがこんな芸当を身に着けていたかといえば、ウォーレンの修行の付き合う形でデリックにしごかれたからだ。
デリックは一年間みっちり鍛えた弟子がしっかり剣の腕を維持していたことに満足そうだった。
「まあそうだけど、いつかは剣神さんにも剣だけで勝ちたいんだけどなあ」
「ははは、それは当面無理だろう。それができるようになるには、まずはそこの2人のように私に背後を取られても攻撃の意志がないことを読み取って動かずにいるくらいのことはできんとな?」
デリックが示した通り、ウォーレンとカーサはデリックの接近に気がついた上で、それがマヤを驚かせるためだけのものだと気配で察し、特に何もしていなかった。
「そんなの無理でしょ、ねえオリガ」
マヤは、マヤと同じくデリックの接近に気が付き防御魔法を発動していたオリガに同意を求める。
「ですよね。そもそもなんですが、どうして剣神様は私の探知魔法に引っかからないんですか?」
「さて、どうしてだろうな?」
「まあ、教えてくれませんよね……」
はぐらかされたオリガだったが、特に落ち込んだ様子でもなかった。
その答えは予想通りだったのだろう。
「してマヤ。どうして突然やってきたのだ? まさかまた修行でもつけてほしいのか?」
スッと目を細めたデリックに、マヤはぶんぶんと首をふる。
スパルタなどという言葉が生ぬるく感じる地獄の1年間をもう一度やりたいと思うほど、マヤは強さにストイックにはなれない。
「実はマルコスさんのことを教えてほしくてさ」
「マルコス殿のことをか?」
「うん、実は――」
と、ジョンの事情を説明しようとしたマヤを、当のジョンが遮ってくる。
「なあ! あんた剣神様だろ?」
「ん? ああ、そうだが。何だこの小僧は?」
「俺はジョン、ヘンダーソンの王子だ!」
「ヘンダーソンのジョン王子? かの王子はすでに成人していたはずだが……」
「実はそれに関係が――」
と、再び説明を始めたマヤだったが、再びジョンによってその説明は出鼻をくじかれる。
「剣神様! 俺と勝負してくれ!」
「ほう、私と戦いたいと」
「そうだ! 剣神様はめちゃくちゃ強いって城の皆が言ってたんだ。だからいつか一回戦ってみたいと思ってたんだ!」
「いいだろう。お前のような度胸のある小僧は嫌いではない」
デリックはついてくるように手で示すと、道場の真ん中へと歩いていく。
「ええっ!? ちょっと、剣神さん!」
マヤの抗議に振り返らずデリックはひらひらと手を振ると。
「この小僧も疲れれば静かになるだろう。なに、すぐ終わる」
「それはそうかもしれないけどさあ……」
呆れるマヤの肩に、ウォーレンがぽんと手を置いた。
「師はああいう人なのだ。諦めてくれ」
「いや、まあ知ってたけどさあ……」
突然デリックが現れたことに驚いた弟子たちは、修行の手を止めると壁の方に避けて真ん中のスペースを開けた。
「悪いな」
「いえいえ、師匠が直々に稽古をつけるところが見られるのです。誰も文句なんてありませんよ」
代表して答えた1人の言葉に、残りの弟子たちもうんうんとうなずく。
「そう言ってくれると助かるが……稽古の邪魔をしたのは事実だ。この小僧に稽古をつけてやった後、順番にお前らにも稽古をつけてやろう」
デリックの言葉に、弟子たちから歓声が上がる。
しかし、そのやり取りを見ていたジョンは少し不服そうだった。
「剣神様、ちょっと俺のこと舐め過ぎじゃないか? 俺と戦った後この人たちと戦えると思ってるんだろ?」
「無論だ。小僧の実力はもうだいたいわかっているしな」
わざとらしく鼻で笑って見せて挑発するデリックに、ジョンは簡単に頭にきてしまう。
その様子を見ていた弟子たちは、相変わらず子供相手にも容赦なく大人げない師の姿に苦笑していた。
「懐かしいなあ、あの感じ」
「ああ、俺が最初に師匠に会った時もあんな感じだった」
「俺もだよ。いやー、あの頃は世間知らずのガキだったなあ」
「だよなあ。おっ、あのガキ、背後から仕掛けたぞ」
昔の自分たちそっくりのジョンの姿に、懐かしいものを感じながら弟子たちが話している間に、まんまと挑発に乗ったジョンは背後からデリックに切りかかっていた。
「なっ!? このじじいっ!」
「不意打ちか。本来なら責めるべきかもしれんが、まあいいだろう。続けていいぞ?」
完全に死角から攻撃を仕掛けたジョンの攻撃を、一瞥すらせずに剣で受け止めて弾き返したデリックにそんなことを言われ、ジョンはまた頭にきて正面から斬りかかる。
「ほう、その年で、流石は未来の剣の君といったところか」
鋭い斬撃を連続して繰り出すジョンに、デリックは感心した様子だ。
とはいえ、口ではジョンを褒めるデリックだが、いつの間にか剣をしまって手を後ろに組んでいた。
その体勢のままジョンの斬撃をかわし続けているのだ。
「くうぅ、見た目爺さんのくせになんて動きしやがるっ」
デリックに剣を蹴り上げられて倒れ込んだジョンは、素早く立ち上がると再びデリックにむけて剣を構える。
諦めないジョンに、デリックは微笑んだ。
「そうだ、お前の限界を見せてみろ」
デリックの言葉に、ジョンはニッと笑うと再び斬りかかるのだった。
0
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
異世界に行けるようになったんだが自宅に令嬢を持ち帰ってしまった件
シュミ
ファンタジー
高二である天音 旬はある日、女神によって異世界と現実世界を行き来できるようになった。
旬が異世界から現実世界に帰る直前に転びそうな少女を助けた結果、旬の自宅にその少女を持ち帰ってしまった。その少女はリーシャ・ミリセントと名乗り、王子に婚約破棄されたと話し───!?
捨て子の僕が公爵家の跡取り⁉~喋る聖剣とモフモフに助けられて波乱の人生を生きてます~
伽羅
ファンタジー
物心がついた頃から孤児院で育った僕は高熱を出して寝込んだ後で自分が転生者だと思い出した。そして10歳の時に孤児院で火事に遭遇する。もう駄目だ! と思った時に助けてくれたのは、不思議な聖剣だった。その聖剣が言うにはどうやら僕は公爵家の跡取りらしい。孤児院を逃げ出した僕は聖剣とモフモフに助けられながら生家を目指す。
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる