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第2巻第2章 バニスターの宣戦布告
SAMAS結成
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「バニスターがうちに宣戦布告? それ本当なのエメリン?」
「ええ、ルーシェ様の配下が各地で集めて来た情報から、確実にバニスターはキサラギ亜人王国の宣戦布告したとのことです」
久しぶりに魔王ルーシェのところから戻ってきたエメリンの第一声に、マヤは驚かされていた。
「うーん、やっぱりこの前のあれかなあ」
「ファムランドに任せていた部隊がバニスターに偵察部隊を撃退した件ですか?」
「そうそう。あれが原因で宣戦布告されてるのかなって」
「それはないと思うぞ?」
マヤの発言を否定したのは、最近聞いていなかった青年の声だった。
「王子様じゃん! 久しぶり!」
「ああ、お前とは久しぶりだったな、マヤ」
「ジョン! マヤさんは仮にもキサラギ亜人王国の国王なのですよ! 呼び捨てとは何事です!」
「お言葉ですがお義母さま――」
「お義母さま?」
「失礼いたしました……しかし、お言葉ですがエメリン様、私とてヘンダーソン王国の時期国王です。マヤとは対等であると考えております」
「ぐっ…………そんなものは詭弁です」
「まあまあ、私が呼び捨てにしてほしいんだからエメリンさんもそんなに目くじらたてないでよ」
「そうだよお母さん、いくらジョンちゃんのことが気に入らないからって」
「マヤさんにクロエまで……! もういいですっ!」
エメリンは怒ってそっぽを向いてしまう。
いつもは冷静で理性的なのに怒ると子供っぽくなるのはどことなくオリガと似ていて、やはり2人は親子なのだなと実感する。
「それで、王子様、この前の一件で宣戦布告されたわけじゃないって思うのはどうして?」
「そこまで難しいことではないぞ? マヤならわかりそうなものだが…………なあマヤ、お前は軍を動かしたことはあるか?」
「軍? いやそんな経験ないけど……」
前の世界でのゲームの中を含めたって、マヤに軍を率いた経験などない。
「だろうな。細かいことは今度エメリン様に教えてもらうといいだろう。あの方はかつて天才軍師呼ばれた方だからな」
ジョン王子の言葉に、マヤは思わず未だそっぽを向いてぶつぶつ言っているエメリンの方を見た。
その姿だけ見ていると、子離れできない母親がすねているようにしか見えない。
「いや本当にエメリンさん何者なのさ……」
「大雑把に言うと、偵察部隊というのは影の存在なのだ。敵国で惨殺されようが事故で死のうが自国で粛清されようが、表沙汰になることはない」
「つまり、うちが撃退したからってそれがバニスター国内で公表されることはないってこと?」
「そういうことだ。それに、偵察部隊が撃退されたなどどいう情報で国民が戦争に向かうとは思えん」
「じゃあどうして宣戦布告したんだろう?」
「あの国は軍が支配する国だが、それを打倒しようという者はそれほどいない。それは軍が上手く国民の心をとらえているということだ。このあたりはクロエが詳しいはずだ。しばらくバニスターを偵察してもらっていたからな」
「そうなのクロエさん?」
「ええ、と言っても数年前のことですけど」
「バニスターはどうやって国民を操ってるの?」
「そうですね――」
クロエの説明によると、バニスター軍は、国民に与える情報を完全に掌握することで国民を操っているらしい。
加えて、軍に都合の良い思想になるように、娯楽のすべてを軍が提供しているそうだ。
要するに、第2次大戦期の日本やドイツのようなファシズムを現在進行系でやってるのがバニスターということなのだろう。
「じゃあ今回の一件も軍のよって何かがでっち上げられて宣戦布告されたってことか」
「おそらくそうだろうな」
ジョン王子はエメリンの様子をうかがう。
魔王ルーシェの情報網ならバニスターで実際に何が起きたかを把握していると、ジョン王子は思っているようだ。
「ねえエメリンさん、そろそろ機嫌直してよ」
「別に不機嫌なんかじゃありませんけど?」
口ではそう言っているがこっちを向いてくれないあたり、どう見ても不機嫌だった。
「仕方ないなあ、ねえ王子様、ちょっと」
マヤはジョン王子を手招きすると、メモに「今日はクロエさんだけエメリンさんの家に泊まらせて」と書いて、エメリンから見えないようにジョン王子に見せた。
「そんなことで解決するのか?」
「たぶんね。今日だけだからさ、我慢してくれない?」
「まあいいだろう」
マヤはそのままクロエと筆談で交渉を済ませる。
「ねえエメリンさん、今日はクロエさんがエメリンさんと二人っきりですごしたいって言ってるよ?」
「え? それは本当ですかクロエ?」
「うん、私も久しぶりにお母さんと2人でお話したい」
「まあ! そうと決まれば早くお家に――」
「っと、その前に、バニスターで何が起こったのかだけ教えてから行ってくれる?」
「そうでした、私ったら嬉しすぎて忘れていました。バニスターでは、マヤさんが魔物を操って、平和条約を結ぶために派遣したバニスター特使を殺して死体をバニスターに送り返した、ということになってるらしいですよ。それでは私はこれで!」
「ちょ、ちょっとお母さん!? 歩ける、私一人で歩けるからあああああ」
エメリンは恐ろしいほどの早口でまくし立てると、クロエをお姫様抱っこして走り去ってしまった。
「あははは……エメリンさん、クロエさんを王子様にとられてそうとう寂しかったんだね」
「お義母様には悪いことをしていたかもしれないな。これからはもう少しお義母様とクロエだけの時間を作るようにしよう」
「それにしても、まさか私が殺したことになってるとはね」
「こちらが生かして返した以上、殺したのはバニスター軍だろうな。相変わらず人を人とも思わん外道だなマノロ将軍は」
「やっぱりそういうことだよね。嫌だなあ、そんな国と戦争するの」
「好きで戦争をする君主は良い君主とは言えん。少なくとも民の事を考えるなら戦争などするべきではないのだからな」
「だよね。王子様とは気が合いそう」
「……私はクロエ一筋だぞ?」
「いやいやいや、気が合うとは思うけど、別に王子様のこと好きじゃないから安心して」
「そこまではっきり否定されると好きでもない相手でも多少は傷つくものだな」
「それはごめんだけど、クロエさんに恨まれたくないしね」
「それで、これからどうするのだ? バニスターは軍が支配している国だけあって、戦争は強いぞ?」
「うーん、どうしようかな? まあでも、いざとなれば私が手持ちの魔物全部強化して戦うよ」
ジョン王子は自分がマヤに奪われた魔物たちの事を思い出し苦笑する。
「確かにマヤの強化魔法があれば、私から奪った100匹程度の魔物でも、バニスター軍とある程度は戦えるかもしれんな」
「でしょ? それに精鋭部隊も順調に鍛えられていってるし」
「そういえば気になっていたのだが……」
「どうしたの?」
「この国の精鋭部隊に名前はないのか?」
「ああああああ! すっかり忘れてたよ!」
そういえばバニスターの偵察部隊を退けられたら候補生達を正式な隊員にして精鋭部隊に名前をつけようと思っていたのだが、今の今まですっかり忘れていた。
「そうだなあ、じゃあSAMASでどうかな」
スペシャルアサルトマジックアンドソードの英語の頭文字を取ってつけた名前だ。
「どうと言われてもわからんが……まあいいのではないか?」
「よーし、じゃあ早速ファムランド達に伝えて来るよ」
マヤはそう言うやいなや国王の屋敷を飛び出して行ってしまう。
「あいつ、これから戦争始まるってわかってるんだろうな……?」
後には、呆れ半分関心半分で苦笑するジョン王子だけが残されたのだった。
「ええ、ルーシェ様の配下が各地で集めて来た情報から、確実にバニスターはキサラギ亜人王国の宣戦布告したとのことです」
久しぶりに魔王ルーシェのところから戻ってきたエメリンの第一声に、マヤは驚かされていた。
「うーん、やっぱりこの前のあれかなあ」
「ファムランドに任せていた部隊がバニスターに偵察部隊を撃退した件ですか?」
「そうそう。あれが原因で宣戦布告されてるのかなって」
「それはないと思うぞ?」
マヤの発言を否定したのは、最近聞いていなかった青年の声だった。
「王子様じゃん! 久しぶり!」
「ああ、お前とは久しぶりだったな、マヤ」
「ジョン! マヤさんは仮にもキサラギ亜人王国の国王なのですよ! 呼び捨てとは何事です!」
「お言葉ですがお義母さま――」
「お義母さま?」
「失礼いたしました……しかし、お言葉ですがエメリン様、私とてヘンダーソン王国の時期国王です。マヤとは対等であると考えております」
「ぐっ…………そんなものは詭弁です」
「まあまあ、私が呼び捨てにしてほしいんだからエメリンさんもそんなに目くじらたてないでよ」
「そうだよお母さん、いくらジョンちゃんのことが気に入らないからって」
「マヤさんにクロエまで……! もういいですっ!」
エメリンは怒ってそっぽを向いてしまう。
いつもは冷静で理性的なのに怒ると子供っぽくなるのはどことなくオリガと似ていて、やはり2人は親子なのだなと実感する。
「それで、王子様、この前の一件で宣戦布告されたわけじゃないって思うのはどうして?」
「そこまで難しいことではないぞ? マヤならわかりそうなものだが…………なあマヤ、お前は軍を動かしたことはあるか?」
「軍? いやそんな経験ないけど……」
前の世界でのゲームの中を含めたって、マヤに軍を率いた経験などない。
「だろうな。細かいことは今度エメリン様に教えてもらうといいだろう。あの方はかつて天才軍師呼ばれた方だからな」
ジョン王子の言葉に、マヤは思わず未だそっぽを向いてぶつぶつ言っているエメリンの方を見た。
その姿だけ見ていると、子離れできない母親がすねているようにしか見えない。
「いや本当にエメリンさん何者なのさ……」
「大雑把に言うと、偵察部隊というのは影の存在なのだ。敵国で惨殺されようが事故で死のうが自国で粛清されようが、表沙汰になることはない」
「つまり、うちが撃退したからってそれがバニスター国内で公表されることはないってこと?」
「そういうことだ。それに、偵察部隊が撃退されたなどどいう情報で国民が戦争に向かうとは思えん」
「じゃあどうして宣戦布告したんだろう?」
「あの国は軍が支配する国だが、それを打倒しようという者はそれほどいない。それは軍が上手く国民の心をとらえているということだ。このあたりはクロエが詳しいはずだ。しばらくバニスターを偵察してもらっていたからな」
「そうなのクロエさん?」
「ええ、と言っても数年前のことですけど」
「バニスターはどうやって国民を操ってるの?」
「そうですね――」
クロエの説明によると、バニスター軍は、国民に与える情報を完全に掌握することで国民を操っているらしい。
加えて、軍に都合の良い思想になるように、娯楽のすべてを軍が提供しているそうだ。
要するに、第2次大戦期の日本やドイツのようなファシズムを現在進行系でやってるのがバニスターということなのだろう。
「じゃあ今回の一件も軍のよって何かがでっち上げられて宣戦布告されたってことか」
「おそらくそうだろうな」
ジョン王子はエメリンの様子をうかがう。
魔王ルーシェの情報網ならバニスターで実際に何が起きたかを把握していると、ジョン王子は思っているようだ。
「ねえエメリンさん、そろそろ機嫌直してよ」
「別に不機嫌なんかじゃありませんけど?」
口ではそう言っているがこっちを向いてくれないあたり、どう見ても不機嫌だった。
「仕方ないなあ、ねえ王子様、ちょっと」
マヤはジョン王子を手招きすると、メモに「今日はクロエさんだけエメリンさんの家に泊まらせて」と書いて、エメリンから見えないようにジョン王子に見せた。
「そんなことで解決するのか?」
「たぶんね。今日だけだからさ、我慢してくれない?」
「まあいいだろう」
マヤはそのままクロエと筆談で交渉を済ませる。
「ねえエメリンさん、今日はクロエさんがエメリンさんと二人っきりですごしたいって言ってるよ?」
「え? それは本当ですかクロエ?」
「うん、私も久しぶりにお母さんと2人でお話したい」
「まあ! そうと決まれば早くお家に――」
「っと、その前に、バニスターで何が起こったのかだけ教えてから行ってくれる?」
「そうでした、私ったら嬉しすぎて忘れていました。バニスターでは、マヤさんが魔物を操って、平和条約を結ぶために派遣したバニスター特使を殺して死体をバニスターに送り返した、ということになってるらしいですよ。それでは私はこれで!」
「ちょ、ちょっとお母さん!? 歩ける、私一人で歩けるからあああああ」
エメリンは恐ろしいほどの早口でまくし立てると、クロエをお姫様抱っこして走り去ってしまった。
「あははは……エメリンさん、クロエさんを王子様にとられてそうとう寂しかったんだね」
「お義母様には悪いことをしていたかもしれないな。これからはもう少しお義母様とクロエだけの時間を作るようにしよう」
「それにしても、まさか私が殺したことになってるとはね」
「こちらが生かして返した以上、殺したのはバニスター軍だろうな。相変わらず人を人とも思わん外道だなマノロ将軍は」
「やっぱりそういうことだよね。嫌だなあ、そんな国と戦争するの」
「好きで戦争をする君主は良い君主とは言えん。少なくとも民の事を考えるなら戦争などするべきではないのだからな」
「だよね。王子様とは気が合いそう」
「……私はクロエ一筋だぞ?」
「いやいやいや、気が合うとは思うけど、別に王子様のこと好きじゃないから安心して」
「そこまではっきり否定されると好きでもない相手でも多少は傷つくものだな」
「それはごめんだけど、クロエさんに恨まれたくないしね」
「それで、これからどうするのだ? バニスターは軍が支配している国だけあって、戦争は強いぞ?」
「うーん、どうしようかな? まあでも、いざとなれば私が手持ちの魔物全部強化して戦うよ」
ジョン王子は自分がマヤに奪われた魔物たちの事を思い出し苦笑する。
「確かにマヤの強化魔法があれば、私から奪った100匹程度の魔物でも、バニスター軍とある程度は戦えるかもしれんな」
「でしょ? それに精鋭部隊も順調に鍛えられていってるし」
「そういえば気になっていたのだが……」
「どうしたの?」
「この国の精鋭部隊に名前はないのか?」
「ああああああ! すっかり忘れてたよ!」
そういえばバニスターの偵察部隊を退けられたら候補生達を正式な隊員にして精鋭部隊に名前をつけようと思っていたのだが、今の今まですっかり忘れていた。
「そうだなあ、じゃあSAMASでどうかな」
スペシャルアサルトマジックアンドソードの英語の頭文字を取ってつけた名前だ。
「どうと言われてもわからんが……まあいいのではないか?」
「よーし、じゃあ早速ファムランド達に伝えて来るよ」
マヤはそう言うやいなや国王の屋敷を飛び出して行ってしまう。
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