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第1巻第3章 ハーフエルフを探せ
魔人
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「んんっ……あれ? ここは……」
「やっと目が覚めましたか」
「あ、おはようオリガ」
「はい、おはようございます」
「で、ここはどこなの?」
やっと意識がはっきりしてきたマヤは体を起こして部屋の中をぐるりと見渡す。
「ここは私の実家の客間です。1日だけですが泊まったじゃないですか」
「ああ、あの部屋ね」
オリガに言われてよく見てみると、オリガの故郷に到着し、翌日オークの村に出発するまでの1泊だけマヤたちが過ごした部屋だった。
「それにしてもびっくりしましたよ。突然飛び出して行ったと思ったら、村長を気絶させちゃうし、そのままマヤさんも倒れてそのまま寝ちゃうし」
「ははは、ごめんごめん。なんというか、説明してる時間もなかったしさ」
それに「なんとなく魔力が見える気がするから、多分なんとかできると思うから任せて」などと言ってもオリガもマッシュも信じてくれなかっただろう。
「そういえばマッシュは?」
「マッシュさんなら拘束されている村長と一緒です。色々と問い詰めているようですよ?」
「やりすぎてないといいけどね……」
マッシュは基本的に優しく理性的なうさぎだが、家族が絡むとその限りではない。
家族の安否がかかっている時のマッシュは、後先考えずに突撃してしまうくらいにはまわりが見えなくなるので、敵とはいえ村長の安否が少し心配だった。
「よいしょ、っと。それじゃあ私もマッシュのところに行こうかな。オリガ、案内してくれる?」
「わかりました。こっちです」
マヤはベッドから降りて立ち上がり、ドアに向かうオリガについていく。
客間を出て長い廊下を進み、何度か階段を下った地下室に村長は拘束されているようだ。
「も、もう勘弁してくれ……っ! ぐはっ……し……」
「黙れ! いい加減に教えろというのだ!」
「がはっ!……」
「マッシュ? やりすぎてないよね?」
「なんだマヤ、目が覚めたのか」
「さっきね。それでマッシュは何してるの?」
「見ればわかるだろう、尋問だ」
「いやいや、どう見ても拷問じゃん。村長ボロ雑巾みたいになってるよ?」
マヤは地面にうずくまって動かない村長を見てため息をつくと、オリガに頼んで村長を回復してもらった。
「助かった……死ぬかと思った……」
「殺すものか。私が知りたい情報を手に入れるまでは、死にたくても殺してやらん」
「ひいいぃっ」
「それくらいにしときなって」
「しかしだな……」
「それだけやって何も言わないなら、ハーフエルフがどこにいるかは知らないってことなんじゃない?」
今の村長は完全にマッシュにおびえてしまっており、見るからに心が折れている。
心が折れていないなら隠しているということもあるだろうが、この様子では本当に知らないと考えるほうが妥当だろ。
もちろんマッシュに怯えている態度すら演技の可能性があるが、もしそうならマヤたちの力では村長に口を割らせることはできないだろうからどちらにせよ同じことだ。
「それより、私は村長のそれについて教えてほしいな」
「村長の魔石ですか? そういえば私も気になっていました」
「ねえ村長、村長はダークエルフだったの? それとも誰かにダークエルフにしてもらったの?」
「ダークエルフにしてもらったってどういうことですか?」
「いや、仮説に過ぎないんだけどね? ダークエルフって魔石を体のどこかに持って生まれてくるわけじゃない? ってことは普通に考えればそれは取り外したりできないと思うんだよね。でも」
「村長は取り外してましたね。確か懐から魔石を取り出して」
「そう、それを自分の胸に突き刺した。だから生まれつきのダークエルフでそれを隠してたんじゃなくて、ある時誰かにダークエルフにしてもらったのかなって。ね? どうかな村長さん?」
マヤとオリガのやり取りを黙って聞いていた村長は、マヤに水を向けられて苦々しげに話し始める。
「ただの馬鹿な小娘かと思ったが、なかなか鋭いやつだ」
「そりゃどうも」
「お前の予想通り、私は後天的なダークエルフだ。人間場合は魔石と融合すると魔人になるらしいが、私はエルフなのでな、ダークエルフになったのだ」
「やっぱりそうなんだ。で、それは誰にやってもらったの?」
「…………」
「そうか、言えないのかあ。マッシュ、やっぱり拷問続けちゃっていいよ。また死にそうになったらオリガに治して貰えば―――」
「わかった話す、話すからもう勘弁してくれ!」
「なーんだ、案外簡単に折れたね」
「仕方ないだろう、私だって命は惜しい」
「そう、まあそういう人だろうとは思ってたけどね。で、誰にやってもらったの」
「魔王だ」
「魔王? そんな人がいるの?」
マヤはマッシュを振り返り首を傾げる。
「お前には話したことがなかったかもしれんが、こいつの言うとおり魔王は存在している。何人いるかは諸説あるが、広く知られているだけでも5人はいる」
「なるほど。じゃあ魔王だけじゃ誰かわからないじゃん? ねえ村長さん、何ていう魔王にダークエルフにしてもらったの?」
「それは……」
「それは?」
「…………魔王ベルフェ、ぐっ、ぐがあぁぁぁあああっ!」
村長が魔王の名前を言いかけたとき、突然村長が自らの首を締め始めた。
「えっ、えっ? なに、何やってんの村長」
マヤが狼狽えていると、なにか思い当たることがあるのか、オリガがマヤとマッシュの周りに防御魔法を展開すると、村長に駆け寄ってその腕を引き剥がしにかかる。
数分後、ようやくオリガが村長の腕を引き剥がしたが、その時にはもう村長は息絶えていた。
「えーっと、何だったの今の?」
「おそらく、条件発動式の魔法でしょう。村長が魔王のことを話しそうになったら自動的に自害するように村長自身か、村長の魔石かそのどちらかに魔法は付与されていたのでしょうね」
「用心深いんだね、そのベルフェなにがしって魔王は」
「そうですね。でも、エルフの魔力を少し甘く見ていたようです。本当は魔王のことを少しでも話した時点で自害するはずだったんでしょう。でも、村長は魔王ベルフェ、までは言えてしまった。そこまでいけばもう誰かわかります」
「そうなの?」
「オリガの言うとおりだ。おそらく村長をダークエルフにしたのは魔王ベルフェゴールだろう」
「魔王ベルフェゴール」
「そうだ。どうやら、エルフを操ってなにかするつもりだったようだな」
「何をするつもりなんだろうね?」
「それはわからん。が、ろくでもないことなのは確かだろうな」
「なんというか、そうなってくるといくら悪人とはいえ、村長もちょっとかわいそうかも」
「自業自得だ。それに、村長はエルフだしな。いかに魔王と呼ばれる者だとしても、エルフに魔法をかけてダークエルフにするなど、そう簡単にできるとは思えん。おそらく村長の合意のもと行ったのだろう」
「うーん、だとしてもなあ……そうだ!」
マヤはなにか思いついたのか、村長の遺体に向かって手を向けると、
「強化!!」
強化魔法を最大の威力で放った。
「何をするつもりだ?」
「まあ見ててって」
マヤの強化魔法が生み出す光の粒子が、村長の体にどんどんと溶けていき、それと同時に村長の傷も治っていく。
最終的にシロちゃんたちの魔石同様に、村長の胸の魔石も黒から白銀に変わり、光が収まったときには村長は穏やか呼吸で眠っていた。
「信じられん……」
「確かに死んでたはずですが……」
マヤは強化魔法で村長を生き返らせてしまったのだった。
「やっと目が覚めましたか」
「あ、おはようオリガ」
「はい、おはようございます」
「で、ここはどこなの?」
やっと意識がはっきりしてきたマヤは体を起こして部屋の中をぐるりと見渡す。
「ここは私の実家の客間です。1日だけですが泊まったじゃないですか」
「ああ、あの部屋ね」
オリガに言われてよく見てみると、オリガの故郷に到着し、翌日オークの村に出発するまでの1泊だけマヤたちが過ごした部屋だった。
「それにしてもびっくりしましたよ。突然飛び出して行ったと思ったら、村長を気絶させちゃうし、そのままマヤさんも倒れてそのまま寝ちゃうし」
「ははは、ごめんごめん。なんというか、説明してる時間もなかったしさ」
それに「なんとなく魔力が見える気がするから、多分なんとかできると思うから任せて」などと言ってもオリガもマッシュも信じてくれなかっただろう。
「そういえばマッシュは?」
「マッシュさんなら拘束されている村長と一緒です。色々と問い詰めているようですよ?」
「やりすぎてないといいけどね……」
マッシュは基本的に優しく理性的なうさぎだが、家族が絡むとその限りではない。
家族の安否がかかっている時のマッシュは、後先考えずに突撃してしまうくらいにはまわりが見えなくなるので、敵とはいえ村長の安否が少し心配だった。
「よいしょ、っと。それじゃあ私もマッシュのところに行こうかな。オリガ、案内してくれる?」
「わかりました。こっちです」
マヤはベッドから降りて立ち上がり、ドアに向かうオリガについていく。
客間を出て長い廊下を進み、何度か階段を下った地下室に村長は拘束されているようだ。
「も、もう勘弁してくれ……っ! ぐはっ……し……」
「黙れ! いい加減に教えろというのだ!」
「がはっ!……」
「マッシュ? やりすぎてないよね?」
「なんだマヤ、目が覚めたのか」
「さっきね。それでマッシュは何してるの?」
「見ればわかるだろう、尋問だ」
「いやいや、どう見ても拷問じゃん。村長ボロ雑巾みたいになってるよ?」
マヤは地面にうずくまって動かない村長を見てため息をつくと、オリガに頼んで村長を回復してもらった。
「助かった……死ぬかと思った……」
「殺すものか。私が知りたい情報を手に入れるまでは、死にたくても殺してやらん」
「ひいいぃっ」
「それくらいにしときなって」
「しかしだな……」
「それだけやって何も言わないなら、ハーフエルフがどこにいるかは知らないってことなんじゃない?」
今の村長は完全にマッシュにおびえてしまっており、見るからに心が折れている。
心が折れていないなら隠しているということもあるだろうが、この様子では本当に知らないと考えるほうが妥当だろ。
もちろんマッシュに怯えている態度すら演技の可能性があるが、もしそうならマヤたちの力では村長に口を割らせることはできないだろうからどちらにせよ同じことだ。
「それより、私は村長のそれについて教えてほしいな」
「村長の魔石ですか? そういえば私も気になっていました」
「ねえ村長、村長はダークエルフだったの? それとも誰かにダークエルフにしてもらったの?」
「ダークエルフにしてもらったってどういうことですか?」
「いや、仮説に過ぎないんだけどね? ダークエルフって魔石を体のどこかに持って生まれてくるわけじゃない? ってことは普通に考えればそれは取り外したりできないと思うんだよね。でも」
「村長は取り外してましたね。確か懐から魔石を取り出して」
「そう、それを自分の胸に突き刺した。だから生まれつきのダークエルフでそれを隠してたんじゃなくて、ある時誰かにダークエルフにしてもらったのかなって。ね? どうかな村長さん?」
マヤとオリガのやり取りを黙って聞いていた村長は、マヤに水を向けられて苦々しげに話し始める。
「ただの馬鹿な小娘かと思ったが、なかなか鋭いやつだ」
「そりゃどうも」
「お前の予想通り、私は後天的なダークエルフだ。人間場合は魔石と融合すると魔人になるらしいが、私はエルフなのでな、ダークエルフになったのだ」
「やっぱりそうなんだ。で、それは誰にやってもらったの?」
「…………」
「そうか、言えないのかあ。マッシュ、やっぱり拷問続けちゃっていいよ。また死にそうになったらオリガに治して貰えば―――」
「わかった話す、話すからもう勘弁してくれ!」
「なーんだ、案外簡単に折れたね」
「仕方ないだろう、私だって命は惜しい」
「そう、まあそういう人だろうとは思ってたけどね。で、誰にやってもらったの」
「魔王だ」
「魔王? そんな人がいるの?」
マヤはマッシュを振り返り首を傾げる。
「お前には話したことがなかったかもしれんが、こいつの言うとおり魔王は存在している。何人いるかは諸説あるが、広く知られているだけでも5人はいる」
「なるほど。じゃあ魔王だけじゃ誰かわからないじゃん? ねえ村長さん、何ていう魔王にダークエルフにしてもらったの?」
「それは……」
「それは?」
「…………魔王ベルフェ、ぐっ、ぐがあぁぁぁあああっ!」
村長が魔王の名前を言いかけたとき、突然村長が自らの首を締め始めた。
「えっ、えっ? なに、何やってんの村長」
マヤが狼狽えていると、なにか思い当たることがあるのか、オリガがマヤとマッシュの周りに防御魔法を展開すると、村長に駆け寄ってその腕を引き剥がしにかかる。
数分後、ようやくオリガが村長の腕を引き剥がしたが、その時にはもう村長は息絶えていた。
「えーっと、何だったの今の?」
「おそらく、条件発動式の魔法でしょう。村長が魔王のことを話しそうになったら自動的に自害するように村長自身か、村長の魔石かそのどちらかに魔法は付与されていたのでしょうね」
「用心深いんだね、そのベルフェなにがしって魔王は」
「そうですね。でも、エルフの魔力を少し甘く見ていたようです。本当は魔王のことを少しでも話した時点で自害するはずだったんでしょう。でも、村長は魔王ベルフェ、までは言えてしまった。そこまでいけばもう誰かわかります」
「そうなの?」
「オリガの言うとおりだ。おそらく村長をダークエルフにしたのは魔王ベルフェゴールだろう」
「魔王ベルフェゴール」
「そうだ。どうやら、エルフを操ってなにかするつもりだったようだな」
「何をするつもりなんだろうね?」
「それはわからん。が、ろくでもないことなのは確かだろうな」
「なんというか、そうなってくるといくら悪人とはいえ、村長もちょっとかわいそうかも」
「自業自得だ。それに、村長はエルフだしな。いかに魔王と呼ばれる者だとしても、エルフに魔法をかけてダークエルフにするなど、そう簡単にできるとは思えん。おそらく村長の合意のもと行ったのだろう」
「うーん、だとしてもなあ……そうだ!」
マヤはなにか思いついたのか、村長の遺体に向かって手を向けると、
「強化!!」
強化魔法を最大の威力で放った。
「何をするつもりだ?」
「まあ見ててって」
マヤの強化魔法が生み出す光の粒子が、村長の体にどんどんと溶けていき、それと同時に村長の傷も治っていく。
最終的にシロちゃんたちの魔石同様に、村長の胸の魔石も黒から白銀に変わり、光が収まったときには村長は穏やか呼吸で眠っていた。
「信じられん……」
「確かに死んでたはずですが……」
マヤは強化魔法で村長を生き返らせてしまったのだった。
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