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俺の声じゃダメ?
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あぁ、素直に言えてればどんなに
良かっただろ。
ずっと、言わないつもりでいたから
突然、文化祭に来てくれた真幸の姿を見て俺はセリフがぶっ飛びそうだった。
演劇の世界を最初に見せてくれたのは真幸で。俺も、真幸みたいになりたくて飛び込んだ世界。
だから、いつかは一緒に同じ舞台に立てれれば、とかなんとか
一途に想い続けた相手と暮らして
早、1年。
生活にそれほど大きな変化はなく。
相変わらずの忙しい日々をお互いに送りながら、今日も平穏に1日が過ぎていく。
変わった事は、きっと…あるとしたら夜、かな。
真幸の腕の中で眠っていたら
ゆっくりとキスを額にされて
気が付いた。あとちょっとで、ゆめの入り口に立つところだった。
「まさきぃ…寝ないの?」
『…もう少しだけ千紘とうとうとしてたいけど、ムリ。』
「えぇぇ、ねむたいよ…ねようよ、真幸」
いつの間に!?と思う早さで
パジャマのボタンが外されて
胸元に、真幸が唇を寄せた。
『天乃屋星明って、知ってる?』
真幸の言葉に、ドキッとして
「だれ?それ…」
『最近、現れた声の世界で話題の人。』
「…へぇ?真幸、なんだよ…珍しく気になるの?」
一気に眠気が覚めた。
実は今、真幸には内緒でとある
プロジェクトが、進められていた。
俺とは別名義での活動を始める事となり、始めに歌とラジオで
活動し始めたのだが、まさかもう
真幸の耳にまで届いているなんて
やっぱりSNSの力は大きい。
もちろん、俺の姿は見せないで
天乃屋星明としてのイラストを
描いてもらって、キャラとしての
人格を与えられていた。
そしてこのプロジェクトは、最終目標が、真幸と自然に共演する事なのだ。
だから、バレてはいけない。
絶対に…でも、俺はなんとなく自信がないと言うのか、いつかバレないかとヒヤヒヤしていた所なのだ。
『星明くんと、千紘の声が俺は似てる気がするんだよね。気のせいかなぁ?そのせいで、近頃は星明くん推しになってしまったんだよ。』
俺に勝手ないたずらをしながら、
この真幸のおバカさんは
別人格のもう1人の俺にハマった
事を報告してくるなんて、
愛が深過ぎやしない?
「馬鹿みたい、でも、声優さんが、推してくれるんだから、やっぱり…上手なの?俺に似てるって、どんなとこが…」
『教えない…。千紘がもーっとヤキモチ焼くまで教えない。』
「聞いた方が、ヤキモチ焼くのに…」
まんまと俺の掌の上で転がされてるのに分かってない真幸が
なんだかとても可愛く思えて。
『千紘の鳴き声が、星明くんの声に思えてくるなんて、いけない事だよね。』
どうだろう?でも、正解なんだよね。と、思いながら俺は真幸にキスをしてみせた。
晒された胸に、何度もキスの雨が降る。感覚を確認するみたいで、くすぐったくって、もどかしくて
焦れったい、
気づいて欲しくて、やっぱりイヤで
心は揺れていた。
「まさき…好きなの?その子のこと」
『声は、好きだよ。だって、千紘と似てるから』
「俺の声じゃダメ?」
『まさか、千紘の声が1番に決まってる。ほら、たくさん鳴いて?』
パジャマのズボンの上から、
性器に触れられて
「ん…っ、」
『声、我慢しないで…千紘』
「だって、まさきの…焦れったいもん」
指先でなぞったり、くすぐる様な動きに弄ばれながら、すっかり真幸のペースに持ち込まれてしまう。
お尻を真幸の指で慣らされる恥ずかしさは、今でも消えなくて
顔が熱くて、真幸と目を合わせるだけで気まずい。
自分にだけ、きっとこんな事をしてくれる真幸なんだろうとは思いながら、羞恥心の中に少しだけ
優越感が混じりだす。
猛った真幸の性器を、受け止めながら目にはいつも涙が溜まる。
感情からでは無い、生理的な涙が
出てしまう。
真幸は最初の頃は俺が泣くたびに
罪悪感に苛まれていたみたいだけど、今ではもっと泣かせたいとすら
思うらしくて、
俺はベッドで真幸に、押し潰されそうになりながら何度も
気持ち良さの先に果てそうになる。
『星明くん、ラジオ可愛いよね~千紘は聞いてないの?』
「聞かないね。」
『あ、でもなんか今日は声が少し掠れ気味だった気がする。大丈夫かなぁ?』
それは、昨夜たくさん真幸に
追い詰められてしまったからだとは
言えずにいた。
「……」
『あれ?そういえば、今日は千紘もマスクしてるし…ノド調子悪い?』
プロジェクトは半年間。
まだまだ先は長い。
能天気な真幸にバレずに
共演できるその日まで、
俺は今日も真幸を上手く誤魔化し
続けなければいけないのだ。
良かっただろ。
ずっと、言わないつもりでいたから
突然、文化祭に来てくれた真幸の姿を見て俺はセリフがぶっ飛びそうだった。
演劇の世界を最初に見せてくれたのは真幸で。俺も、真幸みたいになりたくて飛び込んだ世界。
だから、いつかは一緒に同じ舞台に立てれれば、とかなんとか
一途に想い続けた相手と暮らして
早、1年。
生活にそれほど大きな変化はなく。
相変わらずの忙しい日々をお互いに送りながら、今日も平穏に1日が過ぎていく。
変わった事は、きっと…あるとしたら夜、かな。
真幸の腕の中で眠っていたら
ゆっくりとキスを額にされて
気が付いた。あとちょっとで、ゆめの入り口に立つところだった。
「まさきぃ…寝ないの?」
『…もう少しだけ千紘とうとうとしてたいけど、ムリ。』
「えぇぇ、ねむたいよ…ねようよ、真幸」
いつの間に!?と思う早さで
パジャマのボタンが外されて
胸元に、真幸が唇を寄せた。
『天乃屋星明って、知ってる?』
真幸の言葉に、ドキッとして
「だれ?それ…」
『最近、現れた声の世界で話題の人。』
「…へぇ?真幸、なんだよ…珍しく気になるの?」
一気に眠気が覚めた。
実は今、真幸には内緒でとある
プロジェクトが、進められていた。
俺とは別名義での活動を始める事となり、始めに歌とラジオで
活動し始めたのだが、まさかもう
真幸の耳にまで届いているなんて
やっぱりSNSの力は大きい。
もちろん、俺の姿は見せないで
天乃屋星明としてのイラストを
描いてもらって、キャラとしての
人格を与えられていた。
そしてこのプロジェクトは、最終目標が、真幸と自然に共演する事なのだ。
だから、バレてはいけない。
絶対に…でも、俺はなんとなく自信がないと言うのか、いつかバレないかとヒヤヒヤしていた所なのだ。
『星明くんと、千紘の声が俺は似てる気がするんだよね。気のせいかなぁ?そのせいで、近頃は星明くん推しになってしまったんだよ。』
俺に勝手ないたずらをしながら、
この真幸のおバカさんは
別人格のもう1人の俺にハマった
事を報告してくるなんて、
愛が深過ぎやしない?
「馬鹿みたい、でも、声優さんが、推してくれるんだから、やっぱり…上手なの?俺に似てるって、どんなとこが…」
『教えない…。千紘がもーっとヤキモチ焼くまで教えない。』
「聞いた方が、ヤキモチ焼くのに…」
まんまと俺の掌の上で転がされてるのに分かってない真幸が
なんだかとても可愛く思えて。
『千紘の鳴き声が、星明くんの声に思えてくるなんて、いけない事だよね。』
どうだろう?でも、正解なんだよね。と、思いながら俺は真幸にキスをしてみせた。
晒された胸に、何度もキスの雨が降る。感覚を確認するみたいで、くすぐったくって、もどかしくて
焦れったい、
気づいて欲しくて、やっぱりイヤで
心は揺れていた。
「まさき…好きなの?その子のこと」
『声は、好きだよ。だって、千紘と似てるから』
「俺の声じゃダメ?」
『まさか、千紘の声が1番に決まってる。ほら、たくさん鳴いて?』
パジャマのズボンの上から、
性器に触れられて
「ん…っ、」
『声、我慢しないで…千紘』
「だって、まさきの…焦れったいもん」
指先でなぞったり、くすぐる様な動きに弄ばれながら、すっかり真幸のペースに持ち込まれてしまう。
お尻を真幸の指で慣らされる恥ずかしさは、今でも消えなくて
顔が熱くて、真幸と目を合わせるだけで気まずい。
自分にだけ、きっとこんな事をしてくれる真幸なんだろうとは思いながら、羞恥心の中に少しだけ
優越感が混じりだす。
猛った真幸の性器を、受け止めながら目にはいつも涙が溜まる。
感情からでは無い、生理的な涙が
出てしまう。
真幸は最初の頃は俺が泣くたびに
罪悪感に苛まれていたみたいだけど、今ではもっと泣かせたいとすら
思うらしくて、
俺はベッドで真幸に、押し潰されそうになりながら何度も
気持ち良さの先に果てそうになる。
『星明くん、ラジオ可愛いよね~千紘は聞いてないの?』
「聞かないね。」
『あ、でもなんか今日は声が少し掠れ気味だった気がする。大丈夫かなぁ?』
それは、昨夜たくさん真幸に
追い詰められてしまったからだとは
言えずにいた。
「……」
『あれ?そういえば、今日は千紘もマスクしてるし…ノド調子悪い?』
プロジェクトは半年間。
まだまだ先は長い。
能天気な真幸にバレずに
共演できるその日まで、
俺は今日も真幸を上手く誤魔化し
続けなければいけないのだ。
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