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ずっと、待ってた。

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『真幸、今日は…日頃の労をねぎらってあげる。』
朝からオフが重なると、時々千紘がこんな事を言ってくる。
「今日はどんな事してくれるんだ?俺は、千紘に何すればいいかな…?」
朝食が終わって、窓を開けたリビングにはわずかに冷たい風が流れて来る。
まだ、部屋着のままの千紘はポーチをシェルフから持って来て
ソファの前のローテーブルに、広げてみせた。

「爪のケア…か」
『俺には、何にもしなくて大丈夫。ここで何かしてもらうと意味が無くなっちゃうでしょ。』
「あんまり、した事ないけど。痛くないのかソレ。」
うーん、と千紘は考え
『大丈夫。そこまで残念だけど本格的には出来ないから。ヤスリかけたり、ハンドマッサージ
したり、ネイルオイルするくらいだよ。もう、夏も終わって秋口になると一気に乾燥し始めるのが
この、指先とかからじゃない?』
こまごまとした道具を並べて、ソファの間に座った。

こういう所にも気を使う所が、モデルらしいと思う。
自分の持っている物にプラスして、決してあぐらをかくタイプでは無いのが千紘だった。
『今の人たちって、毎日何かしらの画面触ってる事も多いし、爪の先が画面の先の
熱によって、意外と乾燥するみたいなんだよね。タッチしたり、スワイプするのも
小さな摩擦が起きるでしょ?…ん、まずは手を見せて、真幸。』
言われるままに千紘の方へと、手を差し出すと

『ぁ、結構綺麗な爪してるんだね。女爪かと思ったけど…少しだけ深爪してるかな。ヘッドの白い部分が
あんまり無いから、ここは、2ミリくらい残しておくといいよ。うん、結構綺麗だね。爪の表面も
ガタついてなくて、滑らかだし。逆剥けも…無い。』
こんなにも、間近で千紘に手を触られる事も無かったから、
なんだか不思議な気持ちで千紘の一挙一動を見つめていた。

長い爪ヤスリを取り出して、丁寧に力を掛けている様子もなく滑るように
爪の先を削って整えていく。
千紘は。おそらく気が付いていないんだろうが、とても楽しそうにケアをしている。
自分の事以外にも、人の為にこんな表情で何かを出来るのだから。
心地いい千紘の手の温度が、よく伝わってくる。
ハンドクリームのチューブを開けて、手の甲に指先大ほどを出すと
手、全体に塗り広げられていく。
『良い匂いだよね、俺のお気に入りのハンドクリーム。ベルガモット…。血行が良くなってきたら指先が
あったかくなるから。後は最後に、ネイルオイルを馴染ませておしまい。』

ふわりと広がる、ベルガモットの香りは少し甘酸っぱい。
俺が時々感じる千紘からの花の匂いとかは、こういったケアをしている
ところから来るのだろう。
「さっきとは、手の色も全然違う。こんなにも変わるんだなぁ。」
『ハンドクリームで労るのは、今すぐにでもできるから一番簡単でしょ?俺も、まだまだだけど
これからの時期は、荒れる季節だし。お互い、もしかしたら爪の先まで見られる事も…あるかもだから。』
さすがは、千紘。無自覚の美意識の高さ。
「でも、どうして…俺の爪なんかを気にしたんだ?」
『…特に、深い意味はないけど。』
「へぇ~…現役モデルさんに手入れをしてもらって、俺は千紘に何をしてあげたらいいのかな」

『それ、言わないと…駄目?』
テーブルの上のネイル道具を片しながら、千紘が頬を赤くして視線をさ迷わせている。
「まさか。でも、こんな風に千紘に労ってもらえるのが嬉しい。ありがとう。」
千紘は、俺の言葉に安心したのか穏やかに笑顔を見せた。
『磨けば、もっと綺麗に光るんだったら…俺ならやっぱりそのままじゃ勿体ないって思うから。
そのままでも、充分魅力的なのは分かるけど。ね。』

言われてみれば、この千紘は確かに努力の人で風呂の時間も自分より長いし
歯磨きの時も、見慣れない歯科の専門道具を使って何かしている事は見ている。
「お前は、本当に…地道だよなぁ。なんかその雰囲気にあまり似合わない言葉のような気もするけど。」
『ごまかしが利かないからね。俺自体が素材だって言うんなら尚の事。』
「服の管理も上手いし、料理も出来て、何か不得意な事ってあったっけ?」
『ぁ…、運動はあんまり得意ではないよ。でも、地道なのはストレッチとか軽いトレーニングは
嫌いじゃない。今、結構筋肉売りにするとこあるけど、俺あんまりなんだよね。』
「千紘は、何というか筋肉とはイメージがかけ離れてると言うか。」
『物言わぬ人形みたいだからでしょ?だから、基礎代謝を上げたり食事には結構気遣うよね。』
「食べるの、好きだからな~千紘は。」
『ダイエットは、苦手。哀しくなるからね…』

お昼前から、千紘は午後からの仕事に備えて準備をしだす。
肌の手入れを済ませて、着替えをした後の千紘が寝室にやって来て
『どうかな?』
「…今日も相変わらず綺麗だなぁ。俺、千紘の前髪の生え際が好き」
『またマニアックな、…真幸も出るんでしょ?この後』
「そうそう。服探しに来たんだけど…今の時期って合服だろ。まだ冷房も効いてるし。」
『うん。真幸は声のお仕事なんだから、体が冷えて喉が痛くならない様にしないとね。んーっと、
このシャツと、上はニットでも良いし。』
「決めるの早…、すご。」
『真幸は、毎回だらだら迷いすぎ。気分じゃないのは着なければいいし。後は、湿度や温度も含めて考えると
もっと絞れるよ。』
「俺は、優柔不断だからな~」
『じゃ、そろそろマネージャーが迎えに来るから行ってきます。』
今日は、千紘がメイクをしてるからハグは止めておこう。
キスなんて、もっての他だろう。

『…ぁれ?』
「え、どうした千紘。忘れ物?」
『キス、しないから…珍しいなぁって』

かわ!!!

「一応、遠慮してみたんだけど…。そんな事言われたら俺、全然分かってないみたいだな」
『…結構前からさ、分かってないでしょ?真幸は』
顔に似合わず、ハッキリとした言い方の千紘がスッと目をつむる。
「いや、メイクしてるからダメかと思った。」
『……(このキス待ち顔だけで、一体雑誌がどれだけ売れるのだろう)』
唇に軽くキスをして、そのままうなじにも口付けた。

「生殺し…、」
『誰かに触れられるとね、その人の色が付くから面白いんだよね。今日は大丈夫でしょ。撮影じゃないから。』
心なしか嬉しそうに千紘が笑って、手を軽く振って出かけて行った。
いいのだ、千紘が楽しそうならそれだけで。
俺も、支度を済ませて自宅を後にした。
今日は、アニメ番組のラジオ録音が入っている。
数多くの同業者がいる中で、昔からよく一緒になるメンバーも出来ている。
広く浅い関りではあるものの、俺にも親しくしている声優仲間は
何人かいる。千紘が一緒に住む前までは、お互いの家を行ったり来たりして
飲み会なども、それなりに参加してきた。(でないと、おそらくは千紘と再会もしていなかっただろう)

数か月程、付き合いの悪い俺には最近、彼女が出来たんじゃないかと勘繰って来る友人もいて
ごまかしがいつまで通用するのか、と危惧している。

まさか、千紘と同棲しているとはまだ、誰にも言えないし。好奇の目で見られる事になるのは
避けたかった。
スタジオの中では、和やかに話題が上がり充実していると言えるのだろう。

千紘って、あんまり友人の話とかしないよな。
きっと、千紘の人生の時間において今は仕事に重点を置いてしまっているのも関係しているんだろうけど。
高校くらいの時は、結構楽しそうに部活にも励んでたのにな。
気を抜くと、千紘の事ばかり考えてしまう癖がでる。

誰の傍にもそう簡単に近寄らなさそうな、小動物みたいに
本来の千紘は、かなり警戒心も強く人見知りの雰囲気が強い。
出会ってからここまで親しくなれたのも、本当に自分でも信じられない。
千紘は、過去の出来事が、所々抜け落ちたりする時期もあったが
俺の存在をやっと認めてくれた。
充分だと、思っていたのにまだ、千紘と一緒にいられる時間を与えられて
毎日がボーナスステージ状態だ。


千紘Side

朝の時間を有意義に過ごせた気がして、今日はなんだか心が軽かった。
真幸の手に触れている時が、安心感があって温かさを分け合ってる気がして
ドキドキしてた。ずっと、真幸に見られながらってのは気恥ずかしい。
撮影だと、仕事だと割り切ってるせいもあって、あんまり心は揺るがないけど。
真幸は、違う。
最近特に、真幸と目をずっと合わせてると嬉しくて笑っちゃう。
まさか、自分がこんな風に変化していくだなんて思いもしないし。

心から、好きな想いがあふれ出だしてて大変。
真幸の優しさを知ってるから、きっとこのままだとずーっと
何事も無く、同じ日々が続いていくのは目に見えている。
夕方を過ぎたあたりに、真幸からのメッセージが来ていた。
今日は、真幸の方が帰りは遅くなるみたいだから、先に夕飯を食べててって。

これは、いいチャンスかもしれない。
でも、いつかは…と決めていたから。
急に、腹が決まったけど。きっと大丈夫だよね。
この前みたいな事にはならない様に、気を付けないと。
映画の紹介番組の収録が終わって、マネージャーに行先を伝えた。
一緒に、買い物をする時もあって仲は良好で、たまに親子かと間違われるほど。

マネージャーは、きっと色々感づいては居る。でも、そっとしておいてくれるのは
真幸と俺を信用してくれているからだと感じる。
動画の件も、何も咎めなかったし。
家の中で何が起きてても、気が付かないから。とは言っているけど。
ごめんなさい、マネージャー…俺はそろそろ真幸に完全に絆されそうなんです。
と、言えたらどんなに楽だろう。

薬局で日用品の買い出しを、次に食料品を買ってから帰宅した。
明日がやっと、2人とも空いてるんだけど
特に予定は詰めなかった。俺としては、その方が…多分有難いと思う。

ちょっと、上の空になりながら夕食を作っている。この先の事を考えすぎてて
意識が遠のきそう。…ちゃんと、出来るんだろうか。まずはそこが問題。
後、真幸に対する無意識の防御反応。
一番怖いのは、これだよね。前回、怪我をさせてしまったのが今でもずーっと
心の傷になってる。

もう、無理なのかな…と落ち込んだりしながら
真幸の優しさのおかげで、かなり持ち直してる。

「独りご飯って、やっぱり寂しい。」
感情にのまれる前に、食器を片してお風呂の準備をする。
多分、いまだかつて…こんなに気をはる入浴は無かったはず。
いつもより長めの入浴になる事を承知の上で
俺は、浴室に入った。


真幸Side
思ったより、仕事が切り上げ早くなったけど。
特に、千紘には連絡せずにそのままの足で帰宅した。
家の施錠はしっかりされていて、雰囲気的に千紘は風呂にでも入ってるんだろう。
風呂場の前を通りかかると、浴室の明かりが少しだけ見えたので
俺は寝室に荷物を置きに行って、洗面所で手洗いなどを済ませて
リビングに入った。食器が用意してあったので、それぞれの器に
料理を盛り付けていく。

見た感じ、ついさっき千紘が先に食べた感じがしたので
それ程、帰宅の時間は違わなかったことが分かる。

耳馴染みのいい、スロウなジャズを掛けながらゆったりと食事をする。
これだけでも、心身はかなり回復する気がした。
千紘の作る料理は、相変わらず味わい深くて香味豊かだった。
食事は、至福の時だと言う気持ちが理解できる。
食事が終わって、洗い物を片す間も、まだ千紘はリビングに顔を出さなかった。
「いくら何でも、長風呂だろうに…大丈夫かな。」
席を立って、廊下に出かけたところで千紘が神妙な面持ちで俺を見て
『ぁれ?もっと遅いかと思った。お帰りなさい。』
髪も乾かさずに、リビングに来るなり冷蔵庫を開けて水のペットボトルを開けて
飲み始める。

「耳まで赤いけど、のぼせた?」
『そう?ちょっと熱かっただけかな…少し休めば平気。』
「…長風呂はいつもの事だろうけど、ソファに座って、千紘」
頭に乗せたタオルで、千紘の髪を丁寧に拭いていく。
『ありがと…まさき』
「落ち着くまでこうしてて、」
『うん。そうする。』
「今日は、早く休むと良いよ。今は季節の変わり目だし。体調でも崩したら、大変だからね。」
『やだ。今日は…夜更かしするつもりだから』
ん?なんだか、千紘が悔しそうな表情なのが不思議で
「あ、ゲームでも一緒にする?」
とりあえず、様子を見てみる事にする。

『しない。』
「ぇえ…そうなの?」
少し笑いながら、タオルで髪を拭き終えると
千紘が俺に抱き付いて来た。
『いいから、真幸も俺なんて構ってないで…早くお風呂に入って来て。』
……機嫌が悪い感じでもなく。ただ、何かを焦ってる?
急いでる気配を感じながら、俺は千紘に言われるまま浴室に向かった。


千紘Side
『フラフラしてるみたいだから、急に立ち上がらないようにね。』と、真幸に言われて。
まだ乾ききらない髪を乾かしに洗面所に向かった。
歩いてみても、もう平気になっていたから安心した。
ブローが終わったらまた水を飲んで、休み休みに寝る前の準備を整えていく。
歯磨きをしに行く頃には、真幸がお風呂から出たみたいで
近づいてくる瞬間を想像するだけで、胸が一杯だった。

夜寝る前の肌の手入れも済ませたし、先に寝室に行ってベットに上がると
真幸がくれたヘッドフォンで、目を閉じてお気に入りの曲を聴く。
あぁ、このまま寝るだけでも幸せ…。
涼しくなって、寝つきが良くなってきてるからうっかりこのまま夢の世界に
入ってしまいそうになる。

もぞ、と枕の後ろに隠してある物を手触りで確認して
やっぱり恥ずかしくて、無理!!!って、言い出しそうな心を抑える。
真っ暗な部屋の中に、少しだけ明るい光が差し込んだ。
『千紘…、』
ギシ、とベットがきしむ音がして。
しばらくして、そっとヘッドフォンが外される。
この時が実は好きだったりする。

「…真幸」
『起きてた?』
「うん。真幸が来るの待ってたから。」
『今日の千紘は、何か違うね。俺の気のせい?』
真幸は、きっと本能的に気が付いてるんだろうな。
色恋沙汰が、今まで何度もあったろうから。
「気のせいじゃないよ、俺…は、きっと真幸のせいでおかしくなってるんだと思う。」
『じゃあ…俺が何とかするけど、…一応、聴いておくけど、あってるよね?』
「!もぉ…、いちいち聞かなくていいから言わせないでってば。」

真幸Side

やっぱり、何か様子が変だと思ったら。千紘は、心を決めたらしくて
嬉しくて抱き締めた時に、瞳は少しだけ潤んでいた。
この前の件があるせいで、きっとまた自分をいつまでも責めているんだろうと
思っていたものの。
タイミングを見つけられなくて、千紘にかなりの勇気を使わせてしまったみたいだ。
千紘は、抱き合いながらぽそぽそと耳打ちをする。
「……!」
あの、千紘が…まさかそんな事までしているだなんて正直、理解が追いつかなかった。
『大丈夫かなぁ…』
キスの合間に言う千紘に苦笑いして、
「あ、俺の声に…って事?」
『無意識で、出されたらもう…キャパオーバーなんだもん。』
「ソレが、…良いんじゃないの?こんな時なんて特に」

この手で触れる千紘は、つくり一つ一つが精緻で、肌理の細やかな肌に
キスをすれば、淡く赤が色づく。
瞳の表情が豊かで、見ているこっちも照れてしまいそうになる。
パジャマの上着のボタンを外しているとほんのりと
頬が赤くなった千紘が、俺を見て
『…だめ、ドキドキする…』
両手で顔を隠そうとしている。俺は、千紘の手を制してもう片方の手のひらで、
少しでも、安心してもらえたら、と胸板を撫でた。

できるだけ、千紘の心の不安を払拭したくて丁寧に向き合うつもりで。

千紘は、言い様の無い熱や快楽に戸惑いながら
身も心も解かれていく。
名前を呼ぶ度に、眩しそうに笑み恥じらう。
綺麗だとか、可愛いとは随分前から分かり切っていたけれど
こんなにも色香を以って、自分に抱かれようとする心を思えば
ようやくこれで、結ばれる気がした。

「…これ、どこで見つけたの?」
千紘に、黙って用意していた物がとっくにバレていたらしくて
俺は目の前が暗くなった。
『どこでって、真幸が隠してた場所。それ、見たから俺も覚悟?しないとなぁって…。』
「怒られるかと思ってた…」
『別に?怒っては無いよ。だって、俺勝手に封開けちゃったし』
「え?」
『使っては無いよ。ただ、どんなのかなって…。』
「あぁ、それくらいなら…」
『まったく、誰かさんが俺の寝てる間に悪戯なんかするもんだから…』
「隣に、こんなコが寝てて何も思わない方が凄いと思うけど。」
千紘のパジャマのズボンを脱がせると、白い太腿が惜しみなくさらされて
内腿にキスをする。

『…んっ、』

時間を掛けて、大切に千紘の身体を深く侵食する事に没頭しながら
日付が変わる頃には、千紘も俺の全てを受け入れて
今にも泣き出しそうに息を乱していた。
言葉以上の何かが、千紘と俺の間には明確に存在していて
繋がりを感じながら満たされていた。

特に、怖がる様子も無く(むしろこんなに千紘って快楽に弱いタイプなのかと驚く程)
千紘が気の果てるまで、離さなかった。

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