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②指
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寝苦しくなりそうな夜も星明が一緒だと
やっぱり違う。
確かに、もう1人分の体温が加わる。
けど、滑らかな肌やサラサラの髪に
何だかソワソワしてくる。
少しでも手を伸ばせば触れられて、声も
すぐそこから聞こえてくる。
タオルケットにくるまって、視線だけは
夜目の中でもしっかり感じられる。
「星明…、寝ないの?」
『寝るの、もったいないよ。まだ、兄貴が起きてるんだもん。』
あー、初めて真剣に親が帰って来るのイヤだなぁと思ってる。
こんな可愛い星明に、キスもハグも出来ないかもって…意味不明。
俺は、寝そべる星明の頬をつつきながら
「なぁ?夜はほら場所も離れてるから多少イチャイチャしてもバレなくないか?」
自制心が無い俺、やー、だって無理。
誘惑には乗るよ、俺も男だからさ。
星明はクスクス笑いながらコチラを見ている。
『駄目だよ~だって、…兄貴ってさ?その…次の日の朝すんごく分かりやすくなってるもん。』
へ…?どういう事だ。
「わかりやすく?」
『うん、優し過ぎて気を使い過ぎてね。俺の事たくさん心配してくれるのは、嬉しいんだけど。』
そんなの、当たり前だろ。
多少、無理をさせてる自覚はあるから
やっぱり労るものだと思う。
「~やっぱり我慢な訳かぁ…。あーあ、しんどい。俺はあんまり態度変えられないし。」
好きな相手には精一杯で、伝えたい。
『変えるっていうよりかは、前に少しだけ戻せば良いの。』
前の俺かぁ…ちょっと前ならホストやってた
けどなぁ。流石にもう少し前か。
そうだ、高校生くらいの感覚でなら
適度な距離感もあった気がする。
「努力してみる、けど。ウチ帰って来てからでいいよな?」
『もちろん、それに…俺もちょっとは寂しいんだよ?兄貴。』
きゅ、と星明に手を握られて
『どうしても、辛くなったらしなくて良いからね。いつもの…兄貴に戻ってよね。』
優しく笑顔を向けられた。
やんわりとした星明優しさが、俺は
心地がいい。
押し付けがましくなくて、あくまでも
俺を尊重してくれるから。
確実に、去年よりも今の方が愛の深度は
深くなっていると思う。
「星明、口…あーん、ってして?」
俺の指先が、そっと星明の口をかすめて
なぞる。
くすぐったそうに、控え目に星明が口を開ける。
小さくて、温かい奥まった空間に
俺の指先は包み込まれていく。
じゅわっ、と唾液の温かさが指先から
伝わって来る。
この先何をされるのかも、今の星明には
予測がつくだろう。
指の側面に、ひたりと星明の下が密に絡む。
たまらず抱き寄せると、上目遣いに
俺を見上げる星明と視線が合う。
『っは…ぁ…にきの、節っぽいから…ゴツゴツする…♡』
こんな可愛い顔して、しれーっと
指フェラしてくるんだから。
本気で、腰に来るから…。
爛々した紅い瞳がすごく綺麗で参る。
聞いてるコッチが赤面しそうな、水音。
ちら、ちら見える赤い舌先。
腰を抱いてやれば、ビクッと震える体。
夏はある意味地獄だ。
毎夜、星明に試されている。
やっぱり違う。
確かに、もう1人分の体温が加わる。
けど、滑らかな肌やサラサラの髪に
何だかソワソワしてくる。
少しでも手を伸ばせば触れられて、声も
すぐそこから聞こえてくる。
タオルケットにくるまって、視線だけは
夜目の中でもしっかり感じられる。
「星明…、寝ないの?」
『寝るの、もったいないよ。まだ、兄貴が起きてるんだもん。』
あー、初めて真剣に親が帰って来るのイヤだなぁと思ってる。
こんな可愛い星明に、キスもハグも出来ないかもって…意味不明。
俺は、寝そべる星明の頬をつつきながら
「なぁ?夜はほら場所も離れてるから多少イチャイチャしてもバレなくないか?」
自制心が無い俺、やー、だって無理。
誘惑には乗るよ、俺も男だからさ。
星明はクスクス笑いながらコチラを見ている。
『駄目だよ~だって、…兄貴ってさ?その…次の日の朝すんごく分かりやすくなってるもん。』
へ…?どういう事だ。
「わかりやすく?」
『うん、優し過ぎて気を使い過ぎてね。俺の事たくさん心配してくれるのは、嬉しいんだけど。』
そんなの、当たり前だろ。
多少、無理をさせてる自覚はあるから
やっぱり労るものだと思う。
「~やっぱり我慢な訳かぁ…。あーあ、しんどい。俺はあんまり態度変えられないし。」
好きな相手には精一杯で、伝えたい。
『変えるっていうよりかは、前に少しだけ戻せば良いの。』
前の俺かぁ…ちょっと前ならホストやってた
けどなぁ。流石にもう少し前か。
そうだ、高校生くらいの感覚でなら
適度な距離感もあった気がする。
「努力してみる、けど。ウチ帰って来てからでいいよな?」
『もちろん、それに…俺もちょっとは寂しいんだよ?兄貴。』
きゅ、と星明に手を握られて
『どうしても、辛くなったらしなくて良いからね。いつもの…兄貴に戻ってよね。』
優しく笑顔を向けられた。
やんわりとした星明優しさが、俺は
心地がいい。
押し付けがましくなくて、あくまでも
俺を尊重してくれるから。
確実に、去年よりも今の方が愛の深度は
深くなっていると思う。
「星明、口…あーん、ってして?」
俺の指先が、そっと星明の口をかすめて
なぞる。
くすぐったそうに、控え目に星明が口を開ける。
小さくて、温かい奥まった空間に
俺の指先は包み込まれていく。
じゅわっ、と唾液の温かさが指先から
伝わって来る。
この先何をされるのかも、今の星明には
予測がつくだろう。
指の側面に、ひたりと星明の下が密に絡む。
たまらず抱き寄せると、上目遣いに
俺を見上げる星明と視線が合う。
『っは…ぁ…にきの、節っぽいから…ゴツゴツする…♡』
こんな可愛い顔して、しれーっと
指フェラしてくるんだから。
本気で、腰に来るから…。
爛々した紅い瞳がすごく綺麗で参る。
聞いてるコッチが赤面しそうな、水音。
ちら、ちら見える赤い舌先。
腰を抱いてやれば、ビクッと震える体。
夏はある意味地獄だ。
毎夜、星明に試されている。
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