【忍者と薬師】俺だけが知ってればいい。

③

いつも冷静で、どこか冷めた目線を持つ志摩が
細い体躯をさらし、きっと心の内で葛藤を抱えながら
自分よりも強い力に組み敷かれる恥辱も感じているんだろう。

『あぁ~…ッ、でちゃぅ…っン…♡♡♡』
手が攣りそうなのを我慢しながら、
志摩の蕾を解く。
すっかり、感じやすい体に変わって
しまった志摩。
開発しても、感度だけは高くなるものの。

目に見えた変化は数日だけで、やがて
修復する機能が働いてしまう。

ぷっくり育てたはずの乳首も
何事もなかったように元に戻る。
その特徴を志摩は何故かよく思っていない。
『無理矢理は、ヤダけど…その、ちょっとくらい、酷くしても平気だよ。』
と、かなり激しく焚き付けてくるので
こっちの身が持たない気さえする。

この志摩の体のどの部分をとっても
なんだか意地らしくて
ついつい構いたくなってしまう。

今しがた精をはなったばかりの
雄の部分も、もう先走りで濡らしながら
上を仰いでいる。
乱れに乱れて、その内きっとまた
志摩は声を我慢しだす。
好きに声を出しても良いとは
言いたいところだが、ここは集合住宅の
一室でもあるから。

さすがにそうも言えない。
なので、志摩は何枚か
【その時の為の食むタオル】
も用意している。
前に、声を我慢し過ぎて酸欠に
なりかけていたのを見かねて
今はとりあえずこのタオルがあれば
多少は耐えられるらしい。

本当に志摩の痴態には、雄としての
本能を刺激する様な妖しさと
官能を感じてしまう。
明らかに同性ではあると、解って
いながらも抗えない匂い立つ
色香が流れ込む。

引き締まった胸から腹部、脚に
至るまで。
丹念にどこもかしこも舐め上げて
全身を溶かす様にしてしまえたなら。

『来てェ、伊吹…っ…♡』

志摩の体内は、熱くうねっていて
媚肉がまるで絡むみたいに
密に受け入れてけれる。

ぎゅぅっ、と抱きしめ合って
全てを収めるまでにはやはり
時間が少し掛かった。

明らかに苦しそうな志摩の表情は
辛そうなのに、小さく浅い呼吸が
見ていられない。

大丈夫だから、と頷く志摩を一人冷静に
そして残酷に見下ろしつつ
俺は志摩の膝が深い角度で曲る程に
ゆっくりと穿つ。

『ぅあ…っ……ン♡』
細い体をまるで、中から串刺しにしていく
罪悪感と共に、妙な愉悦が湧き上がる。
眉根をきゅ、と寄せながら志摩は
苦しそうでもあり、快楽の波を
掴み切れずに彷徨っている。

「志摩…っ、平気か……？」
ほぼ体の自由なんて、無いに等しいだろうに。
それでも、突き上げる度に志摩の
声は段々と甘さを含んでいく。