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珍しい
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振り返ると、パジャマを着た央未が立っていた。
マスクをして、目が少し潤んでいる。
「わ~…大丈夫じゃなさそうじゃん。医者行ったのか?」
『…俺さぁ、これ花粉症なんだって。』
「…はぁ?花粉症って熱も出るのかよ」
『症状もそれぞれだから、俺は今回たまたま微熱と…後目がかゆ~い…』
今にも両手で目を擦ろうとする央未の手を両手でニギニギする。
「こら、擦るな。目薬さしたんだろ?」
『薬も飲んだし、目薬もさしたけど…さぁ。』
「風邪じゃないんだな、そしたら。」
『うん、違うみたい。』
「じゃ、食欲もありそうだな。」
『あるある、ちょこっとだけもうお腹空いてるよ。』
花粉症だって言うなら、俺のスーツに付着とかしてないのか
気になる所だ。
「ちょっと、もう風呂入って来る。」
『ぇ、もう?早くない』
「じゃないと、安心してイチャイチャできないから。」
央未は、嬉しそうにニコニコ笑ってる。
はー、可愛い奴だな結局。
『それなら止められないね。分かった。俺も、晩御飯の支度そろそろ始めようっと。』
こんな時まで手を抜かないんだから、生真面目すぎる。
「休んでろよ、まだしんどそうだ。」
『…ん、でも折角さ。朔がこっちに来てくれたし。』
「毎日ほぼ来てるだろうに。」
『だって、当たり前には思ってないからさ。嬉しいんだよ。』
ダメ、無理!可愛い過ぎて俺がしんどい。
俺が央未しか愛せないのは、央未の寂しさをひしひしと
感じてしまって切ないからだとずっと思って来たけど。
そもそも顔がなぁ、可愛げあるし。
なーんか頼りない感じに見えて、芯はしっかりしてたりとか
剛と柔のバランスがたまらない。
『だっこしてくれないの…?さく…』
「いや、花粉ついてたらダメだし…そりゃ今すぐにでも抱き締めて、なんならそのまま押し倒したいけど。」
『あはは…っ、……っ…』
「おい、大丈夫かよ。息、まで苦しいのか?」
背中をさすって様子を見守る。
『喉もちょっとだけね…。あんまり心配しないで?お薬もらってるから。』
「可愛いお目目が少し腫れてんじゃね?」
『そう。涙がね、しみるの。』
「ぅわ…しんどいよな。」
『……朔、さっきものすごく心配してくれてさ。俺、心強かったんだよね。ありがとう。』
まぁ、俺は心配するぐらいしかできないしな。
寝る前に、俺が隣の部屋に帰ろうとして玄関に行くと
とたとたと央未が後ろをついて来て
背中に抱き着いて来た。
「ぐぇっ…」
『ヤダ、今日こそ一緒に居て欲しいのに。何で帰ろうとすんのさ』
「…お前がゆっくり体休められないだろう?(色んな意味で)」
『そんな事ないよ。何でもないんだから、あんまり気を遣わないで。』
「やぁ~でもさぁ…」
『さみしい…っ…っくしょん!』
「ほら、早く休めって。体からの合図だろソレ~」
『勝手に決めないでよ。…もう、こんな時には一緒に居てくれないの?』
珍しく、央未のワガママを間近で聞かされると
俺の心もグラグラ揺れてしまう。
解っててやってんだよなぁ。さすが、央未だ。
「ったよ。…一緒に寝てやる。」
『…ぅん…』
「お前、こんな時にエロいスイッチ入れるのホント勘弁だからな。」
『寝るだけでしょ?』
「俺がどれだけの自制心で隣で寝てるのか、教えてやりたいよ。」
結局、いつものごとく央未のベッドで寝る事にした。
手を握り合って、イチャイチャするのは自然の流れだし。
例えこの先キスして、それ以上したとしても
自然の流れだもんなぁ。
央未の体があったかい。
症状はかなり治まっているみたいで、昨日までの央未と変わらない程にはなっている。
明日から休みだし、気が楽だ。
もし、そういう事になっても。
マスクをして、目が少し潤んでいる。
「わ~…大丈夫じゃなさそうじゃん。医者行ったのか?」
『…俺さぁ、これ花粉症なんだって。』
「…はぁ?花粉症って熱も出るのかよ」
『症状もそれぞれだから、俺は今回たまたま微熱と…後目がかゆ~い…』
今にも両手で目を擦ろうとする央未の手を両手でニギニギする。
「こら、擦るな。目薬さしたんだろ?」
『薬も飲んだし、目薬もさしたけど…さぁ。』
「風邪じゃないんだな、そしたら。」
『うん、違うみたい。』
「じゃ、食欲もありそうだな。」
『あるある、ちょこっとだけもうお腹空いてるよ。』
花粉症だって言うなら、俺のスーツに付着とかしてないのか
気になる所だ。
「ちょっと、もう風呂入って来る。」
『ぇ、もう?早くない』
「じゃないと、安心してイチャイチャできないから。」
央未は、嬉しそうにニコニコ笑ってる。
はー、可愛い奴だな結局。
『それなら止められないね。分かった。俺も、晩御飯の支度そろそろ始めようっと。』
こんな時まで手を抜かないんだから、生真面目すぎる。
「休んでろよ、まだしんどそうだ。」
『…ん、でも折角さ。朔がこっちに来てくれたし。』
「毎日ほぼ来てるだろうに。」
『だって、当たり前には思ってないからさ。嬉しいんだよ。』
ダメ、無理!可愛い過ぎて俺がしんどい。
俺が央未しか愛せないのは、央未の寂しさをひしひしと
感じてしまって切ないからだとずっと思って来たけど。
そもそも顔がなぁ、可愛げあるし。
なーんか頼りない感じに見えて、芯はしっかりしてたりとか
剛と柔のバランスがたまらない。
『だっこしてくれないの…?さく…』
「いや、花粉ついてたらダメだし…そりゃ今すぐにでも抱き締めて、なんならそのまま押し倒したいけど。」
『あはは…っ、……っ…』
「おい、大丈夫かよ。息、まで苦しいのか?」
背中をさすって様子を見守る。
『喉もちょっとだけね…。あんまり心配しないで?お薬もらってるから。』
「可愛いお目目が少し腫れてんじゃね?」
『そう。涙がね、しみるの。』
「ぅわ…しんどいよな。」
『……朔、さっきものすごく心配してくれてさ。俺、心強かったんだよね。ありがとう。』
まぁ、俺は心配するぐらいしかできないしな。
寝る前に、俺が隣の部屋に帰ろうとして玄関に行くと
とたとたと央未が後ろをついて来て
背中に抱き着いて来た。
「ぐぇっ…」
『ヤダ、今日こそ一緒に居て欲しいのに。何で帰ろうとすんのさ』
「…お前がゆっくり体休められないだろう?(色んな意味で)」
『そんな事ないよ。何でもないんだから、あんまり気を遣わないで。』
「やぁ~でもさぁ…」
『さみしい…っ…っくしょん!』
「ほら、早く休めって。体からの合図だろソレ~」
『勝手に決めないでよ。…もう、こんな時には一緒に居てくれないの?』
珍しく、央未のワガママを間近で聞かされると
俺の心もグラグラ揺れてしまう。
解っててやってんだよなぁ。さすが、央未だ。
「ったよ。…一緒に寝てやる。」
『…ぅん…』
「お前、こんな時にエロいスイッチ入れるのホント勘弁だからな。」
『寝るだけでしょ?』
「俺がどれだけの自制心で隣で寝てるのか、教えてやりたいよ。」
結局、いつものごとく央未のベッドで寝る事にした。
手を握り合って、イチャイチャするのは自然の流れだし。
例えこの先キスして、それ以上したとしても
自然の流れだもんなぁ。
央未の体があったかい。
症状はかなり治まっているみたいで、昨日までの央未と変わらない程にはなっている。
明日から休みだし、気が楽だ。
もし、そういう事になっても。
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