【クソ彼氏から離れらんなくて】⑤クソ彼氏に振り回される日々。

あきすと

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クソ彼氏が時々人間らしくなるけど、ちょっとそれが怖い。って話。

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高校の頃、まだ朔とは清い関係だった頃。
夏になると朔の家にも俺の家にも、行き来していた。
キスとかは、普通にしていたし。

今から思えば本当に、あの朔がよくもまぁ
暴発もせずに堪えていたものだと思う。
今じゃもう……、良いツラしてんなぁと思いながら
俺の上で朔は生憎ながら行為に没頭中です。

てか、今日音えぐい。中にローション入れすぎたかな?
はぁ~良かった。上も居ないし隣も朔の部屋だから。

『…っ央未、別の事考えてるだろ。』
「ぇ、…ぁ…」
脚を広げられて、ぐりっと少しだけ体位を変えられて
「ちょ…っ…♡急にヤだぁ…っ」
俺の片膝に手を掛けて、朔が激しく抽挿してくる。

中、沢山擦られ過ぎてもうバカになってそうな感覚かと
思ってるのに、当ててくんだもん。

良い所ばっかり、責められ過ぎて失禁すんじゃないかって
頭が白んでくる。

体が、もう朔の仕様になってしまってるから重くて
鈍い疼きが腹の奥に、沢山蓄積されてく。

いまだに、生理的な涙も出るし腰が朔から離れる事も無くて
ぴったり同化しそうな程にくっつけてしまう。

無意識に、朔が欲しいって体が言ってるみたい。

放置されてて、シーツに擦れながら揺れてるだけだった
性器をきゅっと握りこまれて、
「ゃ…。いた…っ…」
『嘘ばっか。ほら、先っぽだっけ?央未の好きなトコ……』
律動に揺すられながら、朔には前も後ろも責められてもう

気がおかしくなりそうだった。
「でひゃぅ…っからぁ…っぅ…っ…--!!」

目の前には、飛び散る液体とチカチカした何か。
またやってしまった。

少ししてから、朔のが俺の腹奥で注がれたのが分かる。
ベッドが、タオル敷いてても大惨事。
てか。またゴムしてくれてないし。

『はぁーっ、疲れた。』
どっ、とそのまま朔に抱き着かれる。
「痛い痛い、痛い。髪……!」
『央未さー。セックスにそろそろ飽きて来てない?』

お前が言うのかよ。って突っ込むのもしんどいよ。
「てか、暑い。なんで朔は夏に盛るの?」
『んー……暑いとムシムシするから。発散したくならない?』
「ならないよ。……ちょ、っ…ん…っ、今のタイミングで抜くなぁ…ぁ…出てる…アホ~」

『……ぅわっ、クッソえろ。てか、お前潮吹きするもんだから。俺までつい中で出しちゃったじゃん。』
お前は、そうでなくてもバンバン中で出してるっつーの。
「あの時の罪悪感と、開放感ね……かなりヤバイ。」
朔は、珍しく事後処理をしてくれて。俺はそれを見つめながら
ほぼ全裸でベッドに横になってる。

鎖骨にいっぱい紅い痕、後は首筋にも。
俺がいけないんだって。居間で一緒に雑誌読んでたら
何となく、真剣な朔が可愛く思えて。

ちょっと、キスをしただけなんだけど。
『海行けねーじゃん。そんな破廉恥な肌してたら。』
「じゃ、噛むなよ。」
『だって、その鎖骨の窪みが好きだからさ~』

朔は、性癖が多すぎて渋滞してる。
「泳がなくても良いからさ?一緒に行こうよ、朔。」
『朔と、さすがに海の中では……』

誰もそんな事言ってないけど。
「服着て、行くの。少し浜風に吹かれるのもいいかもよ。」
『そんなんだったら、海から帰って来てヤれば良かった。何回もシャワーすんの
メンドクサイ。』

ほんっとーに、こいつは。
脳みそまで精子かと思う。
「なるべく出しとかなきゃ。」
『指、入れるぞ……』
「ぅあ…っ、変な風に掻くなよ…っ」
『まだ、敏感なんだろ。そんな変にしてないよ。すんげー中濁ってる。お前オメガなら
妊娠してるじゃん?』

オメガ?何の事だろうと思って聞きつつ、腰をしならせて
耐えていると、ぐちゅぐちゅ掻き出す音で耳が熱くなる。

「俺は、その世界ならアルファだろうなぁ……。」
さっきから何の話だろう?
「もぉ…っ、朔…ワザとやってんな?」
『うりうり~』
中の奥の方を指先で小刻みに何度も揺すられて、

「……っぅ、っ……あぁ…っん…」
最悪。出せずに、また負けてしまった。朔からの悪戯に。
ちらっと、股の間を見たけど何も出てない。
腹の下辺りが、とくんとくんと脈打つ感覚だけが残った。

だからーもー、こんな事されたら海行けなくなるってのに。


で、2時間後。
俺は無駄に派手なシャツとハーパンにサンダルという
いで立ちで朔と一緒にバイクで海に来ていた。

朔は、白い甚平を着ててお互い適当な恰好だと半分笑いながら
家から一番近い海岸線を走っていた。

もう夕暮れに差し掛かる時間帯で、空は積乱雲が沢山張り出してきている。
もしかしたら、帰りに降られそうかなと思いつつ砂浜に足を取られながら
歩いていると朔に手を貸してもらって、波打ち際の所まで行ってみた。

もう、1回はシャワーを浴びて来たけど
潮風に吹かれてるとやっぱり、肌はしっとりしだしてくる。
『もう、こういうのって10年くらい前にやっておきたかったかも。』
「高校生くらいの時に?」
『まぁーあの頃の俺は、結構真面目だったからな。』

朔が変わってしまった時期は、なんとなくは理解できていたけど
敢えて言わなかった。

「今しゃがむと、やばい。」
『…っ、今それ言うかよ。』
「だって、本当の事なんだもん。」
『ったく……。』

朔は立ち上がって、煙草でも吸うのかな?と思うと
スマホで写真を撮り始めた。

「朔、珍しいね?一緒に撮る?」
冗談っぽく言ってみたら、朔は頷いて俺に手招きをしてくれた。
俺も馬鹿だから、すぐにホイホイ駆け寄って行く。

あんまり撮って来なかった写真を、今なぜ朔は撮ろうと思ったのかは
分からない。
聞く事も、気が引けてしまう。

カシャッと、良い音がした。
朔は、画面を確認して少しだけ微笑んだ。

『今ってのは、儚いもんだなぁ……もう、過去になった。』

時々、朔は人としてどこか遠くに居る気がする。
俺とは、世界の見え方もきっと全然違う。

ぎゅ、と手を握られてそんな事を言われるとドキドキする。
朔は、この世界の残酷さも美しさも理解した上で
きっと俺と時間を共にしてくれている気がした。

敵いっこない。ちゃんと、今でも好きなのだと思う。
誰よりも人らしさが抜けなくて、気易くて遠い人。

「さく……。」
『雨降る前に帰ろうな?央未。』

がさつな手つきで、髪を撫でられてもちっとも嫌じゃなくて。
こんな朔には、どんな言葉を掛けたら良いのか分からないけど。

ただ、もう少しだけ、この手は繋いでいたいと思うんだ。

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