①クソ彼氏から離れらんなくて。

あきすと

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言葉は時間を溶かせない

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流されるのが上手くて、
楽っちゃ、ラクな
関係性だった。

『央未、3年もしてないなんて…結構ヤバいね。』

だから、ずーっと
朔の呪縛から逃れられず
気持ちのやり場も
分からないし。

ホント、腐ってくだけの
日々を…朔がいなくなってから
過ごしてた。

「うるせぇ…、なんだよ。え?じゃあ朔は誰かと…寝てた?」

『ん~…、俺はさっき言ったけど。遊びに行ってた訳ではないよ。一応お勉強しに、だったから。』

なんだかなぁ、はっきり
言ってくれない。
お勉強、お勉強って…
朔は、俺のいない世界で
何を見てきたのか。

「俺も、それなりに働いて…。
とにかく、朔を忘れたくて。無理で…地獄に近かった。」

はぁ、と溜息が出そう。
良い顔、イイ声、ホントは
ただの助平な朔。
でも、夢も愛も見たがるから
俺からすれば少し
難しい。

『央未を抱いてから、出立すれば
きっと俺も…苦しかったと思う。』
「意地悪だな、ホント…。」

キスで慰められるなんて
子供っぽいかもしれない。
でも、朔と俺とを繋いだのは
初めは確かに
キスだった。

性的興奮ってのは、
不思議と口の中までもを
しっとりと濡らすから
なんかもう、色々繋がってる
気がするんだ。

せっかく風呂上がりでも、
こうなった流れだと
もう、行き着く先も
分かってるのに
数年前の、それこそ
一緒に寝てばっかりいた
あの頃みたいに。

また、気持ちが蘇ってくる。

好きも、愛してるも
もう言い飽きて
体も心も何度となく
交わらせたけど
朔は、初めての相手であるし
もう、できれば最後の
相手であってほしいと願う。

「朔が思ってる以上に…想っててもお前には、伝わらないもんなぁ。」
『お互いサマ…だろ?』

心の中は、見せられない。

遠慮のない朔の、骨ばった手や
指先が、体に触れる。
視線で追ってると、また
呼吸を塞がれて
頭くらっくらする。

手のひらで、太ももを掴まれて
冷えた脚に朔のあたたかな
温度がちょうどいい。
「…じわじわする」
『ん?…気持ちいい?』

朔はこういう時、ちらちらと
優しい片鱗を見せるけど
無意識なんだろなぁ。

俺が、追い詰められそうな時の
朔の顔、表情、声ってのは
本気でヤバイ。

好きだなぁ…って。

あ、俺…追い詰められるのが
結構好きなのかも、とさえ
思ってしまう。

『央未の体…俺以外は、知らないんだ?』

当然といえば当然だけど。
聞かれると、何となく悔しいのは
気のせいか。

「俺、お前以外に体開く様に見えるか?」

朔は、満足そうに笑ってら。

『まだ、途中だったからさ。』
「…何の?」
『央未の開発の、途中。』

あれ以上、先はあったんだ?

ショートパンツに、
上はTシャツを着ていた
のを、朔がジッと見つめて
『妙齢のショートパンツって、なんかアレだね。』
と、笑った。

暑いんだから、仕方ないだろ。
相変わらず、言いたい事は
余計なことまでシッカリ言う。
朔は、正直でしかない。

「…朔、」
『俺はさ、央未と離れてた間…性欲が消えたんだよね。』
「勃たない、ってコト?」

『そういうのじゃなくて、気を起こさないだけ。今は、ちゃんと…ほら。』
朔が、俺の下腹部に腰をグッと
押し込んでみせる。

「ぁ……っ、」

この感じ、まさに
朔だなぁ。
いや、別にそんな性欲まみれでも
なかったけど。

朔は、ほら…いやらしいの。

多分、イイ程度で
ドキドキさせてくれて
煽ってもくるから
なんだか、気が乗りやすいんだ。
相手をしてる身としては。

「…大丈夫、かなぁ?」
『あぁ…、挿入るかってこと?』

「うん。」

頬に音を立てて、朔が
キスをした。

『大丈夫、でも…央未のココは俺の事忘れてなければイイけど。』
膝で、軽く双丘をグリグリされて
思わず引きつった笑いが出る。



「…っん、」
Tシャツの裾を捲し上げられて
胸の突起を、苛められて
もう、結構経つ。
指に突起を挟まれて
ずっと、擦ったり
引っ張られたりがもどかしい。

うぅ…違うところも
触って欲しい。
けど、言えない。

そろそろ、刺激が辛くて
体を仰け反らせてるのも
限界かも…。
『央未は、ココ、引っ張られるの好きだったよね。』

生温い朔の口内で
突起を食まれ、くい、くいと
引っ張られ
「ひぁぁ…ぁっ、やめ…ぇ…っ!」
言葉も、ロクに出ずに
湧き上がり続ける快楽に
頭が追っつかない。

そうだ、前は乳首だけで
イケる様になってた。
朔のせいで。

犬歯で緩く噛まれる事で
俺は達してしまう程の
変態になってたんだ。

きゅぅん、と腹の底より奥が
なんだかもどかしい。

『ピアス、しても良かったのにね、央未。』
「ぅるせ…、このサディスト」
『でもさぁ、気持ちよく…なりたいんだよね?』

朔の笑顔は、目が笑ってなかった。

『こんな小さい乳首が、あんまりにも可哀想か、それじゃあ。』

楽にしてあげるね…と
朔が腰を撫で付けてから
言うと、
優しく突起を口に含んで

「ん……っ、」

ゆっくりではあったが、
犬歯で押し潰すように
噛んだ。

…ぁーーーーー、

だめ。

耐えらんない。

どうしよ…。

目の前チカチカして、
腰がおかしな方向に
捩れまくって

これってまるで…

そうだよ。

達した時とすごく似てる。

『……』
痛みを和らげる様に
また優しく舐め転がされて
鼻から、情けない声にならない
吐息混じりのが上がる。

「ひもち…ぃ…、」
ショートパンツを引きずり
下ろされて、下着に違和感を
感じながら
鼻をならした。

朔は、一瞬俺を見つめて
何もなかったとでも
言いたげに
口を離す。

『あーあ、』
「…湿ってる、気持ち悪ぃ」
『まだ、全然触ってないのにさぁ?ちょっと、央未…卑猥すぎ。』

はぁーーーーー!?

誰のせいだよ、誰の!

なんで、呆れた顔してんのか。
「だって、こんなの…久しぶりだし。」
『もぅ、ほんっと…央未はさぁ』

クスクス笑いながら
朔の手が下着の中に入り
「!!やめ…っ、朔!」

ぁ……。

『ぐしょぐしょ、もう…いいよ。脱ぎな?央未。』
ほら、と脚を上げさせられて
下着は、ぽいっと床に
放られてしまった。

「ちょ…っ、握るなぁ…」
『前と、後ろ…どっちが触られたい?まぁ、央未はどすけべだから
どっちもなんだろうけど。』

分かってるなら、いちいち
羞恥煽るなっての。

「…ぇ~、んっと…後ろ?」

『イイよ、じゃあ俺みたいなクソ野郎にイタズラされたいんだね。』
「クソ野郎だけど、朔…えっち上手じゃん。」

『誰と比べて?』
「比べれないけど、俺、何回落ちたか忘れたけど。朔、優しくて…気持ちよくしてくれるから、好きだよ。」

もう、身体目当てじゃない?
俺の言い方よ…。

『うん、うん…ありがとう。央未、俺も央未のこのふしだらな体が忘れられなくて帰って来たもんね。』

こしょ、こしょ、と
朔の手が双丘にたどり着いて
指先で、くぷ…っと蕾を押される。

「ぁん…、」
『ん~、まだもう少し解かないと』

ぐぐぐ、と指が押し込まれて
確かにまだ余地はありそう。

『中に残ってるので、大丈夫そうだね…。ぁは…、俺、この音嫌いじゃないんだけどさぁ。』

少し粘質な水音が、
聞こえてきて
いよいよ本格的に、耳まで
熱くなってきた。

気持ち良い。
違和感もあるけど、
何より、朔が触れている事に
心が揺らぐんだ。

指を増やされながら
キスをして、
中を朔が丁寧に溶かしていく。

こういう時の、朔は
なんだかちゃんと
恋人な気がして、たまらなく
愛おしい。
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